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宇野昌磨:昨季の驚異的な活躍と,今季の華麗なる賭け

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 昨シーズンの活躍によって,平昌五輪の主役に躍り出た感のある 宇野昌磨 選手。えっ,主役は 羽生結弦 選手ではないのかって? もちろん,世間の注目は否応なく 羽生 選手に集まるでしょうが,五輪が終わる頃には 宇野 選手が本当の主役になっている可能性がかなり高いのです。私がそう考える理由を,昨季の驚異的な内容と,今季の立ち位置という観点で考察してみます。

◆ 怒涛の昨シーズンを振り返る

 昨季の世界選手権の演技は実に安定していました。SP(Short Program,ショートプログラム)が 104.86 点で2位,FS(Free Skating,フリースケーティング)も 214.45 点で2位,合計点 319.31 点も2位。FSの 210 点台達成は 羽生,フェルナンデス(スペイン)両選手に続く3人目,合計の 319 点台は フェルナンデス 選手を超え,この上は 羽生 選手しかいません。この大会で,

  • 転倒なく着氷した4回転ジャンプが,SPとFS合わせて6本
  • PCS(Program Component Score,演技構成点)が,SPとFS共に満点の90%(SP:45点,FS:90点)を超える

2つを同時に達成したのは 宇野 選手だけであり,技術面と芸術面の両方が極めて高いレベルで両立していたことを示す結果でした。FSの 3Lz(トリプルルッツジャンプ)で着氷の乱れがなければ,初めて 羽生 選手に勝って優勝していたという点ではもったいなかったですが,あと一歩のところまで追いつめた2位というのは,宇野 選手にとって(そして 羽生 選手にとっても)最高の結果だったと言っていいでしょう。羽生 選手を立てつつ,悔しさと満足感が両立するというあたりが 宇野 選手らしい結果だなと思います。

 好成績を残した1つの要因は,尋常でないメンタルの強さではないかと思います。フィギュアスケーターは,自分の演技を行うまで音楽を聞いたりして自分の世界に入り込み,他人の演技を見ないのが普通のようですが,宇野 選手は違います。今回の世界選手権では,以下のようなコメントを残しています。

「他の選手の演技を見ないようにしようとかではなくて,逆に見たいんです。それが自分の演技に影響するとは思わないし,うまい選手の演技は見たいと思うじゃないですか」

 こんなコメント,今まで聞いたことがありません。これは,自分への自信に加え,自分や大会の雰囲気を客観視できているんだと思います。この境地に達するのは並大抵ではなく,弱冠19歳にしてこのメンタルコントロールを体得しているとは驚かされます。

 さて,昨季はフィジカルコントロールでも特筆すべきものがありました。宇野 選手が昨季出場した大会を書き並べてみますと,

  • グランプリシリーズ2戦
  • グランプリファイナル
  • 全日本選手権
  • 四大陸選手権
  • 世界選手権

と,出るべき主要大会に全て出場しているのに加え,

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