2010年06月16日

日本xオランダ-視聴率予想

14日の深夜キックオフの日本カメルーン戦を放送したNHKの視聴率は関東地区44.7%後半が45.2%で関東地区の瞬間最高視聴率は、試合終了直前の49.1%だったとビデオリサーチが発表した。

2006ドイツ大会では日本Xクロアチア戦が、テレビ朝日系列の放送で日曜日22時キックオフが関東平均で52.7%が最高だった。
2002の日韓大会では日本Xロシアが、フジテレビ系列の放送で日曜日の20時放送開始で66.1%が最高の視聴率だった。
1998年のフランス大会では日本Xクロアチア戦が、NHKの放送で土曜日の22時22分開始が60.9%とフランス大会で最高の視聴率を獲得した。

19日に開催されるオランダ戦の視聴率を予想してみよう。

まず、過去3回の最高視聴率を獲得した背景を整理する。
1,第二戦が最高視聴率を出している
2,時間帯は土曜日か日曜日のゴールデンタイム
▼この2つの条件は19日のオランダ戦も満たしている。

第一試合の結果
1998 アルゼンチンに0-1で敗戦
2002 ベルギーに2-2で引分
2006 オーストラリアに1-3で敗戦
▼2010年は第一試合を勝利で飾っている。

過去3大会の第一試合視聴率
1998 アルゼンチン戦 	21:22~ 60.5%
2002 ベルギー戦 		17:49~ 58.8%(後半)
2006 オーストラリア戦 	21:50~ 49.0%
2010 カメルーン戦		22:50~ 45.2%(後半)

過去3大会の状況、放送時間や曜日、前試合の勝敗、注目度合(初出場プレミアム)などを変数にして19日20:10からNHKで行われる生中継の視聴率を統計的手法で算出してみると、62.625%となった。

なかなかいい線じゃないかと思う。
前後1.0%の誤差を許容範囲とすれば、61.6%から63.6%の範囲に入ってくると考えられる。
非科学的な僕自身の予想も、統計的に算出した数字の範囲に入っているの。

すなわち。
19日の日本オランダ戦の関東平均の視聴率は、
61.6%から63.6%の範囲である。
と予想します。

みなさんの予想もコメントで入れてください。
お待ちしています。

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2010年03月07日

ルーニー/リベリー 移籍金予想

2009年の3月に僕のゼミから卒業する学生が、卒論のテーマとして選んだのが
「海外サッカーの移籍金に影響を与える要因の関連性に関する考察」
なんだか小難しいタイトルだけど、要は欧州サッカー選手の移籍金を予想しよう。というものだ。

まず、移籍金はどうやって算出されているのかを探ることにした。学生なりに色々調べていたが、あまり開示されていない。その辺はJリーグや日本プロ野球の年俸と同じで、厳格な基準は存在しないようだ。

そこで移籍金を決定づける要因の仮説を立てた。
1-個人タイトル		(過去に受賞経験があるか)
2-大舞台の経験		(過去に大きな国際試合に出場した経験があるか)
3-国籍  
4-チーム規模		(チームの観客動員数及び経済状況)
5-所属していたチームの成績 
6-将来性			(主に年齢)
7-代表キャップ		(国の代表になった経験があるか)
8-華がある選手か
9-その選手には商品価値があるか
10-希少性があるか
11-物語性があるか

という11項目で、過去に移籍した選手を評価した。
仮説11項目を数値化して統計処理をするのだ。それで移籍金に影響を及ぼしているかどうかを計算で判別する。

この統計処理でサンプルに使った選手は、過去10年以内に移籍をしていて、移籍金が正確に報道されている例に限定し、ポジションや国籍、所属リーグに偏りが無いようにして18選手を選び出した。

