2009年07月27日

PHOTO 福知山成美・西元【検証甲子園NEWS】

福知山成美・西元

2安打を放った福知山成美西元

参考記事:「進化を続ける福知山成美」(7.26update)


PHOTO 氏原英明


posted by koshien2009 |14:58 | 京都府大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月26日

進化を続ける福知山成美

7月26日 京都大会 準決勝
福知山成美 6-2 京都外大西

レポート 氏原英明 


 京都大会は、いよいよ準決勝に突入した。カードは鳥羽VS龍谷大平安、京都外大西VS福知山成美という、馴染みの学校が4強に名を連ねた。
 なかでも第2試合に行われた「西高」VS「成美」は、新チーム結成時から評価の高かった両チームで、最後の夏、準決勝という舞台で相対するのは、非常に興味深いものである。

 試合は京都外大西・満薗、福知山成美・長岡の両本格派右腕が先発。
 長岡は言わずと知れた今大会NO1右腕で、満薗も昨年からのエースであり、実に楽しみな対戦であった。

 しかし、福知山成美のエース・長岡は本調子とは程遠い様子。投球がばらつき、ストレートにキレもない。中盤にはチェンジアップを多投するなど、良い意味ではない、一味違った投球を見せていたのだ。
 
 そんな長岡に対し、京都外大西が先に先制する。
 3回裏、先頭の尾崎が四球で出塁すると、犠打で二進。9番・前田は二飛に倒れるも、1番・中川が三遊間を破る適時打を放ち1点を先制したのだ。
 四球に始まっての先制点は試合の流れをつかむものである。

 だが、福知山成美は即座に反撃。
 4回表、1死から7番・西元がしっかりとらえて左翼前へのクリーンヒット。8番・岡上が四球で歩いて好機を拡大すると、9番・長岡が左中間を破る適時二塁打を放ち2者が生還。逆転に成功した。

 ここが福知山成美の強いところである。流れをつかまれてもすぐに跳ね返す。そうやって、今大会の4試合の接戦を勝ち上がってきたのだ。

 エースの長岡はセンバツ時のような、脱水症状に見舞われ、苦しいピッチングだった。ただ、それでも、かわす投球を心掛けて、京都外大西に付け入る隙を与えなかった。
 6回表には、7番・西元が左中間を真二つに破る二塁打を放つと、8番・岡上が左翼前安打でつなぎ、最後は長岡の左翼犠牲フライで1点を追加した。

 ところが、このあと、さらなるアクシデントが、長岡を襲う。7回を終えたところで、指先のマメが潰れ、投球が不可能な状態に陥ったのだ。
 8回裏の際、治療を施して、一度はマウンドに登ったが、投球練習2球を投げたところで、長岡は苦笑いを浮かべて田所監督に降板を申し出た。

 2点リードしているとはいえ、大エースの降板はそれこそ、福知山成美にとっては大きな痛手である。
 2番手に上ったのは2年生左腕の島本。今大会、登板があるとはいえ、この緊迫した場面での登板は2年生には重たいものだ。先頭に中前安打を許し、犠打で二塁へ進められると、ボークを犯してしまい、1死・三塁のピンチ。
 ここで、福知山成美守備陣が落ち着いて定位置を守ったことで、適時打は避けたが二塁ゴロの間に、1点を献上した。

 均衡していた中でとられた1点だけに、この嫌な流れは福知山成美にとってはどん底以外の何物でもなかったのだ。

 9回表、福知山成美の攻撃。先頭の1番・細野が倒れ、嫌な空気が流れたが、2番・今井が右翼を超える三塁打を放って、この空気を打破する。3番・杉本が四球で歩き、1、3塁とすると、たまらず京都外大西ベンチが動いた。
 ここでの1点が持つ意味がどれだけ大きいか、京都外大西・上羽監督は悟ったのだ。もちろん、福知山成美・田所監督の思いも同じである。

 京都外大西のマウンドには右腕の熊谷がのぼり、福知山成美の打席には4番・深瀬が立った。緊張の一瞬、その初球である。

 深瀬はストレートを狙い打ち。犠牲フライを狙った打球は快心の衝撃音を残して、左翼スタンドに突き刺さった。貴重な3点本塁打である。
 これで試合は決まった。2年生左腕には大きな3点であった。

 それにしても、福知山成美で目を引くのが、その思い切りのいいバッティングである。じっくり見ていくというより、積極的に振っていく。
 そして、とらえた時には気持のいい打球が飛んでいく。2安打を放った7番・西元、貴重な3点本塁打を放った4番・深瀬はその代表格で、目にとまった選手である。

