2007年10月09日
今年一番の感動と権力者の戯言
J1の毎週末9試合のうち、僕はLIVE・リピート・録画含めて3~5試合、平均すると約半数の試合を見ている。 その内訳はというと、ジェフ千葉、浦和レッズ、ヴァンフォーレ甲府の3チームの試合にプラスして、川崎フロンターレ、柏レイソル、横浜マリノス、ガンバ大阪あたりの試合を1~2試合。要するに僕から見ておもしろいゲームになりそうだ…と思われる試合は録画してでも目を通すようにしている。 そうして毎年J1約170~180試合見る中で、本当に感動できるゲーム、心をうち揺さぶられるゲームは多くて2~3試合あるだろうか…。 このJ1第28節、ヴァンフォーレ甲府VSジェフ千葉の試合は、まさにそういうゲームだった。 見方によっては“パスの繋がらない雑なゲーム”と取られる事もあるだろう。けれどもパスが繋がらないのは、互いの決して引かない全力のプレスの応酬によるものだし、その中盤の膠着の中に、絶えずゴールに直結するチャンスとリスクがリンクしている状態…中盤のせめぎあいの中に、絶え間なく連続して凝縮された土壇場の攻防が繰り広げられる…という非常にエキサイティングなゲームだったと思う。 その攻防も90分を過ぎ、降格と6連勝のかかる両チームの状況を鑑みて、今年最高の“0-0”だな…と勝手ながら勝ち点1を分け合うその“結果”に安堵の感情を抱いた瞬間、千葉にとっては“歓喜”の、そして甲府にとっては“無残”なゴールが、勝負を決してしまった…。 この試合内容からすれば、勝ち点3対勝ち点0は非情すぎる“結果”である。けれどもまた、それがサッカーであり、現実というものなのだろう。 試合後、この期に及んでの2試合連続のロスタイム、終了間際の失点という結果に、小瀬に詰め掛けたヴァンフォーレサポーター達がどのように反応するのだろうか…とTV画面を通して見守ったが、ブーイングは聞こえない。むしろ立ち上がって手を頭上に掲げイレブンを拍手で迎える姿が見える。中には泣いている女性もいるようだが、そんな人でさえも頑張ってくれた選手達を讃える拍手で彼らを出迎えている。 それはゲーム以上に感動的な1シーンだった。 そこには“理解”があり、そして“信頼”があった。 勝って褒められるチームや選手はたくさんいるが、これだけ負けて、負け続けてなお、それを“理解”し、その未来を“信頼”して支えてくれようとするサポーター達がいる。 それはこのヴァンフォーレというクラブチームの、どんな栄冠にも勝る財産であり勲章であると僕は思う。 バレーを失い、茂原岳人は長期に渡る出場停止とそこからくる不調で未だトップフォームを取り戻してはいない。アタッキングサードで仕掛けられる“個”の不在の状態で、このチームはそのクリエイティブな闘い方を変えようとはしない。中盤のプレスをかい潜るためのラドンチッチという飛び道具を得てなお、窮屈なそこでの勝負から逃げずに組み立て、自らのスタイルを貫く事に活路を見出そうとしている。 僕はそこに勝敗を越えた信念の、その強さと尊さを見る。そして大木武とこの選手達の戦い、それを支えるサポーター達の姿を、永遠にこのJ1から失いたくないと思う。 ブラッターはルールにより各国リーグは自国選手枠6人を確保すべき…という。Jリーグは過去5試合のスタメン選手最低6人をスタメンで使えという。彼らが何におもねて、どのような打算と了解のもとに、何らかの“利”をみてそれを言っているのか僕には分からないが、彼ら権力者がどこかで勝手に取り交わしてくる“利”による契約の前に、クラブとそれを支えるサポーターには明文化されなくとも“理”と“義”によって交わされた約束がある。 クラブが、スタッフが、そして選手達が何よりも大切にしなければならないのは、その自分達を必要とし大切に思う者たちとの最初の約束である。そのことの尊さをこのヴァンフォーレ甲府、そして川崎フロンターレのサポーターの姿が、今現実に証明してくれているような気がする。 両チームのここからの健闘を祈っている。 ★サッカーブログランキングに参加しています…応援のクリック心から感謝いたします★ ⇒⇒⇒人気blogランキングへ 【キリタニ100法】ニッポンの未来を築く100の立法 『第1法/財産刑化法』掲載いたしました。こちらもよろしくお願いします。
posted by 桐谷 |10:28 |
ヴァンフォーレ甲府 |
