2008年06月06日
カープ!今年の『永川劇場』は…。
昨年、14度も上演された『永川劇場』が、今年はまだ1度も上演されていない。
舞台初日はいつ?公演会場はどこ?
見る者の胸を締め付け、掻きむしる永川劇場。
さぁ今年はどんな幕を明けるのかと、覚悟を決めて待っていたら、肝心の座長は2軍スタート。
笑いあり、涙あり、怒りあり、の一人芝居。
座長、永川。
鯉の生き血を吸う悪霊に立ち向かう守護神の戦いを描く永川劇場。
舞台の最大の見せ場は、お化けフォークと呼ばれる守護神の必殺技。
悪霊相手に、剣を突き、矢を放ち、マウンド上で大粒の汗を飛ばす。
脚本では、守護神が悪霊を無事に退治し、めでたし!めでたし!となっているのだが、昨年の永川劇場は脚本を無視した即興芝居が話題を呼んだ。
悪霊相手に、剣を突かない、矢を放てない、挙げ句に必殺技のお化けフォークも決まらない。
舞台の袖で座長を支えるキャッチャー陣も、永川のアドリブに困惑。受け取るはずのお化けフォークを、取り損ねることもあった。
荒れに荒れた昨年の永川劇場。
果たして今年はどんな一人芝居を演じるのか?
そして、何度…永川劇場は上演されるのか…。
永川、好きですよ。
あのホームベースみたいな顔も。
首に指を当てる仕草も。
高く上がる足も、中途半端なヒゲも、好きですよ。
元々、リリーフピッチャーが好きですから。
ただ、何て言うんでしょうか…巧いリリーフピッチャーよりは、グイグイ気持ちで押してゆくタイプが好きです。
中日・岩瀬投手よりも、阪神・藤川投手の方が好き、みたいな。
あくまで勝手な自分の印象で恐縮ですけどね。
自分の好みを映して見てしまうからですかね?
どこか今年の永川に、迫力とか気迫といったものを感じることが出来ません。
“馬鹿言え!去年より、よっぽど状態はいいじゃないか!”
そう言われるのは百も承知なんですけどね…。
確かに制球が良くなって、フォークの精度も上がりました。
ここまでの成績も、出遅れたことを許せる成績になっています。
ただ、すごく丁寧に投げている気がします。
いや、それは、いいことです。大切なことです、解ります。
丁寧に投げている分、どこか窮屈そうな、それこそ何か恐がっているような、そんな印象を持ってしまいます。
自分の膝で、自分の顔面を蹴ってしまいそうな、そのフォームが結構好きだったりしました。
1度くらいは、ホントに自分の顔面を蹴って、年末の珍プレー大賞でも受賞してくれよ!くらい思ってました。
オフにフォーム修正すると聞いた時、“俺はこれでしか投げられないから、このままでいくんじゃ!”という反骨心を期待していただけに、少し驚きました。
でも、まぁ、14度も救援に失敗すれば、どんな投手だって精神論だけで乗り越えることは出来ないですよね。
フォーム修正は当然のこと、そう思って永川の“反撃”に期待した次第です。
やっぱり、私の中には、津田のことが大きく刻まれていますね。
カープファンとしての原風景、と言ってもいいくらいに。
子供の頃、浩二や衣笠に心ときめかせた記憶と違って、津田への思いは大人になってからのものですから、今でも生々しく胸に刻まれています。
“サヨナラの津田”と呼ばれていたこともあるくらいですから、津田だって完璧なリリーフピッチャーではありませんでしたね。
私の周りの人達も
「あんだけポンポン投げりゃぁ、打たれるわぁ、そりゃ」
とよく言っていたのを覚えています。
だけど、間違いなく、そこには“津田が打たれたなら仕方ない”という空気や思いがありました。
“縁起でもないこと言うな!”と叱られるでしょうけど、昨年永川が救援に失敗する度に、私は怒ることが怖くて仕方なかったです。
例えばスタンドで見ていて、永川が制球に苦しんだり、打たれたりすると、周囲のファンから
「何しよるんやぁ」
「ええ加減にせえよ」
「またかぁ!」
という声が飛びました。
私は、自虐的に、“お!今日も始まったでぇ!永川劇場”と楽しむようにしてました。
永川の身に何か、異変は起きているのではないか?それが怖かったからです。
知らなかったのだから仕方ない。だけど、やはり、病に倒れる前の津田のことを、悪く言っていた自分をどうしても悔やんでしまうのです、未だに。
ホント、縁起でもない話です。永川もどこか体に異変が起きているんじゃないか?なんて、ホント失礼で、縁起の悪い妄想です。
だけど、万が一そんなことになったら、ストライクの入らない永川を野次った自分を一生後悔する…本気でそう考えたものだから、昨年は『永川劇場』として自虐的に楽しむことにしました。ガッカリして、怒りの吐け口を探すより、虚しく笑った方がいいや、と。
今年もそのつもりでした。
永川が救援に失敗すれば“来た!来た!恒例、永川劇場”と卑屈に笑うつもりでした。
ところが2軍から戻ってきた永川は、別人のように連日マウンドに上がってます。
豪快さは影を潜めましたが、去年のような失態はまっぴら御免!とばかりに、丁寧に丁寧にチームの勝利のために投げています。
お化けフォーク、この言葉が大好きです。ラジオで聞いた言葉です。RCCのアナウンサーではなかったと記憶しています。
もしも私が横断幕を作るとしたら、