 昨年10月、福知山成美・田所監督の打撃指導理論について話を聞く機会があった。その時、指揮官の言葉が、今も残っている。

 「ボールを見て行っての選球眼より、振っていく選手がボール球を見極められるようになる方が、いいバッターだと思います。西元なんかは、食いつきのいい選手で、どんなボール球にも手を出すんです。今は率は低いですが、これがボール球にバットが止まるようになったら、いいバッターになると思います」

 こう話していた秋を経て、センバツで優勝投手の今村(清峰)と対戦し、この夏を迎えた福知山成美。段階を経て、そのバッティングは作られていったのである。

 長岡への依存が懸念材料だった現チーム。
 明日の決勝は長岡が万全とは程遠い状態だと考えると、強豪・龍谷大平安を前に、そのバッティングがどこまで通じるのか。
 最後の試合でその真価が問われようとしている。

posted by koshien2009 |20:55 | 京都府大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月20日

福知山成美、京都学園 エース同士の見事な投げ合い

7月19日 京都府大会 3回戦 わかさスタジアム京都
 
 福知山成美3-2京都学園(延長12回)

レポート 氏原英明

 


奈良から場所を京都へ舞台を移して、福知山成美VS京都学園を見た。

 

 福知山成美とは、いうまでもなく、センバツ出場校である。エース長岡が大会NO1の注目右腕で、そのほかにも個性の強い選手がそろっている。優勝候補の筆頭格である。長岡は140キロ近いストレートとカーブ、スライダーが持ち味の本格派。最近ではフォークのキレも増してきた。チーム全体が長岡に頼りすぎるきらいはあるが、それほど彼の存在は大きい。

 

一方の京都学園は、ソフトバンク・大隣の母校として知られ、投手育成に定評がある。ことしのチームはエース右腕の高橋が注目選手。140キロ近いストレートとスライダーを持つが、ストレートでぐいぐいと押していく。小・中学時代の所属チームが大隣と同じで、レベルの高い指導を受けてきた。中学時代は全国大会で準優勝を果たすなど、高校入学前の実績では長岡を凌駕した存在だった。それが高校では伸び悩び、長岡に追い越されてしまったが、最後の夏、威信をかけて、彼と立ち向かった。

 

 つまり、僕が奈良から京都へ向かったわけは、そこにある。この両雄がどう激突するか、見たかったからだ。

 

 ただ、少しだけお詫びをしなければいけない。というのも、実は試合開始には間に合わなかった。奈良大会の試合が長かったからで、3回裏の京都学園の攻撃から見守ることとなった。

 

 3回を終わった時点では福知山成美が2安打無得点、京都学園が3安打で無得点。長岡は4奪三振、高橋は3奪三振、ほぼ互角の戦いだった。

 

 4回表、試合が動く。福知山成美は先頭の4番・深瀬が中堅を超える二塁打で出塁、犠打で三振、二死後、7番・西元がスライダーをすくい、左翼前に落とす適時打。福知山成美が先制。そして、圧巻だったのが、その裏、エース長岡は5番・高橋から始まる打順で、なんと三者連続三振を奪ったのだ。流れをくみ取った。素晴らしいピッチングである。

 

 5回表、福知山成美に追加点。先頭・長岡が出塁、二死・二塁となって、3番・杉本がセカンド強襲安打。長岡が2点目を踏んだ。先制点に、三者連続三振、追加点。ここまでの流れは完全に福知山成美が握った。

 

 しかし、6回裏、長岡に変調。いきなり、先頭の2番・上田に四球を与えてしまう。そして、犠打などで二死・二塁となった後、5番・高橋にスライダーをとらえられ、1点を失った。打たれた瞬間、長岡は捕手・福本に何やら声をかけている。配球に納得がいっていなかったのかもしれない。

 

7回裏も、その悪い流れは続く。京都学園は先頭の米沢が二塁打で出塁、犠打のあと、二死を取られるが、1番・大石がファースト強襲のヒットで、これが右翼まで転がり適時打となった。同点。試合は振り出しに戻った。

 

 こうなると、俄然、追いついた方の京都学園が有利。さらに、彼らは後攻めだ。8回表を高橋が三者凡退に抑え、流れを呼び込もうとする。だが、長岡も負けじと応戦。この日、二度目の三者連続三振。試合をこう着状態に持っていく。8、9回と両者得点なく、延長戦へ突入した。

 

 先に好機をつかんだのは京都学園。10回裏、先頭・上田が敵失で出塁、犠打で二進後、4番・堂のところで、長岡はワイルドピッチ。1死3塁としてしまう。ここで、福知山成美ベンチは、二人を歩かせて、満塁策を取る。四死球、ワイルドピッチで試合が決してしまう展開だが、思い切った策である。

