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ゴラッソからのサンドバック化、戦国J2の混沌は続く【リーグ第14節 ツエーゲン金沢戦】

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2015 J2 第14節 千葉 vs 金沢(フクアリ)

前半 0-0 後半 1-1

合計 1-1
【得点者】 井出 遥也④ 辻 正男(金沢)
【警告】 パウリーニョ③
プレビュー:クラブの歴史を作ったゴールデンコンビの再会【リーグ第14節 ツエーゲン金沢戦プレビュー】





■今日のスタメン


田代選手が右サイドバックで今季初スタメン。

今季は試合途中からセンターハーフでの起用が目立ちましたが、金沢のサイドアタックと高さ対策ということでしょうか。

金井選手が右サイドハーフへ、マルチロールな元マリノス組のコンビとなりました。


■井出遥也のゴラッソに至る最高のエンターテイメント

開始早々にまさかの佐藤健太郎選手のシュートがバーに直撃するなど、テンション高く攻め込むジェフ。

「エンドチェンジ」により、開始早々から未体験の「フクアリ劇場」を浴びた金沢相手に、決定機を複数作る。

それでも3位金沢は「耐える」のではなく、「押し返す」質の高さで試合はシュートも生まれない膠着状態に。
ジェフはハーフタイムで指示があっのたか、後半から積極的に縦パスを入れるようになると、先制点は相手のCKからのカウンター。

後半15分、左サイド敵陣内のハーフェーライン寄りでボールを受けたのは直前に投入されたばかりの井出選手。

ドリブル独走で相手のペナルティエリア内まで入ると、カットイン2つで相手DF3人を置き去りにし、右足ストレート一閃。

相手GKが1歩も動けない鋭い一撃で、ジェフがリーグ最少失点、金沢の牙城を崩しました。
井出選手はこれで今季4得点目、得点ランクは6位浮上。

開幕戦の長崎戦、ホームでの大宮戦に続き、大一番でのゴールは流石のスター性です。

チームメイトにもみくちゃにされるジェフの希望を、なんとかリオまで届かせたいですね。

堅守金沢相手に、幾度かの決定機を作り、ゴラッソで先制。両者の質も高く、ここまでは最高のエンターテイメントでした。



■受身のジェフ、足が止まってサンドバックに

先制点までのジェフは痛快でした。

しかし、先制してからのジェフは金沢からパンチを受け続ける「サンドバック」になってしまった。

足の止まったロートルのボクサーを、最強の新参者が強烈な一打をひたすら打ち続ける展開は後半ロスタイムまで続きました。
前半からフルスロットルで戦った代償か、連戦をターンオーバーなしで戦い続けた影響か。

先制後に足が止まり、「耐える」だけで「押し返す」ことが出来ず、守備ラインはどんどん下がっていくジェフ。

これは讃岐戦でも見られた課題ですが、「勝ちきるために」やるべきことが明確になっていなかった印象です。

もしくは「水野・田中・井出・森本」を並べたベンチメンバーを見ても、「逃げ切り」の想定まで出来ていなかったのかも知れません。
引いた相手に慣れていない従来のJ2下位クラブが相手なら、先制した時点ですでに試合は決まっていたかも知れない。

しかし、昨季J3で「強者」だった金沢は引いた相手に攻める術を持ち合わせていた。

この点を持って、金沢の強さを改めて思い知ったジェフサポーターも多かったのではないでしょうか。
後半だけで13本ものシュートを浴びたジェフは、ロスタイムについに力尽きて同点に追いつかれます。

そこで下を向かずに逆襲出来たことは前向きに捉えるべきポイントですが、セレッソと磐田に続いて金沢にもホームゲームで勝ち点を持ち去られた事実は残ります。

後半戦はそのセレッソや磐田、金沢に加えて大宮、札幌、福岡と厳しいアウェイゲームが待っているだけに、今後はよりクラブが成長して、勝ちきれるチームを目指していかなければなりませんね。
最後に。

個人的には「北爪 健吾」や「佐藤 祥」を有効的なカードとして切れる状態を早く作って欲しいです。

彼らに経験がないことは間違いなく、「この試合」で彼らを使わなかった判断は正しいと思いますが、「これからの戦い」で彼らには「戦力」になって貰わなければならない。

特に「プチ・パウリーニョ」こと佐藤祥選手はこの展開ならば起用されなければいけないでしょう。

実績の差ほど、同期の井出選手と実力の差はないのですから。



■リーグは1/3を終了、戦国J2の混沌は続く

上位陣の直接対決が多かった14節、結果は下記のようになりました。

大宮1-1磐田 千葉1-1金沢 福岡2-0岡山 C大1-2長崎
勝点29 磐田 +10 勝点28 千葉 +13 勝点28 金沢 +12 勝点28 大宮 +9 勝点27 福岡 +6 勝点25 長崎 +8
首位からプレーオフ圏内までの差が4ポイントと、相変わらず戦国J2の混沌は続きます。

印象としては各クラブしっかりと守れるようになってきたことで、ロースコアな試合が目立ちますね。

現在は下位にいる徳島や京都、大分といったJ1経験クラブの巻き返しもあるでしょうから、今後独走クラブが出てこないと最終節までもつれる展開も充分ありそうです。
ジェフに関して言うと、シーズンの1/3終了時点で「1試合勝ち点2ペース」は悪くありません。

