2007年12月12日

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 

たった10日足らずの調整期間でよくここまで立て直したと思う。

Jリーグ最終盤では、その疲労ぶりばかりに目を取られてしまっていたが、こうしてみると連覇への重圧といったメンタルの部分での負荷も決して小さな要素ではなかったように思う。積極的に前でボールを奪う意識と、ここまで秘められていた強い攻撃意識の解放を、今こうしてまざまざと見せつけられ、なんとか“ミラン戦に間に合った”この浦和のサッカーを、日本の代表としてとても誇らしく思う。

きっと報道で伝えられるようにセパハンの状態も良くなかったのだろう。ピッチ上を、広くボールが動く組織的な攻めの展開は相変わらず美しかったが、一次攻撃が頓挫した段階での二次、三次攻撃に繋げるいやらしさがなかった。ナビドキア不在の影響は攻撃面で大きく響き、またディフェンスにおいても球際の強さ、激しさ…といった部分で、浦和のそれにやや見劣りしていたように思う。

ACLで既にカタをつけたセパハンに、この時点でまたぶつかる…という大会運営上の不備も含めて、JFAには永年開催を目論むのならば“開催国枠”の返上を…或いはFIFAにおいては、あくまで“開催国枠”が興行上不可欠なものであるとするならば、2009年度以降の日本の継続開催を認めない…という、この大会の“権威”に対する“配慮と覚悟”を求めたい。
最終的にこの大会はUEFAチャンピオンズリーグの上に立つ大会に育ててゆかなければならない。その為に、いつまでもFIFAの一部とJFAの、既得権益の為の玩具にしていてはいけない…と考える。

この大会の為に欧州王者が一週間も前に来日して調整する事は間違いなく“異例”である。UEFA内、そしてミランの側にどのような力学が生じていたのか…欧州事情に疎い僕には判然としないが、ある程度の高いモチベーションを持って、ミランがこの大会に臨んでくれたことは間違いないだろう。

であれば…浦和のサッカーがいかにトップフォームを取り戻したとしても、両者の間にあるこの実力的な“断絶”は、両国の代表チーム同志のそれを、さらに上回るものなのかも知れない。
それほど“速い”攻めは見せないミランの攻撃を、ピルロとセードルフに前を向かせない守備である程度守れた…としても、こちらの攻撃に際しては、中盤を作りながら攻める事をミランのプレッシングは容易く許してはくれないだろう。またワシントンといえどもロングボールを収めてくれる事はそう何度も期待できず、内容的にはひたすら“我慢”を強いられる90分になるものと考える。

そしてその中で、彼らがこの数年の間に身につけたサッカーにおけるリアリズムをどう発揮してゆくのか…。その片鱗をどこで見せ、どのようなカタチでミランに一泡吹かせるのか…。そんな部分に注目しながら、僕はこの試合を見守りたいと思う。

果たして、浦和はセリエAのプロヴィンチャに足る実力を保持しつつあるのか?或いは、やはり未だその途上にあるのか?

Jリーグが初めて世界に“コンタクト”する瞬間…
その厳しさの中から、何を学び取り、そして何を未来に繋げるのか…。

浦和レッズの健闘を心から期待したい。


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posted by 桐谷 |10:26 | ACL&CWC | コメント(9) | トラックバック(2)
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posted by 桐谷 | 2007-12-12 11:57

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 【キリタニ】

今回のCWCの組み合わせは、ワールドベースボールクラシック(WBC)と同じ匂いを感じますね。
まあWBCの場合はアメリカが優位になるように仕組んでるわけでちょっと違いますが・・・。

まず最初に7チームのトーナメントってところがおかしい。
今回のワイタケレとセパハンなんて決勝までいったら4試合。
ミランとボカは2試合だけ。
ちょっと優遇しすぎでは?
アジア同士の戦いがあるのもちょっと違和感を感じますね。

まあ一番おかしいのは「開催国枠」。
これがあるなら日本でやり続けるべきじゃないと自分も思います。

どうせやるなら持ち回り制にして8チームにするのがいいのでは?
現状のCL、リベルタ、北中米、アフリカ、アジア、オセアニア、開催国にUEFACUPのチーム、
もしくはオセアニアとアジアを統一して南米からもう1チームとか。

せっかく面白い大会になりそうなんだから、毎年楽しめるプチワールドカップにしてもらえるといいです。

ちなみにミランの攻めはCLに出ているチームと比べたら特別早いわけではないと思います。
他の地域のチームと比べたら早いと思いますが。

posted by バティ | 2007-12-12 13:13

バティさんへ

以前僕は“クラブワールドカップ改革”の私案の中で、UEFAチャンピオンズリーグ覇者とUEFAカップの覇者に対して、その他の地域から選ばれた2チームが、欧州において挑戦するカタチが現状では一番魅力を感じる…と書いたのですが、よろしければ【Jリーグ改革案】のカテゴリーからそちらもご覧いただければと思います。

