2008年07月05日
カープ!鯉党の父から、カープファンの娘へ。
今月、14歳の誕生日を迎える君へ。
父は、君に、話してないことが2つある。
1つは、このブログを始めたこと。
隠すつもりはないし、いつかは話す気でもいる。
ただ、今は、何となく気恥ずかしいだけ。
もう1つは、父は最近仕事を変えたこと。
本当は“変わった”のだけど、敢えて“変えた”といい言葉を選ぶのは、父としてではなく男としての見栄。くだらない見栄。
そういう男心を、いつか、君にも理解出来る日が来ると思う。
君が明らかなカープファンになったのは、ブラウン監督が就任した年。
父がカープを好きなことを知っていた程度の君が、身を乗り出すようにカープに興味を持ち始めたのは、あの“ベース投げ事件”から。
テレビ観戦していた父の隣で、大好きな漫画を描いていた君は、ブラウン監督の奇行に心奪われ、熱くなり、カープファンの仲間入りを果たした。
まるで君がカープファンになるのを待っていたかのように、カープの仕掛けと幸運が、君をグングンと惹き付けていった。
ベースボール犬ミッキーの登場。
君が初めて買ったレプリカユニフォームの背番号は、111。
最近は恥ずかしいのか、着なくなったけど、父はカープのユニフォームを着た君の姿が、たまらなく好きでした。
そして、球場に出入りしている父の知人に託した、ブラウン監督へのバースデーカード。
たまたま監督が球場に来ている時だったらしく、その場でお礼の年賀状を書いてくれたと、父の知人から受け取った年賀状。恐ろしいほどの幸運。
君の名前と、感謝の言葉。ブラウン監督直筆の年賀状に、君が跳ねるように興奮した姿を、今でも鮮明に記憶している。
どういう訳か、君と市民球場に行くと、大竹が先発する試合によく当たる。
もちろん父は数日前から、ローテーション通りなら大竹と知っているのだけど、それを君に伝えたりしない。
球場で、君が、スターティングメンバーを知り、大竹が先発と聞いた時の落胆する表情が見たいから。
君が認識している大竹というダメキャラは、多分に父の愚痴に影響されていて、偏った先入観を植え付けてしまったと、多少は父も反省している。
だけど、いつの日か、本当に大竹が頼れる先発投手となった時、君が偉そうに“昔の大竹は…”と言うところを見たくて、君が認識している大竹というダメキャラを、父は否定しない。いや、火に油を注ぐように、一緒になって大竹を嘆いて見せている。
いつだったか、カープが優勝した時の話をしたら、君が目を丸くして
「嘘っ!カープって優勝したことあるん?」
と言ったのを強烈に覚えている。
優勝はおろか、強かった頃のカープですら、君は知らないのだから、仕方ないと言えばそれまで。
だけど父は、改めてカープが優勝争いから遠ざかっていることを思い知らされたし、早くカープに強くなって欲しいと、つくづく思った。
君に限らず、全国の、いや全世界の、優勝を知らないカープファンのために、球団も選手も地域も必死になって、カープを強くさせないと!と思った。
だけど、君もあんなに願ったというのに、エースと四番は去っていき、まだまだ低迷は続くと言った父に、君は悲しそうな顔をした。
ただ、不思議だなあと感心したことが1つ。父がショックのあまり多くを語らないというのに、君が黒田は許せると口にしたこと。
子供心に、何かしら感じとり、自分なりに大人の世界を解釈したんだなと、父は感心した。
父のブログに以前、自分の子供をカープファンにして良いものかどうか悩む、というコメントが寄せられた。
解るような気がする。どうせ野球ファンにするなら、強いチームのファンの方が、楽しく野球を観ることが出来るから。
だけど、父は思う。
君がカープファンになって良かったと。
何をどうやっても、どうにもならないことが、世の中には多々ある。
カープを見ていれば、自然とそういうことを学んでいく筈だ。
決して、諦めるということを学べと思っているのではない。父が言いたいのは、どうにもならないことがあった時、それを受け入れ、そこからどうしていくかを考えられる力を、君に知って欲しいのだ。
今年のカープが、まさにそれじゃないか。必死にAクラス入りを目指して戦っているじゃないか。
1つの勝利の喜びが、全然違う。
今日も勝ったと言える常勝チームのファンとは、一味も二味も違う。
勝利の喜びだけでは、ない。勝って良かったという安堵感もある。よく投げた!
よく打った!選手に対する感謝と尊敬の気持ちが、無意識に胸に宿りもする。
昨夜の永川を見て、胸が熱くなっただろ?あの永川が、三者連続三振で試合を締
めるなんて、去年には想像もつかなかった光景だ。
勝ちたい。野球が巧くなりたい。だから頑張る。そんな思いが、息苦しいほど伝わってくるチームなんだよ、カープは。
例え、まだ充分な結果が出ていなくても…。
でも、父はよく思う。
きっと広島に生まれていなくても、必ずカープファンになっていただろうなと。
だから、君が、カープファンになったことを、父は本当に嬉しく思っている。
父は今、どうしようもなく不安定な毎日の中にいる。
誇りも自慢も失って、これからの指針すら示せない日々を過ごしている。
今月の君の誕生日には、間違いなく君が望む物を贈ってあげることは出来ないと思う。
その代わり、カープがとびっきり爽快な勝利をプレゼントしてくれるからと父が言ったなら、君は笑って許してくれるだろうか。
テレビでカープを見る度に、球場へ行きたい!球場へ行きたいと口にする君。
もう少し待って欲しい。必ず連れて行ってやるから。
今度、君と球場に行く時、きっとカープは5割到達を果たし、汗まみれ土まみれで戦っている筈。
きっと、見違えるほど頼もしく戦っている筈。
だから…先発が大竹と聞いても、決して溜め息をつくな。
信じて待つことの大切さと喜びも、カープは教えてくれるのだから。
posted by koita |13:21 |
広島東洋カープ |
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