2009年05月30日
Week 38 : 24th May, 2009
リヴァプール 3v1 トッテナム
先発:4-5-1
レイナ:キャラガー、シュクルテル、アッガー、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、カイト、ベナユン、ジェラード:トーレス
交代:リエラ(カイト’66)、エンゴグ(トーレス’79)、ヒーピア(ジェラード’84)
得点者:トーレス(’31)、ハットン(’64・OG)、キーン(’77)、ベナユン(’81)
*MOM:ヒーピア
雑感:
今振り返ってみると、ピッチの上でもピッチの外でも話題に事欠かない、本当に中身の濃いシーズンだった。 バリー騒動から始まり、久々のユナイテッド撃破、序盤戦の連続の劇的逆転勝利、チェルシーを倒しての初の首位、ホームでの歯痒い連続引き分け、ジェラードの暴行騒動、半年でのキーンの放出、3度立ち塞がるエヴァートン、オーナーも絡んだパリー辞任騒動、レアルとユナイテッド撃破の歓喜、ラファの契約延長、捕まらないユナイテッド、チェルシーとの激闘の末CL敗退、そして怒涛の追撃も悲願の優勝は達成ならず・・・ タイトルを1つも獲れていないのが信じられないほどの強さを見せてくれた、今期のレッズ。 膿を出し切れないままシーズンに入ってしまったこと、板鋏みのような状況に陥ったベニテス、チームに蔓延した指揮官の迷い。 ターニングポイントとなったホームでのレアル戦までの7ヶ月間、その代償は大きかった。
さて、ひょっとすれば、プレミアのタイトルを懸けての戦いになっていたかもしれない最終戦。 相手は今期の2敗のうちの1つを喫したスパーズ。 カーリングカップでもやられたので、しっかり叩きたいところ。 ヨーロッパリーグへの可能性を残しているので、全力で来るはず。 ヒーピアは最後もベンチスタート・・・ コップエンドに浮かんだSAMIの名前とフィンランドの国旗に、少しはにかんだような表情。 彼のリヴァプールへの貢献を考えれば、最後くらい90分見たかった・・・ それと、バベルがベンチにいない・・・ アンフィールドに帰還したキーンは、キャプテンのアームバンドを付けている。 最初のシュートはジェラード。 エリアの外からミドルを狙うも、バーを越えてゴールの屋根へ引っかかる。 右からのボールをダイレクトにインフロントで曲げる得意な形だった。 テンポ良く攻めるレッズ、コーナーを立て続けに奪うと、シュクルテルの落としにベナユン! バイシクルは当たり損ねる。
あのリヴァプールらしいプレスも見られて奪う位置も高く、パス回しも本当に小気味いい。 シーズン序盤のあのアイデアのかけらもないサッカーとは大違いで、選手間の連動も本当にスムースになった。 スパーズは右サイドに幾度かデフォーを走らせるが、なかなか合わない。 レッズはアウレリオがクロスにサイドチェンジにいいパスを見せる。 スパーズの最初のシュートはアスー=エコトのロングシュート。 レイナにはノープロブレム。 中盤に差し掛かると、少しボールを追いかける時間帯に。 トーレスが1人でスピードを活かして切り込むが、シュートは打てず。 どことなくゆったりとした展開だったが、そんな中で先制ゴールが決まる。 アウレリオのサイドチェンジをアスー=エコトがクリアミス、カイトが左足で上げると、マークを外していたトーレスがフリーヘッドをバー経由で叩き込んで1-0! 2シーズン86試合目で、もう50点目!!!!! 凄い・・・
逆のエンドでは、キーンがシュートを明後日の方向へ飛ばして、冷やかしの口笛の音。 今度はトーレスが沸かす番。 エラシコを披露して拍手が起きる。 レドナップは怪我のジェナスに代わってベントリーを投入。 ベントリー・・・ ゾコラのロングパスに巧くデフォーが抜け出し1対1になるも、レイナが落ち着いて体に当ててピンチを回避。 なにか最終戦とは思えない、少しばかりぬる~い感じで前半終了。
後半、サミの出番はまだか・・・ まずはトーレス、ジェラードのグラウンダーのクロスに足から飛び込むが、ブロックが入る。 マスチェラーノの強烈なミドルも、途中で相手にぶつかる。 シュクルテルの狙い済ました強烈なタックルでこぼれたボールを拾ったアロンソが、ハーフラインから得意なロングを狙うがゴメスがキャッチ。 去就がひっきりなしに騒がれてしまうアロンソだが、ラファが‘出さない’と言っているのは頼もしい限り。 少しやる気の出てきたスパーズはエリアへ近づき始めるも、いつかのレッズのように右へ左へ行ったり来たり、崩しきれない。 ベイルの強烈なFKもレイナの正面。 攻めに転じて、コーナーのこぼれ球をシュクルテルがコントロールしボレー! ピンボールのように敵味方に当たりまくって結局ゴールキック。
リードを広げられない煮え切らない展開だったが、ようやくの追加点は見事なパス回しから生まれた。 右サイドから、キャラガー、アロンソ、カイト、ベナユンと渡り、リターンを受けたカイトがシュート! ハットンに当たりゴール!! 2-0。 これで勝ち点3は大丈夫。 その直後にはジェラード。 後ろからのアッガーのボールを、エリア内、敵のラインの後ろで胸トラップし、角度のないところから低く叩きつけるもファーの左ポストに阻まれる。 アロンソもコーナーの繋ぎを受けて遠目からファーポストへ巻いて狙うも、セーブされる。 そして、ようやくヒーピアがウォームアップ開始。 ベントリーは良いクロスを2本入れるが、合わない。
サミはまだか・・・ アッガーがぐんぐん進んでいって、エリアに進入するところでジェラードへ預ける。 スペースも確保し、右足でファーに巻いて3点目だと思いきや、僅かに外してしまう・・・ リエラの積極的なドリブルからの右足のシュートも左に外れ、そして突然の失点。 ロビー・キーン。 オフサイドラインをギリギリで抜けて、レイナの体が傾くのを待って冷静に決めた。 しかし喜ぶ素振りもない。 夢のリヴァプールを追い出されたキーン。 悪いのはリヴァプール。 本当にかわいそうだった。 アンフィールドのサポーターの前でのゴールは、感謝の気持ちといったところか。 ベントのヘッドは右。 そして、試合を決定付ける3点目も高めのプレスから。 ジェラードが奪ってベナユンへスルーパス。 上手く左足へ持ち替えて流し込み3-1。 待ちきれないレッズサポーターから‘OH SAMI’と大きなチャントが巻き起こる。 エリアすぐ外のジェラードのFK、またまたポストを掠めてボールはコップエンドへ。
そして遂にヒーピア登場!!!! 6年前に譲り渡したキャプテンマークを、その時受け継いだジェラード本人から腕に巻いてもらい、颯爽とピッチへ。 10年にわたり本当に素晴らしいプレーを見せてくれたアンフィールドでの、最後の勇姿。 あのユナイテッド戦以来初めて、背番号4が輝いた。
リエラが果敢に切れ込み左足でクロスに放つも、またも僅かに入らない。 ベントがサミに競り勝つも枠を捉えず。 そして、最高のフィナーレが訪れかける。 右コーナーに合わせたのはヒーピア!!!! しかし、ライン上でクリアされてしまい、シナリオ通りとはいかずにため息のアンフィールド。 そして今シーズン最後のホイッスル。 カメラがサミを追い続ける。 レッズのチームメイトと抱き合って、キーンとも抱き合って、堪え切れなくなってレッズのシャツに顔を隠して。 みんなが寄ってくる。 レイナに肩車されて、まるでこどものように目に涙を浮かべているサミ。 少し視界が霞んだ・・・・ 今でも本当は信じられない・・・・ 信じたくない・・・・ 心からお疲れさま、サミ。 そして、シーズン最後のホーム戦恒例、選手たちと一緒に選手の子供たちもピッチに登場。 選手たちの緊張感から解き放たれた表情も相まって、心を癒される風景だった。 長いシーズンを戦い抜いたレッズのプレーヤー一人一人に心から感謝したいと思う。 本当にお疲れ様でした。 素晴らしいシーズンを一緒に過ごさせてもらいました。
はぁ・・・ 凄いシーズンだった。 喜怒哀楽、どれもが入り混じった、これ以降決して再現することのできない、そんなシーズンだった。 劇的な勝利も何度もあった。 思いがけない敗戦もあった。 不甲斐ない試合もあったし、誰もの予想を超える素晴らしい試合もあった。 タイトルは獲れなかった。 けど、自分の中ではリヴァプールの力がどれくらいのものか分かっているつもりだ。 アンフィールドに掲げられていた一枚のバナーがそれを完璧に表してくれていた。
SOMETIMES EQUALLED NEVER BETTERED
来シーズンこそは・・・!!!!!!!!
