2006年09月11日
心理の迷宮~ヴィッセル神戸対コンサドーレ札幌
先週土曜日の9日にJ2リーグ戦第38節が行われた。 私の応援するヴィッセル神戸はコンサドーレ札幌との試合。 結果は1対1のドロー。 スタンドに座っているだけでも汗が噴き出してくるような高湿度、それに加えて神戸ウイングスタジアム名物と皮肉さえ言いたくなる様な酷いピッチ状況と二重苦での試合。 内容的には、はっきり言って低調な試合。 神戸の今季生命線となっている右サイドの朴康造を基点として、MF田中英雄とのパス交換で、スピードを活かし一気に相手DFラインの裏へ抜け出る動きが、ピッチ状態の故に出せず終いだった。 どうしても短いパス交換を主体とするため、ピッチが「ボコボコ」の状態では、パスが足に落ち着かない。 札幌DF陣は、前回の対戦で大量6失点しているためか、文字通り身を挺しての守備に終始していた。 そのため、前述のパス交換でボールが流れたところには、きっちりと走り込み大きくクリア、この繰り返しになってしまった。 神戸の失点シーンは、得点直後。 それも30秒程度後に訪れていた。 リスタートからの展開で、札幌のFWフッキ選手が右アウトサイドからミドルシュートを豪快に叩き込んだ。 試合後、監督の会見からも選手のコメントからもこの失点を悔やむ声が聞かれた。 「バクスター監督にも『得点後5分間は気をつけるよう』言われていたのに・・・」。 確かに失点シーンはフッキ選手へのマークが甘くなっていた。 というより一瞬完全なフリーにしてしまっていた。 しかし、難しい位置からのシュートでもあり、これは打ったフッキ選手を褒めるべき得点だった。 難しい位置からのシュートなので、誰か一人でもDFが身体を寄せていけば入らなかった可能性は高いのかもしれない。 しかしそれはあくまで結果論。 ここは、この環境下で負けなかったことで良しとしてもいいと思う。 選手・監督が気にする理由はたった一つ。 それはこのチームを作り上げてきた名将スチュアート・バクスター前監督の帰国後初の試合であったという外的要因によるものだ。 ここまでチームを率いてきた監督、しかも全選手に支持されていた監督の不在、これは昨年負けに負け続けたチームにとっては、大いなる不安を掻き立ててしまうことになったのだろう。 そしてもう一つ「新しい首脳陣にプレッシャーを与えないためにも、この試合は勝っておこう」という気持ちも強すぎたのかもしれない。 実は一番怖いのはここだ。 選手達が「気にしないように」と意識し過ぎるあまり、いつの間にか「気にしてしまっている」という状態に陥ることだ。 神戸ファンに限らず、多くのサッカーファン(J2を見ている)が「一番良いサッカーをしており、安定感があるのは神戸」と認めてくれている。 こんな評価は、選手達は当然耳にしていると思う。 後は自信の問題なのだろう。 ここまで積み上げてきたものを発揮すれば、下位チームとの勝ち点差から考えても、J1復帰は現実的に手が届くだろう。 その自分達を信じきることができるか、今チームは試されている。 ここで大きな安心材料を発見した。 それは松田浩監督の発言だ。 「スチュワートが監督の時でも勝つことも、負けることも、引き分けることもあった」 そう、ここが実は最も大事なところだ。 首脳陣がここに気付いているのであれば、私の心配は杞憂に終わってくれることだろう。 そう思えた。 それにしても、不在になってもその影がチームに影響するバクスター監督の大きさが改めて感じられた試合でもあった。
posted by lovesportslove |17:16 |
JリーグDivision2 |


