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偉大なキャプテンとともに歩む【リーグ第15節 ギラヴァンツ北九州戦プレビュー】

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2015 J2 第15節 千葉 vs 北九州(フクアリ)

前節は勝利目前のロスタイムに失点。

ホームでこれ以上星を落とせない2位のジェフが、15位の北九州を迎える一戦。

ジェフとしては勝たなくてはならない試合だが、北九州は「対ジェフ」直近5戦4勝とカモにしている。

監督の関塚隆にとっては、昨季唯一の「フクアリ」で土をつけられた相手とリベンジマッチ。今節こそは勝ちきれるか。
過去の対戦成績:6勝0分4敗(ホーム:3勝0分2敗)

前回の対戦:





■ジェフを得意とする柱谷幸一、ポゼッションスタイルが成熟

共に2010年からJ2で戦う「同期」のジェフと北九州。

初対戦から5連勝と北九州を得意としていたジェフだったが、12年の初黒星、そして柱谷幸一が監督に就任すると立場は逆転。

直近3試合で1点しか取れずに3連敗、今季ここまで引き分け試合のない北九州の狙いはアウェーでの勝ち点3だろう。
今季、北九州戦を前に愛媛の木山隆之監督が「北九州は昨季まではしっかり守ってカウンターを狙うチームだったが、いまは完全にポゼッションのチームになっている」エルゴラ)とコメントした。

実際、今季の北九州は「パス数」がリーグトップ(昨季7位)、一方で「クリア数」は21位(昨季4位)と「繋ぐ」チームとしてさらに成熟している。
チームトップ15得点のFW池元友樹がJ1昇格を果たした松本に引き抜かれたが、原一樹と小松塁、渡大生の前線3枚で10得点。

さらに大塚翔平や大島秀夫、ジェフユース出身の八角剛史という恩返しムード満タンのタレントも控えており、昨季から継続して上位相手でも堂々とパスを繋いで試合を支配してくるだろう。


■攻めるジェフ、攻められる北九州

昨季、プレーオフ圏内の5位と躍進した北九州。

得点数は16位に終わった13年と同数であったが、シーズンの失点数を10点減らしたことで大幅に順位を上げた(50得点、50失点)。

しかし、今季の北九州は失点数リーグ19位(22失点)と数値が悪化しており、昨季全試合フル出場のGK大谷幸輝や守備の中心だったDF渡邉将基など、主力選手が抜けたことによる守備力の低下が見られる。
また、これは昨季と同じ特徴だが、北九州は「攻撃回数」と「シュート数」が非常に少なく、逆に「被攻撃回数」と「被シュート数」が非常に多い。

これは今季のジェフとは真逆の数字であり、ジェフがポゼッションサッカーからショートカウンター志向のサッカーになったこともあり、試合展開は下記が予想される。
ジェフ VS 北九州

攻撃回数:多い VS 少ない シュート:多い VS 少ない ドリブル:多い VS 少ない パス  :少ない VS 多い クリア :多い VS 少ない
こう並べてみると、ジェフとしては組みやすい相手にも見えてしまう。

実際に前述の愛媛木山監督は、「フォアチェック」+「裏へのボール」で前半40分までに2点のリードを奪った。

しかし、北九州は「4戦連続完封勝利」の愛媛から3点を取って逆転勝利を果たす。
ジェフが引き分けた栃木戦も2点を奪われながら4発浴びせ勝利するなど、北九州には昨季ほどの堅実さはないが、爆発力がある。

鈴木淳監督のサッカーがそうだったが、ポゼッションスタイルがハマった時は歯止めがきかない(鈴木淳のジェフが北九州から6点奪う試合もあった)。

少しでも緩めば、せっかく貯めた得失点差を大きく削られることもある、危険な相手であることを忘れてはならないだろう。


■注目選手~川崎を去ったポゼッションとカウンターの申し子~

共に「風間八宏」の川崎フロンターレを去った、風間宏希パウリーニョのマッチアップが勝敗を分ける。

風間宏希は風間三兄弟の長男で、父が率いる川崎契約満了後に北九州へ入団すると、38試合に先発し6得点4アシスト。 秀 視野が広くパスセンスに秀でて決定力も併せ持つリーグ屈指のゲームメーカー。