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2009年05月18日
Week 37 : 17th May, 2009
ウエストブロム 0v2 リヴァプール
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、アッガー、インスーア:マスチェラーノ、ルーカス、カイト、ベナユン、ジェラード:トーレス
交代:アロンソ(マスチェラーノ’51)、バベル(トーレス’68)、エンゴグ(ベナユン’72)
得点者:ジェラード(’28)、カイト(’63)
*MOM:ジェラード
雑感:
奇跡は起きなかった・・・
これだけ勝ちを重ねているように見えても、リヴァプールのアンフィールドでの結果だけを見てみると11勝7分け。 一方ユナイテッドはオールドトラフォードで16勝2分け1敗。 あの1敗以外は、引き分けが2つだけ。 やはりレッズのホーム引き分け試合数7というのは大きかった。 ホームで失ったポイント数14。 このうちの3試合を勝ち点3に変えられていれば、今頃ユナイテッドに並んでいるだけでなく1位に立っていたわけで、惜しいというか勿体ないというか、本当にやるせない気分になってしまう。 そうは言いつつも、ポシティブな面を見れば、アウェーの成績はユナイテッドに僅かながら勝ったし、ビッグ4の直接対決を見てみても4勝2分けで文句なしの1位。 昨期までより勝負強くなったのも見ての通りだし、来期こそは・・・
今日の相手は、勝たない限り降格が決まるウエストブロム。 一番大きな目標がなくなった中で、レッズは残りの2試合もしっかりと勝ちで終えることができるか。 来シーズンへ繋げるためにも、これまで積み重ねてきた自信を壊してしまうような試合だけは許されない。 まあ好調なだけに、そんなことにはならないとは思うが。 残りたいと明言しているアロンソはベンチ。 ヒーピアもベンチ。 ある程度は予想できたが、開始からゴールへ襲い掛かってくるウエストブロム。 レッズを押し込んでコーナーを奪うと、ファーポストにグリーニング!! 2度枠を捉えるも、レイナがナイスセーブ!! 素晴らしい反応でゴールを許さない。 しかし、そのあともレイナを含めどたばたの守備陣。 セットプレーを何度も取られる嫌な展開。 右サイドからのクロスをなんとかレイナがパンチし難を逃れる。 レッズは少しずつ盛り返すも、シュートを打てない序盤戦。 降格から免れるために戦っているチームが相手ということで、どこか気迫に押されているような印象のレッズ。
ようやく訪れた最初のチャンスは、前半の真ん中を過ぎた辺り。 敵陣右の深めからジェラードのFK。 ゴールの前を横切ってファーポストにこぼれたボールを、トーレスがクロス。 クリアされたところをインスーアが狙うも、蹴り返される。 フォーチュネとメンセゲスのスピードには少し不安を感じてしまう。 キャラガー、アッガーともに決定的な場面は許していないが、このところ調子のいいブラントを含めて怖さは感じるウエストブロムの攻撃。 しかし、全く予想外の先制点がレッズに入る。 今シーズンそれほど試合に出ていないマーティスが、最終ライン、ノープレッシャーの状態で左からボールを受けると、右サイドバックへ渡さずなぜか中向きへ方向転換。 ボールが足から離れたその瞬間、ジェラードがかっさらうとゴールへ一直線、そしてキーパーに触れる直前で小さなチップ。 倒れこんだカイリーの体を越えたボールはゴールへ転がり、1-0。 ウエストブロムにとってはまさに致命的な失点・・・ カイリーはチャールトン時代が懐かしい。
直後にもジェラードがミドル。 これは枠の外。 少しずつ浮き足立ち始めると、声を掛け合わないせいで蹴り出してしまい、コーナーを2度も献上してしまうウエストブロム。 勢いが消えた相手を攻め立てるレッズは、ルーカス、マスチェラーノも絡んで敵陣でパスを回せるようになり、カイト、ベナユンの両サイドもボールに絡む回数が増え始める。 左のショートコーナーからジェラードのクロスにトーレス! 高めのヘッドが枠に飛ぶも、カイリーが外へ弾く。 アッガーが低いFKを狙うが、これもカイリーがセーブ。 オルソンがトーレスとジェラードに喧嘩を吹っかけたところで前半終了。 なんかあっという間の45分。
後半、最初のチャンスはウエストブロム。 右サイドのブラントから低いクロスが入るも、誰も触れず。 マスチェラーノは怪我でアロンソと交代。 メンセゲスが右で抜け出してシュートを放つもレイナの正面。 一方後半最初のレッズのシュートは、トーレスのノールック。 かわしてから素早く放つも、惜しくもゴールの右上へ外れる。 直後にはジェラードのスルーパスに抜け出すも、角度もシュートの勢いも無くカイリーがセーブ。 この時間帯はジェラードを中心にボールがポンポン回り、ゴールへ迫るも、惜しいシュートはない。 そして最大のピンチ。 オフサイドではあったが、メンセゲスとフォーチュネが早々に裏へ飛び出すもノーホイッスル。 レイナはゴールから飛び出していていなかったが、ルーカスが間一髪でタックルを入れてフォーチュネにシュートを打たせない。 危なかった・・・
そして試合を決める2点目。 カイトがスペースでボールを受けると、エリアへ向かってドリブル。 右へ流れながら運んでエリア外から強く足を振りぬくと、ゴール右下へ突き刺さり2-0!! 素晴らしいゴール。 逆にこれで3点必要という絶望的な状況に追い込まれたウエストブロム。 それでも、サポーターの声援は鳴り止まない。 というか、むしろ大きくなっている。 胸の熱くなるシーンだった。 しかし流れはレッズのまま。 ルーカスがジェラードのスルーパスに飛び出すも、カイリーが僅かに触ってコーナーへ逃れる。 トーレスは今日はオフデー。 バベルと交代。 ウエストブロムは左から惜しいクロスが何本か入るが、肝心なシュートを打てない。 フォーチュネにようやく決定機、それも3度も訪れるが、1対1、ヘッド、ボレー、どれも決められない。 ムーアのシュートも右ポストを直撃・・・
そんな中で、ボールにアプローチせず、エリア内で胸トラップを許したアルベロアにキャラガーがキレた。 優勝の可能性が無くなって、消化試合と言ってもおかしくない試合。 それも2-0で勝っている状況にも拘らず、消えることのないこの気迫。 そして、そんな今やボスと言ってもいいキャラガーに怯まないアルベロア。 キャラガーはレイナにゴールデングローブを3期連続で獲ってもらうべくクリーンシートを守るのに必死だったようだが、チームメイトのためにチームメイトを叱るハートの強さ。 リーダーシップも含め、シュクルテルもアッガーも、この男から学ぶことはまだまだたくさんある。 3点目を取りに行くレッズ、右からのクロスをカイトがスルー、バベルにこれ以上ないチャンスがこぼれるも、なんとシュートは枠の外。 右ポストを掠めて入らない・・・ アロンソはお決まりのハーフウェイラインからのシュートを狙うも、短くて届かずキャッチされる。 時間のないウエストブロム。 最後まで綺麗なパスサッカーを突き詰めてゴールを目指すも、ゴールネットを揺らせない。 そして無情にも試合終了のホイッスル・・・ 1シーズンでチャンピオンシップへ戻ることになった。 一方レッズは2位がほぼ確定。 同時にプレミアリーグ開始以降の最多ポイント獲得(83)も達成した。
これで残すところあと1試合。 長いようであっという間の10ヶ月だった。 優勝できなかった理由を挙げ始めればキリがないが、もう本当に手の届くところまできている。 ユナイテッドに優勝回数で追いつかれてしまったが、追い抜かせてはいけない。 今期の戦いぶりを見ればリヴァプールにとって優勝はもう‘願う’ものでないのは明らか。 今や自信と確信を持って狙える、誰もが期待する現実的な‘目標’だ。 昨シーズンまでと比べてみても、選手たちがまともにタイトルレースを経験したこと自体これが初めて。 リーグを制すための本当に大きなステップを踏んだ、これから将来大いに糧になるシーズンになったと言って間違いないはず。 最終戦もホームサポーターの前でしっかりと結果を出し、今期得た勢いを来期へ繋げてくれるはずだ。
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2009年05月10日
Week 36 : 9th May, 2009
ウエストハム 0v3 リヴァプール
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、シュクルテル、アウレリオ:マスチェラーノ、ルーカス、カイト、ベナユン、ジェラード:トーレス
交代:インスーア(アウレリオ’54)、バベル(トーレス’72)、ドッセーナ(ベナユン’82)
得点者:ジェラードx2(’2、’38(PK))、バベル(’85)
*MOM:カイト
雑感:
残すところ3試合。 今回の相手は、熾烈なヨーロッパ・リーグ出場権争いを繰り広げているハマーズ。 ここのところロースコアが続いているが、1年目から素晴らしいサッカーを繰り広げ、ゾラは監督としても成功を収めそう。 怪我人が多いが、デポルティボ時代は誰もが震え上がったトリスタンがプレミアの水に馴染み始めているので要注意。 まぁラファは百も承知だろうが。 一方、この5試合で18点、攻撃陣が爆発しているリヴァプール。 ユナイテッドが今週2試合戦う前に、得失点差も含めて、可能な限りのプレッシャーを掛けたいところ。
それぞれ過ごした境遇は違うものの、古巣へ戻ったマスチェラーノとベナユン。 トーレスも戻ってきて、ジェラードと頼もしい同時先発。 アロンソは怪我で、ヒーピアは・・・ベンチ。 デゲンの名前もあるが、アッガーとリエラはベンチにも入っていない。 ゾラは妙にやつれた表情・・・ お、ユニフォームは久しぶりの緑。 と思っていると、あっという間にゴール! ジェラードが絶妙のタイミングで裏へ飛び出すと、トーレスが密集したディフェンスの間を通す完璧なスルーパス。 タイミングもドンピシャで、受けたジェラードが落ち着いてグリーンをかわし、流し込んで先制! 願ってもない展開。 直後のカイトのチップスルーはグリーンが先にキャッチ。 前線からの厳しいプレッシャーで、序盤のハマーズは落ち着けない様子。 でもさすがはゾラのチーム、繋ぐ意識の高さが窺えて気が抜けない。 まずはフリーキックをトリスタン! 低いヘッドはレイナが押さえる。 去就が騒がれているルーカスは、序盤から積極的ないいチャージを何度も見せてくれている。
ミスも見られず、コンディションの良さそうなレッズの11人。 少しでも時間がかかると見るや否や、あっという間に取り囲んで奪うお手本のようなディフェンスで攻撃の芽を摘んでいく。 特に目立ったのはカイト。 エリアまで下がって、献身的な守備をいつものようにこなしてくれた。 こうなってくると、怖いのはセットプレー。 またノーブルが素晴らしいクロスを上げると、今度はコバチ! ふぅ、バーの上。 少しずつボールを追いかける時間が増え始めて、押し込まれ気味のレッズ。 マスチェラーノがボア・モルテを後ろからタックル! 完全にイエローかと思いきや、なんとノーファール。 そこからのカウンターを、ベナユンが見事なループパスをトーレスへ。 戻ってきたボア・モルテが引っ張ってPK! これは怒るわ・・・ ジェラードは完全にグリーンに読まれて止められるも、ラッキーなことにリバウンドはゴールの真ん前。 押し込んで2-0。 ラッキーな形でリードを広げる。 が、直後に最大のピンチを迎えることに。