この18選手のに対して、仮説の11項目の得点をつけていくんだけど、「華がある」とか「物語性がある」なんて項目については、とっても主観的で評価に個人差が出てしまう。そこサッカーに詳しい学生150人にアンケートをとって、公平性の保たれた得点を作り出す事ができた。
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上記の表をもとに、相関関係を計算して相関係数が統計的に意味が無いとされるものをハジいた。 そんでもって残ったのが下記の6項目だった。     項 目 相関係数 ・商品価値があるか 0.58 ・華がある選手か 0.55 ・前チームの規模 0.54 ・物語性があるか 0.51 ・個人タイル 0.51 ・大舞台での活躍 0.32 サンプルが18と少ない上に、項目の数値化に関しても完璧なロジックでは無いので、専門家からは「つっこみ所満載」だと思う。大学生の卒論ですからあまり目くじら立てずに、ゆるーく見てあげてください。 ◆移籍金予想 移籍金を決める要因が6つに絞られて、相関係数が出たので、これから移籍する可能性のある選手を統計的に予想する事が出来るようになったわけ。 ★検算 じゃあ、ここで導き出された計算方法は信頼性があるのか、検算してみることにしよう。 サンプルは、イブラヒモビッチ。 2009年インテルからFCバルセロナへ6900万ユーロ(約93億円)で、5年契約で移籍している。 移籍金決定要因6項目のうち、商品価値、華があるか、物語性に関してはアンケートをした結果を、回帰式に入れると。 94億円 という結果が出た。 実際にはおよそ93億円だったので、ほとんど正解。 為替相場変動誤差の範囲におさまった。 ◆ウェイン・マーク・ルーニー(Wayne Mark Rooney) マンチェスター・ユナイテッド 2009-2010シーズン終了後に移籍するとしたら、 137億円 (世界の経済状況による変動は計算していません) ◆フランク・ビラル・リベリー(Franck Bilal Ribéry) バイエルン・ミュンヘン 2009-2010シーズン終了後に移籍するとしたら、 108億円 (世界の経済状況による変動は計算していません) という計算予想になった。 「そんなんで卒論にしていいのか」 というお叱りを受けるかも知れない。 テーマは「遊び」の要素が多分に含まれているが、学生自身が興味を持った事柄を、アカデミックな手法を使って説明してゆく。個人的な想像や推測を挟まず、客観的なデーターや文献などで、自分の考えている事を証明してゆく。 そういったプロセスは十二分に経験させることが出来た。 「カン」で移籍金を予想したのではなく、統計処理をした結果の数字を生み出したことに学生自身は、自身と誇りを持っことができた。 結果は、ルーニーやリベリーの移籍金が発表された時に解るだろう。少しだけ今シーズンが終わるのが楽しみになった。


