2007年12月19日

クリアはナイスプレーか?

よく草サッカーや少年サッカーで、タッチラインにボールをクリアすると

「ナイスプレイ」

と言われますが、本当にそれはナイスなんでしょうか?


CWC決勝戦で、ピルロが自陣ペナルティエリア付近でボールを拾いました。
体勢は自陣ゴールに向いていて、背中にはボカの選手が2人くらいボールを狙っていました。
ピルロはそこで、ターンして2人とも交わし、左サイドにポジショニングしていた選手(確かセードルフ)にパスをしました。


解説も何にも言ってませんでしたけど、自陣ゴール前で何でも無いようにボールをキープしてしまったピルロが凄いなぁと一人で唸っていました。
このプレーはピルロだからできたのかもしれません。ガットゥーゾなら危なっかしかったかもしれません。そういう条件があるかもしれませんが、結果的にボカの攻めを断ち、スローインさえも許さなかったピルロのプレーは「ベスト」だったと思います(もっともそこでボールを奪われていたら最低だった訳ですが)


「外に出す」と「セードルフにパスを通す」のどっちが良いか?とそれだけを比べたら、間違いなく「セードルフにパスを通す」の方が良いでしょう。
だから可能な限り「セードルフにパスを通す」を選んだ方が、チームにとって有益になるわけです。ただ気をつけるべき点は、この場合「パスを出す」ではなく「パスを通す」でなくては意味がないと言うことです。浦和はこの奪ってからの「パスを通す」ということがミラン戦で出来ませんでした。もしこれが出来ていたら、もう少し状況は変わったでしょう。


「パスを通す」の方が「外に出す」よりもチームにとって有益になるならば、「外に出す」は「必ずナイスプレーか」と言われると疑問に思います。
状況によってはクリアはナイスもしくはベストな選択だと思います。
たとえば、チーム全体が押し上げたところカウンターをくらい4対2の数的不利状況。
ここでクリアを選ぶのはチームの戻りを助けます。
しかし、押し込まれている状況であれば、クリアをしてもまた押し込まれます。
この場合クリアは「バッド」ではないにせよ「ナイス」でもないと私は思います。


じゃぁ、なんでみんなそろって「ナイスプレイ」って言っているのか?
それはクリアの方が確実だからだと思います。
失敗が少ないからクリアを選ぶんだと思います。
もし低い位置でキープして失敗したら・・・・と思うので、安全な道を選びやすいんだと思います。

しかしサッカーはチャレンジせねば勝負に勝てないスポーツです。
セーフティファーストも大切ですが、クリアせずにパスを出して攻めに繋げるチャレンジも必要な気がします。そしてそれを容認する姿勢も教育者には必要なんじゃないか?と思います。もしキープできる確率が低いならば、野洲高校みたいにトレーニングすればいいのです。出来ないんなら出来るように試みるだけです。


南米なんかではボールを取られたりタッチラインを割ったりしたら、仲間が「相手ボールにしてんじゃねぇ!!」とものすごく怒られると、誰かから聞いたことがあります。
日本も世界との差を詰めるなら、そういう部分をもっとシビアに攻めていかないといけないんじゃないか?
そう感じさせられたピルロのワンプレーでした。

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posted by long |08:58 | つぶやき・コラム | コメント(17) | トラックバック(1)
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