2008年11月20日

日本代表の快勝と今後【カタール対日本】

私たちはマスコミに踊らされていたんだと思う。当然、踊らされなかった人もいるかと思うが。

カタール戦の前はブルーノ・メツ監督の経歴を出したり、
カタールの帰化選手の脅威を頻繁に取り上げたり、
「怪我人続出で日本の危機!」と大仰に報じたり、
岡田監督には「この試合に負けたら監督として最後の試合になるそうですが」というカタール側の質問とそれに対する監督の苦々しい対応をわざわざトップに持ってきたり。
と、いかにも日本がやばく、カタールがいかに強いかということを報じて気を惹こうとしていた。

そんな情報の洪水の中で私たちが見るべきポイントは、実は他にあった。
そして、その中でも最も重要なポイントはあまり報道されてなかったように思う。

それは、「カタールの最終ラインが驚くほどザルだった」ということだ。


2010FIFAワールドカップ・アジア最終予選・A組第3節
カタール 0−3 日本
得点者:【日】田中(19)、玉田(47)、闘莉王(68)
警告:【カ】ラジャブ(89)、M・ハサン(90)、アブドゥルマジェド(93)

メンバーは以下のようになりました。

カタール
GK:M・サクル
DF:M・アフメド、ラジャブ、アブドゥルマジェド、アブダウード
MF:イスマイール(アリベシル、59)、タラル、マジディ(M・ハサン、80)、モンテシン(アブ  ドゥルラーブ(68)、ハルファン
FW:セバスチャン
他の控え:ムスタファ、アブドゥルアジズ、ユセフ、アルシャマリ

日本
GK:川口
DF:内田、寺田、闘莉王、長友
MF:中村俊、長谷部、遠藤、大久保(岡崎、86)
FW:田中(松井、71)、玉田(佐藤、92)
他の控え:都築、阿部、中村憲、今野

カタールのスタメンははっきり言ってわからないのでコメントは控えます。
日本は予想通りのスタメンと言えたでしょう。

私は皆さんのように賢明な人間ではなく、まんまとマスコミに踊らされた人間だったので「カタールって強いんだろうなぁ」とか思いながら試合を観始めました。

・前半

カタールはセバスチャンへのロングボールを起点にチャンスを作ろうとしますが、日本が何とか防いでいきます。日本のサイドバックの守備に難があるのは相手もわかっているようでサイドからの攻めをやろうとしていましたが、日本の選手、特に中村俊と大久保が相手を挟み込んでボールをとることを意識していました。
最初は堅そうな日本の選手は時間がたつにつれて動きが良くなっていき、徐々にペースをつかみ始めました。そんなときに先制点が生まれました。

内田から前線にポーンと出したボールに誰も反応していないと思いきや、斜めに走ってきた田中が最終ラインを破ってボールを受け、角度がないところからGKの股を抜くシュートを決め日本が先制します。まるで田中達也という選手の魅力が凝縮されたようなゴールで、レッズファンの方々は大喜びされたのではないでしょうか。勿論、私は日本代表を応援する立場として、嬉しかったです。
カタールのDFは田中に完全に振り切られてましたね。CBはボールに触っただけでうまくないことを暴露してましたし、もしかしたらオフサイドトラップの掛け方を知らないだろと思わせるような守備陣でしたね。

実を言うと私は日本がカタールに負けて日本の監督が交代するというシナリオを密かに期待していたのですが、カタールの守備陣を見て「こんな相手に負けて監督交代とか、日本サッカーにとってあまりにも情けなさ過ぎるシナリオじゃねーか」と思い、また「こんなチームに負けるほど日本は落ちぶれちゃいない」と思い直して日本を応援するようになりました。

よく倒れるし汚いプレーを繰り返すカタール選手。審判の判定基準が定まってないことも合わせてイライラさせられましたがよく耐えたなと思います。
前半は何度か田中や長谷部にいいチャンスがありましたがゴールを奪えず。0−1でハーフタイムを迎えました。

・後半

後半が始まって2分で点を取れたのがこの試合のターニングポイントでした。何故かドフリーの玉田が左足を振り抜いてゴールです。やった!!!
私は玉田がシュートを放った時点で「ナイッシューー!!!」とか叫んでました。ゴールが決まったときは更に驚きました。玉田はグランパスでのプレーとは違い、よりゴールに近いところでのプレーを要求されているようで、何か生き生きプレーしているようでした。ゴールを決めてからはご機嫌が更に良くなったのか、ボールキープからの展開など普段(グランパス)の3割増しで良いプレーをしているような印象を受けました。
グランパスでもその活躍を続けて下さい!!お願いします!!

3点目を奪って勝負あり。闘莉王はほんとセットプレー強いね。この場面でもカタールのDFラインのもろさが出てましたね。オーストラリアに4−0で負けた理由を垣間見ることが出来ました。

交代は前線を変えて前からプレッシャーをかけることと、タメを作ってリスクの少ない攻撃を仕掛けるという観点から松井や岡崎、佐藤を入れていったのでしょう。交代策は良かったのではないでしょうか。

逆にカタールは2トップにしてきましたが、今ひとつという感じでした。力をもっと出せるはずなのに出せなかったという感じでしょうか、日本の守備が慌てる場面が何度かあったのにも関わらず決めることが出来ませんでした。

試合の最後の方でカタールの選手が荒れだし、審判がカードで試合をコントロールし始めました。もしイエローカードを乱舞し始めるタイミングが試合の中盤に起こっていたら試合が壊れていたかもしれなかったので、危なかったなと思いました。