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2010年02月10日

J1経営損益分岐点は35億円

J1でチームを運営する上で、チームとしていい成績を残して、その上赤字にならないためには、年間でいくら予算が必要なのだろう。
Jリーグが公表している、2008年度の各クラブの収支報告では、18チーム中7チームが赤字。J1全チームの平均でも営業利益は1100万円の赤字になっている。つまりJ1チームは赤字での経営になる危険性が高く、優秀な経営陣と明確な経営上の差別化が無いとうまくいかないことを示している。
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チーム成績 プロサッカーチームなのだから、成績の善し悪しは重要だ。サポーターだってあまりに弱いチームでは愛想を尽かしてファンを辞めてしまう可能性だってある。スポンサーだって離れて行ってしまうかもしれない。やはり成績はチームを評価する上で最も重要視される項目だ。 Jリーグが公開している最新のデータは2008年度までなので、2008年の情報をもとに考察することとする。 チーム成績のひとつの目やすを「勝ち越す」こととしよう。 試合の勝率で5割以上となると、10位のヴィッセル神戸まで。11位の柏レイソルは敗戦数が勝利数より少ないので「負け越し」と言えるだろう。 勝点を基準に考えるてみよう。 J1は1年間に34試合ある。その全試合に勝利したら勝点は102点になる。この102点の過半数51点以上で「勝ち越した」と解釈することが出来る。 勝点を基軸にすると7位の浦和レッズまでで、8位のカンバ大阪からは「負越した」という解釈をすることが出来る。 勝ち越すための選手年俸 2008年シーズンのJ1全18チームの勝点と選手人件費をグラフにプロットして最小二乗法で回帰直線を引いた。その式は y=14.651x+965.28となった。 この式に勝ち越しの勝点数51を代入してみると、171.481という答えが出た。計算上は勝点を基軸にして勝ち越すためには17億1248万円の年俸が必要になると考えられる。
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ちなみに、 勝点1を獲得するために平均で3639万円の選手年俸が支払われており、 1試合勝利するために1億3364万円1得点するために3862万円となっている。 Jリークの1点には、3862万円もの原価が掛かっていることになる。これはかなり乱暴な計算なので、学術的には意味は無いが、ウンチクとしては面白い数字だと思う。 勝ち越すための年間予算 17億1248万円の選手人件費を支払って黒字になるための年間予算を計算してみた。2008年シーズンのJ1全18チームの営業費用、営業収入などの平均値を基準にして、もし選手年俸が17億1248万円のチームがあったら、どうなるかを計算すると、35億7400万円1100万円の赤字になる。赤字になったのでは意味が無いので、その分を営業収入に加算すると、35億8500万円ということになる。 この35億8500万円が、大ざっぱに計算してJ1チームの損益分岐点(赤字と黒字の境目)となるだろう。 marketing-141735.gifmarketing-141736.gif 表3、表4、表5を見ても、年間35億円がほぼ妥当であることが読み取れる。 表3は、チームの収入が多い順番で並べてみた。千葉までが35億円なので、そのポイントで色を変えてみた。年間収入35億円以上には赤字クラブが無いことが一目瞭然だ。 表4は、チームの利益が多い順番で並べてみた。黒字のクラブの色を変えてみた。赤字のチームに年間収入35億円を下回るクラブは存在しないことが読み取れる。 marketing-141737.gif表5は、勝点の多い順番で並べてみた。今回「勝ち越し」と定義づけた51以上に色をつけてみた。営業収入を見ると大分が21億円だが、それ以外は33億以上で、35億円と言う計算結果が、ほぼ妥当であると言える結果だと思う。 今回の計算は、学術的には不十分な箇所が数多く残るが、スポーツマニアとして公開されている数字を色々計算してみた。 35億円以上の営業収入が確保出来ないクラブは、1日も早く35億円を獲得出来る様に営業活動をすることをお奨めしたい。チケットの値上げ等もあるかも知れないが、サポーターとしては強いチームを作るため、理解して値上げに賛成してあげるのが得策ではないだろうか。


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2009年12月13日

Jリーグ経営難3 アルビレックス新潟

アルビレックス新潟が2007年から2年連続赤字になり、2009年も黒字化するのは難しそうだ。
アルビレックスと言えば、それまでサッカー不毛の地だった新潟で、3万人を超す観客を集め、「満員の会場が持つ魅力」を新潟県民に体験させることに成功した例として、スポーツマーケティングやスポーツマネジメントの研究者の間では、定評があったクラブだ。
成功事例として多くのクラブが参考にし、経済誌の取材も多かっただけに、アルビレックスのここに来ての赤字化は、様々な議論を呼んでいる。
僕自身もアルビレックスの成功事例を見に新潟に足を運んだ事がある。満員のスタジアムは魅力的で、様々な年齢層の観客が笑顔で観戦する姿をみて、地域に根ざしたサッカークラブの理想形だと感じた。

