2009年02月28日

やはり契約延長は先・・・

ラファの契約延長を阻む一つ目の原因だったパリーはいなくなる。 しかし結局は、ヒックスジレットの関係が解決される必要があるようだ。 誰がクラブを運営するのか。 これが解決されない限り、残念ながらラファは契約延長をしてくれない。
 

2人の関係が修復されるのが事実上不可能な今、問題となっているのはジレットの持つ50%の権利。 当初の契約の中には、ジレットが50%のうちの2%をヒックスに売り渡すことでヒックスが過半数の52%の権利を得ることになり、ヒックスが全面的な権力を得ることができるとする条項がある。 が、そうした場合、ジレットは自身の持つ残りの48%を売ることができない可能性があり、もしそうなれば金は出しているのに口は挟めないという悲惨な状況になるため、動けない。 DICがジレットの48%の所有権を買い取りに来ても、ヒックスに事実上の権力がある状況では首を縦に振れない。


では50%全てヒックスに売り、さっさと足を洗えばいいと思われるかもしれないが、今度はそのヒックスに50%全部を買い取るような金がない。 よって、ラファの望む確約は、現段階ではどうしても難しくなってしまうのだ。 2人のオーナーは7月に借りていた£350Mを払わなければいけないそうで、正直なところそちらのほうに神経を尖らせているはず。 朗報はまだ先のようだ。

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2009年02月28日

パリー辞任の舞台裏

これまで何度も書こうと思いつつ、決定的な情報が入らないままほったらかしになっていた、リヴァプールの権力闘争の舞台裏。 突然であると同時に、必然ともいえる形で一つの終止符が打たれることになった。


今季限りでCEOパリー辞任


プレミアリーグ設立に携わり、CEOを勤めたあとの1998年夏にリヴァプールのCEOに就任してから11年。 アメリカンオーナー2人のうち、より大きな権力を持ち始めているヒックスとの間に生まれた溝は、埋められるような深さではなかったようだ。 08年4月に‘経営能力に欠ける’、‘辞任すべき’とあからさまに批判されてから1年弱。 ラファからも‘04年にここに来てから何もかもがのろすぎる’などと、暗にではあれ名指しでこき下ろされ、いよいよ立場が危うくなっていたパリーが、ついに愛するクラブを去ることになった。 色々読んでみたので、自分なりにまとめておこうと思う。


まずはヒックスジレットパリーラファのそれぞれの関係を軽くおさらいしてみることにする。 07年2月、前チェアマンであり現永久名誉会長のムーアスヒックスジレットが共同チェアマンとして引き継いだわけだが、簡単に言えば2人のリーダーの下に最高責任者、その下に監督がいると思ってくれればいいかと思う。 今回はその真ん中にいる最高責任者がいなくなるわけだ。


買収からまもなくして、当初自らが第一人者として運営に携われると思っていたジレットと、融資を募る際により経済面で貢献したヒックスが対立。 ジレットヒックスにシェアを売り渡すことだけはどんなことがあってもしたくないようで、共同オーナーが早々に喧嘩別れするという、想像し得る最悪の展開。 そしてこのヒックスパリーは、先の発言からも分かるとおり相容らず。 パリーが“オーナー同士で揉めるんだったら、どちらかが早くシェアを売れ”と言ったのをきっかけに先のヒックスの発言に繋がったわけだ。 一方パリージレットの仲は良好で、先のヒックスの辞任要求が通らなかったのは50%の権利を持つジレットがそれを許さなかったから。 パリーと対立するヒックスと、肩入れするジレット。 この時点で2つに分かれている首脳陣。


そしてラファパリーの関係はというと、買収前までは悪いという印象は受けなかった。 が、ヒックスが入ってきたことにより、それまでの移籍市場での動きの鈍さへの不満を洩らすように。 そして、今夏のバリーキーンの騒動で堪忍袋の緒が切れ、冒頭の発言に繋がった、といったところだ。 ラファとオーナーの関係は、ヒックスにおいては彼が繰り返し‘ラファはどこにも行かないし行かせない’と言っていることからして、悪くはないはず。 その一方で、パリーには理解を示すのに、共同オーナーのヒックスには意見を合わせる気配すらない、それにも拘らず権力に居座り続けることに固執するジレットには、あまり好感を持っていないようだ。 DICが再度買収を持ちかけてきた時も、ジレットはDICなら売ってもいいと思っていたが、ヒックスには今の座を失う気があるはずもなく、半分だけ買収するわけにも行かないDICは結局手を引かざるを得なかった、という経緯がある。


さて、ラファバレンシアから引っ張ってきたのはパリーである。 しかし、彼に批判が集まっているアメリカン2人のリヴァプール招聘は、実はパリーによるものではなかったようだ。 DICからの話を蹴ってまでアメリカンへ託したのは、どうやら株主たち。 自らの立場が中途半端なものになることを予想していただろうパリーが、アメリカンを望まなかったことは想像に難くないし、果たしてその予感は的中してしまったわけだ。 今回の辞任劇は、言ってみればヒックスという上に立つ者への、反抗を貫いての辞任。 現場担当のラファからも、移籍交渉スピードにおける先の文句などで圧力はかかっていたし、ご指摘にあったとおりどうやらキーン獲得に関わって、品定めの能力のなさを露呈していた可能性も高い。 これで信用を更に失墜したことも確かだろう。 しかし、決定打となったのは、何よりもまずヒックスが上で占める構図の中でしかリヴァプールに携われないことから来る不満。 そして、自らの存在がクラブを混乱に陥れ、苦しめていること。 これらを認識しての、分別ある判断に起因しているようだ。 つまりは、ラファではなく、ヒックスとの間を修復できず、結果クラブのために身を引いたということになる。  どちらか1人が去らなければならない状況で、身を引いたのが彼だったということだ。


