2008年06月30日
スペインvsドイツ 「最も優勝に相応しいチームが栄冠」
大会 :EURO2008決勝 開催日:2008年6月28日 スコア:「1-0」 結果 :スペイン勝利・優勝 得点者:F・トーレス
○ スペイン代表 「4-2-3-1」 FW:F・トーレス MF:シルバ セスク イニエスタ MF:シャビ セナ DF:カブデビラ マルチェナ プジョル S・ラモス GK:カシージャス 大会初戦となったロシア戦、 そこでまず最初に感じたことは、 F・トーレスを活かすチームに、 スペイン代表は変化した、 ということでした。 EURO本大会へ向けての予選、 そして、 その後の親善試合を見る限りでは、 いわゆるプレミア組はリーガ組と噛み合っておらず、 その中でも特にアラゴネス監督は、 F・トーレスを重用していましたので、 そのF・トーレスが機能していなかったこと、 多くの人が感じていたと思います。 しかし、 いざEUROが開幕してみると、 スペイン代表はいつものスペイン代表ではなく、 終始ポゼッションと細かいパスワークで崩す、 攻撃偏重のサッカーを少し封印して、 まずはしっかりとした守備から、 動き出しの速いF・トーレスを活かす攻撃、 それを見せてきました。 F・トーレスをチーム全体で活かすということ、 得点を決めたビジャが、 ベンチに下がっていたF・トーレスのところへ、 真っ先に走って行って抱き合ったシーンに、 その意思が明確に現れていたように思います。 この大会のスペイン代表というのは、 かなり雰囲気が良く、 一体感があったと言われていますが、 それはチーム全体として、 F・トーレスに拘ったアラゴネス監督の意思を選手が尊重し、 F・トーレスを活かすということに選手が意義を感じ、 そのことを遂行するということ、 それが選手の一体感を高め、 チームの雰囲気を良くしていたのではないか、 私はそのように感じました。 そして、 そのF・トーレスも期待に応えるプレーを続け、 ファイナルでは、 本大会で最も高いパフォーマンス見せたと思います。 私はこの大会のスペイン代表を見る時、 そこに、 チームの一体感とはどこから生まれるのか? 皆は1人の為に、 1人は皆の為に、 その精神の重要性というものを、 強く感じるところであります。 また、 他の選手のことにも触れておきたいですが、 まずはビジャ。 FWともMFとも判断できない幅広い動きと、 個の突破力と決定力、 納得の得点王だったと思います。 そしてシャビ。 個人的には、 この大会のスペインの強さを生み出していたのは、 シャビであると感じています。 スペインのシステムは「4-2-3-1」なのか「4-1-4-1」なのか、 それを高い判断力とポジショニングで切り替え、 安定的な守備力と美しい攻撃力を生み出していたのが、 シャビであったと思います。 守備でもしっかり貢献しながら、 アシストも得点も決める、 内容結果共に素晴らしいパフォーマンスだったと思います。 イニエスタ、シルバ、カブデビラ、S・ラモス、カシージャス、 全員が良かったですが、 最後にもう1人だけ挙げるとすれば、 それはマルコス・セナ。 この大会におけるスペインの守備の強さを支えていたのが、 アンカーのマルコス・セナであると思います。 卓越したリスク管理と読み、 ボール奪取能力、 これは本当に見ていて、 鳥肌が立つ程でした。 大会前に不安視されていたCBの守備が良かったのも、 その前に立つマルコス・セナの存在によって、 引き出されていたように思います。 様々なことがあったEURO2008でしたが、 終わってみれば、 最も優勝するのに相応しいチームが優勝した、 素晴らしい大会であったように思います。 ○ ドイツ代表 「4-2-3ー1」 FW:クローゼ MF:ポドルスキー バラック シュヴァインシュタイガー MF:ヒッツルスベルガー フリングス DF:ラーム メルテザッカー メッツェルダー アルネ・フリードリッヒ GK:レーマン ドイツは、 スペインと対照的なチームでした。 それは、 スタイルということだけでなく、 チーム状態でもそうであったと思います。 スペインは、 不安なチーム状態から、 本大会に入って磐石なチーム状態へ変貌しましたが、 一方のドイツは、 大会前の磐石のチーム状態から一変、 どうしてしまったのか? というぐらい、 チームのバイオリズムが落ちてしまっていました。 不調のFW、 動けない選手たち、 本大会でドイツ代表で輝きを放ったのは、 準々決勝のポルトガル戦だけであったように思います。 ラームに関しても、 今まで守備に関する不安を感じたことは、 あまり無かったですが、 本大会では、 守備で不安定なプレーに終始し、 結局決勝でも、 ラームが絡んだ中で失点してしまいました。 そして、 この決勝戦では、 先制点を奪われた後、 時間が経過するにつれて、 バラックやシュヴァインシュタイガーには、 これはダメかもしれない・・・、 という呆然としたような、 悲観したような、 そのような表情が浮かんでいて、 そこには、 逆転できるという強い自信や、 絶対逆転するんだという熱い闘志、 つまりドイツ選手らしさ、 いわゆるゲルマン魂と言われるものを、 感じることができませんでした。 ドイツに何があったのか、 それは解かりませんし、 なんだかんだで決勝まで進んできたのですから、 その強さに疑いは無いところですが、 スペインと比較する時、 そこに、 一体感の無さ、 雰囲気の悪さ、 コンディションの悪さ、 モチベーションの高まらなさ、 それを感じたことも否めないところです。 