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2009ジェフユナイテッド選手短評 背番号10 工藤浩平

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10 工藤 浩平 25歳 MF 年俸1800万円

代表歴:  1999U-15代表、2000U-16代表、2001U-17代表、2001U-18代表、2002U-19代表、2003U-20代表候補、2008日本代表
前登録チーム:ジェフユナイテッド市原ユース 
関連記事:背番号10の坊主頭、工藤浩平【リーグ第26節 ヴィッセル神戸戦】
完敗の中に見えた工藤浩平の意志【リーグ第15節 大宮アルディージャ戦】


【2009リーグ成績】
試合数 32
出場時間 2513分
得点 3
シュート 24(決定率12%)
アシスト 1
警告 2 退場 0

クロス 15/56 成功率26.8%
ドリブル 13/34 成功率38.2%
スルーパス 24/47 成功率51.1%
タックル 59(チーム6位)
ブロック 83(リーグ2位・チーム1位)


小学生からジェフ育ち。生え抜きの背番号10。

それだけに期待も大きく、私は今季彼のユニフォームを着てスタジアムに通いました。

3年連続となる30試合以上の出場試合数に昨季を上回る得点数。

ミシェウ選手が残留し、アレックス選手や中後選手、佐伯選手が加入してもレギュラーの座を守り続けたことは評価すべき点だと思います。

しかし、背番号10を背負うには物足りない部分があったのも事実です。

以前、深井選手に対して「プレーの幅がない」というような悪口を書きましたが、例えば深井選手や太田選手はプレーに幅がないからこそ、判断に迷いがなく、自分の得意な形を持っている。

その一方、工藤選手はプレーに幅がある選手です。

リーグ2位のブロック数からもわかるように、守備のセンス(特にパスカット)は素晴らしいですし、攻撃面でもクロスでチームトップの成功率を誇り、ドリブルやスルーパス、シュートの数もチーム上位。

キックの種類が多く、足元の技術があり、広い視野も持っている。

しかし、それゆえに判断に迷う場面が多く見られたことも確かです。

深井選手なら迷うことなくドリブルで切り込みフィニッシュに繋げる場面でも、選択肢が多くあることで判断に遅れ、最後は新居選手に気を使ったようなスルーパスを出してカットされる場面もいくつか目にしました(チーム自体のやるべきことがブレていたシーズンという側面もありますが)。

もっと言うならば、本来背番号10に望むような「点に絡む仕事」、もしくは「工藤らしいプレー」がなかなか見られなかったシーズンだったのかな、というのが率直な感想です。

そんなこともあって、今季は複数の監督の下で複数のポジションをこなし、相変わらずチームにとっては欠かせない存在でありながらも、10番としての存在感はなかったシーズンだったと考えています。

本来、工藤選手は2列目の選手だと思います。

トップフォームはアマル時代の羽生選手とのツーシャドーであり、本質はアタッカーなのではないでしょうか。

しかし、ミラーはサイドハーフに個での突破を求めていたため、サイドハーフの前に大きなスペースを空けるサッカーをしていたけれど、工藤選手は快速アタッカーではなく、どちらかと言えば密集の中での技術やフリーランで活きる選手だけに彼らしい輝きは見られなかった。

それでも、江尻監督就任後はサイドハーフが中央でプレーする場面も増えてきた(サイドバックをオーバーラップさせるため)ことで、彼の良さが出てきました。

※ちなみに、これはミラーの戦術が悪いと言いたいわけではなく、工藤選手が2列目でプレーするには合っていなかったという意味です。
深井選手や谷澤選手のように個を活かす戦術によって活きる選手もいます。

それだけに、クラブは来季を見据えて「工藤中心のチームを作る」と明言したのですが、このオフ、工藤選手はサンフレッチェ広島からオファーを受けました。

各年代で代表に選出され、岡田監督にキャンプでテストされるなど、日本代表でプレーすることも夢でなくなった彼の代理人はカンテーラであり、広島には彼が慕う中島浩司選手や仲良しの山岸選手がいて、目指しているサッカーは彼が最も影響を受けたオシムに似たポリシーを持っている。