ここで気になるのが、50%の権力を持つジレットが、一度は止められたパリーの辞任を今回は止められなかったこと。 ヒックスの望む形に屈したことになるが、これは彼の権力が弱まっていることを意味するのか。 そして、パリー追放を実現したヒックスの持つ権力の増大。 彼のことをどれだけ信用できるのか、この2年を見る限りでは懐疑的にならざるを得ない。 効率は悪かったが、パリーリヴァプールに対する愛情には疑いの余地はなかっただけに、違った意味での心配事も出てきた。 いずれにせよ、パリーの後任には、有能でありながらラファの指針に口を挟まない人間を探してくるだろう。 


そして、この一連の騒動で一番大きな影響を受けるのはもちろん、ラファの契約延長問題。 これまで多くの動きを制限していたパリーがいなくなることで、ラファが契約延長に応じる可能性は大きく高まったはずだ。 これでかなり風通しが良くなったのは間違いない。 これまで5度までも提示されたオファーを拒否しているラファだが、最初から本人が言っているようにリヴァプールを去る気はゼロ。 移籍、選手やスタッフの契約、ユースアカデミーにおける全権を掌握したいと言ってはいるが、彼が一番望んでいるのはクラブ内部の人全てが同じ方向に向かって進んでいるということ。 アンフィールドには残る、しかしその前にこの2年間のような混乱が起きないよう万全を期したいがために、頑なに拒んでいるだけだ。 ‘選手獲得失敗から地球温暖化まで、何か問題が起これば自分だけが何でもかんでも自分だけが晒し者になって批判を受け、他は後ろで隠れて知らんぷり。’ 当時は笑って聞いていた彼の愚痴だったが、状況を知った今となっては、こんな状況には耐えられないと思って当たり前だと思う。


そして、一つ残っている大きな問題。 オーナーはこれまでのような混乱を来すことなくラファをサポートできるのか。 ラファが、オーナー間で意見が合わず、確執が続く現状に不満を持っていることに変わりはない。 ラファは、オーナーが彼自身と良好な関係を築くことを契約に含めるよう要求しているようだが、4年間の契約延長にサインをするのに、この2年間と同じような、笑いものとしか言いようがない状況が続くと分かっているとしたら、サインできるわけがない。 伝えられたところによれば、口頭で当初合意した内容にはなかったマイナーな事項が、サインするために出された書類に書き加えられていることにラファが不満らしいが、こんな状況では信用できるものもできなくなって当然。 ラファジレットにもいなくなってほしいと正直思っているようだが、今後オーナーがあまりにもピッチ外のことでチームの集中を削ぐようなことがあれば、今度こそレッズサポーターが黙っていないはずだ。

posted by NO8 |04:09 | リヴァプール全般 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年02月26日

CL Round of 16 1st Leg v レアル・マドリー (A) : 大きな自信になる勝利

CL Round of 16 1st Leg : 25th Feb, 2009

レアル・マドリー 0v1 リヴァプール

先発:4-4-2
レイナ:アルベロア、シュクルテル、キャラガー、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、ベナユン、リエラ:カイト、トーレス

交代:バベルトーレス’60)、ジェラードリエラ’88)、ルーカスカイト’90)

得点者:ベナユン(’82)

*MOM:ベナユン



雑感:

リヴァプールファンとしてはもちろん、一サッカーファンとして待ち望んでいたレアルとの大一番。 試合前に1つ思い出すことがあった。 CLのビッグゲーム直前には、イングランドメディアによる監督への短いインタビューがある。 ラファは相手がどこであろうと、‘今日は引き分けに終わっても満足ですか?’と聞かれようと、絶対に‘勝ちに行く’と言う。 今回もそれは全く変わらなかった。 思い出されたのは、あのアウェーでのバルセロナ戦の前にも同じように話していたこと。 当時敵無しだったバルサに勝つなんて言って、どれだけ強気なんだとすこし面喰ったのが2年前、果たしてまたしてもアウェーで巨大な敵から勝利を奪った。 去就を巡るデマが流れる中、指揮を執る相手は古巣であり自らを監督に据えることを望んで止まないレアル。 そして、プレミアでの苦境に起因する、CLへのとてつもないプレッシャー。 今週末にはクビが飛ぶとまで騒がれながら、目の前の仕事を見事に成し遂げた精神力。 確かに、国内では采配に首をかしげることもある。 しかしヨーロッパへ出たときのラファは、やはりと言うべきか、すごい。



序盤、かなり張り切って出てきたレアルに対し、リヴァプールは自陣で守りを固める展開。 ハーフウェイラインまではほとんどノープレッシャー、ファイナルサードに入ったところで潰しに行く形を踏襲していた。 前半の半分あたりまでは、レアルの前線からの厳しいチェックに遭ってロングボールを蹴り返すのがやっと。 中盤でL.ディアッラに当たり負けしてパスを散らされ、セットプレーも献上するなど我慢の時間帯が続いた。 そんな中、素晴らしい出来だったのはマスチェラーノ。 ボールの動く先を完璧に見極め、文句なしのスライディングで危険な位置にあったボールを何度も掻き出した。 先日のシティ戦からは見違えるようなこの活躍は、アロンソがいることで守備に専念できることへの安心感からだろう。 久しぶりの追い回す展開に、本職でチームへ貢献できることへの快感を覚えていたのかもしれない。 バックの4人が自陣の深い位置でキープすることも多かったが、チーム全体としてもよく落ち着いていた。 必要なところにはしっかり顔を出してコースを作り、安全に前へ蹴ることを徹底。 レアルに序盤の勢いが無くなってくると、少しずつボールを持てるようになった。 



アウレリオベナユンリエラといった辺りは、ボールをもらっても本当に落ち着いていて安心して見ていられた。 トーレスにロングボールが幸運にも渡ったシーンとアロンソの定番ロング以外チャンスはなかったが、アウェーでシュートチャンスはそれほど来ないので想定内。 その分余計に守備が良かったのに助けられた。 ラウルイグアインには人数をかけてフリーにさせず、リトリートとアーリータックルを交えて対応。 ロッベンには切り込まれる場面もあったが、エリア内への侵入はほとんどなし。 リエラが斜め後ろや真横から巧くプレッシャーを掛け、アウレリオといい距離感で挟んでいた。 メッシを完封したときはリーセアルベロアが完璧な仕事をしたが、元々プレミアには少ないカットイン型のウインガーをしっかり抑える術を知っているラファは、心強い。



