2010年02月15日

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

素晴らしい試合だった。

JFA、岡田監督、選手、そして僕達ファン・サポーター。これでやっと、それぞれが本当の意味でのスタートラインに立つことができたのだとすれば、これまでのどの試合よりも価値があった。僕はそう思っている。

一言でいえば、これがワールドカップ挑戦者と、ワールドカップ参加者との違いである。

この日の韓国のデキが良かったとは僕はちっとも思わないが、球際の勝負ひとつひとつ、それぞれの背中に背負った覚悟のようなものひとつひとつ、そしてチームとしての目的意識、プラン、それを実践するためのゲームインテリジェンス、それらすべての面で彼らのほうが上だったと思う。

たとえ相手がアジアの2流国であったとしても、敵が攻撃を放棄してディフェンスを固めてくる限り、または足が止まってしまわない限り、流れの中からゴールを奪う事など、日本はこれまでだってほとんどできてなどいない。敵の致命的なミス絡みでない限り、元気な敵を捻じ伏せるようなゴールなど、ほとんど奪えていない。なにもそれは、この東アジア選手権ではじまった話ではないのだ。

自国協会の金策のために、過酷なスケジュールと時差移動を強いられ、イヤイヤやってくる南米や、アフリカの名ばかりの代表チーム達とのテストマッチ、花試合の結果を、無邪気にそのまま真に受けて、勝った勝ったと喜んできたとすれば、この東アジア選手権、アジアとの『真剣勝負』におけるその結果と内容は、さぞかし不甲斐ないものと映るだろう。

が、少なくとも僕の中では、この結果と内容は、これまでの日本代表、岡田ジャパンの印象を、大きく裏切るものではない。むしろ妥当すぎるほど妥当なものである。だからこそ僕は、カウンターの鍛錬と実践、そしてその為の布陣と選手選抜……を、岡田監督に期待してきた。いつかはそれに気付き、切り替えてくれることを願ってきた。ところが彼は、そして彼らは、

“狙いはあるが、計算のない、独り相撲のサッカー”

に、未だ酔いしれ、拘泥し続けている。

相手が香港であれば、ダラダラと一本調子の、計算もメリハリもないサッカーを続けていても、後半60分も過ぎれば勝手に自滅してくれる。

相手が中国であれば、徹底したゲームプランも持たず、中途半端に守り、そしてまた中途半端に攻めてきてくれるが為に、独り相撲のサッカーをしていても、4度、5度の決定機は作れる。まあ、すべて外してしまっては得点は奪えないが…。

しかし、相手が韓国であれば……日本と互角以上の力を持った国であれば、こちらが漫然と、計算も駆け引きもないサッカーをしているうちは、自ら自滅してくれることなどまずない。90分間、ゲームプランを貫徹し、むしろ今の日本にはない、計算や駆け引きを駆使して、こちらの攻め手を封じてくる。それが現実なのだ。

後半、10対10になって以降、どれだけボールを保持し回そうとも、ほとんど日本は、決定機らしい決定機を作れなかった。それに引き換え韓国は、自陣に引かされたあの劣勢の中から、際どい決定機を、いったい何度作り出しただろうか?

このレベルの相手に、スローな攻撃からの得点などまず有り得ない。オシム時代ならばいざ知らず、前線の連動性を欠き、それぞれを勝手に動き回らせているだけの今の岡田ジャパンでは、あの構図からの得点は、事故とセットプレー以外は考えられない。

無理スジの攻めの為に、無駄なリスクを抱え込んで、ただただ一本調子に、90分間、体力の尽きるまで、前のめりのサッカーをしている。そんな計算や駆け引きのない、イケイケドンドンのサッカーを、これまでJFAも、ファンやサポーターの多くも、日本は強い…との幸福な誤解の元に、無自覚に、そして間接的に、後押ししてきたのではないだろうか?

ここでいつも言わせてもらっていることだが、今現在の日本代表は、アジアで3番目か4番目ぐらいの国であると僕は思う。今回は海外組がいないから……とのエクスキューズも成立しない。もし海外組を揃えたとしたならば、むしろ強くなるのは韓国の方である。たとえ長谷部誠が加わっても、中村俊輔もセットで加わるのであれば、攻撃はさらにスローになる。日本の攻撃を、むしろ停滞させてしまう可能性の方が高いだろう。

冷静に考えてみて欲しい。

日本にイ・グノはいないが、そのイ・グノが、海外組のいない韓国にあって、スタメンですらないのだ。
あなたがもし監督であれば、岡崎慎司、玉田圭司、大久保嘉人をイ・グノに優先して起用するだろうか?僕ならば絶対に有り得ない。それひとつとっても、チーム力の差は明確ではないだろうか?これが日本なのだ。

宿敵に敗れて悔しい気持ちは判るが、しかしこの現実を受け止めずに、僕達は真実のスタートラインにたどり着く事などできない。誰かが誰かの所為にして、罵詈雑言でやり込めてみたところで、この国のサッカーの未来に寄与するものなど何もない。それは、岡田監督も、協会も、選手も、僕達ファンやサポーターも同じことである。

今ここで、この試合によって、僕らがこの国のサッカーの真実に触れられたのだとすれば、辿り着けたのだとするならば、それはとても価値あること。この試合が、素晴らしいゲームであったということの証となる。

日本は弱い。強くない。ベスト4なんて到底無理。良くて1勝。おそらく全敗。
その認識で正しい、と僕も思う。

そして、だからこそ、今ここでどうするべきなのか?
何を考え、何について語り、何をすべきなのか?それを誰に伝えるべきなのか?どう伝えるべきなのか?何の為に伝えるべきなのか?そしてほんとうに目指すべきこの国のサッカーの姿、代表の在り方とはどんなものなのか?

