2008年02月04日
北朝鮮サッカー事情
さて、ブログを始めるにあたって何から書こうか迷いますね。。 今月から東アジア選手権大会、ワールドカップアジア3次予選がスタートするので、北朝鮮代表情報から書きたいところですが!…。 北朝鮮代表の詳しい情報は、日本代表と対戦する東アジア選手権大会前に徐々に明かしていくとして、まずは“謎”だらけの国内サッカー事情から、徐々に書いていきたいと思います。 今から書くのは、実際に平壌で取材して話を聞いた事実をもとに書いています。(最後に行ったのが06年) 北朝鮮の国内サッカー最新情報は、手に入り次第ブログに書いていきます。 ●それではまず、国内サッカーの体系から。 北朝鮮の主な大会には、2月の『白頭山(ペクトゥサン)賞』、4月の『万景台(マンスデ)賞』、6月の『普天堡(ポチョンボ)たいまつ賞』10月の『朝鮮選手権大会』、5年に1回開催される『人民体育大会』がある。 ジュニアやユース世代、地方ごとの大会も行われている。 国内リーグは1~4部まであり、1部は『4・25体育団』、『平壌市体育団』などの中央体育団で占められている。 2部には各道(日本でいう各都道府県)のチームや企業所のチームが含まれていて、2部から1部への昇格や降格もあり、部ごとにホーム&アウェーのリーグ戦が行われている。 ●国内のチーム数 前述した『4・25』や『平壌市』をはじめ、『機関車(キグァンチャ)』『鴨緑江(アムロッカン)』『鯉明水(リミョンス)』『月尾島(ウォルミド)』など、8つの中央体育団が国内メジャークラブになる。 そのほかに各道のチームや大学、企業所のクラブがある。 やはり人気なのは、代表選手がたくさん選出される『4・25』で、フィジカルが強いのが特徴で、ドイツ・ワールドカップのアジア最終予選で日本代表と対戦したときの北朝鮮代表の中にも『4・25』の選手が多数含まれていた。 また、このチームの異名は『赤い稲妻』。 1974年3月10日に東京・国立競技場で日本代表と対戦し、4-0で圧勝したこともあった。 それだけ北朝鮮サッカーにおいては今も昔も看板チームなわけです。 逆に『平壌市』は技術、『鴨緑江』はパワーといった特徴を持っている。 ●選手育成システム 北朝鮮の義務教育システムは幼稚班(1年)、小学校(4年)、中学校(6年)の11年制である。 小学校に上がると、学校の部活動や国内のメジャーなクラブチームが運営する地区別のクラブでボールを蹴ることになる。 各クラブは、大会やクラブ同士の試合を通じて、将来有望な選手をスカウトするのみで、入団テストはない。 中学校レベルでは、国内のメジャーなクラブの『養成組』に籍を置いたり、各地区の青少年体育学校に進学するケースもある。 『養成組』の先には、チームの2軍の役割を果たす『青年級』、次いで『1軍』となるが、クラブチームの1軍がフル代表への近道になるため、日々、し烈な競争が繰り広げられている。 また、『万景台賞』『普天堡たいまつ賞』『朝鮮選手権大会』が終わったあとに総合チーム、いわゆる“A代表”が選出され、各大会上位3チームとA代表による「スーパーリーグ」が開催される。 過去の取材をざっとまとめるとこんな感じです。 気になることや聞きたいことがあれば、なんでも質問どうぞ。 でも、政治がらみの質問はノータッチ。 サッカーでならどんどん絡んでください。
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posted by ミョンウ |00:05 |
サッカー |
コメント(17) |
この記事に対するコメント一覧
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北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
>1974年3月10日に東京・国立競技場で日本代表と対戦
当時の4・25 ≒ 代表チームのプレー・スタイルがどのようなものだったか、具体的な内容が伝わっていないでしょうか?
