名相撲つれづれ草

稀勢の里の相撲スタイルの変化と直近10年の夏場所の振り返りから今場所を占う

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夏場所が始まる。

春場所、左腕を負傷しながらも奇跡の優勝を遂げた稀勢の里は、全治1か月との診断であり、巡業には参加せず、ようやく5月から関取衆との稽古を再開したが、出場に踏み切るようだ。

稽古中はその回復具合が注目され、どの程度の回復具合なのか、痛めた左が使えるのかに注目が集まっていたが、報道によればまずまずの成績を残しているようだ。

相撲スタイルも左のおっつけは基本的に封印し、右の上手を取りにいくスタイルも見せ、少し取り口が変貌するかのような感じも匂わせている。 体重も180キロ強になり、怪我の功名なのか、もともと腰高だったが下半身がさらに安定してきたかのような舞の海さんの話もある。

稀勢の里の決まり手は、大横綱北の湖・千代の富士・貴乃花と同じく寄り切りの割合が多いのが大きな特徴であるが、その他には押し出し、そしておっつけの強さを活かした突き落としが多い。 他方で貴乃花・千代の富士・白鵬のように上手投げで勝負を決することがそれほど多くない。 相撲スタイルとしては柏戸や大乃国に近いと言えるかもしれない。 それが、この場所を境に投げも強くなったらどうなるか。 ファンにとってはたまらないであろう。

今場所の展望をしてみよう。

注目点は①白鵬の復活優勝なるか、②稀勢の里の優勝なるか、③高安の大関とりなるか、④新入幕豊山(小柳)の活躍、⑤将来の大器、貴乃花部屋の双子力士の新十両貴源治の活躍(初っ切りをしていた人です)、といったところだろうか。

優勝争いはベタではあるが、四横綱と高安中心に動いていき、春場所に大活躍した照ノ富士はびっくりするような成績は残せないだろう。

初日・二日目の取組みは、稀勢の里は嘉風、隠岐の海と曲者が続き前場所の豪風などと比べると組みづらいので、ここを乗り切れるかは重要なポイントといえよう。

また、北の富士さんも言っているように出場は諸刃の剣であると思うので、10日目までに2敗以上するようなら、今後を考え勇気ある休場に踏み切るのもよいと個人的には思う。

直近10年の夏場所を振り返り締めたい。括弧内は優勝回数である。

①平成28年 白鵬15戦全勝(37) 稀勢の里の綱取り場所であったが、13日目に白鵬との全勝直接対決で下手投げで転がされ、白鵬が14日目に2場所連続の優勝を決める。

②平成27年 関脇照ノ富士12勝3敗(初) 千秋楽結びの一番で日馬富士が押し込まれながらも土俵際から白鵬の懐に飛び込み、寄り倒し。照ノ富士が支度部屋で初優勝を見届ける。場所後大関に昇進。

③平成26年 白鵬14勝1敗(29) 鶴竜新横綱の場所。千秋楽の時点で稀勢の里にも優勝の可能性があったが、結びの一番で白鵬が日馬富士を上手投げで下し、2場所振りの優勝。

④平成25年 白鵬15戦全勝(25) 白鵬が2場所連続の優勝。14日目に稀勢の里と13戦全勝同士で対決したが、もつれるような投げの打ち合いで、稀勢の里が一瞬早く落ちる。稀勢の里は千秋楽で琴奨菊に一方的に寄り倒され、白鵬の優勝決定。

⑤平成24年 幕内旭天鵬12勝3敗(初) 旭天鵬が栃煌山との優勝決定戦をはたき込みで制し、37歳8か月の史上最年長初優勝。11日終了時点で稀勢の里が2差をつけていたが、それ以降崩れる。千秋楽は栃煌山の対戦相手の琴欧州の休場により不戦勝で3敗決定となり4敗力士に優勝の可能性がなくなり、物議を醸した。

⑥平成23年技量 白鵬13勝2敗(19) 白鵬が7場所連続の優勝。八百長・大麻問題などで春場所が中止となり、角界が大荒れの中、NHKも放送を中止。東日本大震災後、初の本場所で興業色をなくして開催された。

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