おっしゃられるように大陸持ち回り8チームの参加も現状よりははるかにベターな案だと思いますが、僕はそこからさらに一歩進んで、質の高い試合だけを抽出した大会を目指したほうが“権威”づけの面で有効だと思います。よってUEFA覇者とのアウェーでの対戦権を、その他の地域で競い合うカタチもあって良いのではないかと考えています。

posted by 桐谷 | 2007-12-12 18:26

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 

桐谷さん。

こんにちわ。

この試合生で見てきます!!
名前のとおり私はミラニスタでピルロファンですが、
レッズにもJのアジアの代表としてがんばってもらいと思っています。

Jのクラブが真剣勝負の場で初めてヨーロッパのビッグクラブと対峙するという記念すべき試合を見れることがうれしいですし、
この目でしっかりとJのクラブと世界との差がどんなものなかを見てきたいと思っています。

しかし、試合が始まったらピルロに釘付けでなにも考えられないかもしれませんが・・・

posted by pirlo_21 | 2007-12-13 12:35

pirlo_21さんへ

きっとセリエやミランのサッカーに詳しい pirlo_21さんですから、単に勝敗のみならずミランがどれだけ日本のチームに敬意を払って試合に臨むのか…そしてまた浦和のどの部分がミランに通じてまたどの部分が通じないのか…様々興味が尽きないでしょうね。
凍死せずに帰ってこれたら(笑)ぜひご感想をお聞かせ願えればと思います。

それにしても小雨交じりの本当に寒い夜ですね。横国の打ちつける風の強さを思うと、体調が心配になりますネ。きっともう既にスタジアムに向かわれていることと思いますが、くれぐれも風邪を引かないように。

どちらが勝つにしろ、良い内容のゲームであるように…と祈っております。

posted by 桐谷 | 2007-12-13 17:04

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 

桐谷さんへ
負け戦に勝ってこそ、本当の勝利ですよ。
浦和とミランでは国も違うし、選手のレベル、コンディション、年俸、全てがミランのほうが上でしょう。でも、ピッチの上に立てば“そんなの関係ぇねぇ!”って感じで浦和には頑張って欲しいですね。

・・・でも、俺ジェフサポなのに・・・でも、そんなの関係ぇねぇ!そんなの関係ぇねぇ!

・・・もうすぐ試合始まるのに、まだ仕事中・・・でも、そんなの関係ぇねぇ!そんなの関係ぇねぇ!

posted by ぴょん | 2007-12-13 18:10

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 

桐谷さんへ

はじめまして。
横浜に試合見に行きました。


スコアは、0-1でしたが僕には根本的レベルの部分で大きな差を感じたという感想です。


桐谷さんの言葉を借りればプロヴィンチャの途上というかギリギリ一角という印象でしょうか。
大きく劣るなと感じたのは、個々の技術と言う感じではなく、戦術とその戦術の中での技術の使い方という様な部分でしょうか。
単純にいえばファーストトラップです。
ただ、止めるだけかそうでないかの違いです。
そういう部分では、浦和ですらプロヴィンチャの域にも到達していない、そんな印象でした。


今日の浦和は、どうやって勝とうと思っていたのか、いつ勝負をかけようと思っていたのか(あるいはPK狙いだったのか)、そういうものが見えないという印象でした。
もしかしたらそれすらもさせてもらえなかったのかもしれませんが・・・。

でもやはり本気の大会で試合ができた事は今後のJリーグのためには大きいなと思います。
浦和には、もう1段上のレベルのサッカーをする事でぜひ還元してほしいと思います。

posted by 花鳥風月 | 2007-12-14 02:27

花鳥風月さまへ

まず寒さの中での観戦、本当にお疲れ様でした。ヤンクロフスキの迫力あるフリーランや、ピルロのボールタッチに呼応するカカやインザーギの動き出しなど、TV画面を通して見ているだけではなかなか見られない欧州トップチームの“クオリティ”を充分に堪能された事と思います。

それにしてもスタジアムは本当に冷えたでしょうね。今日は少し体をいたわってあげてください。

>大きく劣るなと感じたのは、個々の技術と言う感じではなく、戦術とその戦術の中での技術の使い方という様な部分でしょうか。
単純にいえばファーストトラップです。

素晴らしい卓見だと思います。すべての面で“格差”はあるが、僕もこの部分での差を一番大きく感じました。これに関しては本日中に昨晩書き置いた“戦評”の方で少し触れてありますので、そちらもご覧いただければ幸いです。

短い言葉でとても的確に、本当に大切な部分に触れられていますね。どうかこれからも、あなたの視点を、どのようなカタチであっても積極的に発信していただければと思います。

ぜひまたお付き合いください。

posted by 桐谷 | 2007-12-14 08:31

【CWC】浦和レッズ対ACミラン 展望 

昨日の試合最高

posted by 川崎衛 | 2007-12-14 12:44

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