後半は、レアルが攻める際に掛ける人数を増やしたおかげで、カウンターからいい形が作れるように。 交代もしてきたが、スピードのあるマルセロの方が、グティより怖かったはず。 ロッベンイグアインのドリブルはさすがに上手く、レッズのディフェンスがサイドで振り回される場面もあったが、最終的にはゴールライン際までなんとか追い詰め決定的なボールを入れさせず。 ミドルを何本か受けたレイナも、弾くところは弾く、抑えるところは抑えるといった感じで安定。 バックパスも多かったが、きれいにフィードしていた。 シュクルテルキャラガーは放り込まれたボールを跳ね返し続け、ラウルの存在感を完全に消し去った。 エリアに侵入された場面でも、ボールを良く見て対処し、心配していたPK献上の気配すらなかった。 後半半ば辺りはパスを繋がれて押し込まれたが、集中を切らず守りきり、カウンターで素早くゴールへ向かう形を徹底。 その中でもベナユンは何度も右サイドから持ち込んで決定機を演出したが、正直なところ、左足でもっと狙ってもいいのではないだろうか。 前も書いたような気がするが、左足でもクロスをあれだけ上手くあげられるのだからシュートも打てないはずがない。 より確実な方法を選ぶのは大切だが、1度くらい積極的に狙っても文句は出ないはずだ。 右サイドが主戦場な限り、切れ込んでいけばどうしても左足を使わないといけなくなるのは明白。 器用な選手だからこそ、改善に期待したい。 と、少し厳しいことを書いたが、試合を通じよく体を張っていたし、ボールは取れないわすばしっこいわで、相手にとってはかなり厄介だったのではないか。 貴重なアウェーゴールを奪ってくれた彼にMOMをあげたいと思う。



影のMOMは、そのベナユンのヘッドをアシストしたアウレリオ。 一番怖かったロッベンを完封、プレッシャーを絶えず受けながら攻守両面でミスもなし、そして決勝点をアシスト、とサイドバックとして求められることはほとんど全てしてくれた。 強いて言えばサイドチェンジをもう少し使ってほしかったが、それはアロンソを含めチーム全体への感想。 弱点といわれ続けてきた左バックが、ストロングポイントに見えた試合だった。 エインセは、アネルカクラウチのようにレッズに少なからぬ因縁がある選手。 そして、洩れなく貴重なアウェーゴールを献上してくれた。 単なる偶然にしても、面白い事実だ。 主審のロセッティはちょっと試合を止め過ぎな感じがした。 リエラへも故意ではないハンドに対しイエローを出して、時節は出場停止。 ロッベンへの守備はもちろん、対面したラモス相手にも巧く溜めを作って周りへ繋ぐなど、いいアクセントになっていただけに痛い。 少しケガもしていたし気懸かりだ。 トーレスにとっては苦い帰郷になったが、ホームで決めてくれれば十分。 あとは、ケガをすぐ治してユナイテッド戦へ向け気を取り直してほしい。 いつかファーディナンドと対峙したときの表情と、このレアルとの試合中の表情が共にどことなく自身無さそうに見えたのは、やはり苦手意識があるからだろうか・・・ もしそうならこの数週間はまたとないチャンス。 両方一気に克服してもらいたい。



1試合見ただけではあるがレアルへの感想を言わせてもらうと、攻めあぐねるのは似ているが、ホームでのレッズの攻めあぐね方とは違うなと思った。 レアルは個人で仕掛けていって穴を開けようとする選手はいるが、周りが連動しないので形が見えない。 一方、レッズはみんなエリア近くで一生懸命パスを回すが、肝心なところで仕掛ける選手がいない。 両チームのいいところだけブレンドすれば、かなりいいサッカーが出来るのでは、という印象は受けた。



試合前の個人的な予想は0-0の引き分けだったが、望外のアウェーゴールを手にしての0-1の勝利という、文句なしの結果に終わった。 かなり優位な立場に立ったことは間違いないだろう。 ジェラードを欠きながら勝ったこと、そしてプレミアで躓いた直後に勝てたこと。 また上を向くために、そしてやる気を奮い立たせるために、これ以上ない相手であり結果だったはずだ。 そしてそれはファンにとっても同じ。 リヴァプールに関わる人すべてに、自信を持つきっかけを与えてくれたゲームだった。

posted by NO8 |19:58 | 08/09チャンピオンズリーグ | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年02月23日

第26週 v マンチェスター・シティ (H) : 痛恨のドロー・・・

Week 26 : 22nd Feb, 2009

リヴァプール 1v1 マンチェスターC

先発:4-4-2
レイナ:アルベロア、キャラガー、シュクルテル、ドッセーナ:マスチェラーノ、ルーカス、ベナユン、リエラ:カイト、トーレス

交代:エル・ザールリエラ’63)、アウレリオドッセーナ’76)、バベルマスチェラーノ’83)

得点者:アルベロア(’48・OG)、カイト(’78)

*MOM:カイト



雑感:

またしてもホームで引き分け・・・ 今度ばかりは、これまで土壇場で勝利をプレゼントしてくれていた女神も微笑んではくれなかった。 終盤になっての怒涛の攻撃はどれだけしてもらっても構わない。 それで勝利を収められる限りは誰からも文句は出てこないだろう。 しかし、勝ち点3を獲り続けるしかない状況にも拘らず、試合終盤まで相手陣内へ飛び込まない、わざわざ自分たちを追い詰めるような苦しい戦い方を続けるのは、果たして最善と言えるのか。 それも相手は大枚をはたきながらアウェーでここまでボロボロだったシティ・・・ これでユナイテッドとの勝ち点差は7。 直接対決まで全勝で行く予定が、早々に躓くことになってしまった。