今一度、この国のサッカーに関わるものすべてで、深く、真剣に、考えるべき時なのだと僕は思う。


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posted by キリタニ |11:00 | 岡田JAPAN | コメント(28) | トラックバック(5)
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posted by キリタニ | 2010-02-15 11:53

Re:素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID :

サッカーファンなんてのは、
浮気をされている夫みたいなものなのでしょう。
いつだって真実を知るのは最後。

たいていニンゲンは朝が来れば目を覚ましますが、
目を覚ますのと脳が起きるのは別です。
未だに寝呆けていると想像できる
ネット上のサッカー好きにとっては、
今月は勝った方が、勝ち続けた方が
結果的によかったのだと思っています。
都合の良い現実しかみないのでしょうから。

とりあえず、一生懸命非難している人は、
朝青龍の言動には、寛容な人だったよね?
、と聞いてみたいです。

品格って分かりませんが、
品が無いのは分かります。

posted by 迷鳥。 | 2010-02-15 12:13

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001178

今の代表にとって必要不可欠な敗戦だったと思います。
ベスト4進出出来るという結果の出てないベストメンバーが
このレベルで埋没する程度だったと、認識する必要があった
から。

小兵の多い日本代表において、4バックというDFシステムは
ただでさえ無い攻撃力をさらに落とし込んでしまう。

トルシエが使った3-5-2か、2CB1SWか1ボランチ+2CB
の方が安定するように思います。

リベロを使用するくらいならば、タワー型CFを使った1TOP2シャドー
でシステムは3-4-3の方がまだチャンスらしいチャンスを用意
出来ると思うんですね。


稲本光ってました。安定感ありますね。

個人的には平山TOPで佐藤と岡崎の2シャドーが見たいです。
平山の変わりに前田もアリと思います。


なんにせよ、スペクタクル溢れるサッカーが見たいですね。

posted by 兎 | 2010-02-15 12:40

迷鳥。氏へ

コメント投稿者ID : kiritanishin

とりあえず俺も、品格なんてものに関しては大いに自信がないのだが、ここ最近は目が醒めても、あっちがオッキしてないのだけは確か。中学生の朝礼の時、貧血で倒れてから、脳が起きているかどうかも俺にはわかんネ。でも朝青龍は好き。蒼井優の方がもっと好きだが…。

>サッカーファンなんてのは、
浮気をされている夫みたいなものなのでしょう。
いつだって真実を知るのは最後。

これは名言だな。
ただ疑念の鬼になっても楽しくないしな。真実なんて、たいてい不都合でできているんだよね。だから俺は、実生活においては真実なんて一切追わないで暮らすようにしている。その方が幸せだもの。

posted by キリタニ | 2010-02-15 12:41

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000916

昨日の敗戦から一夜明けて、新聞、ネットなどいろんな意味でにぎわってますね。ここまでのプロセスを冷静に振り返ったら、昨日の試合の内容も、結果も十分に予想の範囲内だったと私は感じています。

岡田さんの続投も決まったようですが、私はそれでかまわないと思います。しかし、これまで通用しなかった「コンセプト」など捨てて、もう一度今の日本に相応しい目標(決してベスト4などではないと思う)を設定し、それを達成するためのプロセスを一つ一つ、全力で、踏んでいかなければならないのではないでしょうか。そして、代表スタッフや協会、もっと言えば犬飼さんも、その目標設定やプロセスに関して責任を持ち、我々やマスコミもそれらをそのつど検証していく必要があるように思います。

持ち得るポテンシャルを発揮しないまま、ある意味戦わずして終わったような、ドイツの虚無感だけはもうたくさんです。そこから日本に光をくれた、そして志半ばでチームから離れることとなったオシムさんにも申し訳ない。そしてなにより、次の世代に希望を託せないことは、最大の罪であると思います。

長文失礼しました。

posted by えぬえぬ | 2010-02-15 12:44

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001180

>カウンターの鍛錬と実践、そしてその為の布陣と選手選抜
仰るとおりと思います。日本人のフィジカルには限界があり
、前線でタメがつくれる状況はハナっから無いと考えたほうが良いでしょう。不思議なのは中村憲とかそういうカウンター主体のサッカーが出来る選手がいながら全くJでのプレーとは別のプレーに終始しているところですね。。岡ちゃんの戦術のせいなのかコンディションのせいなのか。。。まあオシムも嘆いていましたが前線にイグノのようなスプリンターが居ないというのも一因でしょうけど。
とにかく1-0になった時点で落ち着いたゲームコントロールが出来ない点と、逆転されてガクッとしてしまう点はドイツW杯のリプレイのようでした。岡ちゃん批判も分かるけど、あの状況でチンタラボール回しして同じような攻撃を繰り返す選手はもっと問題あると思います。今すべきことは何なのかをもっと自力で判断して局面に応じたプレーをしてほしいし、それを全員に伝える選手がピッチに居てほしいですね。仰るとおり、唯一収穫と言えるのはドイツの時と違いそれに本番より前に気付けたということなんでしょうね。

posted by Jinke | 2010-02-15 13:45

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000040

キリタニ氏へ

いつも冷静なコメントは感服します。
私なら感情に任せたまま書いてると思います。

さて、私が今の現状を思うに代表常連組みに「危機感」よりも「安心感」が上回ってる気がします。
W杯は怪我さえ無ければ出場できると思ってる節が選手のコメントからもわかります。
恐らく、今大会は今までの復習と試合感を取り戻す為だけの考えだったと思います。
岡田監督もそうだったと思います。
多分、新しく呼ばれた選手も現場の空気を察してW杯は呼ばれないと思ってたと。しかし、少ないチャンスだけど呼ばれたから頑張ればという思いもあったのは間違いない。
表向きは優勝を目指すフリはしなければならない。
だから、辞任する微塵も無い監督は軽々しく「責任」という言葉を発したと思います。
事実、大会中は「辞める」というニュアンスじゃないと否定してますから。
この甘い環境で守られた集団が、ベネズエラ戦が終わった直後から世間が代表バッシングになった事でチームがパニックになり、全員が思考停止になったと思います。
だから、初戦の中国戦に岡田監督考えるがベストメンバーで挑んだ。
しかし、パニックになったチームは何も出来ずにバッシングを強める悪循環になり、何も修正が出来ずに大会が終わった。
私は、これが全てとは言いませんがこういう一因もあると思ってます。

posted by RED_part2 | 2010-02-15 14:02

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001192

この現実に、サポーターはとっくに気づいてと思います。
他のコラムでもかなり以前から警告されていましたよね。

しかし、協会や監督はどうなんでしょう?
調整期間という言い訳は効かないでしょう。
ほんとうに改善策を見出せるのか?
メンバーもスタッフも変えず、精神的なものだけで、このままうやむやに本大会に突入しそう。
期待・希望と予想は別物、全敗が現実味をおびていますね。

posted by jiro太 | 2010-02-15 15:12

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : jcckoba

端麗な文面、いつも、楽しませてもらっています

Jリーグ発足から黄金世代、自国開催、そして今…。
他のスポーツは、金の卵の話題が多い中、サッカー界のかなり、寂しい現実..。
W杯前の今、海外組の帰国ラッシュ、経済情勢も絡んでか、出国は、少ない。
Jリーグの勢いは、ランキングと同じ曲線を描き、現実は、まさにおっしゃる通りですね。

