2008年01月03日
高速駅伝と給水の必要性について
今年の箱根駅伝が終了しました。 前評判どおりの総合力の高さを見せ付けた駒澤大学の優勝で幕を閉じました。 1万メートル28分台の選手をそろえ、優勝候補の筆頭に挙げられていましたが、そのプレッシャーをはねのけての快勝でした。 大八木コーチの選手配置・登用もぴったりはまっていましたが、指導者の期待にこたえてその力を存分に発揮した選手も見事でした。2、3年生も多く、しばらく常勝軍団になるかもしれません。 早稲田は9区で抜かれ2位でした。 エースを故障で2区に使えなかったものの、今まで鬼門とも言われていた5、6区の山で区間賞をとり、駅伝の流れにきっちり乗った感じがあります。 各選手もそれぞれの持ちタイムどおりの力を出していた感がありました。 来年は6区で区間賞を取った加藤選手、4月に入ってくる気体の新人をあわせ戦力の底上げを図り、名門復活を確固たるものにして欲しいです。 3位にはいった中央学院大学の健闘も光りました。 2区、9区といわれたエース区間で、主力選手がしっかり走ったことが大きかったですね。ただ、4年生が抜けたあとどのように下級生がチームを盛り立てていくか、一年かけてじっくりチームを作って欲しいです。 4位の学連選抜の快走にも拍手です。 「レースの引き立て役」「お情けの残念賞出場」など揶揄する声がありましたが、今回は予選会で涙を飲んだチームの中から実力者をきっちり招集し、各人の調整も上手くいっていたようでしたね。 ゴール後に互いの健闘をたたえあう笑顔を見て、一ファンとしては胸が熱くなりました。互いに何かを感じ、学び取って、母校へ帰っていかれることでしょう。少なくとも、今年の学連選抜の出場については大きな意義があったことは間違いあいません。 学連選抜の健闘で、予選からの出場枠が一つ増えましたが、実力校の東海大、日体大、順天堂大が予選に回ることで、非常に厳しい予選会になりそうです。 さて、三校も途中棄権があった今回の大会でした。 調整ミス、ペース配分のミス・・・様々な要因があろうかと思います。 箱根経験者の弁では、「ガッツが足りない」「最近の選手は甘い」などという根性論が出てましたが、私は違うように思います。 昨日もそうでしたが、二日とも穏やかな陽気の無風状態のレースコンディションでした。風がないため自分のペースで走りやすかった反面、汗が蒸発せず体感温度はかなり上がっていたはずです。 人間は体温を下げるために発汗しますが、汗自体が蒸発して気化熱として体温を奪わなれば体温は下がりません。そのため、一層の発汗が脱水を助長したと思います。駅伝ランナーは、レース前に自らの身体に蓄えた糖分とグリコーゲンをエネルギーに変えて走りますが、脱水が進むとグリコーゲンを貯える肝臓への血流が低下し、血糖が下がりエネルギー不足を起こします。また、発汗に伴い、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質(ミネラル)を失うと、筋肉の運動に支障が出て痙攣をおこします。 そこで、こまめな水分補給や糖質、電解質の補給がレース中も欠かせません。現在15キロの地点での給水が認められましたが、おそらくミネラルウォーターでしょう。軽度の脱水の場合はミネラルウォーターでも十分に体内に吸収されますが、脱水が進むとナトリウム、糖質がないと水分吸収が低下します。 途中棄権やブレーキになった選手の中で、元からの体調不良や故障があったかもしれませんが、10キロ過ぎの時点ですでに脱水に陥り始めていた可能性も考えます。 カツを入れたり、レース指示の意味もあったかもしれませんが、駒澤大学の大八木コーチが、10キロ地点で選手に水分を与えていたのが印象的でした。