スペインは優勝できない、 バラックはシルバーメダルコレクター、 そのジンクスを打ち破ったのは、 残念ながらスペインの方でしたね。 但し、 1つ思うことは、 ここでドイツ代表が、 ドイツ代表の選手たちが味わった悔しさ、 それがW杯では、 プラスに働くのではないか、 ということであります。 スペイン代表に対し、 チャレンジャーの立場となったドイツ代表は、 きっとW杯で、 この大会よりも、 輝きを放ってくるのではないかと思います。 ちなみに、 レーヴ監督は、 最後までバラックを代えませんでしたが、 私には何となく、 その気持ちが解かるような気がします。 日本代表・Jリーグ関連記事は「FCKSA55」へどうぞ。 FC東京vsJ千葉 「両チームのGKがPKを止める活躍で引き分け」 J磐田vs横浜FM 「どちらもリスクを冒さず」 今選ばれている日本代表メンバーでは試行錯誤しても限界が見えている? 日本人選手に学んで欲しいシュヴァインシュタイガーの2つのゴール。 日本にもきっといるはずパク・チソン的選手。 アイデアは義務と経験と学習と寛容から生まれる。 バーレーン戦 「アイデアの無い人はサッカー選手にはなれない」 基本的なことをまず丁寧にプレーしながらスピードアップ。 ヒディンクサッカーを日本代表にも。 FWを主導的に考えた攻撃の構築を望む。 3次予選3試合選手活躍度ランキング及び総評。 日本人選手に欠けている相手をコントロールする能力。 残念ながら2006年6月12日から日本代表は成長してない。
posted by jube |20:58 |
EURO2008 |
コメント(4) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
(表示は許可制となっています)
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/kodahima/tb_ping/83
この記事に対するコメント一覧
(事務局では、サービス全体の雰囲気醸成の為、全コメントをフィルター/目視チェックし、削除等しております。見逃し等も有りますので、ご不快な思いをされた場合は、事務局宛 support@plus-blog.sportsnavi.com にご意見頂けると幸いです。)
スペインvsドイツ 「最も優勝に相応しいチームが栄冠」
T.Kさん、コメントありがとうございます。
中盤の底に優れた守備能力を持つ選手がいることは大きいですよね。CBは、前や高さに強いタイプと、カバーリングに優れているタイプ、それが揃っていると理想かなと思います。スペインみたいなサッカー、楽しいでしょうね~。
posted by 管理者jube | 2008-07-02 20:52
スペインvsドイツ 「最も優勝に相応しいチームが栄冠」
自分もスペインがかってうれしく思ってます。
マルコス・セナって黒人のプレーヤーですよね?自分、サッカーやってましたけどいやなところいますね。危険察知能力っていうか、スペース消すっていうかとにかくよくテレビに映ってるなーって思ってました。個人的にセンターバックはプジョルよりかは、でかくて跳ね返すタイプのほうが好きです。
あとスペインのサッカーってやっぱり魅力的ですよね。あんなサッカーやりたい!
posted by T.K | 2008-07-02 00:21
スペインvsドイツ 「最も優勝に相応しいチームが栄冠」
E・Kさん、コメントありがとうございます。
こんにちわ。今回のスペインは一味違いましたね。その中でマルコス・セナの存在は大きかったと思います。予選ではそれほど感じなかったのですけどね。ドイツに関しては、様々なこと、精彩を欠いていることが多かったなぁと思います。
posted by 管理者jube | 2008-07-01 21:23
スペインvsドイツ 「最も優勝に相応しいチームが栄冠」
こんにちは。管理人さんの素晴らしい分析に同感です。スペインチームは「無敵艦隊」と言われ、予選で素晴らしい活躍を見せながら決勝トーナメントで破れるシーンを多々見てきました。しかし今回のチームはしっかりと優勝をものにしました。それは選手間の一致、監督の采配の冴え、守備の堅実さという点に見られると思います。
そしてもちろん選手の活躍です。管理人さんの言うとおりシャビは素晴らしい働きをしたと思いますが、マルコス・セナはスペインというチームの中で特筆すべき存在だと思います。リーガ・エスパニョーラを見れば分かるように、スペインのサッカーは攻撃志向です。そんな中ブラジルから帰化でありながらも、中盤の汚れ役を忠実に果たした彼の存在があったからこそスペインがタイトルを取れたと言えるでしょう。だからセナの後継者は大きな問題だと思います。私の記憶の限りではこのポジションで才能あるスペイン人はそう多くありません。ここは2010年のW杯を戦う上で重要なポイントになるでしょう。
その反面ドイツの決勝で見せたプレーはがっかりしました。良かったのは前半だけでした。確かに選手のコンディションがいまひとつだったこともあるでしょうが、私が感じたのはレーヴ監督の選手起用が的を得ていなかったことです。特に決勝ではそれまでプレーをほとんどする機会がなかったクラニーを出場させてみたり、予選以来ずっと外していたマリオ・ゴメスを出場させてみたりとあまり一貫性を感じない采配でした。レーヴ監督が出場停止のときにドイツがベストプレーを見せたのは皮肉な感じがします。もちろん底力があることは認めますが、この監督で果たしてW杯は大丈夫だろうか、という疑問も持ちました。
長文お許しください
posted by E・K | 2008-07-01 02:36