今回の焦点は、ジェラードを怪我、アロンソを累積警告で欠く中盤センターをどれだけコントロールできるかにあったわけだが、結論から言えばそれが出来なかった。 このゲームのワーストパフォーマーがマスチェラーノルーカスだったという事実は、懸念されて然るべきだろう。 まず目に付いたのは、溜めのなさ。 ボールを落ち着いてキープできているという雰囲気が伝わってこない。 これは、それぞれの能力云々というよりは2人のプレースタイルや位置関係からくる問題だろうが、この2人はアロンソジェラードと組むときと、お互いが組む時で明らかに安定感が違う。 タイプが似ている者同士、本来は自分が単独で任されている役割のはずが、すぐ隣りのポジションでも似たようなことをやっている。 アロンソジェラードなら、ボールを預けておけば自分にない能力を補ってくれるのに、攻撃面においてそこまで劇的な違いがないこの2人には、それがお互い期待できない。 そして、アクセントをつけられる選手が中盤にいないのは、チーム全体にとってもきつい。 大きな展開もないから、周りは常に狭いスペースの中でパスコースを作るように動き続けなければいけないことになる。 攻撃は縮こまるし、何より心理的なに余裕がないように見受けられた。 マスチェラーノは前半のアイルランドの決定機へ繋がったパスミス、失点シーンに繋がるミスを含め非常に気がかり。 ルーカスも中途半端なパスミスを連発。 この2人は、以前組んだときも機能していなかったのは明白だったはずで、アウレリオを始めから使わなかったのが本当に悔やまれる。 相手のコンパニデヨングのフィジカルを意識したのかもしれないが、ルーカスでも劣勢に立たされることは明らかだっただけに・・・ 展開力のある彼は重宝したはずだ。 事実、同点ゴールも彼の縦パス一本から。 前節で新ポジションでの試運転も済んでいただけに、使わなかったのは勿体なかった。



両チームともに、カウンターからのチャンスが多かったこの試合。 その中でもトーレスのスピードは圧巻だったが、その他のほとんどの時間帯では、彼はポストプレーに徹するために真ん中で張っていた。 体の預け方も巧かったし、チャンスも作っていたので問題は全くないが、個人的に感じたのは、サイドに流れて受ける回数を増やせばもう少し相手守備陣に混乱を来せたかな、ということ。 前を向きづらく、人口密度の高い真ん中にわざわざずっと留まらなくても、カイトがサイドを変えていたように何回かだけでもポジションを入れ替えれば、もう少しいい形で相手エリアへ近づけたのではないだろうか。 アルベロアがいい形で上がる場面が多かったのも、ベナユンカイトが入れ替わることで相手の守備陣を戸惑わせることによりスペースが生まれたから。 試合終了間際にもサイドから切れ込む惜しいシーンが見られたが、ああいった形を増やせれば攻撃の幅はもっと広がってくると思う。 願わくば、エリアに突っ込んでいく攻撃をもう少し早い時間帯に見せてもらいたいというのが本音だが、前半はやはりまだクロスからの攻撃が多い。 カイトは、またも貴重な同点ゴール。 使い勝手がいいだけに、今回のようにセカンドストライカーを任されたりサイドに回されたりと、そうころころと違った役割に応えるのは簡単ではないはずだ。 見ている以上に頭を使っているはずだが、それでも結果を残しているのはさすがとしか言いようがない。 足が止まり始める時間帯に入って更にギアを上げ、強烈なシュートを見舞ったシーンは圧巻だった。 今回のゴールシーンといい、いて欲しいとこにいるのだから感心するしかない。 終了間際のベナユンのボレーが決まっていれば文句なしだったが、ベラミーロビーニョにボールを持たせすぎたこの試合、残念だが勝ち点1で満足すべきなのかもしれない。



ユナイテッドとの間に広がった7という勝ち点差。 残りの試合数は12。 危なっかしい試合をしながらも勝ち切ってしまうユナイテッドが、ポイントを落としてくれる可能性はどのくらいあるのだろうか・・・ ラファはこの試合に全力で臨んだはずだし、レアルとの試合は頭に入れまいとしたはずだ。 しかし、プレミアのトロフィーはほんの少し霞み始めてしまった。 それと同時に、プライオリティーではなかったビッグイアーへの道もまた開く。 どちらも最後まで狙いにいくことは間違いない。 と同時に、このままでは厳しいという事実も、否定できない。 だが、この時期に国内のタイトル争いから脱落していた去年までと今年とでは事情が違う。 今年はまだプレミアを狙える。 絶対に諦めたくない。 二足の草鞋をラファはどう穿きこなすのか。 注目したい。 

posted by NO8 |05:13 | 08/09プレミアリーグ | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年02月14日

獲ってたかも知れない人たちの話②

ミッドウィークの親善試合から皆無傷で帰ってこられたようで、ホッとしています。 ロビー・キーンは2点ですか。 やはりさすがですね。 ベナユンアロンソマスチェラーノが良い働きをして戻ってきてくれることは、キャプテン不在の今のレッズにとっては明るい材料ではないでしょうか。 エンゴグもU-21のゲームで決めたようです。 FAカップはリプレイとなったエヴァートン戦、10人で頑張りながら、延長の末敗戦。 ヴィラが今週末向かう先はアンフィールドではなくグッディソンになってしまいました。 プレミアの上位5チームの中で勝ち残れなかった唯一のチームがレッズ・・・ということで、少し肩身の狭い感じもしますが、逆に休息時間が与えられたと考えれば、そう悪いものでもないでしょう。 22日まで試合がないということで、十分リフレッシュできるはずです。 その間にセットプレーも修正してくれますよね? ラファ。




今日は話題のあの人です。 タイミング的にも、旬の人ですね。 実は、もうこの選手のことは一度チラッと話に出してるんですが、改めて。


獲ってたかも知れない人たちの話②


前回このコーナーに出てきたベルバトフの名前が挙がってから少しして、当時、あまり、というか全く聞いたことすらない選手の名前が報道されました。 その選手、プレミアのあるクラブと名前が被ってて、最初は少し困惑したことを覚えています。 当時所属していたクラブで03~05の間にコンスタントに結果を残し、少しづつ海外でも噂が広まって、今では知らない人はいない選手にまで成長しました。 ベルバトフ同様、当時必要とされた移籍金は£10M程。 今ではその4倍あっても足りるかどうか・・・ ラファは本当に良い選手に目をつけてたんです。 お金が無い中、ネームバリューとか他の要素には惑わされず実力のみを見極めて。 最後の一押しが無かったことが、本当に悔やまれます。 もうお気付きかもしれませんが、その選手とは・・・ 