9区で快走した堺選手も3キロ過ぎですでにかなりの発汗をしていました。8区の深津選手も途中ペースが落ちかけたときに絶妙のタイミングで水を渡していました。 各選手、ぎりぎりの状態でレースをしていたように思います。 選手が自らの限界近くで走る以上、給水は重要と思います。 マラソンでは5キロおきに給水があります。各選手はスペシャルドリンクとして、糖質やミネラルを補給しているはずです。箱根駅伝もマラソンの半分とはいえ20キロあります。最低でも、10キロ地点で各校それぞれのスペシャルドリンクを取らせるようにしても悪くはないと思います。せめて、ミネラルウォーターでも5キロおきに取らせて上げてほしいです。 「水を欲しがるなんて甘い」という意見が陸連幹部から聞こえてきそうですが、高度の脱水で循環不全をおこせば多臓器不全や脳障害も起こします。夏は毎年何人もの若者がスポーツ中の脱水で命を落としています。気温の低い冬でも、脱水が怖いことには変わりありません。 前途ある若い学生ランナーを守って育ててあげるのは、年長者の責務ではないでしょうか。 近年、区間記録の更新が相次ぐということはレース自体が高速化し、選手のペースが昔より速いのです。年毎にレースの注目度が高くなり選手の緊張感も強くなる一方ですし、選手の能力が均衡化すれば、当然オーバーペースになります。 精神鍛錬という言葉も分からなくはないですが、もっとスポーツ生理学に基づいた陸上競技というものを考えて欲しいです。 ちなみに、2007年夏の世界陸上大阪大会で日本選手が陥ったのも、同じ症状だと私は考えています。プロのアスリートでも2年に1回の大会ではあのようになるのですから、自分の青春や人生の全てをかけてまで走ろうとする学生選手が陥っても、なんら不思議ではありません。
posted by kusunoki |16:33 |
陸上競技 |
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よもや、3校の途中棄権とは・・。 【☆ BPJ Club ☆】
今年の箱根駅伝は、超戦国駅伝と戦前から言われていました。 年々、シード校と予選会から勝ち上がってくる大学との差が縮まっている。 箱根駅伝の人気と知名度が上がれば上がるほど、 母校のタスキにかかる名誉、周りの期待、部員の思い・・とあいまって、 選手たちにかかるプレッシャーは計り知れないものとなる。 3年振り6回目の総合優勝の駒澤大学、本当におめでとうございます。 準優勝の早稲田大学も、12年振りの往路優勝と古豪復活、良かったです。 中央学院大学は、区間新の激走、すごかったと思います。 箱根駅伝の往路↓ ht
全国大会より盛り上がる関東大会 【あさちゃん。スポーツ】
今日のスポーツ紙は、お約束の2紙(人気ブログランキング野球部門の諸ブログが取り上げる内容)以外は、箱根駅伝の 「早稲田往路優勝」 でしたね。 昨日は、4区にあたる(JR東海道線)二宮駅前で観戦していました。 昨年までは、3区の茅ヶ崎市内のコース沿いの某コンビニに車を止めて見ていたのですが、(2007年1月2日・2005年1月2日) 今年はガソリン高騰の折、電車で現地まで行くことにしました。 候補地としては、当初箱根湯本駅付近又は小田原中継所付近を考えていたのですが、夜のマスターズリーグ観戦の前に、三ツ沢か
サッカーの常識は陸上の非常識?! 【発汗 (;^_^A】
まぁ、箱根駅伝で3校棄権の結果を受けて「情けない」と口にした関東学生陸連の会長をどうこう言うわけじゃない。あのA会長の件はどうやらマスコミのミスリードの様相だという。で、給水ですが…僕が中高生のころは、クラブ活動中に水を飲むなんて思いもよらなかった。ま...