岡田監督の戦術は、今の世界レベルの主流ではあるけど、模倣しているだけ..、数的優位と言うアレンジはあっても、ゴールと言う不可欠な目標が欠如した、欠陥があるように見えてきます。また、韓国戦では、何の挑戦もなく、指定席化されたスタメン、敗戦の弁も、今までと同じやり方で、前に進むだけ..、私は、ここに、強い危機感を感じています。過剰に持ち続ける「自分たちのサッカー」、幻のような具現化されない完成形に囚われ、監督自身も成果の乏しい絵図を変えようとしない..。変えられないのかもしれない..。

私は、監督交代のリスクより、続ける方の今後の影響の方が心配になります。3連戦で疑問視されるのは、岡田監督の応用力です。選手選考にしても、監督の持つ枠は、応用を限定させているように見えます。韓国の監督同様、対戦相手の研究、戦略の組み立てがまったく見られない..、勝ちにいった試合でこれでは、代表監督として、不合格なのは明らかではないでしょうか。今のままでは、これから少ない期間でも目覚めるかもしれない若い戦力も無視され、次の世代へ残すものが落胆しか無くなる…、それは、最低限、避けるべきだと感じています。

私は、協会の安易な選任を二度と繰り返さないためにも、次の4年後を見据えた計画性のある監督交代を実践すべきだと、思っています。つまり、今から次の4年の代表監督を内定させる。岡田監督から別の監督への一時的な交代は、その後の絵図をしっかり描いた中で進める。南アは、捨石ではなく、現実を踏まえた中で、可能性と言う文字を刻んだ礎を築くつもりで、望む。また、協会も責任、反省と言う立場に立って、代表に関わる余計な権限を自制する。(かなり、理想郷に近く、現実的ではないようですね…。)

結局、考えれば考えるほど、協会の組織が変わらない限り、何も変えられない..、と言うため息になります。ドル箱の代表人気の低迷、その原因を、内容よりも勝ち負けだけで判断し、負けても続投させる、そんな胡坐をかいたような協会の対応には、あきれて何も言えなくなります。今、舵を誤れば、落下の加速度が増す..、そんな危機感すら感じられない…。本当にまずいと思う事の方が過剰な心配であるなら、それにこしたことはないのですが..。

posted by KOBA | 2010-02-15 17:29

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000214

昨年からですが、岡田監督の選手選考が選手のプレーを縛り付け、選手は岡田監督に選ばれる為の、代表に残る為のプレーを無意識の内にしていた様に思います。

森を見て木を見ず。

岡田監督、考えすぎてサッカーとは何かを忘れていないだろうか。
佐藤寿人の良いところはどこですか?
W杯本番でセンターバック2人or遠藤が怪我したらどうするの?

「代表チーム」は監督が選んだ選手を信じ、選手はその信頼に応える。
まずはそれが伝わる采配をしなきゃ。

posted by コディーノ | 2010-02-15 19:00

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001239

キリタニさん

僕が考えていたよりも韓国の方が何倍もしたたかでした。PKを与えながらもトゥーリオを挑発し続けたDFはレッドカードを見ながら「よし、やった!」というポーズをとってましたね。最初から狙ってたんじゃないでしょうか。ホントは大久保を挑発するつもりだったのかもしれません。
「勝つ」ってことはこういうことなんだと思い知らさせましたね。戦術をなぞって勝てるような試合なんかあるはずないんです。やるかやられるか、それだけです。

韓国戦はホントに楽しみにしていました。
ホントは韓国の玉際の強さとフィジカルに煽られて本能的に一対一の勝負をし始め約束事なんか無視した打ち合いをし始めることを期待していました。これは日本にとってはやってはならないタブーなんだけど、何かを突破しない限り点は取れないことを再認識して欲しかったんです。

日本選手がサボってるなんて全く思っていません。いや、逆に何でこんなに真面目に前に前に走り続けるのだろうと。
走れなければサッカーにならないのだけれど、猪突猛進はダメだろうと。
それはガッツでも何でもなく、無謀なんだろうと。

ゲームプランを提示できない指導者の下、走りまくる長友を少し哀れに感じてしまいました。
可能性のある素晴らしい選手達はいます、どうか世界のスカウトの目に止まりますように。

posted by CHUE | 2010-02-15 20:38

Re:素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : siiyu

負けるべくして負けましたね。できれば中国・香港にも負けてほしかったぐらいです。いつからでしょう、ハーフラインすぎで“またこれは得点できないな”と感じてしまうようになったのは…。こんなことが頭をよぎる時間の余裕があるかぎり、日本は勝てないでしょう。
仰る通り全ての意味でこの試合が素晴らしかったと言えるように早急に対処するべきだと思います。W杯本戦がこれからの日本代表にプラスとなりますように

posted by siiyu | 2010-02-15 21:02

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001069

「素晴らしい試合」という視点が素晴らしいと思いました。

最近自分の中で腑に落ちたのは、「ベスト4」の薄っぺらさは、およそ、その先への岡田武史の野心を感じられないところにあるのかなということです。
その薄っぺらさが投影された3連戦だったのかと。

何かの巡り合わせで億が一にも「ベスト4」を成し遂げた後、岡田武史はどこに向かうのか。
逆に成し遂げられなかったときにどういう挑戦を続けるのか。
W杯を前にしても言動からその影が見えてこない、それがすべてなのではないか、と。

協会がチャンレンジを放棄した以上(原さんが怒って辞めれば男をあげたのかもしれませんが)、「世界を驚かせる」日本のサッカーを掲げた岡田武史のその後を見続けなければいけません。
彼が本物なら例えこの6月が失敗に終わっても「世界を驚かせる」ことを諦めることはないでしょうから。

posted by ttt | 2010-02-15 21:33

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000900

まぁ、なんつうか、思うに、どうするかに終始して、何をするかに目がいかない、あたりが日本人だなぁ、と。

いずれにせよ、これが、トルシエのときのフランス戦になることに期待したいと思います。
岡田さんなら居直れる、と思ってます。
つうか、そこに期待するしかない?

