2009年03月31日

岡田支持か、岡田不支持か…への回答

このブログを立ち上げた当初、盲目的オシム信者と認定された僕は、果たしていま反岡田ブロガーと見なされてされているのだろうか?或いは親岡田なのだろうか?

自分が書いているものが、読む方々にどう伝わり、どのように受け取られているのか、自分自身では意外に分からないものである。

それを白か黒かで答えるならば、きっといまの僕は親岡田なのではないだろうか…と、思っている。いまのジャパンは充分に、日本の実力・ポテンシャルを表現し得ている…と。

オシム体制において1速、2速、3速と徐々にシフトアップしてきたニッポンらしいサッカーを、昨年3・26、W杯アジア3次予選のバーレーン戦において、僕は突如クラッチも切らずにリバースギアにブチ込まれたかのような衝撃を受けた。挙句の果てにそれを前任者のせいか何かのように言われ、その時は狼狽し、はげしく憤ったりもしたものだが、しかし、今のこの岡田ジャパンのサッカーは、その言葉とは裏腹に、オシムが彼らに解放した、ニッポンらしいサッカーとよく和合し、そこにアクセントとしての前からの守備を付け加えたものであると前向きに理解している。

そしてこのニッポンのサッカーを、僕は嫌いではない。
むしろ今、ニッポンが進むべき正しき方向に向かっていると、高く評価している。

ここ1年ぐらいで数え切れないほどバーレーンのサッカーを見てきたが、僕は今回のバーレーンが一番歯ごたえのある怖い相手であったと考える。結局セットプレーの1点だけではないか…と悲嘆する向きもあろうかと思うが、それを僕は現実のニッポンの実力なのだと思っている。

結果自体は4-0の大勝もあれば0-1の惜敗もあるだろう。しかし、このサッカーを続ける限りゲームを支配し圧倒するのは、きっといつだってニッポンの筈だ。それが今現在の紛れもないバーレーンと日本の関係であると思っている。日本にとってのバーレーンは、いつでも3-0や4-0で勝たせてくれるような相手ではない。

言い換えるならばそれは、ただ日本が、ブラジルでもスペインでもない…というだけの話である。きっと韓国やオーストラリアだって同じことなのだ。

今の岡田ジャパンのサッカーは、ニッポンサッカーの底流に在る、正しき、美しき流れを捉えたものであると僕自身は思っている。幾度となくその底流の中で揉まれ、削られ、ゴツゴツとした違和感のある突起をそぎ落とされて、今自然に磨かれたなめらかな石のような、手触りが与えられつつあるのだ。これは昨年3月までのそれとハッキリ異なる姿であると僕は認識している。むしろ底流に逆らうのではなく、そのチカラを捉え、利することで、岡田監督の持つ本来の志向や哲学が、より有効に効率よく表現されるようになった。

60%をこえるボール支配率が、如実にそのバランスを表しているのだと僕は思う。このニッポンの武器とケンカするのではなく、それを上手に用いることによって、さらにもうひとつの、前からの守備…という岡田ジャパンの武器もまた活きてくるのだ。いまのジャパンに僕は85点をあげても良いと思っている。JFAという障害に、予め20点のハンディを与えられた中での85点である。岡田監督自身もこの間、充分に成長されたのだと思う。僕の中ではほぼ文句のない評価、満点に近い評価…ということである。

エルゴラを見ると、熊崎敬氏がとても的確な表現をされていた。

『Jリーグからブラジル人が抜けたらこういう試合になるだろう…』と。

僕もまったくその通りだと思っている。そしてやはり、日本代表にブラジル人はいないのである。だからこそ、このもどかしい現実の中で、どこに光明を見出し、トライしてゆくかが最終的に求められる部分なのではないだろうか?

そして僕はそれを、やはりアタッキングサードにおける連動とスピードなのだと思っている。外以上に中央において、どうシンプルに仕掛け、連動してゆくのか?その為のさらに一歩進んだ挑戦が求められているのだと思っている。

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2009年03月24日

乗り越えた鹿島 足踏みの浦和

第3節の鹿島アントラーズVSサンフレッチェ広島は、今年のJリーグでもっとも楽しみにしていたゲームのひとつであった。結局勝つのは鹿島…という読みは当然のごとく持ちながらも、広島のサッカーでどこまで鹿島を苦しませる事ができるだろうか?圧し込む事ができるだろうか?そしてそれに対して鹿島はどのようなサッカーで対応するのだろうか?と、すでに開幕前から待ち焦がれていたゲームであった。

試合を見た僕なりの結論を言えば、やはり鹿島は強く、そして広島はまだ少し力不足だった…ということである。0-0の状況でいつものような迫力ある攻撃、ポゼッションサッカーを展開することはできなかった。そして0-1になって多少状況は変れど、それはこちらの選択…というよりも鹿島側の対応によるもの。

結局、この試合本山雅志が先制点をあげる、前半15分までの内容がこの両チームの実力を正当に表した部分で、結果的には取って取られての面白いクロスゲームとなったものの、僕にとっては、両者の現状の実力差をまざまざと感じさせられたゲームとなった。

僕はシーズン前の広島に、もう一人の外国人ストライカーと、レギュラーGKの獲得を…と、願っていたのだが、やはり名古屋のダヴィや新潟のペドロ・ジュニオールなどの活躍を見ると、その部分が残念でならない。佐藤寿人は確かに素晴らしい点取り屋ではあるが、数的不利の苦しいシチュエーションを一人でフィニッシュまで持ち込めるタレントではない。それがあるのとないのとでは、サッカーの奥行きがまったく異なるのである。いつでも試合がそれ一事で決定するわけではないが、厳しければ厳しい戦いの中でこそ、その一事が結果に大きくはねかえってくるのだ。もし鹿島にマルキーニョスがいなければ、きっと彼らもACLやJ1の強豪と戦う際には、同じ困難に直面することだろう。一人でフィニッシュまで持ち込めるアタッカーの存在は、Jリーグに限らず、サッカーにおける絶対のアドバンテージなのだと僕は思っている。