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【箱根駅伝】駒澤大学が順当に優勝、1大会史上最多の棄権3件発生 【名無しのデムパ論】
今年の箱根駅伝も華やかに行われたのであるけれども、残念ながら史上最多の3チームの途中棄権という事態になってしまった。
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長距離走での給水は常識
全く賛同いたします。
20kmを越える(4、9区は別にして)長距離ロードレースでマラソンよりも相当早いペースで走っている箱根駅伝はもう給水所を設けるべきだと思います。
今は条件次第ではトラックレースでも給水を設けている時代なのですから、関東学連の英断を期待したいですね。
ただコンディショニングに問題のあった選手にトラブルが起きているのも事実で、監督の選手管理の問題もあるのでしょうが。
人とお金がなければサッポロビールと日テレに依頼しても罰は当たらないと思いますね。
posted by ペンギン | 2008-01-03 17:56
高速駅伝と給水の必要性について
給水の必要性について、まったく同感です。確かに「根性論」も理解できなくはありませんが、伝統あるレースで、選手がベストを出せるようにしていくことは大切だと思います。往年の名選手に言わせれば「ヌルイ」でしょうが、その人たちの時代の「駅伝」では、近年の予選会も突破できないのでは? レベルは高くなってきて、いえ、すでに高いのです。実際を見てほしいと思います。
箱根を卒業して、フルマラソンに向かう人もいるはずです(かつての瀬古選手のように)。正月行事としての駅伝ではなく、マラソン代表を狙える選手を育てることができる駅伝として明確な方向性を持つのも悪くないと思います。ですからなおさら、走者のサポート体制についても、フルマラソン同様の考えかたを導入しても、プラスの面が圧倒的に多いのではないかと思います。
ここ数年間に「途中棄権」のシーンを何度か目にしました。理由は幾つかあるとはいえ、選手・監督・部員・沿道の観客・テレビの前のファンすべてがとても残念な気持ちで、やるせない気持ちでそのシーンを見ています。少なくとも「脱水症状」という理由の棄権を少なくしていくことは、必要なことではないでしょうか?
できれば来年の箱根(予選も含む)からでも、「給水ポイント」を導入してみてもいいと思います。
posted by トンちゃん | 2008-01-03 18:07
高速駅伝と給水の必要性について
まったく同意見です。あれだけ高速化すると科学的見地からエキデンを見据える必要があります。最後にどの解説者か知りませんが「プレッシヤーに弱い」と言ったヒトがいました。その解説者はそのスピードで20k走ってみたことがあって言えたのでしょうか?
うまく給水を利用し勝利した駒沢は本当に素晴らしいチームだと思いました。
posted by miyupyon | 2008-01-03 20:50
コメントありがとうございます
高速駅伝と給水の必要性について
ペンギン トンちゃん miyupyon さんレスありがとうございます。スポンサーもついて、交通整備などのバックアップもしっかりした大会なので、5キロ位で給水ポイントがあっても良いかな?って思います。確かに、順大、東海大は他にもブレーキの選手がいたので、チームとしてのコンディショニングに何か不具合があったかもしれませんね。給水や途中でのコーチング等も含めた選手のサポート能力も含めて、「チームとしての駅伝」が競われる時代になってきていますね。給水にもっと注目して、選手や指導者に「スポーツ生理学」「健康管理」を学ぶ機会を設けてもらいたいです。残念ながら、日本はまだまだその分野で世界に遅れているようです。学生の頃からそういった「戦い」をすることで世界を知り、世界と戦える選手を育てられるのではないでしょうか。箱根駅伝も、もはや「精神鍛錬」という時代ではなく、いろんな意味で世界を意識してもらいたいです。そうすれば、「箱根で燃え尽き」選手寿命を縮めてしまう才能ある若いランナーを減らすことができるのではないでしょうか。いろんな意味で、駒澤大学の総合力の強さが光った大会でした。ちなみに、「練習環境も昔より整っているのに・・プレッシャーに弱いのでは・・」とおっしゃったのは中央大OBの碓井哲雄さんだったと思います。