たま~にポカをするキャラガーがやってしまった。 バックパスを蹴る時に先に軸足で触ってしまい、ディ・ミケーレへプレゼント! ゴールへ独走するディ・ミケーレ。 しかし、レイナの目の前でずっこけてしまい、ボールはゴールの横をころころ。 これは助かった・・・ ディ・ミケーレにはシミュレーションということでイエローまで出されて、踏んだり蹴ったり。 これで決められていたら少し嫌な雰囲気になっていただろうだけに、助かった。 ハーフタイム直前には、マスチェラーノのロングシュートのリバウンドが浮いたところをトーレスがアップソンに競り勝って、グリーンの頭上をはるかに越えるループ気味のヘッドを飛ばすも、ポストの僅か外。 結局、シュートもほとんど打てない展開ながら、ラッキーにも2点リードし前半終了。
後半の立ち上がり、アルベロアからのクロスで最初のチャンスを迎えるも、ジェラードはトラップミス。 続いてカイトの右からのクロスに、1人フリーでファーで待っていたベナユンが左足のボレーできれいに合わせるも、ボールは僅かにバーの上。 惜しい。 コーナーを拾ってのカウンターを、ベナユンがカイトへ繋いで、右からのクロスをトーレス! 長い滞空時間の後の反り気味のヘディングだったが、枠の上。 イエローを喰らってボア・モルテに手を焼いているアウレリオに代わってインスーア。 トーレスとジェラードは本当に息ピッタリで、アルベロアのクロスをトーレスがスルーすると、まるで当然のようにジェラードがきれいにトラップ、ミドルを放つも正面。 ボア・モルテをまた倒してフリーキックを与えるも、奪ってまたカウンター。 左にトーレス、右にカイト、3対3の局面でジェラードは右のカイトへ出すも、ギリギリでグリーンがセーブ。
ハマーズはイルンガの左サイドからチャンスを作るも、肝心なところでのミスもあって最後のところでシュートが打てない。 インスーアが左サイドで2人かわすと、中のベナユンへ。 しかし、右へ流れながらのシュートは枠の外。 トーレスはバベルと交代。 2点リードのせいか、少し流し気味のレッズ。 ベナユンもドッセーナと交代。 そして3点目はやはりカウンターから。 右のカイトへ渡ると、上がったクロスに合わせたのはフリーのバベル! 最初のヘッドは防がれるも、こぼれたところをしっかり左足で叩いて3-0!!! 久しぶりの嬉しいゴール。 チームとしても、この試合もまた3得点。 攻撃陣がしっかり点を取ってくれるのは心強い。 レッズへ来ていたかもしれないニールがドッセーナと激しいぶつかり合いを見せて、少しどよめき。 ジェラードはハットを狙うもブロックされてサイドネット。 そして試合終了の笛。 ベストパフォーマンスには程遠いながら、3点取っての勝利。 落ち着いて試合を進められたという点から見れば、開始早々の先取点は大きかった。
あと2試合で今シーズンが終ってしまうのが勿体ないくらい、今のレッズは調子がいい。 残りの2試合とも油断できる相手ではないが、しっかり戦えば大丈夫なはず。 誰も優勝を諦めていないし、あとはもう本当にユナイテッド次第だ。 引き分けでは恐らくダメなので、残りの4試合で2度負けてもらう必要がある。 かなり横着な要望だが、ラファもジェラードもキャラガーも言っているので言わせてください。 可能性は限りなくゼロに近い。 だが、数学上無理になるまでは、優勝を信じて応援したい。
posted by NO8 |05:23 |
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2009年05月04日
Week 35 : 3rd May, 2009
リヴァプール 3v0 ニューカッスル
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、アッガー、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、ベナユン、リエラ、ジェラード:カイト
交代:バベル(リエラ’63)、ルーカス(アロンソ’79)、エンゴグ(マスチェラーノ’88)
得点者:ベナユン(’22)、カイト(’28)、ルーカス(’87)
退場者:バートン(’77)
*MOM:ベナユン
雑感:
これがあのニューカッスルなのか・・・ 率直に言って、とても楽な試合だった。 前日にユナイテッドがボロに勝ってしまい、勝ち以外はシーズンオーバーを意味する中で迎えた試合。 ここ3回の対戦で11点決めているニューカッスル相手だが、降格しないよう必死で喰らいついてくるはず。 楽ではない。 そう思っていた。 しかし、実際のところ、彼らの気迫が見えたのは前後半の序盤だけ。 崩せずに奪われて勢いが消えてしまう時間が続くと途端に守備専業状態。 それも、プレスもきつくないし、なんとしてもボールを奪うというような鬼気迫る威圧感もなし。 今の順位にいる理由は、どう考えてもボールを持っていないときのプレーにあるように思える。 たまにボールを奪っても、連携してボールをキープするような雰囲気はほとんどなかった。 リヴァプールは終始余裕の戦いぶり。 引いて守る相手の崩し方を練習するには持って来いのような感じの試合展開。 3ゴール以上取るべき試合だった。
契約更新したばかりのアッガーが先発。 トーレス、オーウェンの新旧レッズのエースは先発に名がない。 最初の見せ場はレッズ。 開始早々、ジェラードが左サイドからキレのあるドリブルで仕掛ける。 ニューカッスルもマーティンス、ヴィドゥカといった辺りにボールを集め、積極的に攻め込んでくる活発な序盤戦。 この頃はまだニューカッスルに気迫が感じられた。 そんな序盤の落ち着きのない展開から少しボールが落ち着くと、レッズの最初のシュートはジェラード。 遠目からのFKはハーパーがキャッチ。 ダフはかわいそうなことに左バックをやらされている。 次もジェラード。 カウンター、スペースでボールを受けると、ファーの左隅を狙って強烈なミドル! 横っ飛びでファインセーブ! 更には、右サイドからのクロスが流れたところを、アウレリオが今度は左から上げると、カイト!! が、ヘッドは僅かにファーポストを外れてしまう。 そして恐らくこの試合での一番のピンチは、ローヴェンクランズがスルーパスに抜け出しレイナをかわしたシーン。 シュートはアルベロアがカットするも、少しヒヤリとさせられた。
しかし、これ以降ペースは完全にリヴァプールへ。 ジェラードがミドルを大きく外した辺りから少しづつ押し込む時間が増え始めると、ベナユンが先制ゴール! ジェラードの右クロスがこぼれところを、カイトが拾って再び低く速いクロス。 オフサイドかどうか少し疑わしい位置にいたベナユンが、上手く左膝に当てて押し込み、大事な先制点が入る。 次のチャンスもベナユン。 アッガーが左サイドをスルスル進んでフェイントをかけ、右足でクロス。 ベナユンが上手く押さえ、中に入って左足でシュート! しかしハーパーが片手で弾き出す。 どうやらオフサイドの判定。 もうこの時点で試合開始直後のやる気に陰りが見えるニューカッスルは、持ち上がっても簡単にボールを奪われ、カウンターを食らい、コーナーを許すという悪循環。 そのコーナー、ジェラードのボールにカイト!! マークを外して飛び込み2-0!! 短い時間の間にリードを広げ、余裕を持った試合運びができるように。
直後にまたコーナー。 左サイドからアロンソが右へ散らし、アルベロアからカイトへ。 キーパーの前のスペースに前と似たようなクロスを転がすも、詰められず。 守備面では、ヴィドゥカに2度ほどロングボールが届いたくらいで、安心できる展開。 エリア近くまでプレスがかからないので楽にボールを回せる。 少しづつマークをずらすと、チェックの甘かったアロンソが余裕を持って狙い済まして強烈なミドル! ゴール!かと思われたが、落ちきらずにバーを直撃! 惜しい。 カイトもバイシクルで狙うが捉えきれず。 シュート練習のような展開になり、アッガーも30mから強烈なロングシュート! 綺麗に振りぬいてファーのネットへ向かうも、ハーパーが弾く。 結局3点目は取れないまま前半を終える。 それでも、勝ち点3獲得へ文句なしの展開。
後半、試合開始直後同様にラファはもう何かメモしている。 ロングボールのクリアミスがジェラードに真っ直ぐ渡るが、左足のシュートは引っ張りすぎ。 ニューカッスルもまた少し出てくるようになるものの、細かいところでのミスが目立ちチャンスらしいチャンスは作れず。 クロスが上がってもにエリアに1人もいないようでは・・・ 撃ちまくりのジェラード、今度のミドルはゴールの左上へ惜しくも外れる。 ニューカッスルファンの歌は本当に良く聞こえるんだが・・・ バベルがリエラに代わって入る。 3点目を取りにいくレッズは、ベナユンのクロスにカイト! ヘッドでニアサイドを狙うもハーパーにキャッチされる。 マスチェラーノのミドルも枠の外。 マスチェラーノは直後に珍しく足裏を使って相手を手玉に取り、スルーパスを出すが、誰も反応できず。 一方的な展開が続く。
バベルがジェラードをティーアップ、強烈なシュートが飛ぶもまたもハーパーがセーブ。 お次はアロンソ。 左からのボールを素早いターン、そしてまたミドル! しかし、前半と全く同じようにバーに直撃! 入らない・・・ マークがスカスカで、またもシュート練習のような雰囲気に。 出場時間に不満を抱きながらも、出た時は常に全力を出してくれるバベルが、相手が嫌がるように何度もドリブルを仕掛ける。 深く抉ってどフリーのジェラードへまたもアシスト。 3点目かと思ったが、時間がありすぎたのかトラップしてしまい、体制を崩したまま撃ったシュートはゴールの左・・・ アロンソのため息の出るようなロングフィードは、バベルがバウンドを押さえきれず。 そしてニューカッスルにとっては痛過ぎるバートンの退場。 コーナー辺りでアロンソに不必要なタックルをかまして2枚目のイエロー。 これでアロンソ絡みの退場は今期6人目!!!!!! なにか“持っている”みたい。 そのアロンソは怪我で担ぎ出される。 最近また少し騒がしくなっている彼の進退に影響しなければいいが・・・
オーウェンが入り拍手を送るアンフィールドのサポーター。 少し前まで Match of the Day に出ていたシアラーには、“テレビの中にいるべきだったな!”のチャント(笑) シアラーも苦笑いしながら立ち上がって挨拶(笑) そんな余裕あるんかい。 そしてようやく3点目。 アウレリオの右からのFKにルーカス!!! マークは・・・? 嬉しいプレミア初ゴールで3-0。 めでたしめでたしと思っているとしかし、今度はマスチェラーノが怪我! おいおい・・・ オーウェンが抜け出すも、シュートはレイナがキャッチ。 後半度々いいコンビネーションを見せた2人がまた絡み、ジェラードがバベルからのリターンを完璧に捕らえるも、強烈なミドルは三度バーを強襲!!! ははは・・・ 全く怖い場面を作られないまま試合終了。 こんな時期なのに、リラックスして見られた。 それにしても、降格が迫っているというのにニューカッスルは大丈夫か・・・ この日のようなプレーぶりでは、どこが相手でも苦しいだろう。 シアラーも選手としては本当に尊敬するが、それにしてもすごい時期に監督を引き受けたもんだ。 幸運を祈りたい。
今期もあと3試合。 あっという間にまたシーズンが1つ終わろうとしている。 しかし、昨シーズンまでと違うのは、この時期にまだタイトルが手の届くところにあるということ。 他力本願の状況しか作ることができなかったのは本当に悔しいが、目標が残っている以上それに向かって全力を尽くすのみ。 このあとは2試合連続でアウェーということになるが、しっかり結果を出してくれると信じている。 あとは、CLも含めてユナイテッドがどうなるか。 ボロも勇気をくれる戦いぶりだったし、シティもアーセナルも快勝で登り調子。 何か起きてくれ!!
