2009年01月29日

順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

日本、0-1でバーレーンに敗れる
【戸塚啓コラム】まるで工夫がなかった日本の戦いぶり
敗戦の地から持ち帰るもの 

アジアカップ最終予選、第二戦目にして日本代表が敗れました。

この結果については、それほど悲観する必要はないでしょう。

苦手な中東のアウェーゲームで、(バーレーンもそうでしたが)若手選手が多く、岡田監督の下では初出場となる選手もいて、さらに現在はシーズンオフ。

本当にこの時期の試合の勝敗を重要視するのであれば、それこそ秋春制にするべきなんでしょうが、テレビ中継がなかったことを考えても、それほど大きな敗戦ではないでしょう。


ただ、当然ながら内容の悪さは改善しなければなりません。


■経験値の低さ

はっきり結論から言うと、日本代表はアウェーでの経験が少なすぎると感じます。

せっかく代表で集まっても、自国での親善試合を多く開催しているため、アウェーの経験値が低い。

それは、選手が全員ヨーロッパに行けば良い、という話ではなく、代表の遠征に関わる全てスタッフ、協会がアジアでのゲームに関して経験が少ないことが気がかりです。

戸塚さんのコラムに以下のような言葉があります。

ドイツW杯のオーストラリア戦で、終盤に立て続けに失点を喫したのはなぜか。いくつかある理由のなかには体力の消耗が含まれており、「あの暑さだから消耗するのは避けられない」と我々は考えてきた。しかし、消耗を抑えるための工夫を、日本代表はしていたのだろうか。答えはNOである。

これは、アウェーでの戦いを多く経験しなければ、試合中になかなか生まれない発想でしょう。

スタッフにしても、時間の稼ぎ方、選手への指示など、アウェーで多く戦ってこそ得る経験があるように感じます。

日本と世界の差、という話ではなく、アジアでいかに戦うかを知るためには、(特にアジアでの)アウェーゲームを多く経験する必要があり、今回の試合で見せた経験不足な一面は、選手の課題ではなく、日本代表というチーム、そして協会に対する課題となるように感じます。


■思い出したのは大宮戦

日本代表の戦術は、アレックス・ミラーとジェフの戦術に似ている点が多いという話はこのブログでも、他のジェフサポーターのブログにもあります(わかりやすいのが、やはりゆっくりいこう様の見解です)。

セカンドラインに俊敏なアタッカーを配置して、運動量とスピードで崩すサッカーですね。

しかし、バーレーン戦の日本代表も、連敗中のジェフも、そのセカンドラインを使わずにロングボールを多用する時があり、そうなると途端に内容が悪くなる。

バーレーン戦のサッカーと目指すべきサッカーの違いについては、中村憲剛選手のコメントが非常に的を射ています。

「(バーレーン戦だと)やっぱり蹴り合いになってしまう。もっとボールを受けて、さばいてというのをボランチのところで繰り返して、ボランチだけでなく、それ以外の選手も(ボールを)受けないとボールが回らないから。
 
多少、(ボールを)取られてカウンターが怖いところもありましたけど、リスクを冒して、相手の間を縫っていくボールが入れば、そこから前を向いて(田中)達也とかタマ(玉田)とかが(勝負)できるから。そういうボールを入れながら、相手が(中央に)絞ってきたらサイドに、というイメージはありました」 

セカンドラインを有効に生かせず、ボランチがクリアを多用してショートパスをつなぐことが出来ないと、どうしても内容が悪くなります。

今回の日本代表の敗戦は、ジェフがアウェーの大宮相手に見せた敗戦と非常によく似ているように感じました。

メンバー(敬称略)もジェフが新居・工藤・深井・谷澤、日本代表が玉田・岡崎・田中達也・本田圭佑と構成もよく似ていますね。

その時のジェフのボランチは下村選手と戸田選手。

守備能力は共に高いものの、連携とバランスを欠いたことでボールを回すことが出来ずに、ロングボールをワントップの新居選手に出すことが多く、何のチャンスも作れなかった。

後半に、巻選手とレイナウド選手というターゲットを2枚投入したことで、攻撃の形は作れたが結果は出なかった、という点も似ていましたね。


■こだわった自分たちのサッカー

岡田監督が中盤でのパスミスが多かった原因を聞かれて、

「選手個々の技術。このサッカーをやろうとすると、ミスが多いとどうしてもきつくなる。今日出ていた選手たちの技術的な問題と、さっき言ったプレッシャーへの慣れ(に問題)があったと思います」

と話していましたが、本当にその通りでミスが多いと、どうしてもボールが繋げなくなる、ロングボールが多くなるというのは自然な流れ。

それに加えてアウェーでの経験値のなさからか、運動量が非常に少なく、パスコースも少なかった。

そうなると、前線の選手にスピードがあるだけに、一発裏狙いという形が多くなるのも仕方がない。

さきほどの話に戻ってしまいますが、大宮戦で新居選手に向けて出たパスもそういう一か八かのロングボールが非常に多かったです。

ただ、当然ながら、一発狙いのパスは確率が低い。

90分それを徹底するならともかく、ボールがつながらないというネガティブな理由から飛び出すロングパスの対処は、そもそもバーレーンが得意とするところ。

今回の敗戦は、岡田監督があのサッカーをシーズンオフの選手に求めたことが問題とも言えますし、次の試合に向けて課題が見つかったという意味では、変に結果を求めたサッカーをするよりも、自分たちのサッカーを継続させようとしたことに対して評価も出来ます。