posted by kusunoki | 2008-01-03 22:04
高速駅伝と給水の必要性について
内容は全くの正論だと思います。
せっかくですから各大学陸上部OBに仕事を頼むのも意外にいいかも。
posted by S | 2008-01-03 23:50
高速駅伝と給水の必要性について
おっしゃっていること、まったくの正論です。
精神論で片付けてしまっている現状を憂います。
「プレッシャーに弱いのでは・・」と言った中央大OB碓井さん、「箱根駅伝を選手を潰す大会にしてはいけない」といいつつも「情けない。各大学には今回の反省を次に生かして欲しい」と大学の指導方法を批判した青葉会長・・・。そういうこと言う前に、そしてそういうことが分かっているなら、関東学連としても早急に手を打って欲しい。
というか、運営側の、そして重要な役職にいる人間が、責任を大学側に全て押し付けるような発言をするのは、無責任すぎるのではないでしょうか。
ちなみに、学連のHPに箱根駅伝の「実施要綱」が掲載されていたので見ましたが、給水について具体的な事項はなく、逆に「競技者は理由の如何に問わず、競技中にいかなる人の手助けも受けてはならない」となっていました。
おそらく給水も含んでいるのでしょう・・・。
今回は、気温の上昇を考慮して、監督会議で1回の給水を決めたみたいで。
これだけ大きな大会になった(なってしまった?)のだから、旧世紀の精神論なぞ捨てて、最先端のスポーツ生理学を取り入れて欲しいです。
でも、「ブレーキの絵がおいしい」って思ってる人達も居るんだろうなあ・・・。
posted by YEBISU | 2008-01-04 01:24
高速駅伝と給水の必要性について
中央大学OBの碓氷氏の「ひ弱」発言は判らないでもない。黄金時代の日体大なんかほとんどの主力選手が監督をボイコットして各自が出身高校等で自分で練習内容を考え、自分で自分を鍛えそして箱根に集まって優勝をかっさらっていく野武士的なところがあった。
しかしハイスピード時代になり各校のエースランナーは10000mでミュンヘンオリンピックの入賞タイムを上回っているのだから人間の限界に近ずいてきていると思う。
各大学・協賛メーカー・マスコミ各社の売名的な面もあるので硬苦しいことを言わずスペシャルドリンクを5kおきに設置すべきだと思う。
僕が選手だった30年前は2、3の強豪校以外すべて弱小チームで今のタイムと比べるとものすごく遅かった。
posted by aok1963 | 2008-01-04 02:58
高速駅伝と給水の必要性について
皆さんの意見を聞いて、私も箱根駅伝ファンとして応援し続けて早何10年ですが、ハイスピード駅伝となってきている昨今に給水ができないと言うのはただただ不条理だと思います。
根性論というのは「大昔」の話で、今やスポーツ生理学で給水はアスリートのパフォーマンスを引き出すには欠かせない要素となっているのに、途中棄権をわざとさせているとしか思えない運営に怒りがこみ上げてきます。
またこの件に関して、もしサッポロというドリンクメーカーが足枷になっていると言うのなら、それこそ大問題だと思います。
世界に通用するアスリートを養成するためのステップであるはずの箱根駅伝が、このような「選手を使い捨てる」大会へと堕してしまうというのはただただ残念でなりません。
posted by simsim | 2008-01-04 03:53
コメントありがとうございました♪