子供時分にテレビで見たような気がしなくもありませんが、しかし、今はまったく記憶に浮かんできません。
昨年、ひょんなことから、その4・25などを思い出す機会がありました。
>http://www.plus-blog.sportsnavi.com/saccanho/article/18#comment
>フィジカルが強いのが特徴で、
これは近年の状態で、もしや昔は違ったのではないか、速くて技巧的、フェアなスタイルだったかな、などと妄想してます。
具体的な伝説などがあれば、ご教示いただきたく存じます。
posted by コリバノフ | 2008-02-04 01:04
北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
最近知りたいと思っていた事柄でしたので、興味深く読ませて
いただきました。
早速ですが、1つ知りたいと思っていることがあります。それは、
北朝鮮国内の移籍事情です。
国内チーム同士での選手の移籍というのは、どの程度行われている
のでしょうか?また通常行われているとすれば、その形態はどんな
かたちなのでしょうか。金銭による移籍という形態が、想像しにく
かったので特別な事情以外は移籍があまり無いか、あるとすれば
人的補償(トレード)という形態なのかと思っていたのですが、この
機会に是非知りたいと思います。
宜しくお願いいたします。
posted by syunin | 2008-02-04 06:01
北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
コリバノフさん、さっそくのコメントありがとうございます。
>当時の4・25 ≒ 代表チームのプレー・スタイルがどのようなものだったか、具体的な内容が伝わっていないでしょうか?
>昔は違ったのではないか、速くて技巧的、フェアなスタイルだったかな、などと妄想してます。具体的な伝説などがあれば、ご教示いただきたく存じます。
上記2点についてですが、簡単に記します。
『4・25』は伝統的にフィジカルが強いチームと言われています。ただ、当時のチームがどうだったかについては、具体的な話は聞いていません。
しかし、1966年北朝鮮代表のチーム状況についてはかなり詳しい情報があります。
まず、フォーメーションは3-3-4。イタリア戦で決勝ゴールを決めたパク・トゥイク選手が最前線。その下に3人のFW。次いでMF3、DF3人が並んでいます。
間違いなく言えるのは、このチームはフィジカルのチームでありません。
当時の技術報告書にはこう記されています。
「選手たちはとてつもない情熱と素早い動き、決定力で観衆の心をつかんだ。技術ではチリやイタリアに劣るが、彼らはボールを話さずに最後までプレーしたし、負けない闘志を見せていた」
このように落ちることのない“体力”と“スピード”が売りで、フォーメーションにとらわれない動きで相手を翻弄していました。
FWの4人が交互に位置を変え、MFはFWの後ろからサイド攻撃を仕掛ける。
そして、伝説的に語られているのが、DFの空中戦の対抗策『はしご(サダリ)戦法』』。
平均身長は170センチだったので、ヨーロッパの選手に競り合いに勝つために、ジャンプでヘディングする選手の足を支えるこの戦術で対抗していたと言われています。
この戦法は、当時の写真で一番使われるものにもしっかり残っています。
あと、チームの選手たちは100メートルを11秒台で走りきっていたと言われています。
相当鍛えてきたという様子が、当時の写真の体つきでも分かります。 やはり、この強さの背景には国内情勢にも大きく左右されています。
日本からの植民地解放、朝鮮戦争終結後、国の建て直しを図っていた時代です。
「千里馬運動」なる5ヵ年人民経済計画(1957~61年)がスタートし、社会主義経済建設の土台を準備に力を注ぐことになります。
当時は「千里馬速度」とか「速度戦」という言葉がチーム内にありました。ようするに、国の再建もサッカーのレベルアップも「速度戦」というわけです。
朝鮮戦争(1950-53年)終結後、北朝鮮は国づくりの一環としてスポーツ振興策を積極的に展開しますが、サッカーはその中心的な存在と位置づけられていましたので、その重責を担っていたのが、当時の代表選手といえるでしょう。
当時の金日成主席が「サッカーも革命闘争の延長になる。1、2試合は必ず勝たなければならない」と選手たちに語ったといわれています。こう言われれば選手たちは死んでも負けられない。
ようするに“精神的”にも鍛え上げられていたと思います。
体力、スピード、フォーメーションにとらわれない動き。そして、国への忠誠心。 これらが強かったであろう要素になると思われます。
※北朝鮮―イタリア戦の試合展開もあるのですが、書くと長いのでいずれ。
posted by ミョンウ | 2008-02-04 14:20
北朝鮮サッカー事情