アルビレックスが集客に成功したのは、「無料招待券」の存在が大きい。2001年に完成したスタジアム、ビックスワンでアルビが初めて公式戦を行った、2001年5月19日。
当時まだJ2だったアルビレックスは、大きなスタジアムで少ない観客しか入らない危険性を回避するために、「無料招待券」を大量に発行。それまで4000人程度だった観客を3万2000人にして見せた。「新スタジアムを見に来たという人が多かったが、興奮を味わってもらえたと思う」とアルビレックス新潟の田村貢社長は語る。その後も新潟市を中心に老若男女を問わず招待し続け、サッカーに無関心だった来場者が熱烈なサポーターに変身していった。(2009/1/5 日経MJ)
アルビレックスの「無料招待券」は乱発したのではなく、戦略的に発行され、来場者の個人情報も獲得。その後のマーケティングで確実にサポーターへと変身させていった。
来場者が減少した理由は定かでは無い。しかしとあるサポーターは「大きなイベントもなく、マンネリ化しつつある」との意見をよせるなど、今まで通りの興行では観客は「面白み」を感じなくなってしまったようだ。
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当時、「非日常」だった「満員のスタジアム」も、8年を経過し「日常」となってしまったのかも知れない。その8年の間にアルビレックスのサッカーを浸透させ、イングランドがそうであるように、家族の話題の中心になることは出来なかったようだ。 同時に「無料招待券」からの脱却に時間が掛かったこともある。アルビレックス以前にもいくつかのプロスポーツチームが「無料招待券」戦略を行っていた。だが成功例と言われるものは少ない。 近鉄バファローズは1997年に大阪ドームが完成するまで、藤井寺球場を本拠地にしていた。藤井寺時代は試合開催日の1週間前になると、球場周辺を中心に「無料招待券」が発行されていた。ファンはその事を熟知しており、事前に前売り券を購入しなくなっていった。試合日近くまでチケットが売れ残れば、タダで野球が観られる。ならば前売り券を購入したほうがバカを見る。からだ。大阪の商人文化もあいまって、前売り買い控えは多くのファンに知れ渡り、球団経営に大きなダメージを与えた。大阪ドームへ本拠地を移転すると同時に「無料招待券」の発行を全面的に中止。有料入場者への転換を図るが、なかなかうまくいかなかった。 「無料招待券」には集客の力がある。しかし一方で「観戦」の価値を下げる効果もある。なにしろタダなのだから、行っても行かなくてもムダになった。という意識は少ない。その結果、配布した招待券の5割近くが使用されずにムダになり、スタジアムを満員にしたい球団側はムダになる枚数まで計算に入れて、もっと多くの「無料招待券」を発行することになる。4万人入るスタジアムであるにも関わらず5万枚「無料招待券」が出回れば、「観戦」価値は著しく低くなり。お金を出して観戦に行く「価値」を感じなくなるのは当然だ。 アルビレックスは当然、このような失敗事例を充分理解していたので、その様な轍に陥る事は無かった。4000人を4万人にし、現在3万3000人近くに落ち着いてきている。といった表現の方が適切なのではないだろうか。「無料招待券」による成功事例であることには変わりはない。 だが隣り合わせで観戦している友人が「無料」で熱心なサポーターが2000円を払っていたら、なんだか損した気分になるのは避けられない。せっかくのサッカー観戦が楽しく感じられなくなる可能性だって秘めている。 Jリーグの公式サイトで公開されている、クラブ別の経営情報を2005年から比較してみよう。
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問題の入場料収入は2005年と2008年を比較すると3億5400万円も減少している。その他の項目に大きな変化が無いことを考えれば、入場料収入減少が最も大きな問題であることは明白だ。 客単価は、2005年1737円だったものが2008年には1417円になり19%も低価格化してしまっている。 シーズンパスの売上が落ちたのがひびいている。と池田会長は日経新聞の取材に答えている。 ピークの4万人に比較すれば、観客が減少しているが、新潟のマーケットサイズを考えれば4万人「超大成功」であり3万3000人でも「大成功」だろう。だとすれば3万3000人で収支が釣り合う経営を行う必要がありそうだ。 2008年のデータだが、Jリーグ33チームで「観客動員数」「入場料収入」「客単価」を計算してみた。
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新潟は、観客動員数で2位。入場料収入の金額でも3位。だが客単価では20位となっている。客単価の20位はJ1チームで最下位。なんだかとっても不思議な結果となった。客単価以外は素晴らしい数字なのだ。 これらのデータを数学的に計算してみると、「無料招待券」の発行枚数が多いのが問題であることが解る。またその枚数も増えている可能性が伺える。観客が減少している中、それを食い止めようと「無料招待券」を増発しているとしたら問題は大きい。 どこかで大きく梶を切って、「無料招待券」戦略から脱却しなくてはいけない時期になってきている様だ。 スタジアムが満員にならなくても魅力的なアルビレックス。 来場者に提供する「商品」を変えて行く必要がありそうだ。


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2009年11月22日

Jリーグ経営難2 東京ヴェルディ

marketing-125557.jpg11月17日のJリーグ理事会で、2010年度「東京ヴェルディ」がJ2で闘う事が決まった。
新聞報道によると、ヴェルディには「経営再建中」という前書きがついている。どうして「再建中」と書かれるまで深刻な事態に陥ってしまったのだろう。

ヴェルディの経営を分析してゆくと、ひとつの奇妙な事実に当たる。それは「株主」が流動的なこと。
株主とは経営資源となる資本金を出資している人や団体のことで、資本主義経済では会社の所有者と考えられている。
株主は「資本金」を出して、経営を取締役会に委託。「資本金」を運用する投資家だ。