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2009年04月26日
Week 34 : 25th Apr, 2009
ハル 1v3 リヴァプール
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、シュクルテル、キャラガー、インスーア:マスチェラーノ、アロンソ、ルーカス、ベナユン、カイト:トーレス
交代:エル・ザール(マスチェラーノ’83)、アッガー(ベナユン’88)、ドッセーナ(カイト’91+)
得点者:アロンソ(’45)、カイトx2(’62、’89)、ジオヴァンニ(’73)
退場者:フォラン(’59)
*MOM:カイト
雑感:
残すところ5試合となり、勝ち続けることのみを目指し戦うリヴァプール。 ユナイテッドが滑ることを待つしかない状況は変わっていない。 ミッドウィークの引き分けでさらに2ポイント差が広がり、勝ち点差は6。 苦しかった状況が更に苦しくなったが、もう終わってしまったことは変えられない。 残り試合を全て勝つことだけを考えて、あとは運を天に任せるだけ。 上がなかなかこけない中でモチベーションをキープするのは大変なはずだが、選手たちはひたすら目の前の試合に勝つことだけに集中している。 今回の試合は、降格圏が近くなり必死にもがいているハルが相手。 シーズン序盤の快進撃が嘘のようなここ数ヶ月だが、侮れない相手であることに変わりはない。 厳しい戦いが予想された。
ジェラードはまだ怪我でベンチ外。 メンバーはCL2ndレグとほぼ同じで、違うのは左バックのインスーアだけ。 カイトが左で、ベナユンが右。 一歩のハルは、マヌーチョがベンチスタートとなった。 最初の見せ場はすぐ訪れる。 ロングボールのこぼれ球を拾ったベナユンがドリブルで相手をきりきり舞にさせ、シュートはブロックされるも、トーレスがシュート! マイヒルがなんとか弾いてコーナーへ逃れる。 次もベナユン。 今日も序盤からキレが抜群で、左サイドで相手に尻餅をつかせると、切り込んで右足で巻いたシュート! 惜しくもバーの上へ外れる。 そんな中、最初のピンチはマーニーのミドル。 プレスが遅れて真ん中が空き、ドリブルでエリアへ近づかれるも、シュートは弱く外れる。 少しずつハルの出足が良くなり始めて、なかなかエリアへ近づけないでいると、与えたコーナーからジオヴァンニ! 遠目からの綺麗なミドルが僅かに左に逸れ、胸を撫で下ろす。
少しフワフワしているレッズ。 中盤で少し余裕を与えてしまい、インスーアの裏を突かれるパスを許すと、リケッツからクロスが入る。 シュートまでは許さないが、押され気味で嫌な展開。 浮き足立っているチームを表すかのように凡ミスも連発。 まずシュクルテルが、ラインを割ろうとしていたFKをコミュニケーション不足で触ってしまいコーナーに。 アルベロアも放ってけばいいボールを触って、またコーナー・・・ ディフェンスがどうもおかしい。 スローインも合わせ、エリアにクロスを何本も入れられる怖い展開。 久しぶりに攻め込み、シュートチャンスがルーカスに訪れるも、引っ張りすぎ。 シュクルテルの不親切な弾んだバックパスをレイナが蹴り損なう場面も。
どうも落ち着かない展開が少し続いた後、マスチェラーノが敵陣に突っ込んで、少しラッキーなFKを獲得。 蹴るのはアロンソ。 最初のシュートは壁にぶつけてしまうも、跳ね返りをボレーでズドン! マイヒルは視界にいきなり飛び込んできたボールに手を伸ばすも、届かずレッズが先制! それも前半終了直前というこれ以上ないタイミング。 降格が現実味を帯びてきているハルの気迫に押されて内容は悪いながらも、先制してハーフタイムへ。 少しは安心して後半を見れそう。
後半が始まる前にカイトとベナユンが左右交代。 最初のシュートは、この日どうもしっくりきていなかったトーレス。 アロンソ、ベナユンがテンポよくサイドで繋ぐも、ロングシュートは大きく外れる。 ピッチが悪いようで、レイナがまたもミスキック。 カイトとアルベロアが右サイドを上手く崩し、こぼれ球をトーレス! ボレーは僅かにバーの上を飛んでいく。 そして、試合の行方を左右する、フォランへのレッド・・・ スクリーンでコースを消されたシュクルテルに腹を立て、倒れたところを蹴りつけて退場。 こんな場面はサッカーでは当たり前だし、どういうことになるかは分かってるはずだが・・・ いずれにせよこれは大きい。 そして直後のコーナーからカイトが2点目!! ベナユンの短いクロスのこぼれ球をシュクルテルがシュート! 叩きつけられたボールは枠から外れていたが、カイトが頭を出してコースを変えて押し込み、大きな2点目。
その後もチャンスはレッズ。 アロンソのコーナーからダイレクトでインスーアがボレー! 綺麗にミートするも少し高過ぎ。 トーレスもベナユンからのパスを枠に飛ばせず。 相手のコーナーを奪った後のカウンターからのビッグチャンスは、マスチェラーノが飛び出してオフサイドにしてしまう。 そして、逆にカウンターから失点・・・ メンディーのロングボールにクザンが反応。左サイドから切り込んでシュクルテルをかわすと、グラウンダーのクロス。 インスーアが見とれている隙にジオヴァンニに難なく決められて2-1。 10人の相手に失点・・・ 少し前までなら考えられないが、問題があるのは確か。 トーレスがエリア内でルーカスへピンポイントの横パスを通すも、右足に持ち替えている間にタックルが入る。 マスチェラーノのミドルは枠の上。 更にはカイトのクロスにトーレス! しかしヘッドはバーに弾かれる・・・ ブラウンはさらにカードを切ってくる。 マヌーチョが入ってきた・・・
1点差に詰め寄り、積極性が増すハル。 シュクルテルが左サイドでFKを献上も、なんとかレイナがパンチ。 マスチェラーノとエル・ザール交代・・・? ハルのコーナーのこぼれ球をカイトが必死に蹴り出す。 また相手のロングスローとセットピースが増えてきて、どう転ぶか分からなくなってきた終盤。 しかし、貴重な1点はレッズに入った。 アロンソが右に展開、エリアに入ってきたアルベロアのシュートがキーパーに弾かれると、こぼれ球をカイトがボレー!!! よし! 3-1!!! またも終了間際のゴールが決まる。 そしてホイッスル。 しっかりと勝ち点3を取ることに成功。
振り返ってみれば、退場が大きかった。 降格を争うチームとこの時期に当たるのはどのシーズンでもきついが、今回もそれは変わらず。 苦しい試合になったが、それでもしっかり勝ちきった。 だが直後の試合では、ユナイテッドがまたも逆境を跳ね返して勝利・・・ ハーフタイムで0-2、スパーズが悪くても引き分けくらいには持ち込んでくれると期待していたが、結局はベッカムがいた頃に見たことのあるような展開で5失点。 逆に勢いを付けられてしまった感じだ。 最終戦の1つ前でアーセナルと当たるまでのユナイテッドの相手は、ボロ、シティ、ウィガン。 シティ戦がホームで、あとはアウェー。 シティが久しぶりにアウェーで勝ったこと、それもエヴァートンを倒しての勝利だったことは、少し希望を与えてくれる。 ボロも降格圏にいるので、ユナイテッドも戦い辛いはずだ。 レッズは、もう相手がどうこう言っている状況ではないのでわざわざ書き出しはしない。 ディフェンスだけは修正が必要。 攻撃に関しては、ジェラードがいなくても機能している。 トーレスが一番働きやすい布陣を固定しているおかげで、チャンスを十分作れている。 ベナユンの存在も頼もしい。 あとは、しっかり勝ち続けて奇跡を待つだけ。 今期のレッズを見ていれば、諦めないことの意味は十分分かっている。
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2009年04月25日
Week 33 : 21st Apr, 2009
リヴァプール 4v4 アーセナル
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、アッガー、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、ベナユン、リエラ、カイト:トーレス
交代:バベル(リエラ’73)、エル・ザール(カイト’86)
得点者:アルシャヴィンx4(’36、’67、’70、’90)、トーレスx2(’49、’72)、ベナユンx2(’56、’93+)
*MOM:トーレス
雑感:
勝てた試合だった。 ではなく、勝たなければいけない試合だった。 もう取りこぼしは許されなかったのに・・・ 90分を通して内容が本当に良かっただけに、悔やんでも悔やみきれない。 相手のお株を奪うかのようなパスサッカーに前線からの激しいプレスを混ぜ合わせ、難しい相手を常に厳しい状況に追い込むようなサッカーをしていた。 選手は皆いくつも先のプレーを見越して動くし、1対1で仕掛ける場面もシーズン序盤の何倍にも増えた。 どれだけのシュートを枠に飛ばしたことか。 ノンストップで走り続けた選手たちがどれだけ勝利への執念を見せたことか。 それだけに、4失点中3失点が自らのミスから生まれた、本当なら生まれるはずのないゴールだったことが悔しい。 崩されてないのに点を取られた。 人数は足りてるのに点を取られた。 勿体なさ過ぎる。
試合前、レッズには喜ぶべき状況がいくつも重なっていた。 トフィーズが週末の試合でPKの末ユナイテッドを撃破したこと。 月曜の時点でアデバヨールとファンペルシーの欠場が決定していたこと。 そして、週末に試合に負けた中3日のアーセナルに対し、リヴァプールは1週間ぶりの試合だったこと。 勝ち点3以外許されない中、残り6試合を全勝で終える必要のあるレッズにとって、これ以上ない追い風だった。 レッズもジェラードがいないが、怪我はどうしようもない。 カイトが真ん中に入って、ベナユンが右。 一方のアーセナルは先発の半分が控え。 ホームということもあるし、勝ち点3は至上命題。 それを重々承知のレッズは、試合序盤から飛ばした。 怒涛の攻撃を見せた前半、口火を切ったのはトーレス。 左サイドで相手二人をスピードで一気に置き去りにし、エリア左からファーを狙うも正面。 サイドに素早く散らして次々とエリアへなだれ込むと、リエラのミドルがまたファビアンスキの正面をつく。 カイトのスルーパスにベナユンが抜け出すも、これもファビアンスキが先。 アーセナルは苦し紛れのロングボールだけで、レッズにとっては素晴らしい立ち上がり。
中盤の狭い範囲での攻防にレッズが勝り始めると、段々と敵のゴールが近くなる。 マスチェラーノのミドルが外れた後、トーレスのハーフボレーがトップコーナーへ飛ぶも、ファビアンスキがまたもセーブ。 リエラが絶妙なヒールパスからカイトとワンツーで抜け出すが、クロスが合わない。 しかし、奪われてもすぐさま中盤より前の強烈なプレスで圧倒し、まともに組み立てすらできない状況を作り出す。 カイトも珍しいトップ下ながら流れを止めないような素晴らしい働き。 カウンターから最初のピンチもファブレガスのボレー気味のパスは届かず。 トーレスが胸トラップからトゥーレをブロックし、上手く体を入れ替えビッグチャンス! エリア外から強烈なシュートを放つが、正面・・・ 更には、コーナーからのアッガーのヘッドもライン手前でクリア。 少し歯痒くなってきたころ、マスチェラーノのコントロールミスから自陣深くで奪われ、最初のシュートで失点・・・ ウソだろ・・・
