2007年09月16日

【2007女子WC】なでしこジャパン 試練の決戦

女子サッカーの世界も急激にアスリート化、フィジカル勝負化が図られているな…というのが今回の2007女子WC中国の感想である。

そのだいぶ狭く見えるようになったピッチの中、またボコボコのピッチコンディションの中で、男子に比べても人一倍華奢な体で、厳しいフィジカルコンタクトをかいくぐりながら、更に狭くボコボコのゴール前にボールを運んでいくのは並大抵の事ではないだろう。

この厳しい戦いの中で、実力的にもギリギリの攻防の中で、なんとか踏みとどまり、予想し得るベストの結果を導き出しているこの女子代表選手達の頑張りには、本当に頭が下がるし心を打ち揺さぶられてもいる。

特にイングランドとの試合では、先般のA代表や五輪予選さながらの気迫と執念を見せてくれていたし、アルゼンチン戦におけるロスタイムの勝ち越しゴールもその強い精神力の現われであったように思う。

どちらの試合も、トップに対する中盤のサポートが不足し、アタッキングサードからの展開にぎくしゃくしたものがあったが、荒川恵理子にしろ永里優季にしろ、楔が入ったときに適正なサポートがあり三人目の動きが伴えば、このクラスでもターンしてゴールへ迫れるタレントである。
これが澤穂希のポジショニングの問題なのか、それともチームとしての約束事の問題なのか僕には量りかねるが、押し込まれる展開になる事が間違いないドイツ戦において、トップに対するサポートの重要性はさらに増すだろう。そこでしっかりした楔であり、攻撃のカタチが形勢できれば、結果的にDF陣への支えとなるはずである。

永里優季さんは、2004年の初代表時からずっと期待して見守ってきたが、このメンバーの中にあって、やはり彼女のポテンシャルは世界の基準を満たす突出したものであると思う。欧州と南米の長所を両立したようなオールラウンドのストライカーであり、そのキープ力、ボディシェイプなどは世界のトップと比肩するクオリティを有している。細かいミスを減らし、ボールを呼び込む技術を磨いて、さらに1歩フィジカル面を高めてゆけば、彼女であれば世界屈指のストライカーになる事も可能ではないだろうか。この大会をぜひその契機としてもらいたい。


TV放映を見ていて、どうもいつもと感じが違うのである。
いつもならば無意識のうちに耳に栓をしている解説の言葉が、清清しい共感を持って耳に頭に入ってくるのである。
元代表の川上直子さんの解説なのだが、それは非常に的確でロジカルなまさに“解説”なのであった。テレ朝系の客観性の欠如したノイズの類や、いつものフジ系のモゴモゴ何を言っているか分からない独り言の類に比べ、それは遥かに洗練された知性を感じさせるものだった。
ピッチ上のなでしこJAPANと共に、卒業した彼女達の頑張りにも今後目を向けてゆきたい。

次のドイツ戦、イングランド戦以上に忍耐を要求される展開が予想されるが、厳しい状況の中からなんとか勝機を見出して、少ないチャンスに賭けて欲しい。ただ勝ち点3を狙うのではなく、勝ち点1を守りながら少ないチャンスの中で勝機を探る…というとても難しい戦いである。

彼女達らしい粘り強い精神力に期待して勝負の行方を見守りたい。


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posted by 桐谷 |06:32 | なでしこJAPAN | コメント(13) | トラックバック(1)
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