鈴木淳監督が指揮を取ったジェフだからこそ獲得して欲しかった「ポゼッションサッカーの申し子」だ。


一方のパウリーニョは、まさに「カウンターサッカーの申し子」。

読みの鋭さ・出足の早さ・守備範囲・球際の強さ・・・ボール奪取するための全てを持ち合わせ、奪ってからの攻撃力も高い。

川崎では納得のいく成績は残せなかったが、それでも風間監督の下で黙々と技術を磨き、さらにレベルアップを果たした上で、関塚隆のダイレクトプレー志向にアジャストしている。
Football LABのチャンスビルディングポイントを参照する。

攻撃 北九州 リーグ6位(ジェフは8位)

守備 ジェフ リーグ3位(北九州は10位)

シュート ジェフ リーグ2位(北九州は10位)

パス 北九州 リーグ5位(ジェフは10位)
ポゼッションとカウンターを得意とするそれぞれのチームの数値は、そのまま風間宏希とパウリーニョの特性とマッチする。

ポゼッションによる遅攻か、カウンターによる速攻か。

共通点を持つ真逆の個性が、中盤でぶつかり合う。


■偉大なキャプテンとともに歩む

もう少し、パウリーニョの話を続けたい。

先日引退したスティーブン・ジェラードは、リバプールの偉大なキャプテンとしてクラブの歴史の中で永遠に語られ続ける存在となった。

そんなジェラードがリバプールのキャプテンに就任したのは23歳の時だが、同じく23歳の時に栃木SCのキャプテンに就任したのがパウリーニョだ。
レンタル移籍中の若い外国人選手がキャプテンとなる。

世界でもあまり例のない話だが、それを自らが立候補して担うことが出来るのが、パウリーニョという男なのだろう。

目標として「ドゥンガ」を挙げ、栃木の昇格のために戦ったが、13年5月には全治4ヶ月の重傷(左腓骨骨折、三角靭帯断裂)を負う。

しかし、絶望的な状況にあってもサポーターには前向きなメッセージを送り、復帰後は昇格を逃し監督交代したクラブの中でも、最終節まで献身的に戦い抜いた。
クラブが財政難となったことで、パウリーニョは14年に川崎へレンタル移籍、そして今季はついにジェフへの完全移籍が決まった。

その際に、パウリーニョが栃木サポーターに贈ったメッセージは、やはり彼らしい前向きな言葉だった。

パウリーニョから栃木SCサポーターへ(YELLOW BLOOD様)
「今、栃木SCの力になれる時が来たと思っています」

クラブを去る瞬間まで、クラブやサポーターを愛し続けたパウリーニョは、ジェフ加入後すぐにキャプテン就任。

移籍一年目の外国人選手がキャプテンという、歴史あるクラブの中でも異例の抜擢となったが、彼の素晴らしい人柄を知ることで反対の声はまったく聞かれなくなった。
質実剛健。今やジェフのサッカーのシンボルであり、チームに戦う意識を植え付けた新たなリーダー、パウリーニョ。

「栃木サポーターの思いを引き継いで」なんて大それたことは言えないが、彼がスティーブン・ジェラードのような素晴らしいキャリアを送ることが出来るように、ジェフサポーターにはこれまで通り、最大限の敬意と信頼を持って声援を送って欲しい。
昇格を目指す道のりはあまりにも困難で、一度たりとも目標に辿り着けずにいるが、それでも我々は折れることなく歩み続ける。

偉大なキャプテン、パウリーニョとともに。


5/24(日)16:00 J2リーグ公式戦/Go!Go!ヤックスマッチデー 千葉 - 北九州 フクダ電子アリーナ試合情報


本日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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【小ネタ】川崎に新加入のパウリーニョ伝説まとめ(ドメサカ板まとめブログ様)

新たな伝説をもっともっと作ってください。

彼を「ジェフの魂」(略して「じぇふたま」)と呼べる日が来ることを、信じております。

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記事カテゴリ:
ジェフ千葉 試合プレビュー
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