が、ここで落ち込まない選手はさすが。 まずカウンターからベナユンがエリア内で3人相手に巧みなドリブル、左足で狙うも素晴らしい反応で防がれる。 コーナーからの混戦も押し込めず、ベナユンのヘッドも僅かに高い。 少し目立ち始めていたロングボールも、トーレスが何度も上手く押さえてチャンスに繋げるもゴールはならず。 前半終了間際、ベナユンの絶妙ヒールからリエラがクロス、アロンソが左足で狙うも、またも正面。 攻めて攻めて攻めまくるが、リードされての折り返し。 点が入る匂いは十分過ぎるほどするのだが・・・
カイトが右へ移り、ベナユンが中へ入った後半。 早いうちに追い付きたいと思っていると、カイトのクロスをトーレスが頭で叩き付けてゴール! よし! 1-1! 展開は前半と同じで、ミスもなくプレスも完璧。 そう思っていると、一気に逆転! キーパーとバック陣にプレッシャーをかけ、苦し紛れに蹴られたボールをカイトがカット。 持ち上がりクロスを上げると、ベナユンがサーニャとぶつかりながらボールをゴール方向へ。 ベナユンの勇気あるプレーのおかげでボールがラインを割り、2-1!! 逆転!! 直後、右からのクロスをダイレクトで合わせたトーレスのエリア内からのシュートは正面。 カウンターからリエラとトーレスが良い形で抜け出るも、トーレスに合わせられずにため息のアンフィールド。 ここで要注意のウォルコットが入る・・・ そして、またもミスから失点・・・ 今度はアルベロアがキャラガーからのヘッドをインターセプトされ、アルシャヴィンに素晴らしいミドルを沈められて2点目を献上・・・ 掴んでいた流れを、またも自ら手放してしまう。
気落ちしないようにと考えていたら、またまたまたアルシャヴィン・・・ 2度あることは、3度あった。 左からのクロスを、得意の左足で処理しようとしたアウレリオのクリアミスが、なんとまたしてもアルシャヴィンの下へ。 低いシュートをレイナが防げず2-3・・・ が、落ち込む暇もないまま、今度はトーレスがレッズに希望を与えるゴールをプレゼント。 左からのクロスをエリア内でピタリと止めると、目の前のシルヴェストルをキックフェイントで瞬く間にコースから外し、ゴール右下へ流し込んで3-3!!! 周りを使う雰囲気があまりないトーレスだが、コンディションがいいのだろう、1人で何でもやってくれる。 一気に勝ち越しにかかると、コーナーからトーレスか゛ヘッド! しかしこれもライン上でクリア。 今度は、キャラガーがどうしても欲しい4点目を取りにドリブルで攻め込んでシュートまでいくも、枠の外。 勝利のため、全力で動き回る選手たち。
カウンターの時にウォルコットが怖いけど、まだなんとかなってるなと思っていた矢先、コーナーから一気にそのカウンター! ウォルコットに渡った時点で、守っているのはアロンソ1人。 逆サイドにはウォルコットと並走するアルシャヴィン。 ずっと出てるのにどんな脚力してるんだ・・・ 追いつけるはずもなく、パスが通って今度は左足で決められ、3-4・・・ けど、ロスタイムは5分ある。 そしてやはり、レッズは見捨てられてはいなかった。 エルザールが強烈なシュートを正面で弾かれ、死力を尽くしてエリアへボールを放り込むと、 こぼれたところにベナユン!!!! 4-4!!!! よぉし! 終わってない! もう1点頼む! ディアビのハンド! ない・・・ そして、終了の笛・・・
あっという間に過ぎた、内容の本当に濃い90分間。 この短い期間にまたも名勝負が生まれた。 ミスを犯してさえいなければ、これほどまでドラマティックな展開になったか分からないが、ここ4試合で11失点。 得点がどんどん入るのは良いことだが、点を取っているせいでディフェンス陣が緊張感を保てないようになるのであれば、元も子もない。 中盤から前の選手はプレスなど守備面においても本当に大きな貢献をした。 その反面、今回に関しては両サイドバックとマスチェラーノが、それぞれのポジション上一番してはいけないと分かっているはずのプレーをしてしまった。 その代償は大きい。 ユナイテッドが勝って勝ち点は実質6差。 しかし、試合数、対戦相手共に、これから先ユナイテッドにとって楽とは言い難いのもまた事実。 勝てる相手に引き分けてしまったのは、もう仕方ない。 ジェラードが言う通り、勝ち点7と勝ち点6では大きな差。 チャンスはまだある。 できるのは、この試合で学んだミスを残りの5試合で繰り返さないこと。 攻めているときのリヴァプールは強くなった。 あとは、強かったはずのディフェンス陣の集中力の回復。 残り5試合、もう1つのミスも許されない。
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2009年04月14日
Week 32 : 11th Apr, 2009
リヴァプール 4v0 ブラックバーン
先発:4-4-2
レイナ:アルベロア、キャラガー、アッガー、インスーア:マスチェラーノ、アロンソ、ベナユン、リエラ:カイト、トーレス
交代:エル・ザール(トーレス’74)、エンゴグ(カイト’85)、ルーカス(アロンソ’87)
得点者:トーレスx2(’5、’33)、アッガー(’83)、エンゴグ(’90)
*MOM:トーレス
雑感:
ヒルズボロの悲劇から20年。
試合前、亡くなった方々への1分間の黙祷。
・・・・・・
ミッドウィークにホームで久々の敗戦を喫したレッズ。 先週のリーグの試合では劇的な勝利を収めたが、それは相手のローヴァーズも同じ。 共に勢いがあるといっていいチーム同士の対戦となったが、レッズはチェルシーに敗れたことで、その勢いも少なからず弱められてしまっているかも知れない・・・ そんな一抹の心配を抱きながらのゲームだったが、戦っている選手たちは全く心配後無用といった感じ。 トーレスが早々とスーパーゴールを叩き込み、前半のうちにしっかり2-0。 しっかり無失点に抑え、終了間際にも2点を奪う完璧な試合運び。 主力も早めに引っ込めてしっかり休ませられたし、ジェラードも使わないで済んだ。 フラム戦の前のようにまたもプレミアで大量4得点!!!! 12試合負けていない相手に、取り越し苦労だったようだ。
ジェラードはチェルシー戦を痛みを抱えたままプレーしていたようで、この日は火曜日の試合に間に合わせることを優先してベンチ。 シュクルテル、アウレリオの2人が、CLでのパフォーマンスのせいか、はたまた火曜日のための温存策なのか、ベンチスタート。 代わりにスタートしたのは、アッガーとインスーア。 一方、低迷していたチームを降格圏から抜け出させることに成功したアラーダイスは、ニューカッスルでの失態を払拭したよう。 奇策を多用する監督ではないが、この日は先週のスパーズ戦の途中から採用して奏功した、巨漢のサンバフォワード作戦で臨んできた。 ヴィラのオニール同様、巨漢を前線に置く戦術でレッズに臨んでくるということは、裏を返せばそれだけレッズの守備組織が揺らせ難いと言うことなのかもしれない。 そしてキャプテンはウォーノック! 残ってくれていれば、と言うか残していれば、もっと早く左サイドに安定したパフォーマンスをもたらしてくれていただろうが・・・
開始早々の先制ゴールは、キャラガーの素晴らしいフィードとトーレスのゴールへの嗅覚によって生まれたスーパーゴール! ゴールに背を向けたまま、胸で落としたボールがワンバウンドして落ちるところを左ファーポストへドライブ気味のボレー! サイドネットに突き刺さり1-0! ゴールを見れぬままシュートを撃たなければならない場面は意外と多いが、もうあれは長年積み重ねた勘と感覚が全て。 そのどちらもが完璧にマッチした素晴らしいドライブだった。 さて、時間だけ見ればミッドウィークと同じ展開だが・・・ ディウフもペデルセンもいないローヴァーズは、マッカーシーまでお休み。 FKの繋ぎを不用意に渡してしまい、レッズが一気にカウンター。 2対2の局面から、長い距離をしっかり走りこんでいたマスチェラーノへカイトが通して1対1になるも、モコエナの後ろからのプレッシャーもあり、正面でロビンソンが弾く。 こぼれ球にトーレスが反応するも、今度は枠の外。 この辺りから完全に相手を自陣に押し込め始めて、ひたすら穴を探す展開に。 アッガーがFKをヘッドで合わせるも正面。
アッガーはボールを持っている時でも顔が上がっていて、姿勢が本当にスマート。 そこから生まれる視野の広さと、タッチの上手さを活かして的確なパスからチャンスを演出。 受けたインスーアがリエラとの小気味いいワンツーで抜け出し、カイトへドンピシャのクロス! しかしロビンソンが素晴らしい反応を見せゴールを許さない。 詰めたベナユンも浮かしてしまいバーの上。 決定機を2度逃してしまう。 高いバウンドのボールをレイナが際どく抑える、ヒヤッとする場面も。 慣れないポジションでの先発となったサンバだが、レイナが飛び上がるシーンが何度もあったように、高いボールが入った際の存在感は十分感じられた。 しかし、ゲームはレッズが支配したままで、2点目を前半のうちにしっかり取ることに成功。 ボールによく触っていたリエラがファールを受けて得たFK。 アロンソのクロスを、トーレスがサンバの後ろから飛び込んで頭で合わせ、2-0!! これでかなり楽になった。 ラファも、こらえてはいるのだろうが笑みがこぼれてしまっている(笑) 直後にはリエラのクロスにカイトが頭で合わせるも、またも正面。 全体的にはしっかり守っているローヴァーズだが、レッズのプレーからは勝ちたい気持ちが伝わってくるようで、どの選手も気迫で相手を上回っていた。 圧倒的に支配していたレッズからしてみれば、もっと点が欲しかった展開で前半終了。
後半も前からプレスをかけて敵陣に相手を押し込む展開。 ベナユンはいつもほどの攻撃時の煌めくようなプレーは少ないものの、ハードワークは怠らずにいいチャージを見せていた。 序盤はリエラとカイトが積極的に攻撃を牽引。 1本ずつ狙った後、30mからリエラが撃つも威力が無くダメ。 スペースで少し時間があったカイトも遠目から狙うも、バーを越える。 今度はリエラが左サイドの深い位置から切り込んで右足で狙うも、フィニッシュは枠を全く捉えられず。 ボールは回しまくるが、どうもこれと言った決定機が作れないレッズ。 サンバにようやくボールがこぼれるも、レイナがしっかりセーブして安堵。 トーレスのシュートが当たってコースが変わり、カイトは僅かに届かず。 トーレスは2点取ったのでお役御免も、少し不満な様子。 気持ちは分かるが、怪我の怖さは知ってるはずなので、ここはラファが適切な判断。