■岡田監督の次のアイディア

ご存知のように、大宮戦に敗れた後、ミラーは中盤にレイナウド選手というターゲットになれる技術とスピードに優れた選手をおきました。

ターゲットになる選手をサイドに置くことで、セカンドラインへのボールの配給元を作り、ボールの収まる場所を作った。

これを日本代表でやるのはたやすいでしょう。

遠藤選手ら、ボールをしっかりキープ出来る選手がいるわけですから。

セカンドラインの突破がいつか通用しなくなるのは、当然。

それがサッカーです。一つのスタイルで押し通せるほど簡単ではありません。

問題は次の対策を岡田監督がどのように考えているか、です。

今回は召集されたメンバーはベストではなく、巻選手を前線のターゲットとして起用するくらいしか選択肢がなかったものの、欧州の選手らを加えた岡田監督が、この打開策として何をチョイスするのか、楽しみに見守りたいと思います。

本日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

サッカー ブログランキング

にほんブログ村 ジェフユナイテッド千葉

posted by marcos2008 |12:33 | 日本代表 | コメント(8) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL: (表示は許可制となっています)
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/marcos2008/tb_ping/218
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

一発狙いのパスが多いのはパスコースがないからなのではないですかね?
一発狙いのパスに逃げざるを得なかっただけではないですかね?

posted by 通りすがり | 2009-01-29 13:06

順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

バ-レ-ン戦の結果を受けて、元日本代表のGKの経験がある高桑大二朗選手(元・鹿島アントラ-ズ,現・徳島ヴォルティス)を招集したら良いと思います。

posted by やまもも | 2009-01-29 14:25

Re:順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

パスコースが無ければ創ればいいこと。バーレーン相手にパスコースが無いとコメントされるようでは世界に絶対通用しない。
後、今更高桑を召集なんてコメントは可笑しすぎる。実力が衰えてなければJ2に移籍する事なんて無い。J1で通用するかしないかそのような選手は必要でない。
必要なのは継続性と成長。試したい選手がいれば使えばいい。ただし岡田が何をしたいのか見えないのでそれは小数にすべき。まだ日本代表の骨格は私には見えない。

posted by liga2 | 2009-01-29 17:05

順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

この結果悲観することないですかね・・・。どうしてもネガティブなことが多いんですよね。
体調が整っていないとわかっている遠藤を連れて行って結局ベンチ外。わかってたでしょ?岡田監督?こういう選手を駒扱いしているようなやり方は納得いかないところですね。
それと、若手主体とはいえ試合の日程はもうとっくの昔に決まっていたのにかかわらず欧州組み、遠藤以外のタメのつくれる選手を全く呼んでいないって点もきになるところです。
アジアカップ本戦、WC予選に遠藤、両中村が怪我でもしてでれなかったらどうするつもりなでしょうね・・・ 
内容がよくないってことは監督の考えをすこしでも理解できている選手が少ないってことでは?それと主力が抜ける=戦力低下 って普段控えにいる選手のモチベーションが低いってことにもつながりませんかね? 全員が巻選手のような気持ちの強さをもっているとは思えません。ここは監督のモチベーターとしての技量の見せ所だと思います。このへんの能力は岡田監督は低いように思えますね。
心配ごとが多いです。
とりあえずどんな条件でもアウェーで勝ち点は最低もってかえってきてもらいたいものです。

posted by マル | 2009-01-29 18:33

Re:順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

>通りすがりさん
コメントありがとうございます。

私も同じ印象でしたが、書き漏らしていたので追記致しました。
またご指摘下さい。

posted by marcos2008 | 2009-01-31 00:15

Re:順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

>やまももさん
コメントありがとうございます。

高桑選手のファンの方でしょうか。
私もこの人を呼んで欲しいな、と感じる選手がいますが、中々希望通りにはいかないものですね。

posted by marcos2008 | 2009-01-31 00:17

Re:順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

>liga2さん
コメントありがとうございます。

継続性と成長、という言葉はまさに私も言いたかったことで、翌日の記事で私の考えを書かせて頂きました。
よろしければご覧頂き、もっとご意見を聞かせて下さい。

posted by marcos2008 | 2009-01-31 00:20

順当な結果も課題が見えたバーレーン戦

コメント投稿者ID :

>マルさん
コメントありがとうございます。

結果については、悲観する必要はないと思います。
今回負けたのはアジアカップ予選ですが、さすがにこれで予選突破は無理、ということはないでしょう。

遠藤選手のベンチ外については、私も毎回ベンチ外にも関わらず、最下位のチームから巻選手を招集することを快く思っていないので、気持ちは凄くわかります、

確かにタメを作れる選手を呼んでいないかも知れませんが、そういう選手不在時にどのようなサッカーをするかを試す舞台であったと考えるべきかも知れません。

内容に関して、当然監督の考えを理解するには時間がかかりますし、毎回呼んでいたメンバーがいなければそれは難しいでしょう。

モチベーターとしての技量、という点に関しては確かに代表監督に求めたい能力ですね。
アウェーで勝ち点1でも稼いで欲しい、というのも賛成です。

おっしゃる通り、心配ごとが多いですが、何とか上向きになるように期待したいところですね。

posted by marcos2008 | 2009-01-31 01:17

コメントする

「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。

※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
  例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」

※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
  例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」