ただ、1つだけはっきりしているのは、W杯の戦い方はW杯の中でしか学べない、ということです。
U-17やU-20、五輪で同じようなことを繰り返しながら、一向に進歩しないのは確かに頭が痛いですが、それでも、W杯に出て、失敗するなら失敗して、またそこから振り返ってやり直すしかない、ってことなんだと思います。

posted by OMA同盟参上 | 2010-02-15 22:04

物申させて下さい

コメント投稿者ID : NID00000821

このブログを訪れられる他の多くのみなさんと同じように、サッカーに関するあらゆることを夜通し語ってしまう私ですが、
監督交代についてだけ。

今回の東アジア選手権の結果を受けての、協会やメディア、ファンの反応は案外と大人しいんだな、と感じました(もちろん私が知る範囲でですが)。キリタニさんは、みんなイケイケドンドンを求めすぎと仰っていますが、私にはまったくそうは
感じられませんでした。今更、親善試合の結果を真に受けるファンは少ないし、メディアの報じ方はこの国の他のスポーツや政治・経済を巡る報道を見ても、一歩引いて捉えることが必要と心得ている人は案外多いのではないでしょうか。

成熟といえばそうなんですが、そこに「熱」が感じられないのは私だけでしょうか。そして本当に「宿敵に負けて悔しいのはわかるが、現状認識できてよかった」のでしょうか?私には「宿敵に負けても悔しくない人が多い」(実は私も大敗を望んでいました)のが問題であると思っています。

皆、岡田監督はベストではないが(できれば代わってほしいけど)、ここにきての監督交代は現実問題としてリスクが大きすぎると考えているようで、会長も交代はない、と明言したようです。
しかし、監督を代えないリスクもあるはずです。
私はサッカーの監督のほとんど唯一の役割は大きく言えば硬直化を防ぐこと、であると思います。
おそらく今後、岡田監督はメンバーの入れ替えはほとんどしないし、小笠原はバーレーン戦に呼ばないと思います。内容も悪く、結果がでなかったので、チームをいじるのは当然のように思えますが、おそらく彼はしないでしょう。選手の序列が(それも歪な序列が)監督のなかでもう出来上がってしまっているようにみえるからです。今後は今回の主力と欧州組を組み合わせるだけでいくのでしょう。もともと精神面の所謂「ためになる」話が好きで、信じ続けることで道が「必ず」開けると考えているフシがある監督が、ここで大幅な方針転換は考えづらいです。
選手を大幅に入れ替えろと言うのではないですが、硬直化を防ぐテコ入れは絶対に必要なはずです。しかし、今大会を経て岡田監督自身が硬直化を進めてしまいましたし、(私の直観では)今後も解消しません。監督については、いろんな人がいろんな思いを持っているでしょう(鹿島サポーターに頭を下げて、オリベイラを代表・鹿島兼任監督に!が私の第1案であります)
だけど、岡田監督はベストではないけど現実問題として他に手がない、今まで積み上げてきたものを捨ててまではリスクがある、はたまた、サッカー協会が責任の所在を自覚するためにもWCまで、とか、みんな成熟しすぎたんじゃないかと思います。

ドイツに続いて今回もWCで惨敗したとして、私には「将来のために今回の惨敗は良かったのだ」とか「大事なことはしっかり反省点を検証すること」なんて、とても言えません。
もし、目の前のWCに熱くなれないのなら、ムキになれないのなら、それは将来にも繋がらないのではないのでしょうか。
確かに成熟したファンが言う、現状認識は必要、協会の民主的で合理的な意思決定システムも必要、サッカーに対して深く理解のあるファンも必要、その通りです。だけど、その人たちが言う「日本の本当の実力」とか「目指すべきサッカーの姿」とか、そんなものも実はないんじゃないかと私は思います。どこかに日本のサッカーの形(代表のスタイルという意味だけじゃなく、それを囲む我々も含めて)があって、何十年後かに見つけるために今があるんじゃなくて、その時その時の我々を含めた現在の日本代表がその時の日本の形なんです。最終形なんです。

目の前の南アフリカ、もっと「熱く」ていいんじゃないですか?


posted by イテロー | 2010-02-16 01:41

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000851

日韓戦と同日、女子モーグルの決勝を観た。
上村愛子は昔からのファンなので何とかメダルを取って欲しかったけど、まあそれはいい。

決勝の上村愛子の滑りは、良い時の日本代表のようなものだろうな、と今更ながら思う。多分あそこが日本代表の到達点なのだろう。だってBEST4だもん(笑)・・・じゃなくて。
カーニーの滑りをみてそう思ったんだ。
あの局面でカーニーは誰よりも攻撃的だった。インタビューによれば、彼女は「私の人生で一番の滑りを今ここでしなければならない」とスタート地点で決意したそうだ。

決意と覚悟。
腹をくくる。そしてあのかっ飛んだ滑り。
綺麗にまとめようとか、守ろうとか、リスクを回避しようとか、そういった自らのもろもろを全てねじ伏せたあのメンタルと技術。
見てて鳥肌が立った。

てっぺんに立つ者が、実は誰よりも勝負に貪欲だったんだ。

省みて岡田ジャパン。(正直、続投にはビックリ)

これだけ炎上してる中で、もう細かいことは言いたくはない。
岡田監督については皆が言っているし。

ただ、この大会で決意と覚悟の感じられなかった者はいちど代表からはずしてほしい。
それが無いと日の丸は背負えないと選手自身が思わないと。

(ちなみに、唯一ファイトしてたとして稲本の評価が上がっているようだが、稲本の場合あれぐらいは当たり前。あんなので評価してほしくない。)