どうしても点が欲しいのか、何度か得意の攻撃参加を見せていたアッガーが、スルスルと上がって左サイドへ展開、リエラからクロスが入り、ゴール近くのエル・ザール、マスチェラーノの目の前にボールが転がるも、ここは相手ディフェンダーがなんとかコースを塞いで決めさせず。 アロンソのコーナーにまたリエラ! 今度はヘッドで枠を捉えるも、ライン上でウォーノックがクリア。 なかなか3点目が入らないまま終盤へ。 すると、最終ラインからチャージされないまま上がってきたアッガーが、30m手前から左足で遂にズドン! リーセ放出、アッガー負傷で久しく見られなくなっていた豪快な左サイドからのロングシュートで3点目!!! コップエンドへ駆け寄り自らの存在を示すアッガー。 夏に出て行く選手がこんなことするわけないよ・・・ね? ベンチではジェラードも満面の笑み。 エル・ザールが快速を生かして惜しいクロスを上げるも、僅かに合わず。 再度エル・ザールが右サイドで粘ってエリアの中からクロスを入れるも、ベナユンのシュートもブロック。 そのコーナーを、キャラガーがもらってファーポストへ。 ルーカスが折り返したところにエンゴグが頭で合わせて4-0!!!! 押せ押せの試合を締めくくるゴールが決まって試合終了。 試合を通して危ないシーンもほとんどなく、ファンの心配を吹き飛ばす大勝となった。
しかしそれにしても、トーレスの存在はでかい。 エリア近くで少しでも離してしまえば、もうそれだけで1点もの。 彼がレッズにいてくれるのは幸せなことだ。 そして、相手に引かれたときのパス回しを比べても、チーム全体の走る量が増えたおかげで、悪かった時と比べて格段にパスの散り方が多様化している。 それによって相手の足が疲れるのも早くなるし、中盤の寄せも緩くなる。 後半は、ゴールシーンも含め、チャンスを作った場面の多くが相手のプレスが効いていない場面。 相手の目の前ばかりでボールを回し、不規則な動きのないまま攻めあぐね、試合終了まで守りきられてしまっていたころと比べれば、どれだけ攻めの効率が上がったかを想像するのは難しくない。
ユナイテッドがまたまたしぶとく勝ち点3を獲得したことで、差が詰められていないことに少し歯痒い感じはする。 が、CLの試合も含めてユナイテッドにどこか疲れが見え始めているのも事実。 しっかりついていけばいい。 例え彼らがCLで勝ち残っても、疲れている中、少なからずはプレミアから集中を削がれる。 敗れ去れば、それはそれで5冠を目指すチームにとってダメージになる。 つまるところ、精神的には本当に苦しいはずのユナイテッド。 挑戦する立場にあるレッズは、全てポジティブに捉えていく必要がある。 そして気を付けたいのは、優勝の行方の鍵を握るであろうアーセナル。 チェルシーを含め3チームとも試合が残っている彼らこそ、タイトルを左右する存在になる可能性が高い。 そして幸か不幸か、来週最初に彼らと当たるのはレッズだ。 主力が帰ってきた途端、守備陣に怪我が続出するなど万全とは言い難い相手だが、残りの対戦相手の中ではスパーズと並んで一番怖い相手。 しかし、優勝のためには絶対叩く必要がある。 そして、15日のヒルズボロの悲劇20周年を前に、もし土俵際からチェルシーをうっちゃることができれば・・・ イスタンブールの倍の時間がある。 信じたい。
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2009年04月05日
Week 30 : 4th Apr, 2009
フラム 0v1 リヴァプール
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、シュクルテル、キャラガー、インスーア:アロンソ、ルーカス、カイト、ドッセーナ、ジェラード:トーレス
交代:バベル(ドッセーナ’65)、ベナユン(カイト’76)、アッガー(ジェラード’93+)
得点者:ベナユン(’92+)
*MOM:ベナユン
雑感:
ベナユン!!!!!
本当にありがとう!!!!!!!!! 今シーズンは本当に何度も劇的な勝ち方をしてきたが、この試合の勝利は時期が時期だけに、その何倍も価値が大きいのではないだろうか。 完全に勢いに乗っていた中で代表戦が入り、チームは一時バラバラに。 それから2週間が経ち、残りの8試合全て勝ち続けるしかない中で迎えた初戦がこの試合。 アウェーでのフラム戦。 アーセナルが敗れ、チェルシーが引き分け、そして2週間前にユナイテッドもが敗れたクレーヴン・コテージでのゲーム。 ビッグ4からことごとく勝ち点を奪っていく厄介な相手ということで、楽な試合にならないことは百も承知だったが、それにしても苦しい試合だった。 いや、自ら苦しくしてしまったといったほうが正しいのかもしれないが。 ロスタイムに入る頃、ベナユンが2度決定的なチャンスを決められなかった時、心のどこかでは‘また何とかなるんじゃない?’と思いながらも、実際のところは’これだけやって入らないなら仕方ないか・・・’という気持ちのほうが強かった。 今日はリヴァプールの日ではなかった・・・ そう思い始めた矢先、ここへきてやっと、そっぽを向き続けていた運が味方してくれた。 このリヴァプールは何か持ってる、そう信じるのには十分過ぎるほど劇的な勝利が多い今期。 これが何を意味しているのか、少しぐらい深読みしても罰は当たらないはず。 シーズンを振り返ったときに、際立って大きな価値を持つ勝利であることは間違いないだろう。 暫定ではあるが本当に久しぶりの首位にも立った。 結果的にではあるにせよ、これ以上勢いを与えてくれる勝ち方もない。 ボロに負けたときには視界から消えかけたトロフィーが、今また目の前にある。 リヴァプールはまだ夢を見ていられる。
ホームで本当に苦しんだフラム相手に、CLを見据えてか少しメンバーをいじったラファ。 左サイドはレギュラーではない2人が先発で、ドッセーナに至っては初の左ウイング。 ユナイテッドを破って勢いのあるフラムはどこと無く動きがシャープで、要注意のマーフィーから、前回あのマスチェラーノが振り切られた、これまた要注意のザモラに縦パスが入る場面が何度か。 シュートまでは行かないものの、サイドもスピードがあって怖さを感じさせる攻撃を繰り出す。 が、ゲームが落ち着くとレッズが敵陣へ迫る場面が増え始め、アロンソのロングパスからトーレスが繋いでドッセーナ、更にはシュクルテルがゴール左から良いシュートを放つも、前者はキーパーに、後者はドッセーナが更に頭で逸らすもバーに阻まれる。 自陣ではシュクルテルが珍しいポカミスを犯すも、大事には至らず。
ボールが取れないと見るや全員自陣へ引くフラムに対し少し手詰まり気味だったものの、辛抱強くアロンソが散らし続けると、上手くロングレンジのパスが通り、ドッセーナからパスを受けたジェラードからトーレスへ。 いいボールが入り、フィニッシュが枠を捕らえるも、シュウォーツァーがなんとか体に当てて掻き出す。 ジェラードとカイトが右サイドを崩すも、トーレスのヘッドは枠の外。 コーナーのこぼれ球をアロンソがボレーで捕らえるも、またもバー!! 体が軽そうなトーレスは、エリアに何度も接近して仕掛ける場面が見られ、好調を維持。 ジェラードとヘッドを交えながらの素晴らしいワンツーからスルーパスに抜け出しビッグチャンス! が、ゴールのファーへ転がすと、今度はポスト! その直後にはアロンソのピンポイントのサイドチェンジを受けたジェラードの右サイドからの矢のようなクロスに、ドッセーナがバウンドが浮き上がるところに上手く合わせてダイビングヘッドで突っ込むも、三度バー!!! これぞ波状攻撃とでもいうように怒涛の攻めを見せるも、4度フレームに嫌われて、またも頭を抱えることに。 少しばかり嫌な感じが・・・
結局決めるべきところで決められなかったせいで最後まで苦しむことになるわけだが、引かれている相手に対しあれだけ苦しんでいた少し前までと比べると、フォーメーションが固まったせいもあるのだろう、それぞれの役割が明確になり、ボールのないときの走る量が大幅に増えたように感じる。 前半から走れ!と前に書いた記憶があるが、つまるところは、攻撃の核2人がようやく同時にコンスタントに試合に出られるようになったことで、崩し方がそれぞれの選手の頭の中で鮮明に描けるようになってきたのだろう。 そうなれば、自然と足も動くというもの。 そしてその中心にいるのは、ジェラードでありアロンソ。 ベナユン登場で少し霞んでしまったものの、この2人のプレーぶりはとりわけ素晴らしかった。 チーム全体としても、チャンスを絶え間なく作り続けたことで、ここ3試合で13ゴールというのが偶然ではないことを、堅守のフラム相手にしっかり見せてくれた。 結局、試合の方は相手のシュートをFKの1本のみに抑え完全にゲームを支配しながらも、無得点で折り返し。
後半も前半同様前線から素早いチェックをかけ、高い位置から狙っていくレッズ。 インスーアが積極的な突破でどんどん進入、完璧なチップ気味のクロスをトーレスに送るも、ヘッドは正面。 守りに集中しているフラム相手に、危ない場面は無いものの、決定的なチャンスも作れず、アロンソとジェラードが速いパス交換で打開を図るもシュートには至らず。 このところ良いパフォーマンスを継続していて、今回もよく頑張ったドッセーナに代わってバベル投入。 左サイドが活気付く。
トーレスは色々個人技を試すがダメ。 セットピースを献上するも、どれもレイナがしっかりキャッチ。 コーナーからのカウンターでジェラードが相手陣内へ独走、バベルへ渡り、枠をしっかり捉えるも直前でクリアされる。 ジェラードの左からのクロスにも僅かに届かず、少しずつ時間が気になり始める。 コンディションが万全ではないが、ジョーカーのベナユンも投入。 すると、相手のクリアミスを拾ったジェラードが撃ち込んだシュート気味のボールに、そのベナユンがヒールでいつかのカヌのように上手く合わせるも、ポストの僅かに外・・・ レイナのロングフィードも、レフェリーが空気を読まずに笛を吹いてチャンスが帳消しに。 残り時間僅かとなり、エリア内でボールを受けたベナユンが鋭いターンで2人かわし、ニアへシュートを放つもサイドネット・・・ 全てを投げ出してゴールへ襲い掛かるも、どうしても1点が入らない。
これで万事休すかと思ったロスタイムにしかし、ドラマが待っていた。 今期ここまで7度もロスタイムに決めているリヴァプール。 バベルのパスから相手とジェラードに運よく当たってこぼれたワンチャンスを、ベナユンが一閃! 3度目の正直は値千金の決勝ゴール!!! 代表戦に怪我が完治しないまま出向いたせいで、ラファのひんしゅくを買っていたベナユンだが、これだけの活躍を見せられればラファが出し渋ったのも納得できる。 11人皆がベナユンへ、そしてベンチへ駆け寄り喜びを爆発させるシーンは、今のレッズのチームとしてのまとまりを推し量るには十分だった。 ラファも、珍しく手を少しばかりにせよ握り締めたように見えた。
