2009年11月18日
大分救済 その悪しき前例と今後
「大分は経営破綻に近い。再建途上の会社としてあってはならない経営が行われていた」 「危機感を持っている。悪しき前例にはしたくない」 鬼武チェアマン/以上産経新聞より 大分のJリーグに対する2億円融資の要請が報道される前から、僕はネット上で当れる大分の経営に関する情報をひとつひとつ探ってきていたのだが、どうやら見えない部分はそれ以上に深刻で杜撰なものだったようだ。 そしてその杜撰な放漫経営を積み重ねてきたクラブ。36の中のたったひとつのクラブの為に、十数年積み立ててきた10億円の積立金の60%を、いまこの時点で投入することを決める…。しかもこれは公式試合安定開催基金であって、クラブ救済のための基金ではないはずだ。当面の3億5千万円(それにしても巨額すぎると思うが…)は、まだ良いとしても、来年追加投入されるとする2億5千万円の根拠は何なのだろう。 果たしてこんな姿勢や残りの基金残高で、ここからまだ2年は続くだろうこの世界的な経済危機状況を乗り越えられるのだろうか?今現在爪に火をともすようにして経費や人件費を切り詰めながらクラブ運営にあっている他クラブの経営者たちにとって、今回の件は納得のゆく融資根拠と金額なのだろうか? 道義的にも、今後の危機管理としても、今回のJリーグ理事会の決断は疑問である。また、Jリーグの各クラブに対する経営状況のチェックと目配せという観点でも、現状のそれはあまりに甘く、そして無責任である。 現場や選手たちに罪は無い。もちろんファンやサポーターたちにも責任はない。個別のクラブの問題はJリーグのあずかり知るところではない。悪いのはただワンマン社長の所業である…。それが事実なのだろうし、それを否定する気はない。 が、今回の一件をそれだけで終わらせていて良いはずが無い。こんなことが今後もどこかで繰り返されてはならないのだ。 各クラブの経営情報についての詳細な情報開示と透明化が今以上に必要なのではないだろうか。一私企業といえども、クラブとは公益をも伴うものなのだと僕は思う。クラブ人件費や役員報酬の一々まで、すべて開示させた上で、クラブの経営状況の健全性を判断するオンブズマン制度のような委員会組織の制定も考慮されるべきではないかと思う。もちろんそれはJリーグやJFAにも同じレベルで求められることである。 この場で繰り返し何度も言ってきたことであるが、JFAはこの国のサッカー強化の主体がJリーグであることをよく認識し、また尊重すべきである。このような状況においても、JFAは我関せずで、2011年にはわざわざアルビレックス新潟のお膝元に3つ目のJFAアカデミーを創設することを計画中だそうだ。170億稼ぐ事には、確かに大きな意義があるだろう。しかし、それ以上に、それを何に費やし、或いは何に役立てるか…の方が、はるかに重大な意義を持つ。 サッカー界の構造も、いまここで変わらなければならないのではないだろうか。 関連エントリー Jリーグの道徳と経済 脱・日本代表のススメ おもちゃの鉄砲~市橋逮捕に思うこと~
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posted by キリタニ |11:19 |
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