そういえば思い出したが同じ東アジア選手権で、確か大久保(だったと思うけど)が早々に退場し、一人少なくなった日本が、残りの時間、対戦相手の韓国を圧倒した試合がありましたね。あのときの日本代表は迫力があった。ああいう試合を見せてくれればファンもついてくるのに。

決意と覚悟。
選ばれた選手の皆さん、好い加減に腹をくくってください。




posted by 五位堂 | 2010-02-16 02:22

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001329

 試合内容は最低でしたが、それが変わるきっかけになるなら最高・・・ と思ってすでに2年以上経過している私です。

 戦術的問題は2年前から全く変わっていないのに、最近3試合では判断しないと言い放ち続投を決定する協会。仕事してませんね。

 以前やってることは結果的にジーコ時代の劣化版で、選手の固定や個人依存がベースになるだろうと予測したらそのとおりになっている現状。

 協会の言うリスクは解任することにより、全責任を協会で負うリスクであって、チームが機能するかしないかのリスクではないのでしょう。このまま岡田監督を続投できれば少なくとも責任の一端を押し付けることが出来ますしね。

 変わらないですね。協会の体質。スケープゴートにオシムを使い、総括などそっちのけで2010へスタートし、商業的に振るわないと見るや、病気を理由に自分の都合いい方向に舵を切り現在に至ると。ただ一つだけいえる事は、こんな事やっているといずれ人は離れていくってことだと思うんですよね。

 今出来る事は限られていますが、少しでも良くしたいのならポポビッチあたりに託す方法もあると思うんですが多分何にも考えてないんでしょうね。WC後次のスケープゴートを誰にするかを必死に考えているんでしょう。

posted by ペン太郎 | 2010-02-16 07:32

皆さんへ

コメント投稿者ID : kiritanishin

今回のエントリーは実はこの2倍の長さに及ぶもので、あまりに長すぎて話がごちゃついてしまったので、後半部のJFAに対する批判の部分は割愛しました。

時間があれば明日か明後日にも、その部分をまとめてアップしたいと思っています。

別に僕は『岡田監督解任論』を否定するつもりはないのです。サッカーに対する『熱』というものには人それぞれ違いがあって、そのどの層をとって語るかによっても話は違ってくるのだと思いますが、全体的に見ても岡田監督の支持率は鳩山総理の半分程度のものでしょう。解任を望まない僕であっても、支持しているという訳ではない。

もし僕がJFA会長だったならば、WC3次予選のアウェイバーレーン戦の時にはすでに解任しているし、そもそもオシムが倒れたときに候補にすらならなかったでしょう。

僕の岡田監督に対するカンカクはKOBAさんそれとほぼ同じです。

>私は、協会の安易な選任を二度と繰り返さないためにも、次の4年後を見据えた計画性のある監督交代を実践すべきだと、思っています。つまり、今から次の4年の代表監督を内定させる。岡田監督から別の監督への一時的な交代は、その後の絵図をしっかり描いた中で進める。南アは、捨石ではなく、現実を踏まえた中で、可能性と言う文字を刻んだ礎を築くつもりで、望む。また、協会も責任、反省と言う立場に立って、代表に関わる余計な権限を自制する。(かなり、理想郷に近く、現実的ではないようですね…。)

結局、考えれば考えるほど、協会の組織が変わらない限り、何も変えられない..、と言うため息になります。

こう方ってくださるこの方がJFAの会長であれば、何も躊躇うことはない。僕もここで七面倒くさいこんなブログなんかやってないで、後は国立でも味スタでも行ってただサッカーを楽しむだけでいいんですから。

僕が今の岡田解任に反対の立場をとるのは

『この敗北は岡田の所為』

という、安直さと幸福な誤解のループから、そろそろ日本のファンやサポーターも脱するべきだと思うからです。もちろん、もうそんな視点からは脱して居られる方も少なくないでしょう。が、僕の目には未だそちらのほうが多数派に映るのです。これを繰り返していては、僕達はいつまでたっても

『強化の継続性や長期的ビジョン』

という視座に立てない。刹那的に、実力以上の背伸びした結果を求め続けることで、強化過程の、ある意味力不足の妥当な敗北に対してまで、いちいち解任論が巻き起こる。

ファンの声を無視する日本代表であってはいけないと僕は思う。

そしてだからこそ、ファンは常に正確な認識に基づいた正しい声を上げなければならないのだと僕は思います。

でなければ、AC後のオシムはなかったかも知れないし、ヒディンクだって2002のWCに辿り着けていなかったかも知れない。協会が身を正すことと同じぐらい、ファンやサポーターが正確な認識を持ち、正しい声をあげることが必要。

しかし一部の岡田解任論には、そんな現実の日本の実力に対する当たり前の認識が欠けたものが少なくないように僕には映ります。ヒディングが来たらベスト8。オシムだったらGL突破してる。果たして本当にそうでしょうか?

まるで岡ちゃんじゃなければ村西トオルでもいい…ぐらいの勢いだけど、岡ちゃんを解任したとして、それに代わる新監督を任命するのは、その岡ちゃんを選んだ同じ組織なわけです。そこにそんなに期待を持ち得るものなのかどうか?僕には疑問です。

きっと犬飼会長にしてみれば、WCでの戦績以上に、その後の密室における、自らの会長選の方がはるかに重要でしょう。彼は彼で、そもそもファンの方なんて見ていない訳ですから。

言い足りなかったことは次のエントリーで書きたいと思います。

最後にひとつだけ。

岡ちゃんは代わらないし、変わらないだろう。

僕もそう予想します。そして、それはサッカーのもうひとつの真実を僕らに突きつけてくれるのだと思います。それは、

WCで試されるのはピッチ上の実力だけではない…。

ということです。そこで試されるのは、この国のサッカーのすべて…。そう、あらゆるもの、なのだろうと僕は思っています。

posted by キリタニ | 2010-02-16 08:57

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000132

もう考えられるとしたら、代表選手の総入れ替えくらいしかないですね。まじで。

私はどっちかというと、監督というよりは選手に腹が立ってます。
野球やそのほかの競技とは違い、サッカーは基本的に45分外野からの指示はほとんどなしで自分の判断でプレーする競技です。
戦術とかいろいろ言う以前に、そこはお前ら自分で判断してちゃんとやれよと。
そういう考えが持てない奴は代表どころかプロとしては落第点だと思います。