シーズンも佳境を迎えた。 最後に残る8試合、その初戦はこれ以上ないほど厳しい試合となった。 しかし、本当に強いチームとは、こういう試合をしっかりモノにして勝ち点3を掠め取ってくるチームのこと。 それを考えれば、最後の最後まで諦めずにゴールを狙い、劇的であれなんであれ失いかけた結果を何度も拾っている今期のレッズが、勝者のメンタリティーを有していることに疑問の余地はない。 確かに引き分けは多かった。 しかし、ベストな補強をできず、持っている駒をどう活かすか試行錯誤を繰り返していた序盤戦、決して万全なチーム状態ではないにも拘らず、求められた結果は出し、チームを首位に導いていたラファ。 たくさんのリスクも併存していたキーン放出という、この大博打に打って出た決断の裏には、昨年素晴らしく機能し、今用いている布陣こそが、チームに一番フィットするという確信があったからこそ。 そして不運なことにもその混乱の象徴のようになってしまっていたキーンを古巣に返してあげることで、停滞していたチーム全体のムードを一変させる狙いがあったのだろう。 果たしてその決断は今、吉と出ている。 遠回りをさせられたが、ようやく正しい軌道に戻ってきたというのが、ラファの本音だろう。 そしてラファ自身の迷いが消えた今、選手たちからもプレーへの迷いが消えた。 チーム全体が同じイメージを共有できるようになった今のレッズは強い。 ここまで来れば、あとは1試合1試合しっかり勝ち続けていくだけ。 運が味方してくれていないと思っていた試合でも、最後は微笑んでくれた。 今のレッズには2週間の中断くらいでは止まらない勢いがある。 最後の最後まで信じ続ければ、この試合のような歓喜をもたらしてくれるかもしれない。
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2009年03月23日
Week 30 : 22nd Mar, 2009
リヴァプール 5v0 アストン・ヴィラ
先発:4-5-1
レイナ:アルベロア、キャラガー、シュクルテル、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、カイト、リエラ、ジェラード:トーレス
交代:ルーカス(アロンソ’66)、アッガー(アルベロア’76)、エンゴグ(ジェラード’80)
得点者:カイト(’8)、リエラ(’33)、ジェラードx3(’40(PK)、’50、’65(PK))
*MOM:リエラ
雑感:
5-0!!!!! 戦前の心配を嘲笑うかのようなスコアだ。 畏れ入りました。 とは言っても、スコアラインが示すほどヴィラは簡単な相手ではなかった。 5-0で勝つような試合には見えなかったというのが正直なところだ。 レイナが同点ゴールを防いでくれたからよかったが、失点してしまいそうな匂いは少なからずあった。 しかし、ユナイテッド、チェルシーが相次いで敗れた翌日の試合、突然転がり込んできた大チャンスをこれ以上ない形でモノにしたのは本当にでかい。 期待通りユナイテッドキラー振りを発揮してくれたマーフィー率いるフラムに感謝しつつ、リヴァプールの勢いを感じることができたこのゲームを振り返りたい。
7試合勝ち無しのヴィラが相手となったこのゲームだが、アウェーゲームでホームの倍の10試合勝利しているということもあって、油断は禁物。 アーセナルが調子のいい今、彼らにとっても負けられない試合となった。 古巣へ帰還したヘスキーとカリューの巨人コンビでツートップ。 一方のレッズは、恐らくはラファの最強イレヴンであろうと思われるメンバーで試合に臨んだ。 最初のチャンスはジェラード。 トーレスのスルーパスからドリブルでエリアに近づくも、シュートは打てず。 が、それからすぐに珍しい試合序盤の先制点! リエラが倒されて得たジェラードのFKにアロンソが合わせ、バーの跳ね返りをカイトがしっかり抑えた強烈なボレーでゴール! 直後にもジェラードに惜しいチャンス、アルベロアも右サイドでいい足捌きを見せるなど、素晴らしい立ち上がりとなったが、レッズが心配なのはこの後。 元々実力のある選手が揃っているヴィラが、序盤の失点も相まって攻撃的なサッカーを展開し始める。
ジェラードが2度目のチャンスを迎えるも、高めのボールをミスヒットして枠の外に外してしまう。 リエラからのクロスが目立つ一方で、ヴィラはミルナー、A.ヤング共にいいクロスを入れてチャンスを演出。 特にミルナーは両足を遜色なく使いこなしアウレリオの右サイドを掻き回していた。 自陣のFKもロングボールをどんどん入れてきて、大きなツートップをフル活用。 カリューからの危ないシュートを2本レイナが素晴らしいセーブを連発して防ぎ、何とかリードを死守。 序盤のレッズは中盤の出足がいい印象で、パスカットが何度か見られていたが、前半の真ん中辺りは前線からのプレスが緩んだせいもあって、ボールを回されるように。 ボールを奪ってカウンターへ移っても、少し縦に急ぎすぎの印象で、あろうことかトーレス、ジェラードがブレーキになってしまっていた。
しかし、そんな嫌な時間帯にリエラがスーパーボレーで2点目!! かなり試合展開を楽にしてくれる1点だった。 レイナのロングフィードがバウンドして落ちてくるところを、走り込んでズドン! ゴール左上のバーを叩いてゴールイン!! 素晴らしいゴールだった。 ここ数試合は特に、ロングボールが最高の飛び道具と化している。 押し込まれている時間帯ほど、レイナの正確無比なロングフィードは武器になる。 今回もその条件に洩れることはなかった。 その直後、ミスのめったにないフリーデルが、なんと目の前のアルベロアにパスをプレゼント。 が、マイナス気味のパスはカットされ3点目はならず。 と思ったら、3点目もすぐ訪れた。 カイトの素晴らしいサイドチェンジをリエラが完璧なトラップ。 本職でないサイドバックを任されているレオ=コーカーを置き去りにし、巧く体を入れてPK。 ジェラードが落ち着いて決め、試合を決定付ける大きな3点目。 これで糸が切れたのか、L.ヤング、ペトロフの危険なタックルが相次いで飛び、怪我を心配するも大事には至らず。 難しい相手に3-0という最高の前半を終えたこの時点で、得失点差もユナイテッドに並んだ。
後半の立ち上がり、トーレスは前半より動きが軽そうで、リフティングドリブルを見せる。 直後にカイトの積極的なドリブルからエリアのすぐ外でFK獲得。 それをジェラードが見事にファーサイドへ転がして4点目!!!! またも4ゴール!!!! ジェラードは今期20点目!! これで完全に諦めたかと思いきや、ヘスキーが強烈なヘッド! しかしレイナの正面。 これでようやく、さすがのヴィラの足も少し重そうになり、中盤が空き始めて更なる得点の匂い。 交代するヘスキーには、アンフィールド中から大きな拍手。 代わりに入ったアグボンラホーは、それから試合終了までキレのある動きを見せていた。 少しボールが足についてきたトーレスは、またリフティングでスキルをショーオフ。 そして、中盤の緩いプレスからスペースを確保したアロンソが素晴らしいスルーパスを通し、トーレスが飛び出す。 倒されて2つ目のPK。 あれでフリーデルを退場にするのはかわいそうだった。 ヘスキーへの拍手同様、アンフィールドの拍手はリヴァプールにいたことがある選手にはいつも暖かい。 PKはジェラードが決めて、リヴァプールでは初めてのハットトリック!!! そして5点目!!!!!
ヴィラは完全に意気消沈して、特に前線は歩く選手が何人も。 マスチェラーノのミドルは正面。 アルベロアに代わり入った、ようやく復帰のアッガーにも大きな拍手。 マスチェラーノは走り足らないのか、タックルでボールを豪快にスタンドへ。 予想以上の大勝に興奮してか、アンフィールドのレッズサポーターも、いつにも増して‘Handball!!’、‘Man ON’の声が大きい。 ジェラードもお役御免で大きな拍手。 ラファは試合中は笑顔を見せないことにしているのだろう、何点入ってもポーカーフェイスでメモすることがあるのだから、パーフェクショニストと言って間違いないはず。 トーレスの日ではなかったようで、最後までクリーンなシュートは打てず。 結局、最後は少し押し込まれる場面もあったが、見事クリーンシート、そしてエースのトーレスがほとんど何もできないにも拘らず、大量5得点を奪っての大勝となった。 MOMは、前半の3ゴール全てに絡んだリエラ。 もちろんジェラードも文句なしの結果を残したが、よりゲームにインパクトを与えてくれていたのはリエラだった。
これでユナイテッドとは1ポイント差! 完全に射程圏内に捕らえたといっていい。 しかしまあ、1つの勝利が与える自信がどれだけ大きな力というのは、本当に想像以上だ。 あれほど取るのに苦労したゴールの単純な増加だけでなく、それに繋がるプロセスにおける相手のミスを含めた運までもがリヴァプールに味方している。 全ては順風満帆、正しい方向に進んでいると言って間違いない。 しているサッカーに、苦しんでいたほんの少し前までとそこまで大きな違いがあるかと言われれば、答えはNO。 しかし、レアルにホームで完勝したあの瞬間から、何かが確実に変わった。 そして恐らくそれは、目に見えるものでなく、選手の中に芽生えた自信。 誰が相手でも自分たちの方が強い、そんなCLに対する自信と同じような自信が、ついにプレミアで対峙する相手に対しても生まれ始めたのではないだろうか。 ユナイテッド戦、そしてこのヴィラ戦の勝利で、それは確信に変わったはずだ。 そして、シーズンの中でも調子がピークを迎えたこの時期に、ラファの契約延長、更にはジェラードの嫌疑軽減とポジティブなニュースが重なり、遂にはあのユナイテッドまでもが退場者を2人出して自滅。 揺れ始めた。 それだけに、このまま一気に行きたいところで代表チームのW杯予選が入るのは、本当に残念。 しかし、チェルシーも抜き去った今、風はリヴァプールを押してくれている。 シーズン最終戦のスパーズ戦まで全勝で行くために、最高のラストスパートを切ったと言えるだろう。 あと怖いのは怪我だけ。 いや、もしかしたら今のレッズなら怪我人が出てもいけるのではないか。 そう思ってしまうほど、素晴らしい快勝劇と出来事の連続に沸いた3月だった。
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2009年03月15日
Week 29 : 14th Mar, 2009
マンチェスターU 1v4 リヴァプール
先発:4-5-1
レイナ:キャラガー、ヒーピア、シュクルテル、アウレリオ:マスチェラーノ、ルーカス、カイト、リエラ、ジェラード:トーレス
交代:ドッセーナ(リエラ’67)、バベル(トーレス’81)、エル・ザール(ジェラード’90)
得点者:ロナウド(’23(PK))、トーレス(’28)、ジェラード(’44(PK))、アウレリオ(’77)、ドッセーナ(’91+)
退場者:ヴィディッチ(’76)
*MOM:トーレス
雑感:
よっしゃあああああああああああ!!!!