今、柏木陽介は間違いなく日本代表レベルでもトップクラスのパフォーマンスを示している。また上海戦でも注目して見ていたが、ミキッチに何もさせなかったパク・チュホは、鹿島にとって素晴らしい補強となったのではないだろうか。きっと足元は他の誰よりもヘタなのだと思うが、運動量、球際の強さ、そしてスピリッツ…と、見事に鹿島サッカーとの調和を果たしている。新井場とこのパクを使い分けられる選択肢を持ったのは、オリヴェイラ監督にとって非常に大きなメリットだろう。またここへきて大迫勇也も充分即戦力となり得る人材である事を証明し得ている。水原三星、新潟と続いた連敗をストップした上海申花戦は、彼らにとって非常に大きかった。いまその苦境を乗り越えて、彼らは一段と逞しくなったように、僕には感じられる。

ジュビロ磐田VS浦和レッズ戦は、ジュビロの変わり身が感じられたゲームだった。初戦、2戦目に比べて明らかに守備の統制がとれ、ボールへの当りも強く感じられた。今後もJ1ではどのチームとやっても、やや圧され気味に戦わねばならない状況が続いていく事と思うが、この守備ができる限りは、なんとかしぶとく生き残りに向けて戦ってゆけるはずだ。彼らにとっては、僅かながら光明が見えた…というゲームではなかっただろうか?ただし前田遼一の不調と、川口能活の不振にはまだしばらく苛まれるのかも知れない。

浦和は自分たちの良いサッカー、その利点を、90分のゲームとしてまだ演出・構成することができていない。90分の中には輝かしい良い部分もたくさん散見されるのではあるが、本番として見せてはいけないダレの時間帯も少なくない。きっと全体的に運動量とスタミナの余力…が現時点ではまだ足りていないのだと思う。そしてそのためにも、良い意味での押し引きや、メリハリを覚えてゆかなければならない。鹿島アントラーズのように…である。しばらくはまだ、3歩進んで2歩下がる…ようなじれったい日々が続くのだと思うが、シーズン中盤を迎える頃にはある程度のカタチになってくるのではないかと予想している。

また大分VS新潟の試合も90分すべて観戦することができたのだが、リシャルデスにジウトン、ペドロ・ジュニオールと新潟は本当に素晴らしい助っ人3人を揃えたと思う。そして矢野貴章がキレている。昨年以上に逞しさを感じさせる金崎夢生と共に、この矢野にも代表においてそろそろ自身のポジションを確立して欲しいところだ。両チームの勢いが感じられたゲームだった。価値ある、面白い、0-0のゲームであった。

ここまでの3節のJリーグを見てきて、ある意味予想通りでもあり嬉しく思う部分は、新たにAFC枠で加わった韓国人選手たちの高いパフォーマンスと、前評判の高い強豪クラブたちの順調な滑り出しである。そして逆に残念に感じられたのが、降格を争うと予想したいくつかのクラブの予想通りの低調さ…であり、一向に改善が見られない一部レフェリーの意識とその判断の稚拙さ…である。

AFC枠はJリーグのレベルを向上させる。しかしこのレフェリングがいつまでも続くのであれば、Jリーグの価値は貶められる。良い部分はさらに伸ばし、悪い部分にはキチンと対応する。そういう当たり前の責任を、今後もJリーグ組織の力ある人たちに強く要求してゆかねばならない。

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posted by 桐谷 |10:21 | Jリーグ | コメント(5) | トラックバック(0)
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2009年03月19日

新生浦和レッズの始まりと山形の真価

浦和対FC東京の後半を見て、何よりも印象に残ったことは、阿部勇樹の躍動感である。
こんなに楽しんでサッカーをプレーしている彼を見たのは、ずいぶん久しぶりのことである。

彼は決して守備だけの選手ではないし、攻撃も含めて、現代サッカーに要求されるあらゆる要素を不足なくあわせ持ったタレントである。千葉時代に比較すれば、球際の厳しさと成熟した判断力も身につけたし、さらにもう1歩、積極的な攻撃参加への意志を、このフィンケサッカーで解放してやることができるとするならば、この1年のうちに、彼はJリーグのベストプレイヤーの地位にまで駆け上がるのではないだろうか…と、密かに期待させられるような、そんなパフォーマンスだった。

開幕戦とは相手も異なるので、一概に浦和が良くなった、浦和自体は変わらなかった…と、言い切れるものでもないが、少なくとも現状ある程度“同質”のサッカーを志向する…と見受けられるFC東京に対して、その内容で後半45分間を圧倒し得た事実には、大きな価値があるものと僕は思う。開幕戦を40点と評価するならば、このFC東京戦については70点の内容であったのではないだろうか?そしてさらに彼らの黄金時代よりももっと、彼ら自身が楽しくサッカーをプレーできている気がするのだ。

坪井慶介や山田暢久も、何歳か若返ったかのような溌剌とした輝きを見せてくれた。そして僕がある意味原口元気よりも期待している山田直輝が、たった十数分間のプレーでその存在感を充分に見せ付けてくれた。開幕2戦目にして、すでに彼らは新しい浦和レッズの伝説を紡ぎ始めているのかも知れない。闘莉王の無闇に熱すぎる闘争心と共に、強く心を打ち揺さぶられるゲームだった。

また大分VS京都戦も、互いの現状の持ち味をよく発揮しあったおもしろいゲームだった。これに柏VS千葉。清水VS横浜Fマリノス、そして山形VS名古屋の対戦を含めて、第2節はある意味チームスタイルの重なるもの同士の対戦が多く見られた訳だが、結果も含めてその内容が指し示したものが、ある程度現状の妥当な力関係を表していたのではないか…と僕は思っている。そういう意味で、内容的にはクロスゲームであったもののしっかりと1-0のゲームで京都を降した大分には、今年も確かな手ごたえを感じることが出来たし、京都にとってはJの勢力図において、あともう1歩前へ踏み出すための課題が突きつけられたゲームではなかったかと思う。

そしてサンフレッチェ広島VS大宮アルディージャ戦。
ある意味広島サッカーの面白さが凝縮されたようなゲームであったと思うし、こういう戦い方ができる大宮は、今年もしぶとくJ1残留争いに勝ち残るのではないだろうか…と、予感させる結果であった。

もし広島が今後J1において王者を目指すようなチームになってゆくのだとすれば、合計34試合あるゲームの中で、一度でもこんな試合をしていてはいけないのだと思う。確かに今のスタイル、2点よりも3点、3点よりも4点を目指して、際限なく前進してゆくスタイルは刺激的で面白いが、それだけ…では、鹿島のような地位を得ることはできないだろう。

0-0のサッカーとその状況におけるリスクマネージメント。1-0のサッカーとその状況におけるリスクマネージメント。或いは2-0、そして3-0…。それを適正に使い分けて尚、今のサッカーの魅力を損なわずに、勝利という果実を得ることは僕は可能であると思うし、またこの道の先に必ず乗り越えてゆかねばならないハードルなのだと思う。そういった意味でこの敗戦は彼らにとっての良薬である。2008年から2009年開幕戦まで温存された、ある意味での彼らの“驕り”に対する良い警告となったのかも知れない。

大宮はよく怯まずに前から圧力をかけて闘い続けた。
TV画面では拾い切れなかったが、きっと最終ラインでは佐藤寿人とマトを中心とした大宮DFとの間に、スペースをめぐる激しい攻防が展開されていたことだろうと思う。今の広島のポゼッションサッカーを打ち破るためのお手本のようなサッカーであった。今後はどのチームも、この大宮の戦いぶりを参考にして広島との試合に臨んでくるはずである。ペトロヴィッチ監督と広島の選手たちが、このショックな敗戦とこれからの難局に、どう対応し、そして克服してゆくのか、その動向を楽しみに見守りたいと思う。

大宮のマトの能力は相当に高い。ジェフ市原時代のミリノビッチを思わせるような、強くて、高くて、また賢いディフェンダーである。今後、J1の名だたるストライカーたちと、このマトとの対戦にも注目してゆきたい。

そして最後に山形VS名古屋。
前半と後半でまったく趣の異なる試合になったが、前半のピッチ状況のよい中で名古屋を圧倒し得た山形の自力には、正直衝撃を受けた。この試合もある意味同じスタイル同士の戦いであり、ACLを平行して戦う名古屋に、多少の疲労の蓄積はあれど、力でねじ伏せるような内容を見せ付けた前半の山形は、J1において充分な戦闘能力を有したチームであることが確認できた。

今後東京、千葉と戦ってゆく過程で、このチームの真価が徐々に見えてくるのではないだろうか。ここまでの2試合は、単に結果だけではなく、内容を伴った素晴らしい戦い方ができている。現状を見る限り、千葉や磐田よりもはるかに質の高いサッカーができている。彼らを降格候補の筆頭と見ていた自分自身の見立ては、相当に甘かったのかも知れない…と、いまひとしきり後悔している最中である。

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posted by 桐谷 |11:24 | Jリーグ | コメント(12) | トラックバック(0)
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2009年03月12日

今年のJ1得点王予想 

今回の原博実・強化担当技術委員長の誕生は、犬飼会長の“実権”奪取への布石なのかも知れない。ここ数年の技術委員会の無策・無能・失態を数え上げれば、旧体制の排斥は避けられぬ事態であると考えてきたが、肝心の小野剛氏は育成担当技術委員長という職務への横滑りである。何か官僚組織の馴れ合いを見るようでどうも釈然としない。また原博実さん自体を否定するものでもないが、原博実さんでなければならない理由もまた理解できない。学閥だか企業閥だか判然としないが、ここに縁故の有無や、国内国外の縛りなく、考え得る限り一番優秀なサッカーの知性を戴く…という願いは、残念ながら今回もまた叶わなかったという気がしている。(2009.02.16)

開幕を2週間後に控えて、やはり非常に気になるのは浦和レッズの様子である。果たしてどんなサッカーになるのか?原口元気は開幕スタメンの座を射止めるのか?そして鈴木啓太の復活…高原直泰の復活はなるのか?そしてフィンケはポンテをどのように扱うのか?開幕前に今年のJ1優勝争いについての考察を書き記しておくつもりであるが、非常に悩ましいのがこの浦和レッズの扱いである。テストマッチなどの記事をあさりながら、もうしばらくこの浦和について塾考してみたいと思っている。(2009.02.20)

ゼロックス・スーパーカップを見た。
なるほど考えていたよりも少々深刻に見えるガンバ大阪のデキに、思っていた通りの仕上がりの鹿島アントラーズ。ガンバ大阪がここから一週間でどこまで建て直せるのか分からないが、残念ながら僕が今年も降格を争うとみるジェフ千葉にとっては、初戦からすでに負けられない試合がやってきたな…というのが実感である。このガンバであれば、絶対に落としてはならない勝ち点3ではないだろうか。昨年最終節で見せた危機意識を持って試合に臨めるかどうか、どちらにとっても非常に大きな意味を持つ開幕戦である。(2009.03.02)

もしJ1の上位クラブが欧州のリーグ戦に参加したら?
という議論を見ていたら、J1トップチームは欧州トップリーグ(スペイン、オランダ?など)の中位ぐらい…っていう意見が大勢だった。こういう想像力を試される議論はなかなかおもしろい。今度ここのブログでもお題を出してみようかと思う。僕の意見は…というと、トップリーグをスペインやイングランドと仮定するならば、残留は到底無理…である。日本人のトップ選手がただ一人も通用しない世界の最強リーグにおいて、バルサやマンUに時には勝ったり、引き分けたりする中位なんてまず無理。オランダぐらいになれば降格ゾーンよりは少し上で終われるかどうか…そんなところだと思っている。(2009.03.05)

開幕前に今年のJ1得点王予想をしておこう。
本命…ダヴィ(名古屋)。
対抗…チョン・テセ(川崎)。
穴…佐藤寿人(広島)。
そして新人王に渡邉千真(横浜M)としておく。鹿島VS浦和は当然として、その他に横浜MVS広島、千葉VSガンバ、京都VS神戸と、最低4試合は見るつもりである。今年の開幕戦のマッチメイクは素晴らしい。忙しい週末になりそうだ。(2009.03.07)

開幕の名古屋グランパスVS大分トリニータの試合。
大分MF高橋大輔の退場につながる行為は本当に残念でならない。危険なバックチャージであったし、あれをされて黙っていられない…という気持ちも重々判るが、いつまでも同じことを繰り返していては、J1チャンピオンの座はただ遠のいてゆくばかりである。プレーと共に大分はメンタルの部分でもっと成熟していかなければならない。激しいプレーは構わないが、自分たちが損をするつまらない行為は無くしてゆくべきである。そういう面でも鹿島アントラーズはひとつの手本になるのではないだろうか。(2009.03.10)


追記 

J2 昇格争いについて

あまり情報もなく保守的な予想となってしまうのだが、

セレッソ大阪
ベガルタ仙台
コンサドーレ札幌
そしてヴァンフォーレ甲府

の4クラブの争いになるのではないかと予想している。

特に甲府は、戦力補強の面でもこの2009シーズンの昇格争いに勝負をかけてきた気がする。財政に余裕のあるクラブではないだけに、年度年度の予算にメリハリをつけねばならず、そういった意味でも今年にかける意気込みがうかがわれる。まだ今シーズンの試合は見ていないが、キム・シンヨンと大宮の森田浩史を加入させたことで、サッカー自体の幅も拡がるのではないだろうか。この補強ができたのも、J2に落ちてもなお10000人を割らなかった観客動員、サポーターの皆さんの応援の賜物である。これを良い結果に結び付けてくれる事を心から願っている。

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posted by 桐谷 |11:33 | 一言コラム | コメント(6) | トラックバック(1)
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2009年03月10日

まだ蕾の浦和 七分咲きの広島

慌てずハーフラインまで呼び込んだ相手ボールに徐々にプレッシャーをかけていき、奪うと同時に自信を持って最終ラインを押し上げ、3バックの両サイドさえもがライン際を駆け上がり、ピッチ全体を最後方から見渡しながら、ストヤノフと森崎和幸が自由自在に浅く、深く、ボールを繋いで、組み立てる。

相手が前からくれば、それはストヤノフのロングフィードによって最前線の佐藤寿人の背中越しに、肩からタスキをかけるかのようにやわらかくリレーされ、また前線からの相手プレスの布陣に僅かな隙でも見つけようものならば、森崎和幸を軸に、その半身に満たないギャップを、指摘し弄ぶように綱渡りの曲芸のようなダイレクトパスが繋がれる。最終ライン、抜かれればGKと一対一というゾーンで…である。挑発的に繰り広げられるそれは、昔見たスペインやブラジルサッカーの嗜みによく似ていた。観衆の興奮を誘う、妙にラテンチックで刺激的な光景である。

横浜マリノスにとってはショックな敗戦だったと思う。
待ちに待った開幕戦。この開幕戦に備えて、年明けから準備してきたことのすべてが、木っ端微塵に粉砕されたかのような衝撃を受けただろう。けれども、今後対戦するJ1各チームも、サンフレッチェ広島を2部から昇格してきたばかりの、J1では中位以下のチーム…と考えていたとしたならば、同じショック、衝撃を味わう事になるだろう。

オシム時代の千葉と同じように、J1のどのチームであってもサンフレッチェ広島を相手にすれば、まず“圧される”ゲームになるのではないかと僕は思っている。勝ち負けは別にして、ボールをコントロールし、ゲームの主導権を握るのはきっと広島である。そう思うからこそ僕はまた、4月4日のガンバ大阪戦が今から楽しみでならないのだ。きっと今現在の日本で最高のゲームが見られるのではないかと今から楽しみにしている。

この広島を止めるためにどうしたらいいだろうか?
きっと僕が対戦相手の監督ならば、森崎和幸に前線からマンマークをつけて、さらにストヤノフにマンマークをつけて、多少ラフに絡ませて彼のメンタルにプレッシャーをかけて、そしてビルドアップのボールを森脇良太のところに落とし込み、そこでパスミスを狙うような前のめりのゲームを挑まざるを得ないだろう…という気がする。そして攻撃はシンプルに、早いタイミングでサイドからGKとDFラインの間にボールを放り込む。そこで何かが起こるチャンスを抜け目なくうかがう。ボールを持たれて散らされたら90分無限に彼らのボール回しに苛まれることになる。これが夏場ともなれば、彼らとの対戦はさらにいっそう過酷なものとなるだろう。

新助っ人ミキッチには頼もしいスキルとメンタルとモチベーションを見出す事ができた。ここに森崎浩司と高萩洋次郎が戻ってくれば、攻撃にさらに厚みが加わる。そこで披露されるサッカーが、本当のヒロシマのサッカーであると僕は思う。この横浜マリノス戦の彼らは、まだ7分咲きの彼らでしかない。3節に用意された鹿島との一戦が、彼らにとっての試金石となるだろう。Jリーグで一番強いチーム。そしてさらに広島にとって一番やりにくい相手である。ここで彼らが何を見せられるかによって、今年のJリーグの優勝争いが左右されることになるのかも知れない。

一方、浦和レッズにとっては開幕戦が鹿島との対戦であったことが逆に幸いしたのかも知れない。これが広島との0-3、0-4の結果となっていたらその衝撃を選手、サポーターは受け止めきれていたかどうか…。開幕戦にして、フィンケ監督への信頼に大きな亀裂が生じていたかも知れない。あの内容であれば、よほど対戦相手に恵まれない限り勝利するのは難しかったのではないか…と僕は考える。強い鹿島に対する順当な敗北…。このおさまりの良い結果がもたらす妥当性と、前半幾度か垣間見ることができたフィンケサッカーの片鱗に、数少ない救いを求めるしかない試合であったように思う。

フィンケの求める絵…を描くことに精一杯、それに身体を従わせることに精一杯で、まだ正常に頭が働いていない状態、リスク管理ができていない状態…に、僕には見受けられた。そして一度弱気になってしまった途端に、長い間に染み付いてしまった“今”とは無縁のサッカーに逃げ込んでしまいたくなる。この躊躇いや逡巡を乗り越えて、新しいサッカーのカタチを成立させ、さらに結果までをも呼び込むには、まだしばらくの時を要するのではないだろうか…。

改めてイビチャ・オシムの偉大さに思い至る…と共に、今ここにヒロシマのサッカーが在る喜び…を噛み締めずにいられない。ゲーム前半、いくつかの煌びやかなボールの動きと選手の連動を見ていて、このフィンケ監督の思い描くビジョンも、イビチャ・オシム、そしてミハイロ・ペトロヴィッチのそれと、同じ方向性にあるだろうことを感じ取ることができた。

きっと今しばらくは我慢の時なのだと思う。このトライが成功するか失敗に終わるか…今はまだ分からないが、しかし価値あるトライであることは…、浦和にとって必要なトライであることだけは間違いない。まずは良い結果を求める前に、良い内容を求めてゆきたい。サッカーにおける生みの苦しみとは、例外なくこんなものなのだろうと思う。浦和は変わろうとしている。変わろうともがいている。それだけは痛いほど伝わってくる、ある意味感動的なゲームであった。

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posted by 桐谷 |11:07 | Jリーグ | コメント(28) | トラックバック(1)
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2009年03月05日

J1 残留争いを占う

では、引き続き下位グループと残留争いの予想です。

下位グループ C【大分 京都 新潟 柏】

大分については、リアクションサッカーの宿命である“難しい局面”にブチ当るシーズンになるのではないかと危惧している。守りを固めて勝ち点3を“待てる”地位と、リスクを負って勝ち点3を“追う”地位とでは世界観が異なる。僕がこれまで見てきたサッカーの現実、リアクションからアクションに転じる際のその衝撃、突き当たる壁の過酷さは容易なものではない。勝ち点3を“待つ”サッカーで挑むのであれば、やはりどうしても少ないチャンスを独力でモノにし得る絶対的なストライカーが欲しかった。ウェズレイの力をみくびる訳ではないが、正直そのスピードと運動量とスタミナの衰えは否めない。
勝ち点3を待つのか、追うのか?果たしてシャムスカはどちらを選択して、選手はそれを信じてどこまで実践し、またサポーターは我慢し得るのか?そんな分岐点のシーズンとなるような気がしている。

京都に関しては、ディエゴの獲得が非常に効いてくるのではないかと思っている。彼の加入により、戦術家加藤久と京都のサッカーにさらなる幅が生まれる。昨年一年の厳しいシーズンを通して、中山博貴や増嶋竜也などの中堅選手も充分に育ったし、田原豊の抜けた穴も豊田陽平でキッチリと埋めてくれそうな気がする。序盤うまく滑り出せば、もうひとつ上のグループで戦えるチームである。渡邉大剛の日本代表入りを楽しみにしている。またパウリーニョの復活にも期待したい。

新潟については、昨年終盤のサッカーを見る限り強く推せない部分もあるのだが、昨年に限ってはこのチームの核となるリシャルデスの状態が悪すぎた部分、そして余裕のない選手層の中でケガ人が続出した部分を考慮して、降格争いは免れるのではないか…と評価した。若い選手が多く、以前大宮にいたペドロ・ジュニオールも少し球離れの悪いところはあるが、将来性豊かなドリブラーである。昨年怪我の功名もあり、出場機会に恵まれた若手選手たちがどれだけ成長しているか。大島秀夫が新潟にもうひとつのサッカーのカタチをもたらす事を期待したい。

そして柏に関しては昨年以上に厳しいシーズンを予想している。リアクションからアクションへの切り替えは非常に大きなリスクを伴うものである。旗は掲げてみたもののうまくゆかずに原点回帰…が、その原点すら見失う混沌…そういうサッカーの現実を僕はこれまで幾度となく見てきた。また原点である石崎信弘監督の残したサッカーがあまりに完成度の高いものであった。今シーズンはフランサ…というよりもポポの活かし方がカギになるような気がする。彼をうまく活用できなければ、昨年以上に厳しいシーズンになるのかも知れない。

残留争いグループ D【千葉 大宮 磐田 山形】

山形に関してはやはり厳しい現実が待ち受けている気がする。宮沢克行や古橋達弥、そして石川竜也。彼らのJ1復帰と活躍を楽しみにしてはいるが、予想となるとやはり残留争いの過酷なシーズンを予想する。

磐田も降格ゾーンからの脱出に対して、有効な手を打ち切れなかったような印象である。主力のパフォーマンスが、全体的に下降曲線を描くこのシチュエーションにおいて、中堅若手も伸び悩み、また即効的な戦力補強もできなかった。新しいチカラの台頭を期待したい。松浦拓弥、山本康裕の可能性に期待したい。

大宮については、今の段階でどんなサッカーが展開されるのかまったく想像もつかないのだが、デニス・マルケスのあるなし、また彼のモチベーション次第によっては、山形以上に厳しいシーズンになるのではないかと考える。小林大吾の放出は大きな痛手であるし、張監督の指導力も未知数…しかしまたその部分が非常に興味深くあったりもするのだが。

そして最後にジェフ千葉である。
昨年9月から10月の連勝時も、僕はジェフが決して強いサッカーをしているとは思わなかった。手堅いサッカーで勝ち点3を待つカタチは出来上がったが、実際にその果実を手中に収められたのは、ジェフなんかには負けられない…という相手の出方と、幸運の連鎖という要素が実は大きかった気がしている。あの5連勝の最中も、内容的にジェフがはっきり上回った試合というのは、僕はせいぜい1試合か2試合程度であったように思う。要するに、確かに手堅いサッカーは身につけたが、現状ではただそこまで…である。そして少ないチャンスをモノにする絶対的なストライカーを得たか?…得ていない。この部分に変化はない。であれば、僕は今シーズンもまた楽なシーズンにはならないのではないか…と考える。フロントも頑張ったとは思うが、こまい選手をダラダラたくさん取るよりは、後方戦力には多少目をつぶっても、前線に一人の突出したストライカーを獲得すべきではなかったか。その部分に僕は毎年不満を覚えるのである。

密かに、そして着実に主力選手たちの高齢化も進んでいる。そしてそれを下支えするべき若手の幾人かも伸び悩んでいる。補強により選手層は厚くなった分だけ上積みはある。が、それ以上に何か期待させるものがあるか…といえば見当たらない。願わくば、昨年ほどには苦しまずに残留を決めて欲しい…が、果たしてどうなるだろうか。開幕のガンバ大阪戦。彼らが昨年の最終戦と同じテンションで戦えているかどうか…今年も厳しい目で彼らの戦いを見守ってゆきたい。

以上、今年のJリーグ予想でした。
皆さんの愛するクラブにとって、今年一年が良いシーズンとなりますように。

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posted by 桐谷 |10:45 | Jリーグ | コメント(12) | トラックバック(2)
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2009年03月04日

J1 優勝争いを占う

Jリーグの順位を予想するに際して、僕はすべてのクラブを大きく4つぐらいにカテゴライズする。

1つめは、優勝争いのグループ A
2つめは、優勝争いには絡めないが上位にはくるだろうグループ B
3つめは、残留争いに絡まないが下位に位置するだろうグループ C
そして4つめが、残留争いのグループ D

である。

今回はこの中のAとB。優勝争いグループと上位グループ争いについて予想してみたい。

優勝争い グループA【鹿島 名古屋 清水 ガンバ 浦和】

鹿島アントラーズについては説明はいらないだろう。
特に僕は昨年のACL敗退からの快進撃には本当に感動させられた。普通ならばあそこから下降曲線を描く状況である。やはりこのチームだけは他のJリーグクラブと一味違う何かがある。技術・体力とともに、この国において比類のない“魂”をあわせ持つチームである。ゼロックスを見ても内田篤人、興梠慎三にさらなる成長の跡も見受けられる。今年も鹿島が、優勝争いの筆頭であると僕は考える。

そしてこれに続くチームを、僕は名古屋グランパス、清水エスパルス、ガンバ大阪、そして浦和レッズではないかと予想する。

名古屋グランパスは揺るがぬスタイルを得た。ベテランと若手のバランスも理想的なものだし、ダヴィという現状J最高レベルのストライカー獲得はやはり非常に大きい。

清水エスパルスの昨シーズン終盤のサッカーは、きっとどこよりも強かったのではないかと僕は思っている。岡崎慎司や枝村匠馬以外にも、このチームはに原一樹、山本真希、そして大前元紀のような、何か一つのキッカケさえつかめればすぐにA代表に手の届きそうな質の高い若手が少なくない。ヨンセンのデキに左右される部分もあるだろうが、チーム力は年々着実に上昇してきている。今年こそは優勝争いに絡むべきチームである。

ガンバ大阪に対しては、僕は少し懐疑の目を向け始めている。ゼロックスを見れば仕上がりや戦術面以上に、球際で身体を張れていない、頑張りきれていないシーンが目に付いたし、全体に運動量と献身に欠けていたように思う。二川孝広の不在がその主因であったとすればそれほど気に病むことでもないのかも知れないが、しかし同時にチーム自体の高齢化も進み、昨年のハードスケジュールのダメージも抜け切れていないようにも映る。たとえシーズン中盤から、自分たちのチカラを取り戻せるとしても、序盤に躓けば新戦力とそこではじかれた選手たちにも動揺が走るだろう。スタートダッシュで躓くか否か…。4月4日の広島戦までの流れが、今シーズンのるかそるかの勝負の分かれ目となるだろう。

そして浦和レッズ

結局僕は彼らのプレシーズンマッチを一度も見ることはできなかったし、今現在の状況も新聞報道を通してしか接することはできていないのだが、もしフィンケさんが本物であれば、このチームが強くならない訳がないと思っている。たとえ昨年の主力の幾人かと少しモメることがあったとしても、彼が本物…であるならばその困難も乗り越えられるだろうし、逆にチームとして結束できるシーンもあるかも知れない。そして僕は、やはり彼を本物であると信じたい。オシムさんに続く、ニッポンの救世主であると期待したい。原口元気、山田直輝、林勇介にも将来のA代表を背負う選手たちであると期待している。願望でしかない…と言われればその通りだが、僕は彼らが優勝争いに加わる事を期待している。やってくれると信じている。


そして上位グループ B【広島 横浜M 神戸 FC東京 川崎】

このグループには、サンフレッチェ広島、横浜Fマリノス、ヴィッセル神戸、FC東京、そして川崎フロンターレを予想する。

川崎フロンターレについては、すでにひとつの時代のサイクルを終えかけているのではないか…或いは最終盤に差し掛かっているのではないかと僕は思っている。期待したい気持ちとは裏腹に、ジュニーニョをはじめ主力選手の高齢化も進んでおり、今年あたりその部分が顕在化してくるような気がしている。

FC東京については、カボレの存在がその結果に大きく左右するのではないかと考える。彼のモチベーション次第によっては思わぬ不振もあり得るかも知れない。昨年一年間のサッカーの流れを見て、実は意外にもあまり伸びしろが感じられなかったチームでもある。カボレ含むFWのパフォーマンス次第では、上のグループに参加することも、下のグループに吸収されることもあるのではないかと考える。

ヴィッセル神戸に関しても、期待と同じだけの不安も感じたりするのだが、選手自体のボリュームと質を考えれば、昨年の大分以上の躍進も期待できるのではないかと考える。ここのポイントもやはりFWのマルセウと、新監督カイオ・ジュニオールさんの働き。着実なチーム強化を実現させてきた松田監督を切ってまで招聘した新監督である。ここでの躓きは絶対に許されない。

横浜Fマリノスは良いサッカーをしている。ある意味日本代表と同じ流れを汲む、ショートパスサッカーからの進化系であり、質という点では、その日本代表よりも上位である。確かにブラジル人はいないし、Jを代表する高給取りも中澤祐二をのぞけばいまや一人もいない寂しい状況になってしまったが、木村浩吉監督の実践するサッカーの質はとても高いし、今後清水エスパルスのような上昇曲線を描けるチームになるのではないかと思っている。小宮山尊信と渡邉千真のパフォーマンス、そして山瀬功治の復活次第では台風の目となる可能性も有したチームであると考える。