2.ダビド・ビジャ(当時サラゴサ・現バレンシア


先日のイングランド戦でもスーパーゴールを決めるなど、今や世界最高のストライカーと言っていいビジャ。 サラゴサが劇的な勝利でレアルを破り、04年コパデルレイを獲得した直後にラファレッズの監督に就任したわけですが、これ以前からチェックしていたのは間違いないです。 でも即戦力とするほどまで完全には信じてなかったんでしょう。 シセもいましたし、補強費はアロンソガルシアへ。 冬にはモリエンテスを獲るも鳴かず飛ばず。 結局ビジャベルバトフ共に噂だけで終わってしまい、05年夏クラウチを獲っている間に、ラファの古巣バレンシアが£8.2Mでビジャをさらっていきました。 安い・・・ 良い買い物をしたと思います、本当に。 まあ当時獲った選手を見てみると、レイナとかシッソコとか素晴らしい選手を£5、6Mくらいで獲ってた訳で、アロンソ以外凄い我慢してましたから、文句は言いません。 逆にそれほど注目されず、値段も高くない選手が化ける、というか実力を発揮するのを見ているのが本当に楽しかった。 £8Mとか£10Mとかでも今みたいには出せなかったし、CL優勝の直後でさえチームの軸となる選手を入れ替えざるを得ないほど厳しいメンバー状況にあったことを考えれば、文句を言うつもりはほとんどないです。 正直、今のベルバトフビジャの活躍ぶりを見れば、モリエンテスとかゼンデンの代わりに少し無理してでも獲って欲しかったなぁとは思いますが(笑)、それも結果論。 こうやって、現実には起きなかった話を、懐かしく感じながら話せるような種を蒔いてくれたラファ、そしてスカウト陣に感謝です。



でも、もしこの2人がツートップ組んでたら、今頃どうなってたんだろ・・・ トーレスレッズに来るチャンスすら無かったかもしれないくらい、凄いコンビになってたでしょうね。 

ベルバトフビジャのツートップ!! う~ん、やっぱり惜しいことしたなぁ・・・ 

posted by NO8 |02:30 | リヴァプール全般 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年02月08日

第25週 v ポーツマス (A) : 今季の勝利パターン

Week 25 : 7th Feb, 2009

ポーツマス 2v3 リヴァプール 

先発:3-6-1
レイナ:シュクルテル、キャラガー、アッガー:アルベロア、マスチェラーノ、アウレリオ、ドッセーナ、ベナユン、バベル:エンゴグ

交代:カイトエンゴグ’55)、アロンソドッセーナ’66)、トーレスバベル’76)

得点者:ニュージェント(’61)、アウレリオ(’69)、フレイダルソン(’77)、カイト(’84)、トーレス(’92+)

*MOM:アウレリオ



雑感:

いやぁ、今年もこの必勝パターンは健在のようです!!! 2試合連続で終了間際に2ゴール!! 全くこのチームはどうなってんだ(笑) 心臓には良くないが、エンターテイメントとしては間違いなく満点文句なし!! 2点目を取られて再度リードを許したにも拘らず、不思議と負ける気がしなかったのは、シーズン序盤の逆転劇連発があったおかげ。 見ているファンも、最後まで諦めないという気持ちの強さをもらっている気がする。



トーレスのコンディションを気遣う発言を連発していただけに先発ではないだろうと思ってはいたが、このタイミングで更にアロンソリエラカイトもベンチ・・・ リーグ戦でここまでやるとは、ラファもよく思い切ったなぁとは思った。 ミッドウィークに10人で延長まで戦った後、一番南のポーツマスへ2日後に移動とあらば、よく分かる気もする。 キーになる2人がいないことについては、同じような状況の試合を何度も経験していたのでそこまで不安はなかった。 そして、正直な話このメンバーを見たとき不安よりも楽しみという気持ちの方が強かった。 キーン放出に続くフォーメーションまで変えての荒治療は、停滞しているチームの目を覚ますという意図があってのことだろう。 主力も疲れが溜まってきていることだし、今思えばこのタイミングは絶妙だったと思う。 まぁ、ジェットコースターのような試合に勝てたからこそ、そんなこと言えるのだが。 結局ローテーションを使おうが何をしようが、結果を出せば批判は止む。 ラファは今回その賭けに勝った。 そういうことだと思う。 いつもとはまるで違うチームに見えたが、11人ではチャンピオンにはなれない。 控え選手も含め皆がいてこそチームなんだと、再認識させられた。



3バックをリーグ戦で使ったゲームでは、2シーズン前のアウェーのハマーズ戦が記憶にある。 カイトが凄いミドルを決めたこの試合、バックは右からキャラガーヒーピアアッガーだった。 フィナンリーセが脇を固めていたはずだ。 今回はヒーピアではなくキャラガーがセンターで、右はシュクルテル。 ラファはもう早い段階でこの試合の布陣を決めていたのだろう、バックラインで回すときはサイドのシュクルテルアッガーがしっかり開く。 そして、守るときは絞って3列目のワイド2人を下がらせる。 しっかりできていたように思う。 が、失点シーンはいただけない。 1点目は仕方ない気もしないではないが、2点目はまたセットピースから。 ケーヒルにも立て続けにやられたし、そろそろ学んでくれ。 とは言うものの、1点目はシュクルテルクラウチを抑え切れずスルーパスを出されてしまったのが原因ではあったが、あのシーンはクラウチを褒めるべき。 クラウチレッズの1点目に繋がるバックパスを出してくれたのも、実はそのシュクルテルが敵陣深くまで追い込んでプレッシャーをかけてくれたおかげ。 マイナスな点ばかりではないし、気を取り直して欲しい。 コーナーでフリーで飛び込まれたのはどうもディフェンス陣の責任だけではないようなので、チーム全体としてセットピースのマークを直すところは直すべき。 勿体ない失点はこれから先命取り。 減らしてほしい。 試合前日にキーンが洩らしたラファへの不満を、俺もそうだった!と援護射撃したクラウチ。 プレーを見ていても、勿体ない選手を失ったなぁと思わされる器用さだった。 1点目のアシストは存在を示すのには十分だっただろうが、リヴァプール大好きを公言するアネルカボルトン時代にオープンゴールを外してくれたのと同様、古巣に何かしらの形で勝利をアシストしてくれたのは、思いの表れだろう。 たぶん。 守備陣で他に目を引いたのは、アッガーのダイアゴナルなサイドチェンジ。 マスチェラーノ共々、アルベロアドッセーナに繋がった場面が何度かあったが、前半は彼らの視野の広さから生まれるチャンスに一番可能性を感じた。 ドッセーナアウレリオと共に良いレフティーが揃っていたので、色々な角度からクロスが入るのは見ていて楽しかったが、いかんせん詰める選手がいなかった印象は拭えない。 エリアに誰も入ってきていないこともザラで、即席布陣の影響が垣間見えた。