4ヶ月後のWCとか、この後の何とか戦とかいう前に、今、この場でやっている試合を勝てなくていいのかと。
もちろん、全部の試合に勝てるわけではないです。試合をして勝敗が決まればどちらかは負けるわけですから。ただ、サッカーというスポーツをする以上、大原則として勝つという意識を持ってプレイしないと、サッカーにならないはずです。

まだ4カ月あります。今のチームを全部崩して総入れ替えしても、十分間に合います。というか、勝つということを理解している選手なら、テストマッチなんて1試合2試合あれば十分です。下手なプライドを持った今の日本代表の選手よりも、失うものは何もないって感じで突っ張っていける選手の起用を、強く望みます。

#というより、今の日本代表のサッカーは、そういう選手が16人くらい集まったときにほんとに強くなる気がするのは私だけでしょうか。

posted by みずは | 2010-02-16 12:51

第二の夜明け前夜?

コメント投稿者ID : NID00001399

1970年代、三菱ダイヤモンドサッカーを見て、
世界と日本のサッカーの違いに驚きました。

その後、関係者の努力により、日本サッカーにもプロができ、
アジアで3・4番目のチームなりました。

アジア予選も突破できなかった日本が、大変な進歩です。
しかし、ここ2・3年、停滞している気がします。

>今一度、この国のサッカーに関わるものすべてで、
>深く、真剣に、考えるべき時なのだと僕は思う。

サッカー素人が多い日本では、理解しやすい対応も必要かと。
今が、日本サッカーの第二の夜明け前夜であること祈ります。

素人が失礼いたしました。

posted by サッカー素人 | 2010-02-17 00:53

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001494

ご無沙汰してます。スナフキンです。

本当に観ていて辛くなる試合が続きます。
代表に選ばれる選手達は
それぞれ所属するクラブでは、システムと戦術を理解し
結果を出している選手達なわけで
そんな選手達が集まって
なぜあんな試合になってしまうのか
そこがよくわかりません。
やりきれない

まあ、つまらなかったら観なきゃいいんでしょうが
いつか代表が面白いチームになった時に、
良い時も悪い時も知っていたほうが
絶対面白いはずですから
とにかく今は、よーく観ておこうと思います。

村西トオル先生が監督になって
ゴールするたび平山や大久保が髪笛を吹いて昇天するのも
面白いと言えば面白いですが (・・;

posted by スナフキン | 2010-02-17 11:19

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00001878

 書き込みさせて頂くのは、約3年ぶりでしょうか・・・鹿島サポのJuninhoと申します。


 3年の間、体を壊し、鬱病になり、転職し・・・幸か不幸か今治療中兼失業中なので、久々にサッカーに浸れる日々を過ごしています。勿論就職活動はしてます・・・38歳では厳しいですが(でも頑張ります)。



 キリタニブログ・・・相変わらず”鋭く熱い”のでホッとしました。ここほど本質を追求し、実のある議論が行われているサイトは少ないですから。



「“狙いはあるが、計算のない、独り相撲のサッカー”
に、未だ酔いしれ、拘泥し続けている。」




 相変わらず、ズバリ”本質”ですね・・・。



 私は歴史が好きなので、サッカーの、その民族性が残酷なまでに露呈する点が好きです。



 日本人の欠点の一つに、”相手を見ていない””相手の立場になって考えることが出来ない”点があると感じています。



 ”相手の立場になって考える”とは、日本人が誤解しやすい”思いやる”という意味ではなく、”相手のロジックを知る頭脳的な努力”という意味だと考えています。



 思いやりや優しさ、道徳性の問題ではなく、冷徹に現実を直視できる知性の問題ということです。



 視野の広い何人かのジャーナリストが既に指摘していますが、よく日本の選手が口にする



”自分たちのサッカーをしたい”


 この言葉ほど、”相手を見ていない”欠点を露呈している言葉もないでしょう。あるジャーナリストは、”この言葉を口に出来るのはブラジル代表位のものだ”、と言っていますが、私も概ね同意します。



 今回の韓国戦、韓国代表監督が誇らしげにコメントしていました。
”日本を徹底的に研究した。その成果だ”と。



 W杯において、日本は確実に弱者です。



 その弱者が、弱く不恰好な自分を突きつけられる痛みを伴っても、相手を知り、自分達が何をすれば1%でも勝率をあげられるか、リスクを減らせるかという知的努力を怠り、


「無理スジの攻めの為に、無駄なリスクを抱え込んで、ただただ一本調子に、90分間、体力の尽きるまで、前のめりのサッカーをしている。そんな計算や駆け引きのない、イケイケドンドンのサッカー」

 
 をしているのが現状なのは間違いありません。そして、これはキリタニ様がご指摘の通り、岡田一人を責めてすむ問題ではなく、これは我々日本人全体が自らを省みるべき問題なのだと思います。



 我々は、中国、韓国について、どれだけのことを知っていたでしょうか。またワールドカップで対戦する国について、どれだけのことを知っているでしょうか。
 絶対評価でなく、相対性の視点から、日本代表の立ち位置を把握できるでしょうか。




 他チームサポのブログで我が鹿島の強さについて、非常に鋭い観察がありました。



 ”鹿島は、試合前から試合中を通して、相手の情報、現実を瞬時に分析し、アジャストする能力が尋常でなく高い”
(逆に言うと、だから情報の少ないアジアでは勝てないのだ・・・と)
 これはサポの立場から見ても、9割方は納得がいく分析でした。鹿島には、確かに”自分たちのサッカー”などという幻想はありません。長所、短所はありますが、それも状況にあわせて様々な変化をさせています。



 それでもアジア敗退に対する鹿島サポとしての反省があります。
 それは、アジアの対戦相手について、我々自身も無知に過ぎたのです。対戦チームの面子、戦術、背景、歴史について、我々は余りにも無知でした。
 私も含めて、仲間の誰もが自分たちのチームについて語るばかりで、相手のことを何も知らなかったのです。これでは日本代表も、戦前の日本軍も笑えません。




