2009年01月26日

シカゴカブス親会社破綻で売却

marketing-67479.jpgカブスの親会社トリビューンは、2008年12月に連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請し、経営が破綻。カブスの権利も債権者委員会に移っており、開幕までに新オーナーを決められるよう、MLBも躍起になって動いていたが、どうやら譲渡先が決まった様だ。
新オーナー候補は、オンライン証券会社のTDアメリトレードを創業したリケッツ氏、譲渡金額は9億ドル(約800億円)となりそうだ。カブスの権利には、本拠地のリグレーフィールド、ケーブルテレビ局株の25%が含まれている。
破綻したトリビューン・コーポレーションの傘下には、ロサンゼルスタイムズやボルティモア・サンなど10の新聞があり、また約20局の地方テレビ局を抱える。2006年まではワーナー・ブラザーズとThe WBというテレビネットワークを運営していた。アメリカを代表するメディア複合企業だ。
破綻の原因は、2007年のレバレッジド・バイアウト(LBO、買収先企業の資産を担保とした借り入れによる買収)を使っての株式非公開化と見られている。リーマン・ブラザースに端を発した、金融危機が、直接の原因では無い。

ここ数年のアメリカ好景気が産んだ錯覚「経済はずっと成長し、資産価値も上がり続ける」という、サブプライムローンを生み出したのと同じ考え方だ。日本のバブル期もそうだったが、「経済成長は永遠に続く」という事を好景気の間に「錯覚だ」と気付く事は難しいだろう。
トリビューンの破綻はバブルだけではない。新聞のビジネスモデルが崩壊しつつあることをも物語っている。インターネットの普及で新聞購読者が減少し、広告出稿も減った、昨年の原油高騰で印刷費やインク代が高騰し四面楚歌だったようだ。トリビューン社の破綻は、日本のメディア(特に新聞社)を震え上がらせている。
日本のプロスポーツオーナーは、メディアが数社ありカブス同様の惨事が日本で起きても不思議では無いだろう。

一般経済はそこそこにして、スポーツの視点でこの問題を眺めてみよう。

カブスの9億ドル(約800億円)は、スポーツビジネスが健在な証拠。2007年春にForbesが発表したカブスの市場価値は6億4200万ドル。今回の取引には、球場とケーブルテレビ局株の25%が含まれているとは言え、いい値段だ。Forbesが市場価値を発表した2008年春のNYダウ平均株価は12,000ドル。現在は8,000ドル30%以上も下落しているにも関わらず9億ドルの値段がついた。アメリカ全土が景気後退にさらされている中、カブスだけは値崩れしていない。この状況を見て、本業がヤバイオーナーがチームを売りに出すかも知れない。特にもうすくシーズンの終わるNFLあたりにありそうだ。

MLBにとっては、球団オーナー不在は初めての経験ではない。1969年からMLBにはモントリオール・エクスポズという球団があった、観客動員に苦戦し、2002年には当時のオーナーが買手が現れる前にチームを手放してしまった。赤字の球団に高いお金を払う物好きはいなかったというわけ。仕方がなく、残りのMLB29チームのオーナーがお金を出しあって1年間チームを存続させ、2003年シーズンからワシントンにフランチャイズを移し、新しいオーナーを見つけた。という経験がある。今回もいざとなれば、エキスポズの時、同様にMLBが何とかしただろう。

カブスは、新大統領のオバマもファンなのできっとなんとかなるだろう。これから、リケッツ氏との単独交渉に入るみたいだけど、うまくまとまってくれることを願うだけだ。


posted by marketing |15:00 | メジャーリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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