スポーツマーケティング探求記

スポーツのTV放映権は「景気」しだい

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プレミアリーグは、2016年から3年間のテレビ放映権を51億3600万ポンド(約9090億円)で販売契約を締結したと報告した。前回の2013年から16年までの3年間と比較して71%も値上がりした。単純計算で1試合あたり、10億1900万ポンド(約18億円)となる。(BBC NEWS.1.Feb.2014)

セリエAは、2015年から2018年の放映権料を9億4300万ユーロ(約1207億円)で契約しており、単純計算で1試合あたり1億580万円となり、プレミアリーグとは大差がついてしまった。(ESPN.Jun27.2014)

テレビ放映権の価格高額なことで毎年ニュースになるのは、アメリカンフットボール(NFL)のスーパーボウル(決勝戦)だ。厳密に言うと放映権というよりは、CM放送権が高額なのだ。2015年に開催されたスーパーボウルでは30秒CMで450万ドル(約5億4000万円)だった。GAME時間も長いのでCMを放送する回数も多く80枠に50社がCMを放送し総額で36000万ドル(432億円)だった。

オリンピックやFIAFワールドカップなど、スポーツの大イベントは世界中で放送され、高い視聴率を獲得出来ることから、高額な放映権料がつくようになった。 と思われている。

アメリカンフットボール(NFL)の放映権推移を分析していたら、開催国であるアメリカのGDP成長率を下回っている事が判明した。つまりスポーツの放映権料は「高騰」していなかったのだ。

NFLの放映権料は、1982年から公表されており82年当時1年間で1億500万ドル(約126億円)だったものが、2014年からの8年契約では、単純計算で1年単価は6億2500万ドル(約750億円)になった。ざっくり6倍になったわけだ。(Wikipedia) 32年間で価格が6倍に値上がりしたのだから「高騰」とメディアの人たちは書きたくなるだろう。

1982年を起点にして、アメリカの経済成長率(IMF)を1年毎に計算してゆくと、2014年に2億5967万ドルになり、放映権料の3億8562万ドルに及ばない。(計算A)

ところが、NFLの放映権料が安定期にあった1990年を起点とすると、経済成長率で計算すると4億339万ドルとなり、放映権料の3億8562万ドルを上回っている。(計算B)

アメリカを代表するスポーツコンテンツの放映権は、経済成長率で単純計算したものと大きな違いが無かったのだ。スポーツの放映権は法外な金額ではなく、経済の実態に則した価格推移をしていることが、このグラフからハッキリわかる。反対に言えば、スポーツコンテンツ産業の成長は、経済成長の範囲内で収まっており、「景気」に助けられているということだ。もっと革新的な努力をしないとイケナイということだ。

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江頭満正/Mitumasa ETOH
東京都出身。1988年リクルートを退職後起業。2001年ダイエーホークスの公式携帯サイトをオープン し、その後ベイスターズ、近鉄、千葉ロッテ、オリックス、日本ハム、ジャイアンツ、清水エスパルス、J SPORTSと公式携帯サイト運営を契約。チームの内側からITによる観客動員を模索、3度の日本シリーズと1度の天皇杯決勝を経験。2004年アテネ五輪では、Yahoo! JAPANのオリンピック結果データを全て担当。現在大学でスポーツビジネス研究者として 教壇に立っている。
【現職】尚美学園大学准教授・一橋大学スポーツビジネス研究会研究員・特定非営利活動法人スポーツマンシップ指導者育成会 理事
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