2009年05月30日

最終戦 v トッテナム (H) : Farewell to the season, and to the legend.

Week 38 : 24th May, 2009

リヴァプール 3v1 トッテナム

先発:4-5-1
レイナ:キャラガー、シュクルテル、アッガー、アウレリオ:マスチェラーノ、アロンソ、カイト、ベナユン、ジェラード:トーレス

交代:リエラカイト’66)、エンゴグトーレス’79)、ヒーピアジェラード’84)

得点者:トーレス(’31)、ハットン(’64・OG)、キーン(’77)、ベナユン(’81)

*MOM:ヒーピア



雑感:

今振り返ってみると、ピッチの上でもピッチの外でも話題に事欠かない、本当に中身の濃いシーズンだった。 バリー騒動から始まり、久々のユナイテッド撃破、序盤戦の連続の劇的逆転勝利、チェルシーを倒しての初の首位、ホームでの歯痒い連続引き分け、ジェラードの暴行騒動、半年でのキーンの放出、3度立ち塞がるエヴァートン、オーナーも絡んだパリー辞任騒動、レアルユナイテッド撃破の歓喜、ラファの契約延長、捕まらないユナイテッドチェルシーとの激闘の末CL敗退、そして怒涛の追撃も悲願の優勝は達成ならず・・・ タイトルを1つも獲れていないのが信じられないほどの強さを見せてくれた、今期のレッズ。 膿を出し切れないままシーズンに入ってしまったこと、板鋏みのような状況に陥ったベニテス、チームに蔓延した指揮官の迷い。 ターニングポイントとなったホームでのレアル戦までの7ヶ月間、その代償は大きかった。
 


さて、ひょっとすれば、プレミアのタイトルを懸けての戦いになっていたかもしれない最終戦。 相手は今期の2敗のうちの1つを喫したスパーズ。 カーリングカップでもやられたので、しっかり叩きたいところ。 ヨーロッパリーグへの可能性を残しているので、全力で来るはず。 ヒーピアは最後もベンチスタート・・・ コップエンドに浮かんだSAMIの名前とフィンランドの国旗に、少しはにかんだような表情。 彼のリヴァプールへの貢献を考えれば、最後くらい90分見たかった・・・ それと、バベルがベンチにいない・・・ アンフィールドに帰還したキーンは、キャプテンのアームバンドを付けている。 最初のシュートはジェラード。 エリアの外からミドルを狙うも、バーを越えてゴールの屋根へ引っかかる。 右からのボールをダイレクトにインフロントで曲げる得意な形だった。 テンポ良く攻めるレッズ、コーナーを立て続けに奪うと、シュクルテルの落としにベナユン! バイシクルは当たり損ねる。



あのリヴァプールらしいプレスも見られて奪う位置も高く、パス回しも本当に小気味いい。 シーズン序盤のあのアイデアのかけらもないサッカーとは大違いで、選手間の連動も本当にスムースになった。 スパーズは右サイドに幾度かデフォーを走らせるが、なかなか合わない。 レッズアウレリオがクロスにサイドチェンジにいいパスを見せる。 スパーズの最初のシュートはアスー=エコトのロングシュート。 レイナにはノープロブレム。 中盤に差し掛かると、少しボールを追いかける時間帯に。 トーレスが1人でスピードを活かして切り込むが、シュートは打てず。 どことなくゆったりとした展開だったが、そんな中で先制ゴールが決まる。 アウレリオのサイドチェンジをアスー=エコトがクリアミス、カイトが左足で上げると、マークを外していたトーレスがフリーヘッドをバー経由で叩き込んで1-0! 2シーズン86試合目で、もう50点目!!!!! 凄い・・・



逆のエンドでは、キーンがシュートを明後日の方向へ飛ばして、冷やかしの口笛の音。 今度はトーレスが沸かす番。 エラシコを披露して拍手が起きる。 レドナップは怪我のジェナスに代わってベントリーを投入。 ベントリー・・・ ゾコラのロングパスに巧くデフォーが抜け出し1対1になるも、レイナが落ち着いて体に当ててピンチを回避。 なにか最終戦とは思えない、少しばかりぬる~い感じで前半終了。