遂に、オールドトラフォードでユナイテッドを倒した!
ファーガソンが苦虫を噛み潰すような顔が1年に2度も見れるとは、未だに信じられない。 ラファ就任と同時にマーフィーを放出してしまって以降、まさに鬼門と化していたオールドトラフォード。 1点すらまともに奪えず苦しみ続けてきたアウエーのユナイテッド戦。 ホームゲーム共々黒丸ばかりが並んできたこのカードだったが、今シーズン序盤のホームゲームに勝ったことで、1つ目の呪縛からはやっと開放された。 そして今回、遂にオールドトラフォードにも歓喜の You’ll Never Walk Alone が流れた。 それもシーズンを通してホームで5失点しかしていない相手に4-1!!!! ユナイテッドにとってはここ17年で最悪のスコアラインらしい。 やられ続けてきたリヴァプールファンからしてみれば、これくらいのプラスαではまだ足りないだろうが、それでも嬉しいことに変わりはない。 引き分けでもタイトルからさようなら、という崖っぷちの試合で見事に勝ち点3。 踏み止まった。 確かに、勝ち点差はまだ4、それもユナイテッドが消化試合が1試合少ないので実質は7の差がある。 他力本願であることに変わりはない。 しかしユナイテッドにとって、1-4という経験のない大敗、それも相手が因縁の、そして最大のライバルだったという衝撃と事実は、これから先想像以上に堪えるはず。 レアルを叩きのめしてヨーロッパ中に衝撃を与えてから4日、リヴァプールが今度はイングランド中にも大きな衝撃を与えているはずだ。
前半、最初の数分は自陣から出れなかったが、徐々に盛り返してルーカス、シュクルテルが積極的に1人でエリアへ近づく。 ラストパスは繋がらずも、ユナイテッドのプレッシャーもそこまできつくなく、期待を抱かせる序盤戦。 ここ数年のユナイテッド戦の内容はむしろ良いくらいで、今回のユナイテッドも守備が少し浮ついた感じ。 パスが思った以上に回せていた。 ロナウドにボールが入ってもアウレリオとルーカスでしっかりブロックし、メッシ、ロッベン同様に仕事をさせず。 トーレスも鋭いターンからエリアに入り込んであわやシュート、というシーンを作ってくれて、これはいけるのでは? と思った矢先、テベスの縦パス1本にレイナが飛び出す、パクチソンを倒してPK・・・ 0-1・・・ ファーガソンの顔・・・
あ~あ、リードされて、さらにトーレスがまたケガっぽい・・・ うわぁ・・・と思っていたら、ヴィディッチがシュクルテルのハイボールを対応ミス、ずっこけてトーレスがキーパーと1対1!! まるでレアル戦のデジャヴ。 左へ沈めてユナイテッド戦初ゴール!!!! これは本当に嬉しかったし、同時にほっとした。 これから何年もレッズを背負っていく彼が、レアル相手に点を決められず苦しんだように、ユナイテッドを苦手な相手にしてほしくなかったからだ。 これまではファーディナンドに完全に負けていたが、今回は全く問題なしだった。 得点の入り方もホームの勝った試合と同じでいい前兆かなと見ていたが、さすがはユナイテッド、サイドから積極的に仕掛けてコーナーを立て続けに奪う。 それを何とか跳ね返すと、今度はキャリックの強烈なミドルが僅かに枠を逸れて、安堵のため息。 そして、ヒーピアがディフェンダーとは思えない素晴らしいコントロールでロングボールを押さえてレイナへ返すと、ロングフィードをジェラードが頭で逸らす。 それを受けたトーレスの反転からの絶妙なスルーパスに、ちゃんと足を止めずにスペースへ走り込んでいたジェラードが反応して抜け出す、たまらずエヴラが引っ掛けて今度はレッズにペナルティー!! ジェラードがしっかり決めて逆転!! カメラにキスしていたが、そんなことするのはこのカードくらいだろうな。
インテル戦を見てもそうだが、ボールをキープしていない時のユナイテッドは、リヴァプールほどの完封能力を持っていない。 バルサやレアルと同じように、彼らも基本はボールキープ。 つまり、リヴァプールのパスが回っていたということは、ユナイテッドにとっては好ましくない状況だったわけで、そんな相手が嫌がるリズムの中で一気に試合をひっくり返して前半を終えられたのは、大きかった。
後半開始してすぐ、またトーレスが足を気にする素振り。 チーム全体が少し下がっていた印象で、エリア近くでのファールが増え始める。 守りに入ってはダメなのだが・・・ コーナーからのボールをレイナが落としてヒヤッとするも、なんとか押さえてセーフ。 リヴァプール大嫌いのルーニーが突っ込んでくるが、3,4人掛かりの厳しいチェックで仕事をさせず。 自陣に押し込められて我慢する時間帯が続き、パクチソンにかき回されて空き始めたサイドから危ないクロスが入るも、なんとか掻き出す。 しかし、せっかくマイボールになってもパスに正確性を欠き、高い位置に運ぶ前にすぐに奪われてまた守備へ。 そんな状況に、消えていたリエラをドッセーナに代えて、照準を守備に合わせるラファ。 そんな攻められる展開にあっても、たまに繰り出すカウンターにはユナイテッドの守備陣も少しあたふたしていたので、いつもの堅く磐石な印象はあまり受けなかった。 ロナウドはセットプレー以外はほとんど存在感無し。 自陣でのリスキーなパスでピンチを招くシーンもあったが、守備陣が慌てず対処して大事には至らず。
ファーガソンは3人一気に交代し、チームに勢いを与えようとする。 が、その直後、カイトの絶妙な落としを拾ってエリアへ突っ込もうとするジェラードを引き倒したヴィディッチが、ホームでの試合に続いてまたも退場!!! そして得た右からのFKを、アウレリオが直接ニアポストに滑り込ませて3-1!!! キーパーが一歩も動けないパーフェクトなFK。 これで、待ちに待ったユナイテッド相手のダブルは確実に。 2つのミス+退場で勝利をプレゼントしてくれたヴィディッチには感謝。 勢いを与えるはずのユナイテッドの交代は、全く意味を成さなかった。 トーレスはお役御免となり、ジェラードはゴールの真ん前から決定的チャンスを遥か上空へ打ち上げるが、顔には余裕の笑み。 反対側のゴールではロナウドが空振りし、今日のユナイテッドを象徴するようなシーンに。 マスチェラーノは今日もハイな様子で、守備陣を大いに助けたが、必要ないコーナーを献上して半笑い気味のレイナとカイトに怒られていた。 ジェラードもお役御免。 そしてレイナのゴールキックが弾んでエヴラが被ったところに、レアル戦に続いてまたしてもドッセーナ!! スーパーループで4点目!!!! 歓喜の You’ll Never Walk Alone が聞こえ始め、そして、終了の笛! ユナイテッド相手に4-1!!!!これ以上ない大勝利で、最高の1週間を締めくくった。
決して万全な体制で臨んだ試合ではなかった。 アロンソ、ベナユンは当初から離脱、アルベロアもウォームアップ中に張りを感じ、大事を取ってベンチスタート。 代役は、未だに波の激しいルーカス、そしてボロ戦で2失点に絡んだヒーピア。 ヒーピアの場合は、ディフェンスラインをいじくったラファにも非があるので非難するのはかわいそうだが、いくら信頼の置けるヒーピアとはいえ、試合開始1分前の先発通知では不安要素と呼ばざるを得ない状況だった。 が、この大一番のディフェンス陣とルーカスの出来は、十分に合格点を与えられるもの。 ルーカスはアロンソの不在を全く感じさせない落ち着いたプレーぶりで、守備にもよく顔を出していた。 そして急遽ヒーピアを使ったラファ自身も、ボロ戦の失敗から学んで守備面を完璧に修正してきた。 右バックでは、しんどいと言っていたキャラガーを右サイドで使うには使ったが、攻撃参加を控えさせたことで守備に専念させたこと。 そしてシュクルテルをセンターで固定し、ヒーピアと組ませて安定感を生ませたこと。 これで右サイドからの攻撃は減ったが、その分守備面では相手の反則級の攻撃陣に崩される場面を大幅に減らすことに成功した。 相手が相手だけにチャンスを作られるのは仕方がないことだし、キャラガーがサイドでスピードについていけない場面もあった。 しかし、組織として崩されていたボロ戦とは違い、今回は個人が振り切られる崩され方。 これには、当たり前のようにカバーだったりリトリートだったりと約束事が準備されているので、いつも通りのレッズの堅守で跳ね返すことができた。
そしてトーレスについて。 レアル相手に点を取り、今度はユナイテッドからも貴重な同点ゴールを奪った。 足を気にしていた素振りが一体どれくらい本気なのか見当がつかないが、ケガさえなければもう怖いものは何もない。 レアルとユナイテッドから8点も奪った攻撃を牽引していたのは、間違いなくジェラードと彼。 動けるスペースがぐっと狭まる格下相手のゲームでは、この2試合ほどうまくはいかないだろうが、プレミアのタイトルがまた手の届く位置まで戻ってきた今、トーレスの活躍は絶対に必要。 ジェラード共々、サイドに流れてボールを受けるなり、ダイレクトで落としてミドルを促すなり、相手の守備網をかいくぐる為に考えうる限りのアイデアを用いて、ゴールをこじ開けていって欲しい。
果たして、勝負の1週間は、最高の1週間になった。 自分たちの実力がトップの中でも限りなく頂上に近いことを、この2試合は分からせてくれたはず。 ラファ自身も、自分の作り上げてきたチームがどれくらいのレベルに達しているのか実感しているはずだ。 あとは、その“自分たちはどこにでも勝てる”という自信を、残りのプレミアの相手全てにぶつけられるかどうか。 あと9試合で、この試合の点のように順位までひっくり返せるかどうかは分からない。 しかし、勢いがあるのはリヴァプール。 1試合1試合自分たちを信じて戦い続ければ、ひょっとすると・・・ 面白くなってきた。
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