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posted by 桐谷 | 2007-10-09 11:51
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
一言ですが.スカパ-観戦にて甲府vs千葉観ましたが
良い試合でしたね.上手いとか下手だ!とかじゃなく真剣に戦っている姿がそこにはあったような気がします。
甲府さんにはJ1になんとか残留をと思いますが甲府さんの前半の誰かは忘れましたが左サイドからの攻撃で上手くボ-ルをゴ-ル前に運び後は!?決定的でしたが.それもサッカ-ですかね。
posted by RED ROLL | 2007-10-09 13:16
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
甲府は2連敗ではないです。
前節は川崎にドローでした。
ロスタイムの失点は2戦連続ですけど・・・。
甲府サポーターとしてはロスタイムの大切さを痛感する、広島、川崎、千葉の3試合でした。
ブーイングよりも拍手のほうが多かったですね。
甲府の場合は連敗しても、なかなかブーイングまでいくことがないです。
甘いというよりも、そういうのが甲府らしさなんじゃないかなぁと勝手に思っています。
甲府はこれから、残留に向けて勝ってくれると思ってます!
posted by 甲府サポーター | 2007-10-09 13:21
RED ROLLさんへ
後半の劣勢によってシュート数は結構差がつきましたが、前半は甲府のゲームでしたね。
スペースがあってボールの繋がるゲームも見ていておもしろいのですが、僕はこういう隙のないプレスと狭いスペースでの息の詰まるような展開のサッカーの方が楽しいんですよ。
日本人のサッカーの美点のよくでた素晴らしいゲームだったと思います。
posted by 桐谷 | 2007-10-09 13:29
甲府サポーター さんへ
>前節は川崎にドローでした。
川崎戦も見ていたのですが、同じような終了間際の失点で混同してしまいました。ごめんなさい^^;本文も少し訂正させていただきました。
>甲府の場合は連敗しても、なかなかブーイングまでいくことがないです。
甘いというよりも、そういうのが甲府らしさなんじゃないかなぁと勝手に思っています。
甲府の方はおっとりした方が多いんですかね。けれどもやはり、そこにはサッカーに対する見識とチーム力や戦術に対する理解、そして頑張ってくれている選手やスタッフ達への信頼を僕は感じました。
>甲府はこれから、残留に向けて勝ってくれると思ってます!
僕も陰ながらそれを願っておりますし、内容を見る限り必ず生き残ってくれると信じております。
あと6試合、一緒に見守ってゆきたいと思います。
posted by 桐谷 | 2007-10-09 13:37
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
はじめて書き込ませていただきます。
ヴァンフォーレを含め、今年の降格争いは例年になくレベルが高いですね。それぞれのチームが必死にそれぞれのスタイルを模索し、試合の勝敗を超えたメッセージをサポーターに送っている雰囲気を感じます。このメッセージがチームから放たれている限り、サポーターたちはどんなことがあってもチームを見放すことはないのではないでしょうか。こういったチームが増えてきたことを心から嬉しく感じます。
スタメン選手最低6人ルールは、J以外のタイトルを狙ったリーグ戦での手抜きの禁止と聞いたことがありますが、世界中で選手の試合中の死亡が頻発している中で、しかも夏場にリーグ戦があるJでこんなルールを強要というのは、まさに狂気の沙汰。日程が厳しい上位チームの選手から順に殺していく気かといいたくなります。選手を守る意味でも、早期の対応が望まれますね。
posted by nana | 2007-10-09 13:48
nanaさんへ
>ヴァンフォーレを含め、今年の降格争いは例年になくレベルが高いですね。
甲府に限らず、大分や広島も決してレベルの低いサッカーをしている訳ではなくて、大宮にしても監督交代に至るまでのサッカーを僕は高く評価していました。この中から降格させなければならないのは本当に残念ですが、この厳しい競争こそがこの国のサッカーの実力を高めてゆく活力となるのでしょうね。
