2008年02月05日

【WCアジア予選】 タイ戦 展望

これまでに一番多く訪れた海外の国はどこか…?

と問われれば、僕にとってそれは間違いなくタイである。

一体何度旅したのか…それすら思い出せない。買い貯めた文庫本の詰まったバックパック一つ背負い、足早にバンコクの喧騒を離れ、サムイ島やタオ島などの秘境めいた南の島のビーチや、北部、東北部の田舎町で一人のんびりと羽を伸ばす。
そんな辺鄙な場所であっても、ひとたびこちらをサッカー好きと見て取ると、決して放って置いてくれないのがタイのサッカーフリークたちであり、たちまちお互い拙い英語でのサッカー談義が始まる…。その話題は、いつも当然のようにイングランドプレミアリーグについてであった。

近年のタイ代表の試合を見ていても、そのイングランドプレミアリーグの影響は色濃く感じられる。スピードと激しさ、そしてある程度運動量の伴った90年代後期からのタイ代表は、日本にとってももはや決して侮れる相手ではない。カウンターはそれなりに鋭く、スキルもACで対戦したベトナムに比べれば一階級上位である。ゴール前での強さ・高さ…といった部分での明確な弱点はあるし、実際にACではそれ一事によってオーストラリアに惨敗した訳だが、日本がキレイに勝とう、繋ぐサッカーを誇示しようという気構えで臨めば、思わぬ苦戦を強いられる可能性もあり得るものと考える。

FW陣のケガもあり、どのようなスタメンでスタートするのか…現時点では予想がつかないが、敵の守備陣に的を絞らせない為にも、90分間速攻と遅攻の使い分け、ショートパスとロングボールでの効果的な揺さぶりで、一事に固執しないメリハリある攻撃を展開して欲しい。0-0のまま残り10分…というシチュエーションには、できることなら出くわしたくは無いが、ピッチ上の選手とベンチとの間で、その状況ならば“何をすべきか?”というコンセンサスだけは、事前に明確なものを持ち合わせていて欲しいと切に願う。

いずれJ改革案の方で触れる機会があるかも知れないが、今タイ代表が歩き出した道、そして方向性…元首相であるタクシンが私財で買収したマンチェスターシティと、そこに有望な選手を送り込み、代表チームをジョイントさせる事でさらに高いレベルへ引き上げようとする彼の野望や試みは、非常に興味深いものである。ビジネスとしてのこのトライが成功するのかしないのか?強化としてそれは機能し得るのかしないのか?そして文化として、それはイングランドの、マンチェスターの人々から果たして受け入れられるのか、或いは受け入れられないのか…?

Jとアジアの未来…を展望する上で、これは非常に興味深いテストケースであると僕は捉えている。


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posted by 桐谷 |10:43 | 2010WCアジア予選 | トラックバック(1)
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