名相撲つれづれ草

稀勢の里の劇的2回目の優勝を契機に、ここ10年の感動的な優勝決定の瞬間を振り返る

このエントリーをはてなブックマークに追加

視聴者が殆ど想定できない事態が起こった。。。

当然、稀勢の里の2番続けての照ノ富士の撃破のことである。

14日目に鶴竜にいいところなく敗れた影響もあり、視聴者はあまり期待できずに観戦していただろう。

本割では、まず得意の右上手を使うためであろうが右に変化。 でも、これは待ったがかかる。 次に何の策を用いてくるのかと思案していたら、今度は左への変化。 攻められながらも左をねじ込み、右からの突き落としで転がらせた。 ぽんと突き落として、まだ余裕が感じられる一番だった。

そして、決定戦では今度は照ノ富士が立会いにつっかけ。 立会い成立後は、稀勢の里が右の張り差しに行くも、あの巨体に双差しになられて、万事休すと思ったところに、土俵際で使える武器として使える右手側のほうに回り込み、執念の右小手投げ。 小手投げかとったりに行くか、右上手をとって頭でもつけるかなんて悶々しながら作戦を考えて、筆者は脈拍が急上昇していたが。

館内が騒然とした。 瞬間最高視聴率は33.3%。日本の全世帯のうち、3分の1が見ている計算になる。

視聴者の皆が優勝インタビューを待ち望んでいただろうが、18時10分で打ち切り。 BSでも続きを放送せず、ラジオでも一部しか聞けなかった。 更に欲を言えば、余韻に浸るため、THE 千秋楽も見たかった。

サンデースポーツでは、本人は使える右と下半身にかけたといっていたが、プロのスポーツマンとしての根性、14日目・千秋楽と観戦に来ているお客様を楽しませることが横綱の務めというエンターテイナーとしての精神、心構えが垣間見えた。 いまどき根性論は古いのかもしれないが、昭和へのノスタルジーがあるからこそ皆、彼に惹かれるのであろう。

サンデースポーツのインタビューでは、稀勢の里は5回くらい髙安という言葉を口にした。 夏場所ですんなり大関に上がるような要所要所での存在感を見せて、また田子ノ浦旋風を巻き起こして貰いたい。

いくつか筆者もスポーツの感動に残るシーンを目撃してきたが、感激度はそれらにも勝るとも劣らない。たとえば、 2001年夏場所千秋楽 貴乃花-武蔵丸優勝決定戦 痛みに耐えてよく頑張った。感動した。 2001年ワールドシリーズ第7戦 AZダイヤモンドバックス-NYY 9回裏サヨナラ 2010年ワールドカップ決勝延長後半イニエスタ決勝ゴール 2014年ワールドカップ決勝延長後半ゲッツェ決勝ゴール 来たー、ゲッツェ 2016年ワールドシリーズ第7戦 シカゴカブス-インディアンス 延長戦 などだ。

相撲内容としては、横綱が2回も変化をして、逆転の小手投げであるから、当然本来の彼の相撲ではない。 だが、同じく左右計2回の変化をして稀勢の里に勝利した平成27年秋場所の鶴竜とは違い、今回の稀勢の里の変化はやむを得ないという共感をしてもらえるものだった。 当然、その背景には前日の照ノ富士の注文相撲への大ブーイングで、完全に照ノ富士がヒールになってしまったことも大いにある。 照ノ富士自身も12日目、13日目の荒鷲、遠藤戦あたりで、膝に違和感を覚えたという事情もあったのかもしれない。 でも、本当に土俵際での粘りが今場所はよく見られた。

白鵬の言葉を借りれば、宿命を持った者が横綱になる。 そして、ここ20年位の相撲史の中で、多分トップに位置する劇的な優勝を遂げた。 やはり、彼は何か運命のようなものを持っているのであろう。 そうでなければ、世論がこんなに騒がない。 相撲人気を屋台骨として支えてきた第一人者の白鵬は当然、いい気分ではないだろう。

稀勢の里は、相撲の人気発展のために自分が出来ることをやると言っており、また後進の育成にも努めると言っており、1月の昇進時には賛否両論色々な意見が出たが、結果論として審判部も自己の決断の正当性が示せたのではないか。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

亀田知毅が3年ぶりに国内復帰、IBF6位に大差判定勝利【角海老-ボクシングコラム】

2017年3月場所終了時のレーティング【konakalab】

お互いの精神状態が明暗を分けた。春場所千秋楽の歴史に残る大一番を分析する。【独断と偏見の相撲ランキング】

ブロガープロフィール

profile-iconlovesumoetc

東京西部に住む男性です。
相撲をはじめとして、サッカー、メジャーリーグ等が好きです。

場所があったら、何回かは発信していこうと思いますので、宜しくおねがいします。
  • 昨日のページビュー:7
  • 累計のページビュー:66772

(05月13日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 稀勢の里の劇的2回目の優勝を契機に、ここ10年の感動的な優勝決定の瞬間を振り返る
  2. 少し早いが稀勢の里の今後と初場所総括
  3. 稀勢の里の横綱昇進と横綱としてのスタイル
  4. 横綱土俵入りを経て感じること
  5. 横綱昇進が決定的になって
  6. 2017年春場所の展望
  7. 千秋楽に向けての心づもり
  8. 荒れない春場所~無事是名馬稀勢の里の独走でフィナーレを迎えるのか~ ⇒一転して荒れそうな春場所

月別アーカイブ

2017
05
03
01

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年05月13日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss