情熱的氷滑芸術

グランプリファイナル プレビュー

このエントリーをはてなブックマークに追加

 シーズン前半のハイライト,グランプリファイナルの開催が迫ってきました。五輪シーズンのファイナルは,五輪直前に有力選手が一堂に会する唯一の大会なので,例年にない盛り上がりを見せます。今年は名古屋での開催ということで,テレビ観戦しやすいのも嬉しいですね。

 私はこのグランプリファイナルが,世界選手権よりも好きです。国別の人数枠がなく,最強レベルの6人が集いますし,6人なので試合時間が短いのも集中できてよいのです。振り返れば,4年前のファイナルも,今年と同じように五輪直前に日本で開催されました。私は開催地の福岡で生観戦する幸運に恵まれ,同時開催のジュニアファイナルも,またペアやアイスダンスも,もちろんエキシビションも,全ての競技を観戦しました。この観戦経験により,私のスケート観戦熱はさらに高まりました。

 4年前,私が観たかった 髙橋大輔 選手が急遽欠場となりガッカリしましたが,繰り上げ出場した 織田信成 選手が3位に入る素晴らしい内容でした。織田 選手はその2週間後の全日本選手権直後に引退されたので,福岡で観ることができたのはとても幸運でした。今年は,羽生結弦,ハビエル・フェルナンデス(スペイン)の両選手がまさかのファイナル進出ならず,さらに メドベージェワ 選手(ロシア)と ボーヤン・ジン 選手(金博洋,中国)が直前で欠場となってしまいました。それでも見応えのあるメンバーが集まり,繰り上げ出場も 宮原知子 選手と ジェイソン・ブラウン 選手(米)という豪華さ。王者と女王が不在でも,生観戦される方は各選手の演技に魅了されることと思います。

◆男子シングル

 直近4回の五輪直前のファイナル優勝者を見てみると,

  • ヤグディン 選手(ロシア):2002年ソルトレーク五輪 金メダル
  • ランビエール 選手(スイス):2006年トリノ五輪 銀メダル
  • ライサチェック 選手(米):2010年バンクーバー五輪 金メダル
  • 羽生結弦 選手:2014年ソチ五輪 金メダル

というように,男子はファイナルの成績がそのまま五輪に直結しています。なので,五輪を占う意味でも注目なのですが,やはり,宇野昌磨 選手と ネイサン・チェン 選手(米)の一騎打ちと考えていいと思います。2人ともかなり本気でファイナルを勝ちに来ると私は予想します。2人は国内選手権で大崩れしなければ代表入りは確実なので,国内選手権よりもファイナルに注力することができますし,大きな国際大会で成績を上げておけば,五輪に自信を持って臨めるからです。

 勝ちたい気持ちがより強いのは,開催地の名古屋が練習拠点の 宇野昌磨 選手でしょう。自国というだけでなく自身の拠点の街で開催されることは幸運かつ貴重なことなので,否が応でも気持ちは昂るでしょう。前回のフランス大会から中2週,長距離移動も苦手な時差もなし,羽生 選手不在のため堂々と優勝が狙える,と好条件が揃っています。技術面では,FS(Free Skating,フリースケーティング)で 4S(4回転サルコウジャンプ)を加えた4回転ジャンプ4種類5本の構成が成功するかどうかが注目点です。SP(Short Program,ショートプログラム)もFSも完璧なら 羽生 選手の歴代最高得点超えが観られるかもしれません。

 一方,前回のアメリカ大会から中1週の チェン 選手は,長距離移動もありタイトなスケジュールですが,次の全米選手権まで中3週あるので,ファイナルは全力で臨めるでしょう。シリーズ2戦共にトータル300点に届かなかったことと,アメリカ大会で高難度構成を実施できなかったことから考えると,五輪で実施したい構成の最終案をファイナルで試すと考えられます。個人的には,FSで4回転ジャンプ5種類を見たいところですが,4Lo(4回転ループジャンプ)が安定しないようで,試合で使えるめどが立たなければ 4Lo をあきらめ,4Lz を2本入れる構成にする可能性もあると思います。スコア戦略で見れば 4Lz 2本の方が脅威ですから,どちらの構成にするか,あるいはさらに違う構成にするのか,これが最大の注目点でしょう。

3ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
タグ:

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

連載第66回・スケート部【「中大スポーツ」新聞部ブログ  ~劇闘中大!中大から大学スポーツを熱くする~】

オリンピックのメダル予想してたら大変なことになってきた【俺は本当はデブじゃない】

フィギュアスケート Road To 平昌 いよいよGPファイナル・風雲急を告げているのかいないのか【スポーツ24/7 1日24時間・週7日間スポーツ!】

ブロガープロフィール

profile-iconmakk

スポナビブログ終了後は,下記関連サイトに挙げた個人ブログ「マイクを持てば酔っぱらい」にて引き続き書いていきます。平昌五輪のフィギュアスケート男子シングル日本勢1&2フィニッシュを予想している私ですが,果たして本当にそんなすごいことが起きるのか? 2月まで熱く盛り上がりたいと思います。また,個人ブログはソチ五輪から4年間書き続けており,スポナビブログ参入前の記事もございます。ソチ五輪から今までを振り返る際にご覧いただけたら嬉しいです。
  • 昨日のページビュー:290
  • 累計のページビュー:592475

(01月15日現在)

関連サイト:マイクを持てば酔っぱらい

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 宇野昌磨:昨季の驚異的な活躍と,今季の華麗なる賭け
  2. 女子シングル2枠代表選考を振り返る 【スポーツ雑誌風】
  3. 涙の全日本選手権
  4. グランプリシリーズ主要選手出場大会一覧(シングル)
  5. グランプリシリーズ スコアランキング 女子シングル編
  6. なぜ平昌五輪の女子は2枠なのか? 五輪でベストな演技をするには?
  7. 羽生結弦 順調,樋口新葉 詰め甘し 【ロシア大会感想】
  8. 五輪2連覇ほぼ手中にした 羽生結弦
  9. ロシア大会(ロステレコム杯,グランプリシリーズ第1戦)プレビュー
  10. 【SP終えて】どうなる?女子シングル五輪代表2枠

月別アーカイブ

2018
01
2017
12
11
10
09
カテゴリー

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2018年01月15日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss