2007年07月30日

アジア杯 総括

アジア杯2007が閉幕しました。

ベスト4

優 勝:イラク
準優勝:サウジアラビア
3 位:韓国
4 位:日本

日本の戦績
 2勝 1敗 3分 (PK勝 1, PK負 1)

 予選リーグ 8得 3失
 決勝T     3得 4失


このアジア杯は、非常に過酷(劣悪)な環境で、約20日間で6試合をこなすという
世界の常識的にはあり得ない大会であったと思います。

この大会で日本の最終順位は残念ながらの4位ですが、私は悲観していません。
いくつかの可能性を見せてくれたし、現時点での問題や課題が浮き彫りになったので
この結果を真摯に受け取ろうと考えています。

#前回のアジア大会で、ラッキーにも優勝してしまったことが
#ワールドカップの結果に繋がっていたのかなと思っていたりもします。
#ジーコ監督の持っている【勝負運】は…ある意味でスゴかったですね。


□ 見せてくれた可能性

 この大会で、日本代表はいくつかの光るプレイを見せてくれました。
 それは、今後を期待させるものであったし、オシムの目指すサッカーの
 一部が垣間見れたような気がしています。

 以下、想像なのですが…

 オシム監督のメンバー選出と先発メンバーですが、
 スペシャリスト+ユーティリティというのが基本であるように思います。

 特に重要と言われるキーパーからFWまでのセンターライン付近には
 スペシャリストを配置し、その周りにポリパレントな選手を配置するという
 ものではないかということです。

 今回の大会で言えば

    高原
    中村(俊)
    鈴木
    中澤
    川口

 この5人がスペシャリストかと思います。
 この軸となる5人に、ユーティリティプレイヤーで肉付けするという感じでしょうか。

 残念なのは、ベストメンバーでなかったことです。
 おそらく、この大会について、オシムさんの理想は

    高原
    中村(俊)
    鈴木
  闘莉王 中澤
    川口

 という6人のスペシャリストを想定していたと思います。
 この形が作れていたら、もう少し違う結果になっていたかも知れませんね。



■ プレイの正確性

 このブログで何度も書いてきたことですが、この日本代表が抱える最大の問題点は
 「プレイの正確性」にあるように思います。
 トラップ、パスなど、ひとつひとつのテクニックについては、非凡な才能を持っている
 選手が多いとは思いますが、正確性を欠いたプレイが目立つように思います。

 いくつか例を挙げると…

 ・DFラインからのパス回しでのミス
  相手のDFに奪われるのは問題外のミスですが…

  他にも気になるのはパスの精度と強さ、高さです。
  加地や駒野が前に向かっている時のパスに多いのですが、この2人へのパスが
  後ろ側(日本のゴール側)に流れるシーンが気になります。
  せっかくリズム良く前に向かっているのに、後ろ向きでトラップしなければ
  ならなくなり、自分達でリズムを壊しているように思えるのです。

 ・同じクロスを繰り返す
  高いクロス、低いクロス、早いクロス、マイナス気味のクロス
  ファーサイドへのクロス、ニアサイドへのクロスなどなど…
  クロスにも色々種類がありますよね。

  加地と駒野という両サイドバックは、なぜか、同じようなクロスを繰り返します。
  ゴール前の日本選手の状況や相手DFの状況を見ないでクロスを上げている
  のではないかと疑いたくなります。

 ・足元でのトラップ
  トラップする時に足元に止めるというのは、すごい技術だと思うのですが…
  いつも足元にトラップするのではなく、次のプレイに繋がるトラップというのが
  少ないと思うのです。
  体を寄せてきている相手DFをトラップで抜くというプレイが見たいです。

 ・全力でのシュート
  ゴール前の混戦で、良くみるシーンですが…
  なぜ、全力でシュートを打とうとするのでしょうか???
  ジーコの言葉で「ゴールの枠にパスをするようにシュートする」というのが
  あったと思いますが、これができる選手が少ないです。
  結局、力んで宇宙開発になることが多いのも、コレがひとつの原因だと思いませんか?

■ 狡猾、老獪、したたかさ

 サッカーってスポーツで相手を崩すひとつの手段だと思っています。
 マリーシアという言葉で片付けられますが、汚いプレイというのではなく
 したたかなプレイ(相手がイヤがるプレイ)をできるようになって欲しいです。

 例えば、相手DFにイエローカードが出たとします。
 この選手に向かってドリブルをしかけるというのは、定石だと思っています。
 韓国戦では、これが出来たので、早い時間帯に2枚目のイエローカードにより
 退場者が出ました。

 他にも相手ゴール前にボールを運んで相手にプレスされた時に、中に切り込む
 バックパスをするというシーンが多いのですが、相手に当てて外に出す(日本
 ボールでのスローインやCK)というのも狙えると思うのです。

■ ゲーム運び

 これもパスの精度などと同じく、このブログで何度も書いてきましたが…
 試合展開や残り時間を考えたゲーム運びです。

 中東のチームのような「あからさまな時間稼ぎ」は、あまり好きではありませんが
 相手をイラつかせるようなプレイができると思うのです。

 一番、顕著だったのは「カタール戦」の同点シュートを取られた時間です。
 後半42分に、中途半端に攻めた結果としてボールを奪われてのカウンターです。
 1点リードしていて、残り時間が3分です。
 「攻める必要」ってのがあるとは思えない状況です。
 もし、攻めるとしても、自陣ゴールから一番遠い位置(相手のゴールライン付近)に
 ボールを運んで時間を使うということが必要な状況だと思うのです。


■ ワクワクしない選手交代

 これは、オシム批判となってしまいますが…
 選出された選手に個性が薄いように思えるのです。

 先発メンバーはユーティリティ性のある選手が多くても良いのですが
 展開によっては、流れを変える必要があると思うのです。
 バックアップ(ケガやカードトラブル時)としてのベンチメンバー以外に
 何か特徴を持った控えが欲しいと言うのは贅沢な願いなのでしょうか??

 例えば…浦和レッズの場合には「岡野」という、カードがあります。
 1点負けているような状況で岡野が投入されると…何かしでかすんじゃないか
 というワクワク感があります。
 (岡野の場合は…何もできない場合も多いので期待ハズレなことも多いのですけど…)

 代表候補の30人の中だと、そんなワクワク感があるのは
 家長や本田でしょうか??
 ケガで帯同できなかった播戸でしょうか??



基本的には、試合ごとにこのチームは良くなっている部分があったと思うのです。
ゲーム運びについては、リスクマネジメントが少しづつ浸透してきているようにも
思えましたし、連携も多少は良くなってきているのではないでしょうか。

日本代表にとって、次の目標は「2010年ワールドカップ出場」です。
このアジア杯での敗戦をムダにしないためにも、色々な進歩を見せて欲しいと願います。

8.22 にはカメルーン戦(九州石油ドーム)
2007年9月にはオーストリア遠征(2試合)があります。

このオーストリア遠征で、どんなサッカーを見せてくれるかに期待したいと思います。


書き始めたら…メチャクチャ長くなってしまいました…
戦術面についても、いくつか思うことがあるので、また時間を作って書いてみようかと思います。

posted by loser |01:42 | サッカー(日本代表) | コメント(7) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:アジア杯 総括

鈴木はガットゥーゾみたいな当たりの強さはないし、
守りのスペシャリストというよりは、
完全に「水を運ぶ選手」でしょ?

posted by デコ | 2007-07-30 02:17

Re:アジア杯 総括

>また時間を作って書いてみようかと思います。

ぜひ書いてください。
今回は分かりやすく、読みやすく、内容も多いいい記事を見せていただきました。

タイトルがかぶったので見に来たのですが、よかったです。

posted by anti-foot | 2007-07-30 03:13

Re:アジア杯 総括

・正直アジアカップの代表メンバーを見て、とても優勝するとは思えないと感じていました。だから会社の同僚(もしも日本が優勝したら10万をやる)と賭けていた程です。
・訳として、まずオシムの人選・試合会場の気候にオシムのサッカーは合っていない・中村俊輔の起用方など、私にとってはまだまだ理由はありますが、長くなるのでやめときます。だだひとつ言いたいのが、今回アジアカップは全く期待していなかった・・・ ただ一言です。
事実、4位だったでしょ。それだけでも良かったと
思える今大会と思います。
 

posted by 夏を愛するGocchi | 2007-07-30 05:35

Re:アジア杯 総括

こういったブログにコメントした事は無かったのですが、内容的に共感できる部分が多かったのと、今大会に非常にストレスが感じられたので(笑)書き込んでみます。

純粋にCBとして考えた場合は勿論、「戦う」という精神的な部分においても闘莉王欠場は痛かったと思います。阿部は少々気の毒に感じました。※ちなみに私の中で坪井は代表失格です...。