そして一番最後にサンフレッチェ広島。
僕はもう一人のエースストライカーとGKの獲得を期待していたし、それができれば優勝争いのグループに組み込みたかったのだが、クラブの台所事情もあわせて、やはり現実はそれほど甘くはない…といったところなのかも知れない。J1といえども、広島にボールポゼッションで勝るチームなどほとんどないと思う。が、しかし、前線の助っ人外国人の質の違いもあり、カウンターの鋭さはやはりJ1とJ2とでは少し次元の異なるものだろう。どのようにして失点を抑えるか、またどのようにしてボールロスト時のリスクを限定するか、或いはまた時に敵にボールを預けて対応することができるか…。学ぶべきところの多いシーズンとなるのかも知れない。が、僕はこのサッカーに成功して欲しい。必ずJ1で何かを打ち立てて欲しい。きっと今年僕は、ヒロシマのサッカーを一番多く見ることになるだろう。このサッカーで、いずれニッポンの頂点を極めて欲しいと願っている。

次回は、下位グループと残留争いの予想と考察についてのエントリーを開幕前に予定しております。

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posted by 桐谷 |10:36 | Jリーグ | コメント(23) | トラックバック(6)
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2009年03月03日

Jリーグ改革 最後に言っておきたいこと 

いくつかある改革私案の要点が、あっちこっちと錯綜してしまって、いつものように非常に理解しにくいものとなってしまっていると思うが、例によってまとめるのは読んでくださった皆さんにお任せすることにして、こちらとしては言いたいことだけ言い切って終了させてもらおう。

僕の改革案の核心の部分。

きっとそれは、公平で厳しい競争環境の実現とJFA・Jリーグ組織への不信…が根本のテーマなのだと思う。公平で厳しい競争環境とは、平等で持ちつ持たれつの生ぬるい環境とは異なる。むしろその対極にあるものである。

そしてその突破口として、各クラブへのTV放映権の返還と、リーグからの配分金制度の廃止を求めるのである。

JリーグとJクラブとの関係は、いつまでも上意下達、お上と下々の関係であってはいけない。そのピラミッドの頂点に君臨するJFA会長なるものが、開かれた選挙で選ばれる訳でもなく、人々の信任によって指揮を任される仕組みでない限り、この支配と隷属、上命下達の主従関係は、今後のJリーグの構図にさまざまな歪みと軋轢を生んでゆく事だろう。

それはこの国の仕組みと似ている。
政治システムがまともに機能せずに、官僚支配というブラックボックスを統制できぬばかりか、そのおこぼれをもらうことに必死なのだ。各々が私利私欲の為に国益や公益といったものを蔑ろにし、またそれをそれぞれの知性により選別取捨するはずの国民の側が審美の目を持たなかった…。

そしてその責任と負い目を、いままた“誰か”の所為にしてやりすごそうとしている。永遠のループを繰り返そうとしている。このままでは、サッカー界もこれと同じ道を歩む事になるのではないかと僕は危惧しているのだ。

各クラブは、Jリーグに対して、『タックスペイヤー』になるべきであると僕は思う。それは収奪されるのではない。対価を支払う…という意味である。Jリーグという組織には、いくらの人件費や運営経費が必要で、それが適正を有したもので、支払わなければならぬ相当のコストであるのかどうかを、それを分担させられる各クラブが審議するべきなのである。いまはあべこべに、しかるべきチェック体制などなにもないまま、収益の片翼であるTV放映権を抑えられたまま、言い値のコストを天引きされているのではないか。厳しい経営環境に疲弊消耗し、経費削減のため選手を大量に解雇したあげくに、さらにファンやサポーターに寄付金までお願いして命を繋ごうとするクラブがある一方で、この組織としてのJリーグは果たしてそれだけの経営努力、運営努力をしているといえるだろうか。僕はこのままではいけない…と思っている。

TV放映権を含むすべての売り上げを一旦クラブへ返還し、Jリーグによる予算案を信認する形で、各クラブ側がその予算を分担すべきなのだ。またその場合、各クラブ一定額の負担ではなしに、それぞれの売り上げに対する定率の負担をビッククラブにお願いすべきである。であれば浦和が7億円負担する時、甲府は1億円で済むはずである。その時水戸は0.3億円となるだろう。浦和にとって見れば過大な負担と映るかもしれないが、彼らであればTV放映権その他もろもろの自由化により、きっとそれ以上の営業収入の増加に結び付けてくれるのではないだろうか。

それによりJリーグとJクラブの間に、対等な緊張関係と本当の意味での互恵関係が生まれる。各クラブは配分金に依存しない、自主自立の経営により立脚することを迫られ、また富めるクラブ、強くなってゆくだろうクラブの足枷も外される。そんな姿こそが、僕はサッカーの世界、勝負の世界の自然な在りようなのだと考える。

僕は大都市のビッククラブに勝たせたい訳でも、地方の小クラブが憎い訳でもなく、またその逆である訳でもない。が、このJリーグにおいて、自らの自助努力とファンのサポートにより、強くなるクラブはますます強くなって欲しいと思うし、そんな光りの情景に対して、また光りの届かない影の情景が生まれてしまうのは、ある意味致し方のない事であると思っている。結果平等の世界など幻想である。

いまはまだ不完全とはいえ、Jリーグが世界に繋がった以上、世界を目指すクラブが出てくるのは自然なこと。であれば、その成長を阻害するようなルールや仕組みは、速やかに取り払うと同時に、権力の公正化と透明化なくして、このJリーグの繁栄など期待できないものと思っている。

やがて日本のサッカー界にも、開かれた会長選というものが根付き、JリーグとJクラブとの間にも均衡の取れた“対立と協調の関係”が育まれることがあるかも知れない。いや、いつかは分からないが、いずれはそうなることだろうと僕は期待している。けれども最後にひとつだけ釘を刺しておきたい。勿論システムは大切である。ニンゲンの私情や悲しい習性に抑制を加えるためのそれは、無くてはならないものであることに間違いない。

