2010年02月28日

「監督は常に誰がうまくいっていないかを探さないといけない」 オシムの言葉41

 2004年8月29日、市原vs鹿島戦(1-0)
試合後の第一声で。
 監督は常に誰がうまくいっていないかを探さないといけない。
私はホコリを払うブラシのような男だ。

<誰の何が問題なのか、早く正しく見抜くべし>


正直なところ私は、
綺麗事を言うことが多い人が苦手であります。

また、
一般論を正義面で語ることが多い人、
誰かの意見や書籍で知り得た知識を、
自分の中で反芻して深く考えず、
未消化のまま、
まるで自分の意見のように語ることが多い人も苦手であります。

実際のところ、
このような人は、
信頼できない。

例えばこういう話はどうだろうか?

道端にゴミが落ちている。
ある人はゴミが落ちていることを知りながら、
あえてそのゴミを拾わずに立ち去る。
しかしある人は、
ゴミが落ちていることに気付かず、
そのまま立ち去ってしまう。

さて、
果たしてどちらの人に、
より問題があると言えるでしょうか?

おそらく多くの人は、
ゴミが落ちていることを知りながら、
あえてそのゴミを拾わずに立ち去る人、
そちらの方がより問題があると考えるのではないかと思います。

なぜならば、
ゴミが落ちているのに気付かない人には悪意が無く、
もう一方の人には悪意があるから、
と言うことであります。

しかし、
この話の結論を出す前には、
考えなければならない要素が2つ程あって、
1つには、
ゴミが落ちているのに気が付かない人は、
果たして気が付いたら絶対にゴミを拾うのだろうか?
ということであります。

ここが思考の罠であり、
気が付けばゴミを拾うということが前提となっている、
つまりこれは思い込みであり、
先入観であり、
固定概念でもありますよね。

この話の中では、
そのような前提は一切書かれていないにも関わらず、
気が付かない人は気が付かないだけで、
気が付けば当然の如く拾うだろうという、
勝手な思い込みが発生している。

そしてその思い込みがなぜ発生するのかと言えば、
その対比として、
ある人はゴミが落ちていることを知りながら、
あえてそのゴミを拾わずに立ち去る、
という人が登場するからであり、
その対比の結果、
2番目に登場する人は、
気が付けば拾うだろうと、
勝手に思い込んでしまうということですよね。

そして2つには、
気が付かないということは、
知り得ないということは、
本当に許されることなのか?
と言う事であり、
この2人によって起きた結果は、
ゴミを拾わなかったという同じ結果であり、
結果としては何も変わらない、
もっと言えば、
気が付かないということは、
気が付くようにさせる、
そして、
ゴミが落ちていたら拾うようにさせる、
この2段階の指導が必要であり、
そう考えれば、
決して気が付かなかった人の方が問題が少ない、
そうとばかりは言い切れない、
と言うことであります。

過失という考え方があって、
故意と過失では故意の方が悪い、
そのように考えられがちですが、
ゴミが落ちていることにすら気が付かないというのは、
過失ではなく重過失、
つまりそこでは、
故意か故意では無いかは関係無く、
過失が重大である場合には、
決して許されるべきことではない、
と言うことであります。

監督は常に誰がうまくいっていないかを探さないといけない。
私はホコリを払うブラシのような男だ。

これは、
「誰が」でもあり、
「何が」でもありますよね。

出来ないからやらないのか、
出来るけどやらないのか、
実際のところその差は大きくて、
まずはそこを探さなければならず、
明確に見抜かなければならず、
それが監督の仕事として、
かなり重要な部分である、
ということであります。

そしてそれが見抜ければ、
問題解決も早くなる、
正しく改善できる、
ということであると思います。



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posted by kodahima |11:57 | オシムの言葉 | コメント(0) | トラックバック(0)
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