情熱的氷滑芸術

カナダ大会(スケートカナダ,グランプリシリーズ第2戦)プレビュー【スポーツ雑誌風】

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 例年だと,カナダを練習拠点にしている 羽生結弦 選手の初戦として盛り上がるが,今年 羽生 選手は本大会不参加。では平穏な大会なのか…といえばさにあらず。日本の主力選手参戦や,参加選手の豪華さで,盛り上がること間違いなしの大会になりそうだ。

◆男子シングル

 宇野昌磨 選手が初戦を迎える。前哨戦で自己ベスト更新というロケットスタートを見せており,今大会は結果よりも内容重視で臨むだろう。前哨戦では 4S(4回転サルコウジャンプ)を新たに加え,4回転は F,Lo,S,T(フリップ,ループ,サルコウ,トウループ)の4種類となった。この構成を固めるのか,それとも練習中という 4Lz(4回転ルッツジャンプ)を試すのか,今大会はトライする余裕がある状況なので,どうするのか気になるところだ。

 FS(Free Skating,フリースケーティング)は得意のフリップジャンプを前面に押し出した構成になっている。4F(4回転フリップジャンプ)を演技後半に飛ぶのは 宇野 選手の自信の表れだ。また,3連続ジャンプでよく使われるのは +1Lo+3S という,第3ジャンプがサルコウジャンプになるものだが,宇野 選手は第3ジャンプにフリップジャンプを持ってきて +1Lo+3F という構成にしている。これも有力選手では 宇野 選手しか入れていない稀有な連続ジャンプで,しかも演技後半に入れているのだ。さらに 4T(4回転トウループジャンプ)2本も後半に入るので,後半4回転3本に3連続ジャンプもあるハイレベルな構成だ。本大会では,ジャンプが全部入るか,演技全体の完成度がどこまで高まるかに注目したい。

 無良崇人 選手は,普通に実力を出せれば間違いなく日本男子代表の3枠目に入れるはずだが,ここぞという場面での勝負弱さと,田中刑事 選手の成長によって,全く安泰とは言えない状況にある。アイスダンスのソチ五輪金メダリスト ホワイト 選手(米)の指導を受け,スケーティングや表現力が格段に上がった今,ジャンプの精度が上がれば代表入りはもちろん,五輪での入賞(8位以内)も可能な力がある。五輪シーズンのグランプリシリーズ2戦は,全日本選手権前の試合勘を作るという意味で重要であり,今大会でぜひ完成度の高い演技を魅せてほしい。高さのあるダイナミックな 3A(トリプルアクセルジャンプ)は必見だ。

 宇野 選手と優勝を争うのは,自国参加の パトリック・チャン 選手(カナダ)。例年このカナダ大会は強いので,今回も強さと美しさを兼ね備えた見事なスケーティングを魅せてくれるだろう。ただし チャン 選手のミスが多かった場合,ジェイソン・ブラウン 選手(米)が割って入ってくる可能性がある。ブラウン 選手は4回転ジャンプの習得が遅れたが,完成度の高さで十分に勝負できるので,シーズン序盤にどこまで仕上がっているか楽しみにしたい。

◆女子シングル

 本田真凛 選手がいよいよシニアのグランプリシリーズデビューを迎える。マスコミが盛り上げてくれるので私は静かに見守りたいが,実力的には表彰台に上れたら上出来といったところであり,結果が伴わなくてもガッカリしてはいけない。本田 選手は連闘(2週連続出場)だが,次の中国大会は大激戦必至なので,グランプリファイナル出場を狙うには,今大会で優勝か2位を獲っておきたい。本田 選手が自己ベストで210点超えの演技ができれば,不可能なミッションではない。本当に優勝するようなことになれば,一気に国内は盛り上がるだろう。

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