ジェフはJ2に降格して、工藤選手の契約は09年限りで、すでにクラブは彼に似たタイプの新人、伊藤大介選手を獲得している。

・・・本来は移籍して当たり前なんですよね。

それでも、広島や他のJ1クラブ複数からのオファーを断り、来季もジェフでプレーしてくれるのであれば、絶対に彼を「ジェフの10番」として大きくステップアップさせてあげたい。

新居選手と同じように淡白な印象がある工藤選手ですが、中心となることでもっと自分を出して欲しいですし、誰かに気を使ったプレーではなく、もっと良い意味で独りよがりなプレーを、工藤選手らしいプレーを見せて欲しい。

工藤浩平とは、ジェフの10番とは、こういうプレーをする選手のことなのだとアピールすることで、日本代表に選出されるのであれば、本人にとってもサポーターにとっても幸福なことだと思います。

そのためにも、降格の責任を真っ向から受け止め、ジェフのためにプレーしてくれる工藤選手にはサポーターとして大きな声援で後押しして欲しいですし、そうでなければ軽はずみに選手に「残って欲しい」なんて言えないんじゃないかと思います。


【来季達成して欲しい目標】

・得点数アシスト数の増加
・10番らしいプレーヤーになる


本日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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もし、来季のメンバーに村井選手、佐藤勇人選手が加わったら、数年間ジェフから離れていた人が見たら「あんまりメンバー変わってないね」なんて思っちゃいそうなメンバーになりますね。

チームリーダーは坂本選手で、TDは神戸さんで、監督も江尻監督ですし。




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記事カテゴリ:
選手短評(09~10)
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工藤 浩平
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2009シーズン選手短評

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この記事へのコメントコメント一覧

2009ジェフユナイテッド選手短評 背番号10 工藤浩平

>さいとさん
お世話になっております。

30試合3得点アシスト1。
おっしゃる通り、この数字が全てなのかも知れません。

他の数字、例えば成功率や守備プレーの回数の多さは素晴らしいけれど、決定的な仕事(数字)は出来なかった。

期待が大きいからこそ失望があって、本当に工藤選手には申し訳ないくらいの期待があります。

だけど、それを理解したうえで、ジェフに残り、J1に昇格させると言ってくれている工藤選手にはやはり来季も期待をかけたい。

頑張っていることはわかっているけれど、それでも頑張って欲しいと伝えたいです。

>内房線在住ジェフサポさん
お世話になっております。

持ち味が活かせない、結果が出せない。
全ての選手に言えることです。

けれど、エースの巻選手や10番の工藤選手が特に矢面に出されるのは当然のこと。

以前は期待の若手でしたが、今は誰もが認める主力選手なのですから、その点は反省して欲しいですし、実際に責任を感じてくれています。

江尻監督の中後選手と工藤選手のセンターハーフ、私も攻撃面において欲張りだと思います。

最終系は美しくても、現段階では無理が見えましたし、むしろお互いの欠点が浮き彫りになってしまったようにも感じます。

この辺り、江尻監督は補強を求めていて、そうなれば外れるのは工藤選手でしょう。

その結果、おっしゃる通り、ジェフでは層が厚い2列目のレギュラー争いに工藤選手が参入する状況になればチーム力は上がるように感じます。

・・・それにしても「姉崎のマラドーナ」時代から考えると、本当に成長してくれましたよね。
「育成のジェフ」の最後の作品とならないよう、今後も第2第3の工藤選手を育てて欲しいですし、工藤選手にはジェフの最高傑作となるように、今後も進化を続けて欲しいところです。

