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レーティングから眺める横綱昇進(力士ごとの分析)

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「レーティングから眺める横綱昇進」の続きです.今回は現役横綱・大関陣個人ごとにレーティング推移を眺めます.レーティングの意味については上のリンクから前の記事をお読みください.

主たる結果は相変わらず,

稀勢の里関は横綱審議委員会の内規とされる,「大関で2場所連続優勝した力士を推薦することを原則とする。」を満たせていないものの,個別の対戦で発揮される実力は横綱に匹敵し,他の大関とは一線を画しています.

なので,データを眺めてみたい方のみお読みいただければと思います.

早速,現役横綱・大関,7力士の直近5年間のレーティング推移です. レーティングはその場所終了時の値で,▲は大関昇進,★は横綱昇進を示しています.

この期間内での7力士のレーティングの最大,最小,および平均値を示します.この期間内に横綱に昇進した2力士については,横綱在籍場所での平均レーティングもあわせて示します.

3横綱および(直近のエントリでも議論の中心となっている)稀勢の里関については,場所ごとのレーティングの数値も示します.

これ以前も含め,横綱昇進時のレーティングは約2.3がひとつの目安になっているように思われます.大関に在位しつつ,2場所連続優勝に相当する勝ち星を挙げるとこの値になる,という意味です.レーティング2.3を予測勝率の観点から評価すると,レーティング0(前頭力士の平均と定義)と対戦時の予測勝率は90.9%に上ります.

簡便に,過去の統計から類推して横綱,大関,関脇のレーティングをそれぞれ2.3, 1.5, 1.0とし,対戦数を2, 4, 2と前頭7とすると(小結は前頭と大きな差が認めづらいのでここでは前頭と同一視します),レーティング2.3の力士の平均勝利数は11.7勝/場所,70.2勝/年です.横綱として連想される勝ち星と大きな隔たりはありません.

レーティング2.3に着目すると,最大値でこれを達成できている力士は現役3横綱に稀勢の里関の4名です.特に白鵬関,日馬富士関は横綱在位後の平均でもレーティング2.3以上を達成しています.

日馬富士関,鶴竜関の横綱昇進前後のレーティング推移を細かく見てみます.

日馬富士関は2012年5月場所終了時の約2.0から7,9月場所での連続全勝優勝を経てレーティングを2.44まで上げ,昇進内規も満たして横綱に昇進しています.その後最高値3.0以上を達成しています.

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この記事へのコメントコメント一覧

レーティングから眺める横綱昇進(力士ごとの分析)

>ID:TCE00076277様
コメントありがとうございました.

コメントいただいているサッカーおよび競馬のレーティング手法について,不勉強であるので詳細を存じ上げません.後学のために手法の説明などをお知らせいただければ幸甚です.また,「殆ど無い」という発言の根拠についてもお教えいただければ幸いです.

本記事(および本ブログ)で通して言及しているレーティングですが,平均的な勝率を説明する値ですので,個別の対戦結果を見ればレーティングが高い方が敗れることは当然ありますし,本ブログ内で「レーティング大小の順に毎回必ず勝敗が定まる」という主張は一度もしていないはずです.「毎回レーティングの順に勝敗が定まる」のであれば,算出されるレーティング差はもっと大きなものとなっています.レーティング差が小さな範囲で収まっていることそのものが,「レーティングが高い方が敗れることがある」ことの強力な証拠です.


「直前のレーティングが高い方が勝利する」という非常に単純な方法で予測した場合,直近5年間30場所,幕内取組に対する予測正解率は約60.6%でした.参考までに,相撲独自のレーティング手法である番付を利用し,「番付が高い方が勝利する」という予測は
約59.2%の正解率です.そもそもの正答率の低さは相撲そのものの特性に起因するものと解釈できます.また,予測手法間で1.4ポイントと小さく見える差ですが,取組が10000回以上あるので,統計的に有意な差が認められる差異です.このことについては別の記事としてまとめる予定ですので,気長にお待ちいただければ幸いです.

レーティングから眺める横綱昇進(力士ごとの分析)

レーティングほど当てにならないものはない。
サッカーでも競馬でも、レーティング通りに結果が決まったことなんて古今東西見渡しても殆ど無い。

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