2006年10月06日
F1の放映権分配方法
今日から(10/6)F1鈴鹿GPが開幕する。以前書いたように、鈴鹿での開催はこれが最後になることがが決まった。200億円を超えると言われる経済効果が鈴鹿から富士へと移動してゆくことになる。鈴鹿は町を上げて最後の「祭り」に精を出しているようだ。 F1ビジネスを因数分解してみよう。 一般的に、興業型のプロスポーツ(チケットを販売して観客にスポーツを見せるタイプ)の収入は、チケット収入、スポンサーシップ、TV放映権、マーチャンダイジングが4本の柱だと言われている。 TV放映権に関しては、チーム独自で放送局に販売する(プロ野球型)や、全ての放映権はリーグ管轄でチームに平等に分配される(NFL型)などがある。 F1はそういた既存の放映権分配方法とは異なる形を取り入れている。 まず年間18回のGPが世界各国で開催され、180を超える国で放送されている。 契約方法は、1カ国1放送局の独占契約方式。日本ではずっと以前からフジテレビが独占契約を持っている。ヨーロッパには「ユニバーサルアクセス権」という法律が存在する国があるので、有料放送に限定した独占契約はしていない。 さてそのTV中継が生み出す放映権料は、概算で年間500億円。このうち47%がチームに分配される。 500億の47%にあたる235億を、半分にした117.5億円が、上位10チームに分配するのだ(1チーム11億円強)。つまり前年のコンストラクターズで11位に終わったチームには、放映権の分配は無い。ということは前年度実績の無い、新規参入チームにも放映権の分配は無いことになる。これは意見の分かれるところだが、他に例も見ないという意味ではなかなか面白い。 均等分配されなかった117.5億円は、その年の順位によって1位から10位に振り返られる。新規参入チームや前年実績で11位以下だったチームは、ここを狙うしかない。 F1にはゴルフの様な優勝賞金は存在しないので、この順位による放映権分配がその代わりを果たしているわけだ。 順位による放映権分配は、通年の成績ではなく1レースごとの分配を希望する声も上がってきている。2006シーズンからスーパーアグリが新規参入し注目を集めているが、その台所事情は決して楽では無い。Jリーグ1チームのビジネススケールは30~50億円が殆どだが、それに以上の金額がF1チームでは動いている。 2006シーズンのF1には11のチームが参加し、放映権分配を受けられないのは、新規参入のスーパーアグリだけ。 しかしスーパーアグリは上海GPを終えて、コンストラクターズポイントを獲得しておらず、現在11位。このままだと、2007年シーズンも放映権分配を受けられなくなってしまう。 今日から始まる日本GPで何としてもポイントを獲得しなくてはならない。 チーム存続のために絶対必要だ。 8位に入るとコンストラクターズポイントが1ポイントついて、スーパーアグリが10位になる。 こうやってF1もチーム運営の視点で見ると、今まで知らなかったことが見えてくる。 マスコミは「表彰台」を狙え! なんて書き立てているけど、残り2レースで絶対にポイントを取るのなら、表彰台狙いじゃなくて、8位狙いの戦略だって有りうるわけ。どんなレースをするのか楽しみになって来るよね。 スポーツビジネスを勉強すると、観戦も楽しくなる場合が多い。 みんなでスーパーアグリが8位以内に入るように応援しよう。
posted by marketing |01:00 |
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