エンゴグはセンターフォワードタイプには見えないし、少しかわいそうな気がした。 バベルは・・・ 空振りの前からどことなく消極的で、エリアに入っていこうとせずに縦パスを入れたり、前が空いているのに気付かず後ろに返したりと、フォワードの動きではなかった。 サイドから切り込む動きに慣れてしまったのだろうか。 確かに今回はウィングでもなければフォワードでもない微妙なポジションだったので、あまり責められない部分はある。 エンゴグと逆のほうが良かったか・・・ 試合序盤は、布陣変更でようやくどの選手も動き回ることを意識するようになったように見えた。 誰も同じポジションでじっとしていることはあまりなく、攻撃時の連動性が久しぶりに見られた。 しかし、前半も半分を過ぎると結局いつもの手詰まり状態。 ベナユンアウレリオのFK、マスチェラーノが見せ場を作るも、相手の陣形を崩す場面は減っていき後半へ。



後半の展開は想像できなかった。 しかし、2度リードされても妙に負ける気はしなかった。 ポンピーのバックはアダムスのチームとは思えないほど信じられないミスを連発しているが、今回もシティ時代鉄壁だったあのディスタンがやらかした。 相手のミスから2点を奪ったことに違いはないし、それがなければどうなっていたかと思うと素直には喜べないが。 ジェームスはギリギリのボールを飛び出して防いだりして頑張っていたが、前があれでは・・・ ベナユンは今日もキレキレでMOM。 ハーフラインから2人をかわした独走といい、最後のトーレスへピタリと合わせたマイナス気味のクロスといい、またもパーフェクトな活躍。 チェルシー戦で最高のクロスを上げ、今回も慣れないボランチを任されながら落ち着いたプレーを披露、更に間接FKまで叩き込んだアウレリオにもあげたいとは思ったが、唯一コーナーの質が・・・ いや、彼にあげるか(笑) どちらにせよ、彼がボランチをカバーできるのはありがたいこと。 安定しているし、信頼できる選手だ。



交代で出てきたクラニツァールがサボるおかげでアルベロアも何度もフリーになれた。 アロンソ投入で早いタイミングでボールが届くようになったことで、前半以上に右からの攻撃も見られるようになった。 終盤に主力3人を入れたあとの流れの良さは、これから3-4-3を取り入れるきっかけにはなりうるかもしれない。 その3人のうち最後に入ってきながら、ロスタイムまでの15分の間にゲームを決めてしまうトーレスの能力は異次元だ。 2点目もアシストは実質彼だし、またまたワンチャンスをヘッドで突き刺した。 頼もしい、本当に。 ラファが怪我を恐れる理由も痛いほど分かる。 そしてカイト。 オフサイドになった場面も含め、ゴール前でもよく落ち着いていたし、ストライカーとしての嗅覚は失っていない。 彼のゴールが少ないことをぼやくのもお門違いだと思う。 ラファが彼を使っている理由が、ゴールを決めてもらうためではないことは明らかだから。 +αで得点力もある、そこにこそ彼の魅力があると思っている。 



やっぱり先制されたほうがチーム全体から勢いが消えないようで、最後まで追いかける展開の方が勝てる気がする。 変な勝ちパターンだが、逆に言えば今シーズンはそれだけの勝利への執着があるということ。 さっさと先制して安心してしまう展開こそ一番怖いのかもしれない。 苦しい試合だったが、勝ち点3を積み上げられたのは大きい。 ユナイテッドは延期分の試合があるので、引き分けに終わっていれば勝ち点差7まで開いていたかもしれない。 それを考えると、勝てて本当に良かった。 そして、前半戦同様、チェルシーの後にポーツマスを叩くことで勢いもついてきた。 直接対決までは絶対に離されないようついていってほしい。 3バックをホームで使うのも全然いいと思う。 

posted by NO8 |17:52 | 08/09プレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年02月07日

キーン放出に思う

子供の頃から夢に見ていたリヴァプールに加入して6ヶ月。 ロビー・キーンは古巣スパーズへと復帰することになった。 復帰させられることになったとも言えるが、今夏の移籍が実を結ばなかった理由は一体なんなのか。 少し探ってみたい。


リーグ戦24試合中19試合に出場、うちフル出場は5試合のみ。 5ゴールに3アシスト。 CLで更に2ゴール。 これが6ヶ月の間に彼の残した結果だが、ファンが一番感じていたのは、彼に期待された役割や仕事が一体どういうものなのか一向に見えてこない、ということではなかっただろうか。 今シーズンのレッズを今の時点で振り返れば、内容はともかく2位という順位は十分合格点。 よって、キーンの加入がマイナスだったとはとても言い切れない。 しかし、ホームゲームでの不満の残る内容、取りこぼしが続いたこと、そしてこの時期になっても攻撃時における不安が消えないという事実は、キーンがなかなかチームにおける立場を確立できなかったことに大きく起因している。 