42試合で勝ち点84ならば昨季の松本や一昨年の神戸よりも上なので、「自動昇格圏内」に入るペースではあります。
昨年末に公開した記事で目標としていた「得失点差+30」も、現在「+13」なので順当ならば超えてくるでしょう。

また、例年課題になっている負け数も「年間6敗ペース」ならば取りこぼしの印象はなく、「優勝」を狙うならば物足りないですが、「昇格」は狙える数字です。

とは言っても、昨年14節時点で「勝ち点30」の磐田が昇格を逃しており、この時点で「勝ち点20」のジェフがその磐田を追い抜いたりもしているので、まだまだ混沌の海にたゆたう日々が続きそうです。


■選手短評

21 高木 駿・・・クリーンシートを逃す。しかしながら、15本のシュートをロスタイムまで耐え抜いたことで評価は落ちない


3 田代 真一・・・何か悪かったわけではないが、印象には残らず。サイドのバランスを取る役目としてはこれで良いのだろうか

20 キム ヒョヌン・・・リーグで最も敵陣空中戦が多い水永翔馬とのマッチアップ。押さえ込んだが最後は代わって入った元証券マンの辻にやられた

2  大岩 一貴・・・育成のため、センターバックでの起用で固まった印象。井出の先制点に繋がるカウンターなど攻撃意識が見えてきたのは収穫

17 中村 太亮・・・攻撃が彼のセットプレー頼りになることは歓迎すべきことではない


16  佐藤 健太郎・・・衝撃のファーストシュート後は、いつもの彼らしく素晴らしいバランサーっぷりを披露。盟友秋葉はシュート5本

5  パウリーニョ・・・累積3枚目で出場停止にリーチ。彼が走れなくなると、守備力だけでなく攻撃力も失う

13 金井 貢史・・・今季初の右サイドハーフでのスタメン出場で役割をこなす。ラインの押し上げに加われなかった失点シーンがもったいなかった

8  谷澤 達也・・・もっと前を向いて仕掛けるシーンを作って欲しかったというのが本音。金沢がマッチアップで彼を抑えられる印象はなかった

11 ネイツ・ペチュニク・・・高さと献身的なプレーは相変わらずだが、ドリブラーの印象はもうない。本来なら役割を固定させたいが


19 オナイウ 阿道・・・ボールを奪えるようになってきた点は収穫。攻撃では迫力に欠け、スタメン奪取が期待出来る内容ではなかった

26 井出 遥也・・・メッシ風ゴールでスペシャルな才能を見せ付けてくれた。次の課題はこれを続けること、ジョーカーで終わるな

6  田中 佑昌・・・本来の立ち位置に戻ったが、下がり続けるチームを止めることはできなかった。ラストプレーのクロスは◎

9  森本 貴幸・・・ロスタイムから出場、フリーで放ったヘディングシュートはきっちりネットを揺らして欲しかった


監督 関塚 隆・・・14試合勝ち点27はジェフにとっては降格後最多タイの勝ち点。昨季のプレーオフからジャッジに不満はあるだろうが、「疑惑」ではなく「妥当」な勝利を得られるようにチームを成長させて欲しい。「勝てば首位」で勝てぬ伝統を壊してくれ


本日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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北九州戦のプレビューを水曜日くらいに更新予定です。

開幕前はセンターバック補強の声が強かったですが、今ではやはり前線の補強でしょうか。

金沢のように組織が素晴らしいチームに対して、同じように組織で対抗しながらも、どこかで個をぶつけられるようになると面白そうです。

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ゴラッソからのサンドバック化、戦国J2の混沌は続く【リーグ第14節 ツエーゲン金沢戦】

お世話になっております。

ベンチとの一体感はたしかに感じます。
特に井出選手が決めた時は印象的ですね。

勝てば首位・・・そういうゲームでずっと勝てていないイメージですが、そういうチームなのでしょう。

2位でも昇格は出来る、けれどそんなことを言っているとどんどん目標が低くなるので、勝てなかったことを受け止めて、ここから勝ち点3を取り続けて、上位に食らい付いて欲しいと思います。

ゴラッソからのサンドバック化、戦国J2の混沌は続く【リーグ第14節 ツエーゲン金沢戦】

お世話になります。

直接対決で勝ったためしがないので、
期待しないでの観戦でした。

ただ、ファーストシュートがケンタロ選手という
大波乱の幕開けで、どうなることかとヒヤヒヤしましたが、、、、、
結局はいつも通りの「ジェフの試合」でしたね。

守り切れずに追いつかれる展開は
もう慣れましたので、とくだんショックでも何でも無いのですが、
20年以上も、同じ事を繰り返していながら
全然学習しないんだなと、じゃっかん呆れました。

チャンスをきっちり得点に出来ていないから
最後に泣くわけで・・・・

ただ、今シーズン、変わったなと思うのが、
得点を奪ったときの、ピッチとベンチの一体感ですか。

ベンチの選手やスタッフと
あんな風に喜べるってのは
雰囲気が良くなったんだなと思いました。

席がベンチの真裏なのですが、昨年までだと
得点を奪っても、ベンチって結構おとなしかったんですよね。

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