名相撲つれづれ草

横綱土俵入りを経て感じること

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本日明治神宮で第72代横綱稀勢の里の土俵入りが行われた。 太刀持ちは同部屋の髙安、露払いは同門の松鳳山である。 この奉納土俵入りは、何でも歴代2位であり、明治神宮では入場制限も行われた。 若貴で空前の相撲ブームに沸き、モンゴル勢の台頭、不祥事を経て、3年くらい前から俄かに遠藤、勢などのイケメン力士の台頭、スー女の誕生、そして昨年の日本出身力士の優勝、今場所の稀勢の里の活躍によるものだろう。

思えば、この冬の寒い時期に奉納土俵入りを行う横綱は多い。 2014年3月場所後に昇進した鶴竜や、2003年初場所後に貴乃花の引退と入れ替わるように昇進した朝青龍、1994年九州場所後に昇進した貴乃花などだ。 いくら体重があるとは言え、当然寒いと思う。 筆者は千代の富士と、貴乃花、白鵬の土俵入りが美しいと感じているが、稀勢の里も中々腰が据わっていて貫禄があった(北の湖なんかは、せっかちさが土俵入りにも表れていて、あまり好きではない)。

稀勢の里は口上で、「横綱の名に恥じぬよう精進」と述べた。 彼らしく真っ直ぐだが決意のこもった表明だった。 間違っても彼の場合は、バラエティ出演を多くすることや浮かれて遊び歩くようなことはしないであろうし、春場所は最低2桁は達成するだろう。最も横綱としては当然であるが。

彼のインタビューからは同部屋の髙安を大関に引き上げるというなど、角界を引っ張っていく使命感が十分に感じられる。 地位が人を創るという理屈も当然あるだろう。 横綱審議会の判断基準は、批判的な意見がなお多いが、結果を示してねじ伏せてもらいたい。 その髙安は、自身も優勝、大関になると言っており、照ノ富士を除いてここ数年横綱、大関陣で30代で占められており意味新鮮味がないので、新横綱と共に切磋琢磨してもらいたい。

しかし、先代師匠隆の里や自身も述べているように横綱とは孤独なものだと思う。 退路が断たれているのだ。負けが混んだり、問題行動を起こしたりしたら(彼はこの点は間違いなく大丈夫だと思えるが)、引退しかない。 お父様も早く引退して欲しいと言っているようだし、お母様もずっと大関で気楽に相撲を見ていたかったと言っているようだ。 この気苦労を息子に一手に背負わせるのは、気苦労が絶えないということだろう。 金銭面にしても、引退したら、横綱の給料月280万程度と年6回の懸賞金(場所200本として600万円前後か)、放映権料等を一遍に失うのである。 最近では稀勢の里が年収5000万円以上とか書かれていたが、恐らくもっとだろう。

4横綱時代は平成になって2度しかなかなかったが、いずれも1年持たなかった。 今年来年は、群雄割拠が始まるだろう。 今の序列では、先日も書いたとおり、筆者は白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里と考えているが、稀勢の里は最低3年は綱をはれると思う。 大きな怪我がないこと、本人も言っているようにまだ伸びしろがあることなどだ。 そして、この序列も近いうちに崩れると考えている。

そのためには土俵入りの化粧回しで思い出されるが、土俵の鬼初代若乃花のように粘り強さを身に付け、早いうちに横綱として初賜杯を抱ければ、プレッシャーが少しは開放されると思う。

何にせよ、2月のトーナメント、春場所を楽しみに見届けたい。



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