パス&トラップに関しては全くの同感で、特にパスのスピードは遅すぎです。あれだけインターセプトされているのに直りませんね。

また個人的には日本代表の一番の問題点と考えているのがSBの存在です。ジーコ時代から右サイドは加地で固定されているのですが、私には加地を選ぶ理由が分かりません。余りにも消極的かつ無難なプレイを選ぶ選手です。その無難なプレイも決して安心感は感じられませんし。クロスにしてもあれだけ守りを固めている状況で、毎回フワッとした同じようなクロスを上げます。相手から見たら全然怖くないですよね。私なら駒野を選びますけどね(あくまでも右で)。三都主はあまり好きではなかったのですが、今の状況を考えると三都主は貴重な存在でした(笑)

シュートに関しても同感です。海外の選手、特にブラジルのカカの印象が強いのですが、軽くカーブをかけてパスのようにゴールに流し込むプレイってできないですかね。ジダンでも感じていましたが、思いっきり蹴っていないように見えて、結構ボールのスピードがあるみたいなので、筋力の違いもあるかもしれませんが...。

中田ヒデが「キラーパス」で頭角を現して以来、どうもパサーばかりが増えてしまった印象があります。俊輔もインタビュー等では「ミドルシュート」と発言しますが打ちませんし。

日本にもカカみたいな選手が必要ですね。という訳で長谷部に期待している私ですが、山瀬なんかもドリブル出来るので、また達也ともども選ばれてほしいと思っています。

posted by First | 2007-07-30 05:40

Re:アジア杯 総括

ネガティブな部分が多かったのでポジティブな部分も書いておこうと思います。

FWですが、自分がリアルタイムで見たきた限りではカズ以上のFWは出てきていないので、高原にはあくまでもゴールに拘ってこのまま頑張ってほしいと思います。

羽生の試合後のPKに関する発言は頂けませんが、シュートを打つ姿勢は個人的に大いに評価したいので、パスばかりでシュートを打たないMF陣には貴重な存在だと再認識しました。

posted by First | 2007-07-30 05:53

Re:アジア杯 総括

>前回のアジア大会で、ラッキーにも優勝してしまったこと
いつのこと?アジア大会は別ですよ?

>スペシャリスト+ユーティリティというのが基本
オシムが率いたユーゴを知れば自ずとわかると思うのですが。


・・・途中で読むの止めました。
スポナビブログで語るならもう少し勉強された方がいいかと。

posted by あぅち | 2007-07-30 07:30

Re:アジア杯 総括

オシムの選手起用,とてもいただけない。フォメイションもいただけない。このままでは絶対W杯は絶望だ。それでもオシム丸は進む。そして沈没する。そもそも外人監督に日本丸を舵取りさせW杯を獲ろうと思うこと事態まだ未熟なのだ。考えても可笑しいのは、トルシェもジーコもオシムもグラウンドコーチングで大声で奇声を発しているだけで、意思を伝えるべき日本語をつかえない。あまり期待しないことだ。つまりまだまだ発展途上の段階なのだ。中盤パサーばかりそろえた選手起用の意味がわからない。想像するに中村俊介の起用は世論のてまえ嫌が上でもはずせなく、とはいってもオシムの自分流の選手起用、人選も引っ込められず、つまり中村憲剛、遠藤もはずせなかった(恐らく図星)。あえて好意的に解釈すれば俊に何かあったら大変なので今から交代要員としての憲を実戦できたえているのかも(笑い)。両サイドは他に日本にいないのだろうか。右はむずかしいかも。世界の左は強力だから、守備力はぜったいでしかも右突破からセンタリングをあげまたすばやく戻ることが出来るタフな選手でなければ為らない。日本丸の命運は右が握っていると断言できる。つまり右にスター、スーパーマンが現れた時日本丸は初めて世界とわたりあえる。

posted by ultrax | 2007-07-30 08:05

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