 最後にもう一つ・・・。



 サッカーファンの観戦対象が、Jリーグと海外に二極化している以前からの状況は、歴史的に見ても、戦前の日本に酷似しており、危険を感じています。



 海外、特に欧州リーグしか見ない層には、Jリーグや日本代表なんてレベルが低いから眼中にない、という方々が多いように思います。司馬遼太郎奈や井沢元彦等が日本人論として指摘していますが、これは明治以降、海外体験をえた日本知識人の典型的なパターンの一つと言えるでしょう。
 この方達のサッカー知識は真に広いのですが、これでは日本サッカー界にその知識も見識も還元されないのです。



 一方でJリーグファン層の一部には、そういった欧州リーグファンを”欧州かぶれ”と軽侮し、見なすだけでなく、海外のサッカー事情に関する知識が全くない人もいます。


 
 これはこれで考えものだと感じます。



 一部気持ちはわかるのですが、サッカーがグローバルな事象である以上、世界基準の中での自分の立ち位置の把握は絶対に必要です。


 
 ・・・3年ぶりに長文を書いてしまいましたが、何かこうきちんと論理になっていないかもしれません。

posted by Juninho | 2010-02-21 12:05

Juninhoさんへ

コメント投稿者ID : kiritanishin

Juninhoさん、久しぶり。
あなたのことはよく覚えていますよ^^

>”相手の立場になって考える”とは、日本人が誤解しやすい”思いやる”という意味ではなく、”相手のロジックを知る頭脳的な努力”という意味だと考えています。

僕自身日本人であり、それはどこかで僕自身の欠点でもあると思うのですが、日本人は何かを極めようとするとき、ひたすら内省に向かう性質を持つ民族なのではないかと思います。
非常に単純に言葉に置き換えれば『道』を極める…ことが物事の第一義である…というか。

柔道の国際化への対応が遅れたのも、そういう部分が仇になっている部分もあるのではと思うのです。欧米の彼らにとっては、サッカーと同じように柔道もまたひとつのゲームなのではないか…と。

ここ20年、日本のサッカー技術が向上してきたのは僕も充分に理解しています。しかし、一方で『ゲーム』としてのサッカーの捉え方は、選手ばかりではなく、指導者も、ファンやサポーターも含めて、まだまだ甘いんじゃないかな…とも思う。

むしろ日本が大きく立ち遅れてしまっているのはその部分。今回の岡田監督解任騒動の根拠も含めて、まだまだWCで勝てるようになるには10年早い…って突きつけられた気分です。また振り出しに戻ったんだな…と。

>3年の間、体を壊し、鬱病になり、転職し・・・幸か不幸か今治療中兼失業中なので、久々にサッカーに浸れる日々を過ごしています。

あれからもう3年かぁ。お互い良い年になりましたね^^;
僕は相変わらず貧乏ですが、今が人生で一番幸せです。明日はさらに良くなる。もっと楽しく生きてこうって思いながら日々暮らしています。
そう思えるのも、きっと今より辛くて苦しい日々を、どうにかこうにか生きながらえてきたから。きっとJuninhoさんの人生においても、この先にある幸福は、これまでよりもさらに価値ある幸福なのではないかと思います。サッカーと同じように、ピンチこそが最大のチャンスなんだ^^

人生もひとつのゲームなのだと僕は思います。勝ち負けは自分で決める。どんだけ楽しめるか?っていうゲーム。アンタも頑張れ。俺も頑張る。今年は一緒にACLで萌えようぜ^^

posted by キリタニ | 2010-02-22 23:26

素晴らしい試合とサッカーの真実 【キリタニ】

コメント投稿者ID : NID00000342

Juninhoさん、うちの妻も鬱病5年なので、そのつらさ少しはわかります。本当は日本代表に気持ちのいい試合をしてもらって励みになればよかったのですが・・・。まわりにもっと甘えて下さいね。

”自分たちのサッカーをしたい”
は、自分が一番腹の立つコメントです。理由はJuninhoさんが指摘されている通りです。素人が及ばないほどの「勝負」(仕事)に対しての厳しさを持っているがプロなのに。その対象を見ずに夢の中でサッカーをやっているのでしょうか。反省するなら、「相手の弱点を効率よく攻めることができませんでした。」と言ってもらいたい。それは問題に対して最も効率のよい解決を図れることが質の高さだと思うからです。
「代表戦士」なんてのを目にしたことあるけど、選手には「戦士」になってもらいたい。日韓戦を見るといつも韓国選手の方が「戦士」に見える。そして海外強豪との試合は「戦士」に遊ばれているように見える。生き死にをやってくれよ。WCでは「戦士」になり、ボロボロになりながらも必死に戦う選手を応援したい。(自分のサッカー観なのでご容赦を・・・)

posted by ahi | 2010-02-22 23:30

ありがとうございました

コメント投稿者ID : NID00001878

 キリタニ様、ahi様、暖かいコメントありがとうございました。とても嬉しかったです!

>日本人は何かを極めようとするとき、ひたすら内省に向かう性質を持つ民族なのではないかと思います。
非常に単純に言葉に置き換えれば『道』を極める…ことが物事の第一義である…というか。

柔道の国際化への対応が遅れたのも、そういう部分が仇になっている部分もあるのではと思うのです。欧米の彼らにとっては、サッカーと同じように柔道もまたひとつのゲームなのではないか…と。

 全く、その通りだと思います。

 日本人が好むのは、例えば吉川英治の「宮本武蔵」とか・・・まさに「そういう」「・・・道」的な方向性のものが多いと思います。
 ちなみに、私の住む茨城県水戸市は、「野球道」発祥の地だったりします。これについても自分、地元だけに言いたいことや異論がいっぱいあるのですが・・・ここは止めておきます。サッカーの話題の場ですし(^^)。

 柔道の例えは、非常にわかりやすいですね。先の五輪での石井慧への批判(言動ではなく、戦い方、スタイルに対しての)は、非常に象徴的だったと思います。
 特に、それについての議論は、我が鹿島アントラーズの戦い方に対する批判等にも多く通じるものがあると感じまていましたので、色々と思うところが多かったです。