Sさん YEBISUさん aok1963さん simsimさん コメントを書きこみくださいまして、ありがとうございました。教えていただいた情報で、「今回は、気温の上昇を考慮して、監督会議で1回の給水を決めたみたいで」とありました。すると、この申し合わせが無ければ給水は無かったということなのですね。もしそうだったら、10人近く倒れていたかもしれませんね。監督会議で給水の議題がでたということは、各チームとも意識しているわけでしょうから、今後の大会では何らかの動きがあるかもしれませんね。また、スペシャルドリンクといっても、味、温度、糖質(果糖)、ミネラル分の配合など、選手個人個人の特性や気象条件を加味した、微妙な調整作業が必要になります。うまくいけば、終盤のタイムが1分近く変わる可能性は十分にあります。戦国駅伝の混戦を抜け出すために、各大学が総力を挙げてこういうことに取り組んでいくことも、違った「戦い」が見れて面白いかもしれませんね。医学部、理学部、薬学部、OBの協力・・・様々な智恵の結集をしてみて欲しいですね。
>大会会長でもある関東学連の青葉昌幸会長は「情けない。すべての駅伝の教科書のようになっている大会。大学で指導、勉強してほしい。(指導者は)選手を見詰め鍛えてほしい。速い選手はいるが強い選手はいなくなった」と各校の指導法を批判した。・・・・いやはや、軍隊教育ではないんですから・・・確かに昔の実力選手に比べ好不調の波が大きかったり、故障も多く、ひ弱な感じも無くは無いですが、むしろオーバーワークになっていないのか気になっています。
>大会運営委員を務める神奈川大の大後栄治監督は「今後、給水の回数や中身などについて対策会議を開いて検討する」とした・・・・・・・今後の動きに期待です。
posted by kusunoki | 2008-01-04 12:55
高速駅伝と給水の必要性について
スポナビのブログ「金哲彦のLife Stile Running」にこのように書かれていました。
アクシデントは、駅伝のドラマ的要素は高めますが、学生たちが将来立派な選手として育っていく課程での経験としては、決してプラスとなるとは思えません。
途中給水や監督車だけでなく、アクシデントを起こさないための抜本的な方策を、今こそ検討すべきでしょう。
みなさんのご指摘はもっともだと思います。
その一方、棄権が箱根駅伝のドラマ的要素を高めているのも、また否定できない事実なのでしょう。競技者にとっては冗談ではないのでしょうが。
今日の読売新聞朝刊コラム「編集手帳」も優勝ではなく棄権をあつかったものでした。
(それにしてもこのコラムうまい。凡百のスポーツ紙の記事よりはるかに少ない字数で、見事に映像を浮かびあがらせている。筆者は誰なんでしょう。)
わたし自身、棄権者の名前はスラスラと出てきました。
人間の残酷さとは、このあたりに潜んでいるのかもしれません。
posted by 由比彰紀 | 2008-01-04 13:18
高速駅伝と給水の必要性について
選手が途中棄権することは、とても残念なことです。
私自身も、経験者として別の角度からこの苦渋を味わいました。
ただ、間違った知識もいくらか横行しているようなので、少し確認したいと思います。
日本の冬で、熱中症の中でも「熱射病」が起こることはまずありえません。今回の途中棄権はたぶん「熱痙攣」によるもので、これは多量の発汗後に「水」のみを摂取した時に起こるもののようです。言い換えれば、相対的な電解質(ナトリウム)不足です。最近、脱水による途中棄権が見られるのは、気温が高いからではなく、「給水」を行ったからという可能性が考えられます。
個人的には、途中棄権の最大の理由はコンディショニング不足と体調を無視したレース(ペース配分など)を行ったことにあると思っています。
加えて、ここ数回の大会では、「各区間15km前後の学連が定める地点において1回のみ給水を行ってよい」ということになっていたはずです。(この制度ができてから、アクシデントが増えているような気もします)
さらに、未確認の内容で真偽を確かめておりませんが、今回は事前の監督会議で「伴走車から自由に降りて給水を行ってよい」旨の申し合わせがあったという情報もあります。
給水などの条件は整えられるべきでしょうが、平等性・公平性は保って欲しいと思っています。何しろ「給水」は「パフォーマンス向上」に「効果」があるものですから「恣意的に」タイムを縮める事にもつながるのです。ですから慎重に議論してもらいたいです。
「何でもあり」では逆に秩序を乱し、ドーピングの思想へ発展しかねません。