2009ジェフユナイテッド選手短評 背番号10 工藤浩平

>ちょろさん
お世話になっております。

役割が明確でないというのはありますよね。
ある意味で補強の曖昧さを彼の力で埋めさせていた印象もあります。

「工藤残留」について。
個人的な感想としてはもちろん嬉しいけれど、チームとして考えるならば「じゃあ伊藤大介はどうするの?」という問題も出てくるように感じます。

例えば、サイドハーフの人材がいなくなった時、「コンバート可能だから」と工藤選手を配置するのか、はたまた将来のために伊藤選手を抜擢するのか。

チームとしても1年で昇格と若手育成というアンバランスな目標を持っているだけに、どういう決断になるかが非常に気になります。

巻選手の越年交渉→スポーツ新聞で「移籍か!?」は毎年のことなので特に気にしていません。

というか、巻選手くらいじゃないとフロントに言えないことも多いと思うので、納得するまでやってくれという気持ちです。

>セイルさん
お世話になっております。

ファイトする姿勢については、ちょっと印象の問題もあるのかな、と感じる部分もあります。

例えば巻選手や深井選手はよく走っていて、ファイトしてくれている。これは間違いないです。

ただ、工藤選手も同じだけ走ってファイトしていても、巻選手や深井選手と比べて印象が薄いんですよね(新居選手も同じ印象です)。

いつも飄々とプレーしているように見えるのは、表情の問題なのかな、と。巻選手なら開始5分くらいで一生懸命やっているような表情に見えるので(笑)、そういう面もあるんじゃないかと。

実際に、試合が終わってみたらユニフォームが破れていることに気付いたり、なんてこともありました。

2列目、特にシャドーとしてのプレーが一番活きるというのは私も同じ気持ちです。

以前羽生選手とのポジション争いがありましたが、今の彼は羽生選手にも負けない力があると思っていますし、ある程度固定したポジションを与えて欲しいという気持ちもありますね。

2009ジェフユナイテッド選手短評 背番号10 工藤浩平

>げるおさん
お世話になっております。

私も彼が好きで、今季のユニだけでなく、20番時代のサイン入りユニを大切に飾ってあったりします(笑)。

ボランチ米倉選手も良いですが、工藤選手は出来れば2列目で見たい気持ちが強いですね。
10番らしいプレーを期待したいです。

>広島ファンさん
コメントありがとうございます。

将来的なことを考えるならば、広島のお世話になる方が選手としては良いことなのかも知れません。

けれど、小学校からの生え抜きである、「彼の存在こそがジェフ」だと思いますし、ジェフに残ってくれることにサポーターとしては感謝するだけです。

広島さんとはまたJ1でお会い出来ることを願っています。

>やっぱり巻が好きさん
お世話になっております。

シュートチャンスに躊躇するというか、綺麗に決めよう、味方に決めさせてやろう、そんな気持ちが見えることが多いシーズンだったと思います。

中盤の選手としては、彼はすごく「良い選手」だと思うんです。
ただ、「相手にとって怖い選手」だったり「凄い選手」ではない。
それが物足りなさを感じさせる部分なのかも知れません。

もう30過ぎの選手であれば良い選手でも充分なのですが、まだ若い10番にそれで合格点を出すことは出来ません。

「ジェフの10番ここにあり」というプレーが見たいですよね。

2009ジェフユナイテッド選手短評 背番号10 工藤浩平

「持ち味を活かせないままシーズンが終わってしまった」
多くの選手が該当するシーズンになってしまいましたが、工藤選手はその代表格だと思います。

他の方も仰っていますが、工藤選手はやはりもう一列前でのプレーを見たいですね。
パスカットのセンス、テクニック、視野の広さ、運動量は誰もが認める点であり、今年起用が多かったポジションで求められる能力だと思いますが、やはりフィジカルの問題があります。
誤解を恐れずに書くと、中後選手と工藤選手のセンターでの同時起用は、攻撃面においてちょっと欲張りなのかな?と思います。
いや、機能すれば素晴らしいと思うのですが、いくら運動量が豊富とはいえ、工藤選手の負担が多すぎる気がします。

まだ獲得していない選手の事を言うと鬼が笑いますが、フィジカルに長けたクラッシャータイプ選手の相棒として、工藤選手と中後選手がしのぎを削る状況、あるいは、
ジェフでは層が厚い2列目のレギュラー争いに工藤選手が参入する状況になればチーム力は上がると思います。

ジェフの10番・工藤選手の本領発揮は来シーズンから、と期待しています。
パスが通らなかった時の手を叩く仕草、なんか好きなのです。憎めないですよね。

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