後半、サミの出番はまだか・・・ まずはトーレスジェラードのグラウンダーのクロスに足から飛び込むが、ブロックが入る。 マスチェラーノの強烈なミドルも、途中で相手にぶつかる。 シュクルテルの狙い済ました強烈なタックルでこぼれたボールを拾ったアロンソが、ハーフラインから得意なロングを狙うがゴメスがキャッチ。 去就がひっきりなしに騒がれてしまうアロンソだが、ラファが‘出さない’と言っているのは頼もしい限り。 少しやる気の出てきたスパーズはエリアへ近づき始めるも、いつかのレッズのように右へ左へ行ったり来たり、崩しきれない。 ベイルの強烈なFKもレイナの正面。 攻めに転じて、コーナーのこぼれ球をシュクルテルがコントロールしボレー! ピンボールのように敵味方に当たりまくって結局ゴールキック。



リードを広げられない煮え切らない展開だったが、ようやくの追加点は見事なパス回しから生まれた。 右サイドから、キャラガーアロンソカイトベナユンと渡り、リターンを受けたカイトがシュート! ハットンに当たりゴール!! 2-0。 これで勝ち点3は大丈夫。 その直後にはジェラード。 後ろからのアッガーのボールを、エリア内、敵のラインの後ろで胸トラップし、角度のないところから低く叩きつけるもファーの左ポストに阻まれる。 アロンソもコーナーの繋ぎを受けて遠目からファーポストへ巻いて狙うも、セーブされる。 そして、ようやくヒーピアがウォームアップ開始。 ベントリーは良いクロスを2本入れるが、合わない。



サミはまだか・・・ アッガーがぐんぐん進んでいって、エリアに進入するところでジェラードへ預ける。 スペースも確保し、右足でファーに巻いて3点目だと思いきや、僅かに外してしまう・・・ リエラの積極的なドリブルからの右足のシュートも左に外れ、そして突然の失点。 ロビー・キーン。 オフサイドラインをギリギリで抜けて、レイナの体が傾くのを待って冷静に決めた。 しかし喜ぶ素振りもない。 夢のリヴァプールを追い出されたキーン。 悪いのはリヴァプール。 本当にかわいそうだった。 アンフィールドのサポーターの前でのゴールは、感謝の気持ちといったところか。 ベントのヘッドは右。 そして、試合を決定付ける3点目も高めのプレスから。 ジェラードが奪ってベナユンへスルーパス。 上手く左足へ持ち替えて流し込み3-1。 待ちきれないレッズサポーターから‘OH SAMI’と大きなチャントが巻き起こる。 エリアすぐ外のジェラードのFK、またまたポストを掠めてボールはコップエンドへ。



そして遂にヒーピア登場!!!! 6年前に譲り渡したキャプテンマークを、その時受け継いだジェラード本人から腕に巻いてもらい、颯爽とピッチへ。 10年にわたり本当に素晴らしいプレーを見せてくれたアンフィールドでの、最後の勇姿。 あのユナイテッド戦以来初めて、背番号4が輝いた。



リエラが果敢に切れ込み左足でクロスに放つも、またも僅かに入らない。 ベントサミに競り勝つも枠を捉えず。 そして、最高のフィナーレが訪れかける。 右コーナーに合わせたのはヒーピア!!!! しかし、ライン上でクリアされてしまい、シナリオ通りとはいかずにため息のアンフィールド。 そして今シーズン最後のホイッスル。 カメラがサミを追い続ける。 レッズのチームメイトと抱き合って、キーンとも抱き合って、堪え切れなくなってレッズのシャツに顔を隠して。 みんなが寄ってくる。 レイナに肩車されて、まるでこどものように目に涙を浮かべているサミ。 少し視界が霞んだ・・・・ 今でも本当は信じられない・・・・ 信じたくない・・・・ 心からお疲れさま、サミ。 そして、シーズン最後のホーム戦恒例、選手たちと一緒に選手の子供たちもピッチに登場。 選手たちの緊張感から解き放たれた表情も相まって、心を癒される風景だった。 長いシーズンを戦い抜いたレッズのプレーヤー一人一人に心から感謝したいと思う。 本当にお疲れ様でした。 素晴らしいシーズンを一緒に過ごさせてもらいました。



はぁ・・・ 凄いシーズンだった。 喜怒哀楽、どれもが入り混じった、これ以降決して再現することのできない、そんなシーズンだった。 劇的な勝利も何度もあった。 思いがけない敗戦もあった。 不甲斐ない試合もあったし、誰もの予想を超える素晴らしい試合もあった。 タイトルは獲れなかった。 けど、自分の中ではリヴァプールの力がどれくらいのものか分かっているつもりだ。 アンフィールドに掲げられていた一枚のバナーがそれを完璧に表してくれていた。


SOMETIMES EQUALLED NEVER BETTERED


来シーズンこそは・・・!!!!!!!!

posted by NO8 |04:39 | 08/09プレミアリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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