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syuninさん、コメントありがとうございます。
北朝鮮国内チームの移籍事情についてですが、これについては、金銭面での移籍はないでしょう。
主にトレードです。
ただ、近年の状況を調べてみると、チームの核となる選手は、他のチームに移籍するケースはほとんどないようです。
「4・25」は軍隊管轄のサッカーチームなので、ここに所属する選手が他のチームに移籍するとは考えにくいです。
他のクラブ同士の移籍はあると思いますが、実際に細かい話は聞けていませんね。。。
監督の交代はあります。これについては、やはりシーズンを通して結果が出せなければ変わるという、いたってシンプルなものです。
あと、最近では中国、ロシア、ヨーロッパに進出する選手が多数います。
これは金銭による移籍ですが、決して外貨稼ぎではありませんよ、笑
2010年W杯出場を真剣に考えて、チーム作りを進めています。
posted by ミョンウ | 2008-02-04 14:48
北朝鮮サッカー事情
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当時私は、12歳でした。大阪長居スタジアムで直接みました。東京での日本リ-グ選抜は、TVでの観戦でした。内容的には、圧倒的な内容でした。
終了間際では、手を抜いているなと誰が見ても感じました。技術的には、基本がしっかりしていました。ショ-トパスを多用しました。
本当にびっくりの一言です。フィジカル的には、日本の選手は、直ぐ倒れたりしましたが4.25のチームは、なかなか倒れない強靭な足腰を備えたようでした。
posted by パク | 2008-02-04 16:25
北朝鮮サッカー事情
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質問への回答ありがとうございます。
確かに軍管轄のチームであれば、そうそう移籍が起こるとは考えにくいですね。
また、海外への進出も結構あるとの内容にびっくり!勝手な先入観から、海外に
いる北朝鮮籍の選手は最初から国外で育った選手なのだろう、と想像していまし
た。何事も思い込みはいけませんね。
今後も期待しています。頑張ってください。
posted by syunin | 2008-02-04 21:59
北朝鮮サッカー事情
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ミョンウさん、早々にどうもありがとうございます。
フォーメーションにとらわれない動きですか。今はかなり失われてる感じですね。中欧の影響なく、元来そういう伝統があったのか、また、それが二十一世紀までにどのような過程で変容したのかなど、いろいろ興味深いものがあります。
昔のプレーぶりを思い起こさせるような文献は、ほとんど目にすることができません。
北朝鮮―イタリア戦などとからめて、あらためて論じられるのを期待いたします。
よろしくお願いします。
パクさんへ
学校としてみんなで観戦というかたちだったんでしょうか。記憶がしっかりされてて羨ましいかぎりです。わたしも同世代ですが映像は浮かんできません。なんとなく「びっくり」だけが印象に残った感じです。
かつてワールドカップでベスト8ということは、子供でも知っていたのですが、あの時点では、これでもそうそう勝ち抜けないほど他国は優れているのだな、とか感心しました。
が、その年の西ドイツ・ワールドカップのテレビを見ると、4・25が勝てるチームもあるように思えて、なんだかわけがわからなくなったものです。
どうもありがとうございます。
posted by コリバノフ | 2008-02-04 22:16
北朝鮮サッカー事情
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>勝手な先入観から、海外に
いる北朝鮮籍の選手は最初から国外で育った選手なのだろう
延辺の朝鮮族自治区の存在があるでしょう?
あそこに北朝鮮の選手がいますし、ロシアにも
U19の代表暦ある選手がいたはず。
>2010年W杯出場を真剣に考えて、チーム作りを進めています。
キムヨンジュンはじめ、明らかに06とか02
ではなく、10年を狙ってたか、のようなチームの
発展段階になってますね。
北朝鮮、というと男子もそうですが、女子の
驚異的なサッカー、こっちも重要なテーマになる
気がします。
明らかにドイツとかブラジルとは違う方向に
サッカーが発展している。
posted by LITTLE | 2008-02-04 23:30
北朝鮮サッカー事情
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アンニョンハセヨ。
えっと、なぜ、「北朝鮮」なのでしょうか?
普通に、「朝鮮」では、ダメですか?