最後に、私見ですが「強い選手」とは精神論や根性論でなく「事にあたって万全の準備を怠らない選手」のことで、昔も今も変わらずに居ると思います。東海の佐藤選手などは速いだけの選手とは思えません。そして「各大学での指導」についても、万全の準備を行うための知識も含めて、鍛えて(丁寧に指導して)欲しいという意味にも思えます。
勝手な事を述べてしまいましたが、注目度による選手へのプレッシャーがあることは間違いないと思います。箱根駅伝のお祭り的要素の中でも、ニュートラルな部分を保ちながら、関係者(応援する人も含め)に幸福をもたらし、実りあるイベントであってほしいと願っています。
posted by 原田正彦 | 2008-01-04 20:25
由比彰紀 さんへ
コメントありがとうございます。箱根駅伝自体が、もはや選手の憧れや、長距離選手の鍛錬と育成という場を超えて、「正月の国民的行事」へと一人歩きしている感があります。そういった中で、各大学チーム、選手、指導者に「冷静になれ」というのも難しいですよね。プロの選手ですら、世界選手権やオリンピックなどのさいには調整ミスや緊張から自分の力を出し切れないものですから。関東学生陸連の青葉昌幸会長のコメントも、新聞によって書き方がまちまちで「優勝争いが激しくなり、どの大学もぎりぎりまで選手を仕上げるなど勝利至上主義の影響が出てきていると思う。監督は選手の健康管理を徹底して欲しい」というコメントも載っており、「選手を根性無し」と罵った訳ではなく、会話の断片しか捉えて載せないマスメディアの稚拙さと、情報の一旦だけをつかんで一喜一憂する市民の危うさを自ら体現してしまいました。いずれにしろ、今後の陸連や各大学の対応を、一ファンとして冷静に見守って生きたいです。
posted by kusunoki | 2008-01-05 11:17
原田正彦 さんへ
丁寧で分かりやすいコメントを載せてくださり、ありがとうございました。人違いなら失礼を致しますが、私の記憶が正しければ78回大会でWを胸に2区を快走された、原田選手ですか?箱根を経験された方のコメント、非常に重く受け止めました。 「熱射病」「熱痙攣」「熱疲労」の区別、確かに大切です。ただ、三者の病状は紙一重でどちらに転ぶか分からないことがあります。気温の低い冬季は、「熱射病」のリスクは低いですが、マラソンという筋肉を酷使した状態では、「横紋筋融解症」を併発しやすく、脱水から腎不全を招く恐れがあります。バランスの良い糖質、ナトリウムを含んだ低浸透圧の水分摂取が重要です。ただ、軽度の脱水や体温を少し下げるためには水分摂取のみで対応が可能です。「ナトリウム」の必要性はその時々でも異なりますし、「ナトリウムが欲しい」という自覚症状が重要です。このような判断力も、選手個人には必要ではないかと思います。 給水に際して、スペシャルドリンクなどで大学個々の差が出るかもしれませんが、5キロごとなど配置を公平にすればそれは世界の舞台でも行われていることなので、私は問題が無いと考えています。ただ、ご指摘いただいた「水」のみの摂取と同じでこのドリンクもその時々で内容の選択を誤ると、腹痛などの腹部症状などが出ることがあります。ただの「水」(マラソンでのスポンジ)と「スペシャルドリンク」の使い分け、その判断力も選手には必要です。ドーピングについても、むしろ選手や指導者がしっかり勉強するよい機会ではありませんか? 平等性・公平性について言及されていましたが、私は給水よりも「監督車からの叱咤激励」の方が問題かと思います。駒澤大学の大八木コーチの罵声は、あまり聞いていて気持ちの良いものではありませんし、そこまで手取り足取りペース配分やレースの駆け引きを指導されて選手が育つのでしょうか?選手の走行状態や健康状態を管理し、いざというときにすぐに駆け寄ったりストップさせるための伴走は必要ですが、「指導」はおかしいです。これこそ、選手の自主性や経験を育てるためなら「沿道から声を掛ける」べきです。マラソンでは誰も伴走車から指導はしてもらえませんから。 それこそ原田さんが指摘された「強い選手」は、監督に指示されるまでもなく、自分の力、現在の自分のパフォーマンス、なすべきこと、「出来ること」がしっかりと分かっているのでしょうね。東海大の佐藤選手も、早稲田の竹澤選手も、現在の自分のパフォーマンスが完全ではないことを知りながらも、しっかりと自分なりのペースを作っていたように感じました。でも、こういう力のある選手が増えてきていますし、その選手を目標に他の選手のレベルも上がっており、年毎に厳しい戦いが繰り広げられるのですね。 年長者の「根性論」について、マスコミ報道などの一部分のみを捉えて過敏に反応した自分も、今後はもう少し冷静な視線で選手の健闘を見守って行きたいと思います。ありがとうございました。