まずは、夏の移籍市場におけるラファの動き。 2トップを捨て1トップに切り替えることを暗示するように、クラウチを放出。 毎試合使ってあげることが出来ないからということを理由に。 その後バリー獲得に奔走するも、ヴィラの抵抗にあい進展なし。 アロンソ放出の話も進まず閉塞感が漂ってきていた頃、いきなりキーン獲得を発表。 £20.3Mという巨額の移籍金。 狙っていたと思われていた中盤ではなくトップを獲得したことに、驚きと懐疑の声が上がった。


シーズンが始まりトーレスと2トップを組むも、しっくりくるコンビネーションは一度も見られないまま。 スパーズで見せていたような、前線を駆け回りチャンスメイクにもシュートチャンスにも絡む動きは、トーレスジェラードに挟まれた狭いスペースでは見せることが出来ない。 なかなか改善が見られず、10月にはスタメン落ち。 ゲームから消えたまま交代させられることもしばしばで、CLでは実力を示すもプレミアでは決定的なシーンも決められない、苦しい時期が続いた。 11月にリーグ戦初ゴールをウエストブロム戦で挙げるも、12月に入るとベンチを暖めるだけの試合も経験。 アーセナルボルトン相手にゴールを挙げてようやく本領発揮かと思いきや、ラファは次のニューカッスル戦に彼を全く使わず。 そして1月に入ると出場時間は激減。 ベンチにも入れない中、放出を頑なに否定していたラファは遂に放出に踏み切った。


非はどちらにあるのか。 キーンがもっと早く結果を出していれば、ラファからももっと信頼を得られていたかもしれないし、トーレスがケガで2ヶ月もいない間に信頼を得ることも確かに無理ではなかった。 しかしどうも引っかかる。 キーンには自分を証明するチャンスが十分与えられたというのが大方の意見だが、ラファ自身キーンがすぐさま結果を出すことを予想していたのだろうか。 逆に言えば、ラファキーンに点取り屋としての活躍を期待して獲得したのだろうか。 もしその期待に副わなかったことを理由に放出を決断したとするならば、余りにもキーンが可愛そうだし、補強の計画性がなさ過ぎると言わざるを得ない。


まず、2トップを採用したことについて。 シーズン前から懸念というか疑問はあった。 なぜクラウチを売っておきながらキーンを買うのか。 それほどまで能力に違いがあるのか。 ラファがしたいサッカーに合わないのか。 自分で買った選手なのに。 1トップにするとクラウチには出番がない、だから放出せざるを得なかった。 それが理由のはずではなかったのか。 昨シーズン後半から機能していたワントップをわざわざ捨て、器用なキーンの順応性に賭けたラファの決断。 選手を取り替えるだけでなく、システムまでいじっての開幕は、ギャンブルとしか考えられない。


そして、ベンチワークから感じられるラファの困惑。 キーンほど器用な選手なら何かしら活躍してくれるだろうと思いきや、新たな布陣で並ぶ前線の選手をどう活かせばいいか分からないチームメイトからは、どう崩すのか攻めの意図すら見えてこない。 キーンもどうすればアピールできるか分からぬまま、できるのは相手のボールをしっかり追いかけることだけ。 チャンス自体が少ないゲームでも、下げられるのはキーン。 まるで、今日もダメと告げるかのように。 90分最後までピッチに残してもらえないもどかしさだけでなく、監督が信頼してくれているのか不安も覚えたことだろうと思う。 おそらくは本人も自分と回りが合わないことが攻撃に形が見えない原因であることは気付いていたのだろうが、しかしそれはラファが指示・改善すべきこと。 そもそもラファ自身彼に何を具体的に期待していたのか。 ジェラードのようなセカンドトップ、シャドー的な役割だったのなら、それを実践するための指示をすればよかったのではないのか。 しかし実際は、早々に引っ込めて何の改善もないまま次の試合も同じように使い、結果が残せなければまた交代。 結果をようやく残したと思っても、次の試合はなぜかベンチ。 これで選手が自信を持ってプレーできるのか。


ウィガンチェルシー戦でベンチ外だったことはかなりショックだったようだ。 15歳から今までそんなことは一度もなかったし、トラブルの種になるような選手でもないのになぜ、と。 最後まで信頼を勝ち取れなかったキーン。 しかし、彼を責める気にはならない。 PSV戦の初ゴール、アーセナル戦のハーフボレー、そして本当のキーンを見ることが出来たウエストブロムボルトンとの2試合。 ゴールだけでなく、記録に残らない形でのアシストもいくつもあった。 視界が不明瞭な中で、ベストを尽くしてくれた。 大好きなクラブに尽くしたキーン。 シーズン終わりまでいて欲しかったと本当に思う。 そして追い討ちをかけるようにジェラードが離脱。 ラファにとってはまさに試練の時だ。 実際、今急いで売らずとも、夏までに結果が残せなかったとき初めて売っても良かったはず。 彼ほどの選手にあって、売値もそこまで落ちなかったのではと思ってしまう。 ラファとしては、チームに混乱を招いてしまったキーンを少しでも早く売ることによって悪い流れを好転させたかったのだろうが、元凶は彼を買った自身にある。 キーンはそのスケープゴートだ。 今夏の戦略は完全な失敗だった。


そして、補強を誤ったつけは、引き分けの数にも出ている。 ここまで9引き分け。 このうちの2つでも3つでも勝ちに変えられていれば・・・ 序盤のうちに築けたはずの数多くの約束事を、混乱に費やしてしまった。 タイトルを奪うためにはどうしても必要になってくるのがチームの団結。 最後に苦しくなったときに頼れる’何か’がもうすでにあるのか、心配だ。 クラウチ放出によってクロスが必要でなくなり、CLの決勝に先発出場しながらその1年半後にはチームメイトと一緒のトレーニングさえさせてもらえなくなってしまったペナントを含め、今シーズンの補強戦略は芳しくないと言わざるを得ない。 今のところ収穫はリエラのみ。 そして、因縁だろうか、シーズン最終戦はホームでキーン率いるスパーズとの試合が待ち構える。 これから先、険しい山の連続になりそうだ。 

posted by NO8 |03:40 | リヴァプール全般 | コメント(11) | トラックバック(0)
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2009年02月05日

08/09 チャンピオンズリーグ 決勝トーナメント メンバー表

2008/09 UEFA Champions League

決勝トーナメント メンバー表:


GK:  

 1 カヴェリエリ
25 レイナ

DF:

 2 ドッセーナ
 4 ヒーピア
 5 アッガー
12 アウレリオ
17 アルベロア
23 キャラガー
32 ダービー
34 ケリー
36 アーウィン
37 シュクルテル

MF:

 8 ジェラード
11 リエラ
14 アロンソ
15 ベナユン
19 バベル
20 マスチェラーノ
21 ルーカス
26 スピアリング

FW:

 7 キーン
 9 トーレス
18 カイト
24 エンゴグ



OUT:
27 デゲン 16 ペナント

IN:
4 ヒーピア

posted by NO8 |15:05 | 08/09チャンピオンズリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年02月03日

第24週 v チェルシー (H) : 独走はさせん!!