ちなみに、朝鮮代表に選ばれたJリーガーの所属チームの発表なんか見ても、「北朝鮮」なんて出てきませんが?
おかしくありませんか?
posted by 京都朝高出身 | 2008-02-07 00:07
北朝鮮サッカー事情
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北朝鮮は、明らかに差別用語だと思います。
元来、朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国が国名ですです。
日本の政府も改めなければいけないと思います。
LITTLEさん、4.25の試合観戦は、全生徒動員だったと思います。
74年WCにもし4.25(朝鮮チ-ム)出場していれば勝てるチ-ムは、あったと思います。
実は、私も現役の時代ピョンヤンで4.25チ-ムと対戦した経験がありました。
posted by パク | 2008-02-07 13:53
北朝鮮サッカー事情
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さっき韓国から帰ってきましたので、返事が遅くなりました。
まずはLITTLEさん。
書き込みありがとうございます。
海外代表選手事情については、まとめて次にこのブログに書き込みたいと思います。
確かにここ数年のチーム作りを見ると、2010年を目標にしていますよね。
あと、女子の方も過去密着取材したことがありますので、それもいずれブログで書きます。
なでしこジャパンとのアテネ五輪行きを決める試合は今でも忘れられませんね。。。
京都朝高出身さんへ
書き込みありがとうございます。
京都朝高出身さんの言い分が正論です。
僕もそう思っているし、いろんなライターや記者さんには説明してますよ。
ただ、自分がいろんな媒体に書く時は、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)と書くときもあれば、ダイレクトに北朝鮮と書くときもあります。
それが出版、ライター業界では普通なんです。
少々、心残りの部分はありすが。。。
なぜブログのタイトルを北朝鮮にしたのかというと、単純にネット検索するときは、ほとんどの人たちが「北朝鮮 サッカー」などと入力します。
そこで、引っかかるサイトがこのブログでありたいと思ったわけです。しっかりした情報をここで伝えたいと思っていたので、あえて「北朝鮮」にしています。
僕の気持ちをご理解いただきたいのと、この件に関してはご了承ください…。
前にも言いましたが、政治関連について論じるのではなくて、純粋にサッカーに特化したものにしたいので今後ともよろしくお願いします。
パクさんへ
国名については僕も同感なのですが、ここでは「北朝鮮」にさせていただきたいです。
すいません。
ところで現役時代、4・25とピョンヤンで試合してるのですか!?
とても気になります。
元在日朝鮮蹴球団の方ですか!?
違ったらすいません。
posted by ミョンウ | 2008-02-07 21:45
北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
ミョンウさん。
実は、そうなんです。
現役時代蹴球団でした。
これ以上申し上げるとなんだか恥ずかしいですね。
posted by パク | 2008-02-08 16:55
北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
パクさん。
やっぱりそうなんですね。
元蹴球団の方はたくさん知っている人がいますよ。
サッカーの現場でよく知り合いました。
posted by ミョンウ | 2008-02-10 00:25
北朝鮮サッカー事情
コメント投稿者ID :
北朝鮮は勝ちますか?可能性
posted by ドンちゃん | 2008-02-17 16:18
北朝鮮フットサル事情
コメント投稿者ID :
今年2008年はフットサルのW杯があるのですが、そもそも競技自体行われているのでしょうか?
ミニサッカーではなく競技としてのフットサルという意味です。
posted by サル中 | 2008-02-17 21:04
北朝鮮フットサル事情
コメント投稿者ID :
サル中さん
書き込みありがとうございます。
競技としてのフットサルは、行われていないと思います。
そういえば調べたこともなかったです。
近々、話を聞いてみます。
ピョンヤン市内は結構、草サッカーやってる子どもが多いですよ。
posted by ミョンウ | 2008-02-21 22:27
北朝鮮フットサル事情
コメント投稿者ID :
ご返答ありがとうございます。
フィジカルの差がサッカー程には影響しないと思われるので、フットサルは体格的に不利なアジアの選手でも充分世界と渡り合えると思います。
是非普及と強化をしてもらいたいですね。
フィジカルの強い選手が多いだけにブラジルのようにフットサル出身の選手が出てくるとサッカーでも楽しみです。
posted by サル中 | 2008-02-23 11:00
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