『出るぞ、今宵もお化けフォーク!永川』
の言葉に、火の玉とコミカルな幽霊なイラストを添えて作るでしょう。
最近“わかっていても振ってしまう”光景をよく目にするようになりました。
いつだったか中日・落合監督が“あのフォークに手を出したらダメだと言ってるのに”と話していたことを覚えています。
手を出したらダメ、でも容赦なくお化けフォークがやってくる、打ってやるわ!と狙いを定めたバッターをあざ笑うように、落ちてゆくボール。
どうやら今年、永川劇場は、演目をガラリと変えたようです。
傷つき、迷い、自信を失った守護神が、勝利と信頼をつかみ取るまでの物語を、座長・永川が見事に演じてくれそうです。
posted by koita |12:39 |
広島東洋カープ |
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カープ!今年の『永川劇場』は…。
>知らなかったのだから仕方ない。だけど、やはり、病に倒れる前の津田のことを、悪く言っていた自分をどうしても悔やんでしまうのです、未だに。
この気持ち・・・わかります。津田がやっと復活したと思った矢先に打ち込まれたあの日、、、それが津田の最後の登板でした。
私もあの日は、「久々だから、次頑張って!」なんて応援していましたが。。。次は来なかった・・・(T_T)
管理人さんのおっしゃる通り、選手の体調を心配しつつ見るっていうのも、あながち的を得ているなと思い、今まで勝ちにこだわり過ぎていた自分を反省して、若干肩の荷が下りた?気がします。
私は明日、東京から広島に乗り込み、カープvsオリックス戦を観戦してきます。何より、吉報を届けたいですね。
posted by C to C | 2008-06-06 13:53
カープ!今年の『永川劇場』は…。
最初はとても笑えたんですが、途中からは涙に変わりました。
津田さんがどういう選手だったかはわかりませんがとても気持ちを前面にだす投手だったのでしょう。ご冥福を祈ります。
posted by G | 2008-06-06 14:33
今日もまた名文
先発ピッチャーとて一球は重いのですが、ストッパーの一球の重み、というのは格別ですよね。登板した、最初の一球がはずれただけで胸がギュイン、となります。ワンツーがワンスリーになっただけで、おいっ!と叫びたくなります。マウンドにいる当のストッパーやサインを出すキャッチャーは、見ているファンほどは動揺していないのかもしれません。いや、そんなことで一々動揺していたらその心のブレが指先に伝わってあっという間に打ち込まれてしまう、ストッパーというのはそれくらいシビアな仕事ですから。だから僕は、たとえストッパーがうちこまれても、怒る気にはなれませんね。むしろ、痛い……1イニング、球数にしてせいぜい15球、時間にして10分…セットアッパーではありますが、今年はウチの久保田が何回も救援に失敗しました。しかし、その1イニング、その15球、その15分にチームの命運を背負って立つストッパーやセットアッパーが味わっているプレッシャーの強さを思うと、たとえ失敗しても、リスペクトの感情が先に立つというものです。
posted by えへへ | 2008-06-06 14:51
カープ!今年の『永川劇場』は…。
今年の永川、良い意味で見事な変貌ぶりですよね。2軍の山崎監督(当たり前かもしれませんが)選手を1軍に送り出すときに必ず一言、はっぱをかけるみたいですね。
その言葉・・例えば大島にかけた言葉は
「2軍で最優秀選手になるのと1軍でローテの谷間を埋めるのはどっちがいい?」
1軍と答えた大島に対して「それじゃあ2度と戻ってくるな」と送り出したそぉです。
こんな感じで話されたら・・私なら、めっちゃモチベーション上がります(笑
永川にもこんな言葉があったと思います。声のかけ方一つで人間って変わりますからね。最近、2軍から上がってきた選手のやる気が違うように思います。長谷川も森笠も。2軍がしっかりとしてきた証拠ですかね?
posted by りょー | 2008-06-06 15:34
カープ!今年の『永川劇場』は…。
鯉太さん、こんにちは。
いつも楽しく拝見させて頂いてます。
でも、今日は途中から涙でした・・・。
津田さんですが、歳は違いますが同郷ということもあり、入団以来ずっと応援してました。
でも、ストッパー転向後、何度か(特に巨人戦)打ち込まれて負けた時に、相当野次ってた自分を思い出します。
鯉太さん、野球(永川)の新しい見方を教えてもらって、ありがとうございました。接戦になったら、いつも劇場と思って観戦します。冷静に考えてみたら、岩瀬も藤川も打ち込まれることもありますもんね。
今年は市民球場最後の年!たくさん劇場が開演されたらいいですね。
posted by 鯉人 | 2008-06-06 17:37
カープ!今年の『永川劇場』は…。
ファンはカープが好きで、勝って欲しいからついつい文句も言ってしまいます。天国の津田さんも分かって下さっていると思いますよ。
posted by in | 2008-06-07 23:09


