2009年07月24日
帝京五・平井、西条・秋山 愛媛の怪腕
7月24日 愛媛県大会 3回戦 (坊ちゃんスタジアム) 帝京五 13―1 大洲農 西条 3-0 松山中央 レポート 小関順二 昨日、三重対近大高専の試合が4時前に終わってから近鉄特急、大阪環状線、宝塚線、東海道新幹線、予讃線を乗り継いで松山駅に着いたのが午後10時半過ぎ。 6時間も電車に乗ったのはあまり記憶にない。くたくたになってホテルに戻って原稿を書き終えたのが午前0時半頃。そんなわけで昨日はいろいろ書き洩らした。 走塁面では近大高専の3番・松下翔平が第4打席のバント安打を決めたときの一塁到達が3・77秒というとんでもない速さだった。 チームでは三重が全力疾走の基準タイム「一塁到達4・29秒未満」を4人(5回)がクリアしている。前の試合に勝った皇學館が3人(6回)とこちらも高レベル。 遠征前に見た神奈川、千葉、東西・東京大会では国士舘以外、これほど走るチームはなかったので 「三重は走る県」 というイメージが刷り込まれた。 さて、愛媛大会では第1試合の西条対松山中央戦、第2試合の帝京五対大洲農戦のどちらをメーンにしようか迷った。 西条の先発・秋山拓巳がMAX149キロ、帝京五の先発・平井諒がMAX144キロという素晴らしいストレートを見せてくれたからだ。 西条はセンバツに出場しているので読者の方がなじみの薄い帝京五のほうがいいかなと思い、平井のことを中心に書くことにする。 この選手は友人の牛山裕喜さんが「こんな選手ですよ」と、昨年夏の新居浜東戦(ノーヒットノーランを記録)をDVDに収録して見せてくれたので知っている。 しかし、映像で見て「いい!」と思った選手はどうしても生(なま)で見たくなる。MAX147キロというインターネットの情報にも気持ちを動かされ、今年の遠征は愛媛を中心にと早くから決めていた。 球場で見た平井は映像同様、素晴らしかった。 まず、ネット裏から見た平井の姿は横広がりに見えない。リリース直前まで左肩の開きが抑えられているため、体が細く見えるのだ。 1回は指のかかりが悪かったのかストレートも変化球も抜けまくり、2四球、1安打で1点を失う乱調ぶり。大丈夫かなと思ったが、2回からは修正して2、3、4回は三振を2つずつ奪い、許した走者は四球の1人のみ。 周囲にいたスカウト氏が心を動かされたのは確実で、スピードガンとビデオ撮影を操る手が忙しく動き、その合間に「144」とか「146」という声がしきりに聞こえてきた。 僕が聞いた「144キロ」は西条の偵察隊のもので、スカウト氏のスピードガンには146キロが映し出されたのかもしれない。 変化球は縦変化のスライダーとカーブがあり、2回に河野友也から奪った三振は127キロで小さく変化するカットボールらしき球。 しかし、これは多投せずストレートにカーブ、スライダーを交えた緩急を中心に投球を組み立てる。余力を残しても5回を1安打、1失点に抑える力はさすがである。 ちなみに、バッティングは投球とは真逆で、淡泊なステップ、ヒッチ、バットの上下動など、やってはいけないことをやり散らしながらも、ホームランを含む3安打を記録している。 リストの強さは超高校級と言ってもよく、これをピッチングに生かせないかと注文をつけたくなった。 リリースでボールを潰せたら平井のストレートは手がつけられなくなるだろう。今はまだ潰せていないということだ。 西条の秋山にも触れると、現段階では打者への欲はなく、投手にしか目が向いていないように見えた。 ストレートはほとんどが140キロ以上で(4列前にいた偵察隊のスピードガンをチェックしていた)、これがほとんど高めに浮きながら打者はバットに当てられない。実力差というより秋山のストレートを素直に評価したい。 右打者の内側をえぐる強気のピッチングも目立ち、ここで活躍したのがシュートらしき球。カットボールとの左右の攻めで打者の踏み込みを許さず、散発3安打に抑えた力は全国レベルと言っても間違いない。
posted by koshien2009 |22:46 |
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