というわけで、日本が0−3で快勝。勝ち点を7にしました。


・日本代表についての感想と今後について

まず感想ですが、この試合ではむやみに高いクロスを入れず、低いボールでのパス回しを心掛けてましたね。前線に背の高い選手がいないので、パス回し&人の動きで相手を崩すとか裏を狙うとかといったところでゴールを狙うのが今の日本のサッカーなのですが、その狙いをやり遂げようとしていたと思います。シリアとの親善試合でしょぼいDFから3点を挙げることが出来たことはそんなに役立たないと思っていましたが、今回のカタールのDFラインのしょぼさを踏まえると、攻撃面ではシリア戦は良い親善試合となったのではないでしょうか。

一方守備面ですが、両CBはよくやっていたと思います。闘莉王が寺田のカバーなどを意識していたために闘莉王の攻撃が自重され、そのおかげで守備が上手く行っていたような感じです。長友は及第点の出来でしょうか。

で、内田くんです。おそらく練習等で「守備のときは無闇に飛び込むな」とか言われたのか知りませんが、相手の攻めをとにかく遅らせることに集中し、そこを中村俊や長谷部が囲い込んでボールを奪うといったことをしていました。
印象に残っているのが、終盤カタールが日本のペナルティエリアでボールを持っているときにボールを持った選手に一番近い位置にいた内田が全く飛び込まず、そこに全力で戻ってきた中村俊が挟んでボールを奪ったシーンがあるのです。あれをみて「内田ひとりでなんとか出来ないシーンなのか」と彼の守備力のなさを感じてしまいました。

岡田監督はおそらく内田の攻撃面を買い、守備に関しては目をつぶっているような気がします。この試合では挟んで奪うというのがうまく行きましたが次回の試合でそれがうまく行くとは限りません。オーストラリア戦が彼にとって大きな試合となるでしょう。

他は全体的に選手がよく動いていたと思います。パスミスがたまに散見され、相手が悪ければ失点もののシーンもありましたがとりあえずは良かったというところでしょうか。


この試合を勝利したことで岡田監督率いる日本代表は南アフリカに辿り着くことができると思いました。
ただし、このチームがワールドカップのグループリーグを勝ち抜くことが出来るとは、現段階では全く思っていません。

来年1年をどう過ごすか。具体的にはどのような選手を代表に組み込み機能させるか、またはどのようなチームと試合を経験出来るかによって日本代表の力が大きく変わってくるでしょう。
個人的には、ロシアと親善試合をしてほしい。連動性にスピードを加えたロシアのサッカーは日本が目指すスタイルの先にあると思います。それを経験し吸収してもらいたいと思います。あと、ロシアは日本と同じ春スタートのリーグという日本と同じようなリーグ形態を持っていることも日本との比較という観点からしていいと思います。

・最後に、オーストラリア戦について

次のオーストラリア戦は2月11日。国内組の選手が開幕前のキャンプに入っている時期に行われます。Jリーグを戦う選手たちは12月や1月はオフなのですが、2月11日に試合となるとそれに向けて前倒しで準備をするということになります。
実際、日本代表は1月10日から合宿を行うようです。1月20日にはアジアカップの予選もあるみたいで、代表選手に休みは全くありませんね・・・。
スポニチによるとU-19の世代を大量に呼ぶとか言ってますが・・・それより他に呼ぶべき選手、試すべき選手が上の世代にいるんじゃないの?
A代表の試合でヘディングの練習をする必要がある選手なんてもう見たくないんですけどね。

横浜でオーストラリアと戦うチームがどのようになっているのか。
来年の2月にこの目でしっかりと観ようと思います。














posted by liverbirdflying |12:19 | サッカー | コメント(3) | トラックバック(0)
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日本代表の快勝と今後【カタール対日本】

コメント投稿者ID :

内田選手についての守備力の無さを心配しているようですが、確かに守備のうまい選手ではないでしょう。

ですが、
>盤カタールが日本のペナルティエリアでボールを持っているときにボールを持った選手に一番近い位置にいた内田が全く飛び込まず、そこに全力で戻ってきた中村俊が挟んでボールを奪ったシーン

では、絶対に失点したくない場面で飛び込むことがナンセンスで、中村選手と2人で囲んで奪うというのがセオリーであり理想です。
そもそも前を向いてくる攻めてくる敵選手と下がりながら守る選手が相対した場合、スピードをもって突っかけられれば、それこそ簡単にかわされてしまうので・・・

posted by うーん | 2008-11-20 17:29

日本代表の快勝と今後【カタール対日本】

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上の方の言うとおりだと思います。
数的優位を作る守備がうまくできていたと評価するべきかと。
昨日の試合では左サイドを一度突破されていますが、取りに行った遠藤、長友が一気に二人共かわされてしまった場面でした。

体を寄せていく場面と、遅らせる場面、しっかり判断出来ていたのはむしろ成長でしょう。

豪戦ではこの試合以上の守備力を発揮しないと厳しいのは事実ですけどね。

posted by rupo | 2008-11-20 20:36

日本代表の快勝と今後【カタール対日本】

コメント投稿者ID :

カタールのディフェンスってマーカー見てないんですよね。ボールしか見てない。だから、すばやくボール回しされると、完全にフリーの選手にキープされて起点になられてしまう。日本のディフェンスはむしろ予定通りでしょう。カタールクラスなら、一対一でもそこそこ何とかなったでしょうが、世界の強国相手には運動量とプレスで対抗するしかない。これをカタール相手に実践したからこそ、あそこまで完璧に抑えられたんだと思いますよ。

posted by 山人 | 2008-11-23 12:05

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