また、自らの責任たるスケジュール管理を怠りながら、“理”のない勝手な規約だけを押し付けるJや協会の姿勢は本当に残念ですね。また天皇杯は○だが、Jは×などのダブルスタンダードがまかり通る…。彼らの存在はニホンサッカー界の大きなリスクになりつつありますね。
posted by 桐谷 | 2007-10-10 07:35
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
監督交代に至るまでの徹底されたゾーンディフェンスからのカウンターサッカーはJリーグにはあまりないタイプでしたので、もう少し大宮はあの監督にやらせるべきだったと自分も思います。
問題点は守から攻に入った時の点の取り方だけだったように思えます。(結構難しい問題ですが)
失点は下位チームにしては少ないですし。
posted by ムァキ | 2007-10-11 06:37
ムァキさんへ
解任されるタイミングも、なぜあんな中途半端な時期だったのか…外部から知り得ない部分も当然あったのでしょうが、理解に苦しむ決断でしたね。
ロベルトさんの志向していたサッカーはかなりのレベルで確立に向かっていた。得点できないのは監督の責任…というよりもFWの得点力の問題が大きかったのだと僕は思います。終盤は勝負強さを伺わせる展開も増えていましたし…。
posted by 桐谷 | 2007-10-13 06:29
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
大宮のロバート監督の解任の背景は、ロバート監督がさじを投げたのが主な原因だったので仕方ない部分もあります。そもそも大宮はナック5スタジアムの杮落としがもう直ぐそこに控えてますし、他のどのクラブよりも負けられない理由がある。(経営面で言えば。)佐久間新監督、選手もそこは理解しているように見受けられます。残留するでしょう。
天皇杯でJ2のトップ4が早くも敗退しましたね。大恥です。プロとしての責務放棄といってもいいでしょう。京都の監督は解任されましたが、他の監督にも措置は必要に感じます。昇格の有無関係なく大幅な給料減額を要求するべきでしょう。
問題なのは選手の疲労ではなく、それに対応するだけのチーム力を蓄えようとしていない怠慢な指揮官にあるからです。
あからさまにレギュラークラスの事しか頭に無いことが、今回の天皇杯で明らかになったと思います。オシムは代表に浦和の選手を呼ぶし、オジェックは無理なターンオーバーは敷きません。
レアルも例え重要な試合を控えていたとしても、眼前の公式戦をトイレに流すような布陣は敷きません。
協会がどうだこうだ言う前に、指揮官の1試合にかけるプロとしての精神を問いたいところだと私は感じます。
posted by ちゃんこ | 2007-10-14 00:18
Re:今年一番の感動と権力者の戯言【キリタニ】
やっと負のスパイラルから抜け出せたジェフ。どーも私がテレビで見るとなぜか負けるので、あまり試合自体見てないんですが(てか、放送自体少ない(涙))論調やダイジェストを見ると若手が成長してきているようで今後がますます楽しみです。
さて、話変わってあんまりサッカーと関係ないんですが、ここのところ亀田何とかの事でいろんな所で盛り上がってますが、まあ、確かにあの親子は小学校の国語の勉強(特に言葉の窓を)から人生やり直したほうがいいと思いますが、あそこまで煽って、虚像(裸の大様)を作り出し視聴率取れれば何でもOKのマスコミに私はモラルの著しい低下を感じます。ここまで贋作を、あたかも本物に作れるというのは、言葉悪いですけど、戦前の情報操作と方向性は一緒ではないかと。以前は国の命令でしたが、現在一企業がなし得てしまう。まあ、ちゃんとしたボクシングファンの方々は、初めからメッキだって分かってたみたいですが、それ以外のライトな方々は大なり小なり操作されてしまったんでしょうね。こうやってマスゴミにスポーツは良いように汚されていく。バレーしかり、サッカー然りです。現在の亀田の状況。まるで昨年のワールドカップ後の様な手のひら返し。悲しい限りです。きっとボクシングファンも私たちと同じような気持ちだと思います。「マスゴミとそれに煽られる人々、私達は単に好きなスポーツが見たいんだ。自分たちで騒ぐのはいいから、せめて邪魔だけはするな」と
posted by ペン太郎 | 2007-10-15 07:08