 このことと重なる部分として、私には鮮烈な記憶があります。

 10年以上前のことだと思いますが、「マリーシア」という言葉が、日本サッカー界で一種の流行になっていた頃、どこかのアナウンサーと、ブラジル人選手(ドゥンガたったか、ジョルジーニョだったか・・・誰だったか覚えてないんですよ)の会話が、日本人の感覚の”ズレ”を的確に指摘していて、今でもよく覚えています。

 こんな感じの会話でした。

アナウンサー
「”マリーシア”というのは、”良い意味でのずる賢さ”ということですよね」

ブラジル人
「”マリーシア”に良いも悪いもない。マリーシアはマリーシアだ」

 自分は、この会話ほど、マリーシア、というか”サッカーというゲームの本質”に対するの日本人の感覚の”ズレ”と”遠さ”を象徴するものはないと思いました。友人とマリーシアについて論じるときは、常にこの会話を引用するようにしています。

>選手には「戦士」になってもらいたい。日韓戦を見るといつも韓国選手の方が「戦士」に見える。そして海外強豪との試合は「戦士」に遊ばれているように見える。生き死にをやってくれよ。WCでは「戦士」になり、ボロボロになりながらも必死に戦う選手を応援したい。

 ahi様。「戦士」・・・自分も全く同感です。

 中田英寿をモデルにした村上龍の小説「悪魔のパス、天使のゴール」のクライマックス、主人公”トウジ”が所属する”メレーニア”(明らかにペルージャがモデルですね)の残留を賭けた対ユベントス戦クライマックスで、こんな文章があって、”戦士”の姿が象徴的に描かれているんです。

「恐ろしいことにジダンはフリーだった。そのとき突然メレーニアの選手かよろけるようにしてジダンの前に現れ、倒れこみながらシュートを防いだ。ルフィーノだった・・・中略・・・ルフィーノの右足が奇妙な角度で捻じ曲がった。ジダンの強烈なシュートを至近距離で受けたのだ。右足を差し出そうとするときのルフィーノも見えた。自爆テロを行う殉教者のような顔だった・・・」

 これしは村上龍のフィクションですが、リーグ残留や優勝を賭けた現実の戦士も、世界ではこれが普通の現実だと思います。
 そして、私が見たいのも、代表のエンブレム、国旗に誇りを持ち、全身全霊を捧げる”戦士”の姿です。

posted by Juninho | 2010-02-27 13:04

ありがとうございました

コメント投稿者ID : NID00001878

 キリタニ様、ahi様、暖かいコメントありがとうございました。

 午前中、長文を書いて投稿したら、何か文言が引っかかったらしく、アップされませんでした。うーむ・・・(^^)
 感情的な文章ではなかったと思うんでですが、文章の引用がいけなかったのかもしれません。反省です・・・。

 もう一度欠く気力が・・・ちょっと不足気味なので、まずはお礼を書かせていただきました。ありがとうございました。

P.S 今日、ゼロックスはTV観戦でした。色々感想はありますが、また後ほど・・・。

posted by Junuinho | 2010-02-27 18:53

RE:ありがとうございました

コメント投稿者ID : NID00000342

 Juninhoさんに安易にコメントしてしまい、後悔していました。気になって眠れなくなったりしませんでしたでしょうか?


 「道」を極めるということについてですが、「現実の世界」である世俗から離れず、その中で修行する「里の行」という言葉があります。私は、「現実」ととことん向き合うことで「道」を極めることができると思います。
 「宮本武蔵」がどれほど強いのかはわかりませんが、少なくとも今の世でも著名なので、普通の「兵法者」よりは確実に強く、剣の「道」もある程度の高みに行ったはずです。真剣での戦いですから負けたら即「死」ですよね。その負けたら「死」という現実に直面したときに、流派やこだわり等、何かにとらわれていたでしょうか?目の前で起きていることを冷徹に見つめ、逡巡なく自らの引き出しの中から最善手を打つはずです。私は鹿島にこのような性質の強さを感じています。願わくば、日本代表も、ちゃんと相手を見て変なこだわりを持たずに戦ってほしいです。

「マリーシア」についてですが、「宮本武蔵」は勝つため、生き残るために、相当巧みに「マリーシア」を使っていたと思います。それもお互い納得ずくで。そのような戦いで、負けた者が勝った者を卑怯者と思うのでしょうか?
 私は「兵法者」の「兵法」は「マリーシア」の意味も含んでいると思います。無学の勝手な解釈ですが、”マリーシア”というのは、”良い意味でのずる賢さ”よりも、”勝つための必死の思い、知恵”の方がしっくりきます。ドゥンガもそれを日本に学びに来たのではないでしょうか?

 鹿島は、鹿島におわします神様を体現しているかのように「つよい」ですね。自分たちの力を正確に理解し、相手を冷徹に見つめ、「現実」としっかり向き合い、戦い抜いての3連覇。本当に素晴らしいです。できることなら「商業主義」に走らず、いつまでもその「つよさ」の素を失うことなく成長を続けてほしいです。残念ながら鹿島サポではありませんが、その力、本当に評価し、敬意を持って試合を見ています。

posted by ahi | 2010-03-01 00:34

Juninhoさん、 ahiさんへ

コメント投稿者ID : kiritanishin

ブラジル人
「”マリーシア”に良いも悪いもない。マリーシアはマリーシアだ」

これは気持ち良いですネ。
詰まった鼻がスーっと通った瞬間のような、爽快感をおぼえます。

僕はずっと昔に新撰組の文献をかなり読んだのですが、その中で斉藤一だったかな…現実の斬り合いになれば、型も構えもなく、ただ掴んだ刀をめくらめっぽう振り回すだけである。みたいな話をしているクダリがあって、解釈は異なるかも知れませんが、ahiさんのコメントを読みながらそのことを思い出しました。

WC前に、またもう一度ポスト岡田について語る事になると思いますが、僕は次の日本代表の監督には『ゲームとしてのサッカー』を熟知し、『勝つためのサッカー』を実践できる人の方が良いのではないかという気がしています。

鹿島についてはまだまだ語り足りないことがたくさんあるのですが、まずは開幕戦の浦和とのゲームまで待ちたいと思います。

今後ともヨロシク。

posted by キリタニ | 2010-03-01 12:10

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