1994年Jリーグ開幕当時の主要株主は、読売新聞社だった。
1997年のシーズン後半になって、読売新聞社の渡辺恒雄社長が
「チームの赤字経営は、企業を軽視するリーグのやり方のせい」
とリーグを痛烈に非難し
「改革されなければ脱退も考える」
とマスコミに向けて発言したことに対して、当時チェアマンだった川淵さんが
「リーグの理念を理解できないなら、(脱退も)仕方ない」とつっぱねた。
この川淵発言にキレた「ナベツネ」がリーグ批判を始めたという流れだった。
なんとも大人げない、おじさんたちのケンカに世間は、シラけて眺めていたんだ。でもキレたおじさんは性が悪かった。

1999年2月読売新聞社とよみうりランドが撤退し、
日本テレビの100%出資になった。
それまでヴェルディの資本金は2000万円
読売新聞49% 日本テレビ49% よみうりランド2%だった。
<1998/11/12, 日本経済新聞>

2001年 本拠地を川崎から東京へ移転すると同時に、ホームスタジアム周辺の企業へ出資を呼びかけた。日本テレビが21%の株式を多摩市、日野市や清水建設、京王電鉄系列の広告代理店である京王エージェンシーなど地元企業の出資により増資。日本テレビ100%子会社から、資本政策でも地域密着指向を強めた。

2006年4月にITバブルでキャッシュリッチになっていた、
サイバーエージェントがヴェルディの株式48.1%を取得。
日本テレビに継ぐ大株主となり、サイバーエージェントの藤田晋社長がヴェルディの取締役就任に就任した。
この頃、ITベンチャー企業のスポーツクラブ買収が流行しており、携帯コンテンツのインデックスも、フランスのサッカークラブ「グルノーブル」を買収するなど、スポーツチームのオーナーになって社会的信用を得ようと目論みた新興富裕層が多く存在した。

2007年わずか1年で、
サイバーエージェント社が大株主を撤退し同社社長の藤田晋副社長の退任も決まった。
サイバーエージェントその後は2008年は胸スポンサーのみとなり、2009年からは完全に支援から手を引いた。
なんともお粗末な話だ。たった1年で株主を撤退するなど、クラブにとっては迷惑以外の何ものでもない。

2009年9 ヴェルディから日本テレビが撤退し
「東京ヴェルディホールディングス(崔暢亮会長)」
に全ての株式が譲渡されることが決まった。日本テレビは99%の株式を保有していた。

同ホールディングスは東京Vの前身にあたる読売クラブの下部組織出身者らが7月に設立した持ち株会社。崔会長は「OBとして歯がゆい思いで見ていた。身の丈経営が最重要課題」と述べ、再建に向け経営規模の縮小に取り組む考えを示した。<2009/09/17, 日本経済新聞>

東京Vの筆頭株主が、Jリーグのクラブでは前例のない持ち株会社に変更されたことについて、Jリーグの鬼武健二チェアマンは16日、「理事会(15日)でいろんな意見はあったが、ほぼ全会一致で承認した」と述べ、問題ないとの考えを示した。
 ただ一方で、今後の問題点を問われたチェアマンは「これから討議するが、将来の経営などたくさんあると思う」と指摘した。<2009/09/17, 日本経済新聞>

Jリーグは17日、2部(J2)東京Vの経営から日本テレビ放送網が撤退し、東京ヴェルディホールディングス(東京VHD、崔暢亮会長)に株式を譲渡することについて、11月16日までに5億4千万円のスポンサー料収入を確保することを条件に承認すると発表した。同日までに資金のメドが付かなければ、今季限りでリーグから退会させる。
 Jリーグは15日の理事会でこの問題を審議し、東京VHDは経営実績はないものの、5億4千万円の収入があれば、規模を縮小する来年度の事業計画には実現可能性があると判断した。鬼武健二チェアマンは「歴史のある東京Vの存続を第一に考えた。ぜひ再生してほしい」と強調し、「リーグが資金を支援することはない」とも話した。 <2009/09/18, 日本経済新聞>