posted by kusunoki | 2008-01-05 12:09
高速駅伝と給水の必要性について
私の感じた事全てここに書かれていました。この意見を大会主催者に届けてもらいたい気持ちでいっぱいです。
大会主催幹部のご年配の方々と、お若い監督の方々との認識にズレもあるのではないでしょうか?その辺りをうまく意見交換し、お互いの時代に経験した知恵を取り入れ融合できれば、もっと発展してゆくのではないかと思いますが、なかなか難しいのでしょうね。
ただ、スポーツは安全が最優先されなければならないと思います。スポーツ医学を取り入れ科学的根拠を示せるルール作りをし、その上で心身の鍛錬云々の検討に入って頂きたいです。
私の時代には、「練習中一滴の水も飲むな」と指導されてきました。ですが、現在ではその指導が訂正されています。この事からも最新のスポーツ医学を取り入れ、その時代にあったルールに変更していく必要があるのではないでしょうか。
選手の安全を切に願っています。
posted by ママ | 2008-01-06 00:12
ママさんへ
コメントありがとうございます。
私も高校時代テニスをしていましたが、練習終了まで一滴の水も飲みませんでした。「根性をつける」ためにはそうしないといけないものと思っていましたし、誰もこまめな水分補給については教えてくれませんでした。たしかに、昔のマラソン選手は野武士のようにふてぶてしく逞しかったと思います。でも、ブレーキや調整ミスもあったと思います。今ほど注目を浴びていないので、目立たなかっただけだと思います。年長者の根性論も大切ですが、若い指導者の理論と組み合わせて、より良い大会運営を望みたいですよね。
箱根駅伝については、主催者の方でも給水についてのルール作りが話し合われることになりそうなので、ファンとしてはしばらく静観してみようと思っています。大会運営委員を務める神奈川大の大後栄治監督が、「今後、給水の回数や中身などについて対策会議を開いて検討する」というコメントを寄せています。大後監督も過去に途中棄権を味わった苦い経験を持つ指導者ですので、適切な判断をしてくれるものと期待しています。 それにしても、私も含めてこれだけ多くの方が様々な意見を持つあたり、「箱根駅伝が国民的行事となった」ということでしょうね。今年は、箱根を走る現役ランナー、またOBランナーが北京五輪を目指します。各選手が選考会で持てる力をいかんなく発揮できるよう、陸上ファンとして応援したいと思います。
posted by kusunoki | 2008-01-06 10:35
高速駅伝と給水の必要性について
私は病気のこどもにもスポーツをさせたいと願う小児科医です。スポーツ少年の指導者向けにコラムを不定期に書いており、その中で脱水や熱中症などの予防の重要性を訴えております。
今回は箱根駅伝の話を書こうと考えていましたが、情報検索していて貴サイトに巡り会いました。kusunokiさんのご意見に全面的に賛成致します。
つきましてはご意見の一部を引用させていただき、URLもご紹介したいと思いますが、ご許可いただけますでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。
posted by 高橋英彦 | 2008-04-15 10:31
高速駅伝と給水の必要性について(続)
上のコメントをしたものです。コラムの執筆が終了しました。
残念ながらこちらの紹介はしませんでしたが、貴重なご意見を
読ませて頂き、参考になりました。本当にありがとうございました。
つきましては、上のコメントと合わせ、削除して頂ければ幸いに存じます。よろしくお願い致します。
posted by 高橋英彦 | 2008-05-06 07:56