Week 24 : 1st Feb, 2009

リヴァプール 2v0 チェルシー

先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、シュクルテル、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、カイト、リエラ、ジェラード:トーレス

交代:ベナユンリエラ’74)、バベルマスチェラーノ’83)、エンゴグトーレス’96+)

得点者:トーレスx2(’89、’94+)

退場者:ランパード(’60)

*MOM:ジェラード



雑感:

よし!! まず何より勝ち点3を取った! ユナイテッドを独走させなかった!! それもライバル・チェルシー相手!!! そして、シーズンを通して苦しんでいるアンフィールドでの勝利!!!! まさに正念場という言葉がぴったりの大一番を、最高の形で乗り越えた。 1ヶ月という長すぎるトンネルを経て、ようやく光が差し込んできた。 



まずはトーレスに感謝。 去年レッズのユニフォームを着て初めてのゴールを挙げたこのカード。 ほとんど見せ場がない中でも、ここぞという場面で欲しいときに決めてくれるのは、誰もが認めるエースの証。 9ヶ月もアンフィールドでのゴールから遠ざかっていたと言われて本当に驚いた。 しかし今回の一気の2ゴールで、ようやくその足枷も外れた。 彼がケガさえしなければ、アンフィールドでのゲームでも得点の香りが少しはしてくる。 とにかく心配なのはケガだけ。 これからシーズン終盤へかけてのゴールラッシュの狼煙だったことを願いたい。 ベナユンはまたも大車輪の活躍。 限られた時間であれだけ見せ場を作れるのはすごい。 ミドル2発は良い発奮材料だった。 ジェラードは開始直後から無用なタックルが見受けられたし、ダイブでイエローも喰らった。 今回のは間違いなくダイブ。 お願いだからやめてくれ・・・ チーム状況や相手を考えれば、いつも以上に力が入ったのかもしれない。 しかし、ビッグゲームになればなるほど無用なカードは響くもの。 やんちゃ坊主のメンタリティーを失ってほしいとは思わないが、抑えるところは抑えることも忘れないようにしてもらいたい。



相手チームのことを書くのも何だが、チェルシーからは去年までのしぶとさや勝負強さが消えていた。 開始早々アロンソマスチェラーノにミドルレンジからのシュートチャンスが与えられたが、チェルシーが中央のスペースを空けるというイメージはあまりない。 チェフもこのところミスが少し目立ち始めているし、アレックスが体を投げ出してブロックしていなかったら、スコアラインはどうなっていたか分からない。 ゴールシーンは視界の外から飛び込んできたトーレスの巧さを褒めるべきだろうが、もしスコアレスに終わっていればMOMはアレックスだった。 いずれにせよ、守備が磐石だった頃のチェルシーのイメージからはかけ離れている現状を、ビッグフィルは憂うべきだろう。 ミケルも1人で冷静にボールをキープして頑張っていたが、ドログバが入ってくるまでの中盤から前線へのボールはスペースへのものがほとんど。 レイナが押さえるシーンが目に付いた。 レッズが試合を通してうまく支配していたこともあり、両サイドバックも上がろうとする姿勢は見せるものの結局いつものレッズのように崩しきらないままの攻撃に終始。 ピッチ全体を見渡しても、ここ数シーズンの対戦で見られたような、痺れるようなぶつかり合いもそれほどなかった。 10人になる前からも攻撃されるイメージがそこまで湧かなかったことからすると、アンフィールドではビッグチームでもボールを支配するのが難しいことが分かる。 つまり、レッズが考るべきは、ボールを持てること、持たされることを前提としてどこまで崩せるか、ということに結局なる。 それを考えれば、今回もこれまでの試合と比べて劇的な違いはなかった。 去年のインテル戦を思い起こさせるような、1人少ない相手を揺さぶり続けて最後の最後に2ゴール奪う展開となったが、あのまま終わっていたらと思うとゾッとする。 また危ない橋を渡ろうとした印象だ。 もう今シーズンはこれがレッズのスタイルだと割り切って考えることも出来なくはないが。



ランパードの退場は誤審。 アロンソとの遺恨については試合前からコメントしていたが、これでイーブンといった感じだろうか。 ゲームを見ている側としてはかなり白けたが。 去年の同じカードでのPK判定といい、ゲームの流れを左右する判定が誤審というのはあまりにもアンフェア。 人がする仕事である以上ミスは付き物だが、罰金なりなんなり現行の徴罰で改善が見られないようなら、FAももう少し対策を考えたらどうか。 と思っていたら、ベナユンを後ろから蹴り倒すという凄まじいファールを犯したボシングワには何のお咎めもないらしいとのニュース! 1メートルの距離にいながら見過ごした副審には驚愕したが、今回のニュースはもう笑うしかない。 あれが許されるのなら何をしても許される。 これから先、試合終了間際にコーナーでボールをキープするのはやめておいたほうが良いかもしれない。



話が逸れたが、悪夢のような1月が終わり、強敵を倒したことで2月は最高のスタートを切ることができた。 今月はCLも再開される。 しかしプライオリティーは絶対にプレミア。 取りこぼすことなく、成績表にWの文字が並ぶことを期待したい。   

posted by NO8 |04:00 | 08/09プレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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