 

 この好機に、京都学園の6番・大原は初球のスライダーをとらえた。だが、これは二塁手への正面。すると、二塁走者が飛び出していた。併殺成立で、好機は潰えた。

 

 11回は両者得点なく、上位に回る12回に突入。ここで試合は決する。

 

 福知山成美は一死から長岡が左中間への二塁打で出塁、自ら突破口を開いた。この好機にセンバツの1回戦でも延長戦でけりをつけた田嶋が打席にたつ。ここで、田嶋は左翼戦を破る適時二塁打。貴重な1点を勝ち越した。勝負は決まった。

 

 ストレートばかりで勝負する京都学園・高橋と変化球主体の福知山成美・長岡と見事な競演だった。軍配は長岡に上がったわけだが、夏という最後の舞台で彼らが投げ合ったことはお互いの野球人生に生きてくることだろう。

 

 「中学のころから有名なピッチャーだったので、負けたくないと思って投げていました」という長岡に対して、高橋は「(長岡は)思っていたより変化球が多い投手。ストレートでは負けていない」と、それぞれに思いを語っている。

 

 「好投手は一球に笑い、一球に泣く」という格言のようなものがあるが、この日、笑ったのは長岡だった。センバツから、長岡に負担のかかる戦いが続いているが、長岡の牙城は、まだ崩れない。

 

posted by koshien2009 |00:35 | 京都府大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月15日

PHOTO 京都両洋・釣井【検証甲子園NEWS】


重圧のなか、初戦を突破した京都両洋・釣井

参考記事:「春季大会優勝・京都両洋 初戦の重圧」(update7/15)

撮影:氏原英明
koshien2009-100536.jpg


posted by koshien2009 |21:42 | 京都府大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月15日

春季大会優勝・京都両洋 初戦の重圧

7月14日 京都府大会 2回戦
京都両洋 8-1 洛水

レポート 氏原英明

 きょうは、高校野球の楽しみ方のうち、「チャンピオンチームを追いかける」という視点で試合を見た。

 どのチームにも、初戦というのは難関である。いいスタートを切れるかどうか、やってみないと分からないが、負けてしまっては、先はない。マスコミは前評判を語るけれど、それが力になるとは決して限らない。

 特に、春季大会優勝など、チャンピオンとして迎えるチームは初戦の入り方が難しい。相手は、チャレンジャー精神を前面にガムシャラに向かってくるし、勝って当たり前というプレッシャーも押し寄せてくる。
 名門校ならなれているだろうが、たった一度、この春の大会を優勝しただけで、そうした初戦を迎えるチームは大変である。

 きょうは、そんな事情に該当するチーム、今春季大会の府大会優勝校・京都両洋を見に行った。
 やはり、堅かった。周りの視線は厚く、重たいものが感じられた。

 エース釣井が立ち上がりから制球を乱す。連続ボールで無死1,2塁とピンチを作る苦しい始まりだった。遊撃手・今竹との見事なコンビネーションでけん制死を成功させ、1回は事なきを得たが、安定感抜群の釣井が安定しないイニングが続いた。

 「春とは全然違う雰囲気。集中はしていたんですが、どこかフワフワしたものがありました」
 とは釣井である。1回から3回まで先頭打者を出す苦しい展開で、常に失点と隣り合わせのピッチングをしなればならなかった。

 それでも、点を取られなかったのは、エースを盛りたてるべきバックが慌てなかったことだ。 リズムが悪い中でも1回のけん制死など、守備陣のコンビネーションでアウトを重ね、崩れることはなかった。4回に釣井が相手を三者凡退に抑えると、そこでようやく落ち着いた。

 打線の方も右サイドからの投げ分けが上手い、相手投手陣に手を焼いたが、3回に1点を先制したあと、5回表の攻撃では積極的にエンドランを仕掛けて、大量得点につなげた。この回一気に5点を挙げて、試合を手中に収めた。

 結果的には8-1の快勝。それでも、コールドゲームとはならず、初めて春季大会優勝校として臨んだ京都両洋の初戦は苦しいものだった。
 高木英臣監督はいう。
 「春季大会優勝は過去の話だと、頭では理解していても、捨てきれない心の隙があった。どこにかに行けるんちゃうかと、チャレンジャー精神を忘れて、受け身になったところがありました。選手らにとっても、夏、勝つことの大変さを痛感した試合になったと思います」。

 初戦の難しさ。チャンピオンチームを追いかけていると、そうした高校生の心情の揺れに遭遇することがある。この経験を経て、京都両洋はどう、変わるのか。今後の戦いに注目である。 










posted by koshien2009 |11:47 | 京都府大会 | コメント(0) | トラックバック(0)
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