11月18日に、来年度のスポンサー5億4000万円のメドが経ち、来年もヴェルディが存続することが決まった。
新聞報道によると東京VHD、崔暢亮会長は2010年の事業計画を大幅に見直しし、2008年に41億円かかっていた費用を9億5000万円まで圧縮する経営計画を立て、味スタから駒沢、西が丘などに本拠地を移転することなどを表明している。

さてさて、ここまでは新聞やWikipediaを調べて行けばわかることばかりだ。ここまでの基本を踏まえて、ヴェルディの経営環境を分析してみよう。
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まず、ここ4年間の経営状況を確認しておこう。営業収入は「売上」のこと。結果的に赤字になっているのは、2006年にJ1からJ2に落ちた翌年だけで、8億7800万円の赤字を計上している。しかしその後の利益は決して大きくは無いが、赤字にもなっていない。 それなのにどうして経営再建中と新聞に書かれるほど経営状態が悪化したのだろう。 2008年の営業収入内訳を見てみよう。
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ヴェルディの収入41億円でリーグ4位だが広告収入は最下位。 チケット収入も17位だ。 Jリーグ分配金は13位。 ところが「その他」の収入が31億円もあり、ダントツの1位だ。 順位だけでなく、経営状況をJ1の18チーム平均と比較してみよう。
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売上は平均よりも 6億9300万円も大きいのに、 広告収入はマイナス10億円チケット収入はマイナス3億円と大幅に落ち込んでいる。 ヴェルディを支えているのは、「その他」の31億円ということになる。J1チームの平均でこの「その他」は9億3500万円。ヴェルディの1/3以下だ。 じゃあこの「その他」収入って何だ? ということになる。広告でもチケットでもリーグ分配金でも無い、その他。 答えは2009年10月23日の日本経済新聞にあった。 草創期にブームに酔ったつけで放漫経営に陥り、親会社から赤字を補てんしてもらう甘えの構造ができあがった。坂田信久社長(現・国士舘大教授)時代に「補てんは年10億円まで」という原則を築き、三浦知、ラモスら高額年俸選手との契約を切って運営費を大幅に削ったが、02年の同社長の退任後は再び経営体質が戻り、08年には日本テレビが31億円も拠出した。<2009/10/23, 日本経済新聞> ヴェルディの「その他」収入は株主からの損失補填だったのだ。実質的には赤字を親会社に肩代わりしてもらっていただけで、毎年毎年赤字で運営してきたことが、この事実から読み取れる。 株主がコロコロ変わってきたのも、この損失補填が大きな負担になっていたから、と考えられる。 たった1年で株主から撤退したサイバーエージェントは、2006年の「その他」14億9000万円をその持ち株比率48.1%にあたる7億円前後を負担していたと考えられる。その上胸スポンサー費用も支払っていたとすると8億から9億円だ。それだけの投資対効果は2006年のヴェルディには無かった。というのが経営判断だろう。 ここで問題になるのが、「東京ヴェルディホールディングス(崔暢亮会長)」だ。この会社は持ち株会社で本業を持たない。 もし損失補填の必要が出てきたらどうするのだろう。 他のビジネスで収益を上げていない会社が、損失を補填出来るとは考えられない。 その結果、41億円から9億5000万円へのダウンサイジングという経営計画になったのだろう。補填出来ないのなら出資を抑えるしかない。 9億5000万円の規模の経営が可能なのだろうか。 J2クラブの現状を見ると、可能だ。と考えられる。 水戸3億4900万円 岐阜4億100万円 草津5億4400万円 湘南9億3000万円だ。 そこまでダウンサイジングして、ファンがついてくるのだろうか。 ヴェルディファンはチームに強い事。J1で優勝争いをすることを望んでいるのではないだろうか。 だとしたら、その希望を叶えるのは、しばらく難しそうだ。 前回の大分もそうだったが、 ファンが出来る事は、あと1回スタジアムに多く行く事。 スタジアムに行く時には、もう一人初心者を誘い、ファンを増やしてゆく事。 そして、もう1ランク値段の高いチケットを買う事。 こうしてチームの台所事情を、多くのファンで少しづつ支えるしか無さそうだ。 ヴェルディが弱くなっても、選手が必死にゲームをしていれば、サポーターは勝敗に関わらずに支援をし続ける、我慢の時期が始まりそうだ。


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