けれどもそれ以上に大切なものがある。それが“知性”であると僕は思う。システムという道具を拵えるのも“知性”であるとするならば、それをうまく活用するのも“知性”無くしてできることではない。

サッカーにおいても、この国においても…である。


さあ、今年もJリーグがはじまる。
ひとまず僕も能書きは捨て置いて、この情熱に身を任せてみたいと思う。
待ち焦がれたサッカーに、発狂するぐらいに、燃え上がってみたい…と思っている。

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posted by 桐谷 |10:25 | Jリーグ改革案 | コメント(12) | トラックバック(5)
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2009年03月02日

リーグ改革と僕達の責任について 

15年前おそらく二百数十名程度でしかなかった日本のプロサッカー選手の数は、おそらくこの間その3~4倍ほどになった。果たしてこれはプロサッカー選手としての適格者、その実力を有するものがそのまま4倍に増えた、と手放しで喜べる成果といえるだろうか。

残念ながら僕はそうは思わない。おそらくその半数程度は、ただ単に水増しされたプロ化…なるものに過ぎない。そして今のJリーグの状況、ただただ生めよ増やせよと参入希望者に背伸びをさせて、ギリギリの経済活動を強いる仕組みはそろそろ改めるべきであると考える。

それは各地方のサッカー関係者のJへの夢を間引き、淘汰せよ…ということではない。参加基準についてはそれぞれの地方の実情に配慮しながらも、サッカーの実力の部分には厳しいハードルを設け、尚且つ適正な財政規律についての目配りを怠るな…ということである。

果たしてこの日本に、世界の基準に照らしてプロサッカークラブとしての適性と資格を有するいくつのクラブが存在し得るのだろうか?

僕はそれをせいぜい20に満たないものと思っている。
観衆から高い入場料や放映料代価を受け取って、10年に満たぬ選手生命しか持たない選手たちに、プロとしてあたりまえの給料を払って、それでもなお経済的に成立し、プロサッカーとしての実質を保てる…という条件であれば、それはせいぜい10程度に過ぎないものと思っている。

そういう意味で、すでにあるJ2までの仕組みをどうこうしろとは思わないが、プロリーグとしてのJ3や、これ以上の肥大化・拡大化は当面進めるべきではないと思っている。Jを目指すクラブはプロだろうがアマのままだろうが、JFLで切磋琢磨しそのチャンスを自らの手、実力によって掴み取ればよい。可及的速やかにJ2とJFLの間に2枠ぐらいの昇降格制度を設け、J2で競争力を失ったクラブはJFLに、またその逆にJFLからJ2に、その実力によってトライできる仕組みを整えるべきである。

僕はこの間(はざま)の、現状では大きすぎる障壁…をなだらかにならすためにも、プロ契約うんぬんの縛りやスタジアムキャパシティなどのJ側からの過大な要求を考え直すべきであると思っている。J2の下、今であればJFLになるが、これなどはEASTとWESTに2分割して運営するのが望ましいと考える。
日本は国土面積から見れば小さな国でしかないかも知れないが、場所によっては北海道から沖縄まで、南北には2500kmもの距離がある。場合によっては、この移動を3部の経営基盤の脆弱なクラブにまで求めることになる。欧州でいえばこれはモスクワからロンドンまでの距離と同じ。これだけの経済的負担・移動距離は、欧州でもUEFACLかUEFACUPでしかありえないのだ。

J1 16クラブ 
J2 20クラブ
JFL/EAST 10クラブ
JFL/WEST 10クラブ

上記が僕が考えるこの国の理想的なリーグ体系である。
代表でのスケジュールにACLまでも本腰入れて取り組まなければならなくなったJ1は、現状では試合数が過剰である。代表スケジュールとナビスコのスケジュールをうまく重複させて、過重な負担のかかる代表選手試合数を速やかに減じるべきであると考える。

J1、J2の2つのプロリーグに、JFL東西のプロ・アマ混在リーグ。さらにはJ2とJFLの垣根や障壁を可能な限り廃して、J2を、ホンダFCのようなクラブが、無理に背伸びすることなく自らのスタンスで参加し得るJ1へのステップボードとすることが、僕はリーグとしての自然な在り方なのではないかと思っている。Jリーグに今求められているのは、無闇な膨張・拡大ではなく、ダウンサイジングである…と。


どれだけ節水を心がけ実践している都会の倹約家といえども、砂漠の民から見れば、その水の使い方は無駄遣いとしか映らないだろう。また自然環境からみれば、未開の地に在って、そんな価値観など知らずに日々を生きている人々の何倍も、都市に暮らすしたり顔したエコロジストが有害であることに議論の余地はない。

いまあるこのシステムも、もしかしたら夥しいムダと、夥しい不理解と、夥しい無分別の下に築かれたシステムなのかも知れない。もしかしたらそれは、いまあるこの国のシステムと同じようなものなのかも知れない。今でこそまだそこまで赤裸々ではないのかも知れないが、いずれは同じ現実に突き当たるのかも知れない…いや、すでにもう、突き当たっているのかも知れない。

問題は、いついかなる場所においても必ず生じる。

そしてその生じた問題に対する“責任”と“負い目”は、よく分析したうえで、それぞれがそれぞれのものとして、そこに関わるすべての者で、分かち合わなければならない。

そのためにも僕らは、いまあるこの現実をたえず疑ってかかるべきなのだ。権力を疑い、制度を疑い、民意を疑い、そしてさらに自分自身すら疑う。とすれば、いずれ完全なる正解、完全なる答えなど、どこにもないことが判るはずだ。そしてまた疑う。そうやって不完全な正解、不完全な答えを、少しでもマシなものに変えてゆこうとする試みが、この国における、サッカーにおける、僕たちの責任なのではないだろうか。

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posted by 桐谷 |11:26 | Jリーグ改革案 | コメント(2) | トラックバック(1)
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