2009年08月04日
ポスト岡田への推薦状 後編
日本代表監督とは、しかるべき時期に、しかるべき手順を踏まえたうえで、Jリーグから選出するのが常道であるべきだと僕は思っている。 繰り返しいつも言う事であるが、例えばモウリーニョやヒディンクが、日本の選手たちを率いて一体どんなサッカーができるのか…なんて、なんの保証も約束もないからである。それはケイロスやア・デモスやアスカルゴルタが、母国での名声ほどの成果を、Jクラブを率いて収められなかったことと同じことで、素晴らしい実績を持つ監督が、必ずしも日本で、日本代表を率いて素晴らしい成果をあげられるとは限らない…と考えるからだ。であるならば、実際にJリーグで、日本人選手を率いて成功を遂げた…それ以上信頼性にたる、約束と保証はどこにもない。僕はそう思っている。 また代表監督とは、たとえ4年にわたり務めあげたとしても、実際にチームを指揮し、鍛え上げられる時間とは、実質クラブレベルの1年にも満たないものである。しかも海外から日本に縁のない人を招くこととなれば、選手選出のためのスカウティングから、それなりの時間と遠回りを計算に入れなければならない。10年、20年前に比べれば、すべてが高度に戦術化、組織化されたサッカーの現実において、そこで唐突に出会う誰かに、短期間に何かクリエイティブな仕事をしてもらおうというのは、効率といった側面からも、あまり合理的な選択とは言えないように思う。 モチロン僕とて、可能ならばイルレタやゼーマンの率いる日本代表を見てみたいと思う。が、そのような思いつきや、場当たり的な代表監督の招聘はもうすべきではない。しっかりと目の届く範囲の中で、一定のルールと手順の中から、最良のそれを選出する…。派手さは無くとも、そんな当たり前の流れを、Jリーグを対象としてカタチづくってゆくべきではないかと思う。 そういう意味で、僕が次期日本代表監督として推薦するのは、 オズワルド・オリベイラ監督 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督 の二人である。 あえてその理由を説明するまでもなく、Jリーグのファン・サポーターである読者の方であるならば、おおよそ読めていた結論だと思うし、妥当すぎる意見なのではないかと思う。 僕個人のサッカーの好悪でいえば、ペトロヴィッチ監督を推したいという気持ちはある。しかし、オリベイラ監督から日本人選手たちが学ぶべきもの、日本のサッカー界が学ばなければならないもの…も、数限りなくあるように思う。この二人である限り、どちらがより相応しい人材であるのか、今のところ僕には結論が出せない。またどちらになったとしても、日本代表にとってそれは素晴らしい選択になると僕は思う。 そしてもうひとつ大事な条件がある。 南アフリカワールドカップ終了後の2010年度下半期については、どちらの監督にせよ、半年間のクラブチームとの『兼任』をお願いしたい…ということである。2010年度下半期の代表に関しては、たいしたスケジュールもない筈である。それならば、そこからそれぞれ自チームの主力選手をベースにした代表選手の選出をしていただき、しっかりした戦術ベースの基盤を元に、すぐ翌年のアジアカップに全力で挑んでもらいたいのである。 そしてその間に、それぞれどちらの監督さんが最終的に選ばれるにせよ、所属のクラブ・サポーターの皆さんに、最高の置き土産を手渡してきてもらいたいのである。オリベイラさんであるならば、なんとしてでも鹿島にACLを。そしてペトロヴィッチさんであるならば広島にJ1優勝を…である。 本来ならば今年中に…、通常WC開催の前年度には、JFAは次期代表監督を決定すべきであると僕は思っている。そして当たり前のように、今この時期に、次期監督候補の面々と充分なディスカッションや面接をした上で、最後の絞込みをしていなければならない時期ではないだろうか。技術委員会がいまどのようにそれに取り組んでいるのか、僕にはまったく見えてこないし見当もつかないが、そんなシステムが当たり前のように機能する協会であり、技術委員会になってもらいたい。 上記は僕個人のひとつの意見ではあるが、これに納得されない、または不快に思われる鹿島や広島のファン・サポーターの皆さんも多数居られることだろうと思う。一言、ごめんなさい…と謝っておきたい。こんな外野からの評価が、やがてはそれぞれのクラブを支えてくださっている方々の喜びや誇りに繋がってゆくような、そんな日本代表監督人事となってくれることを祈っている。日本代表というものにとって、何よりもそれが一番大切なことであると僕は思う。 キリタニ閣僚名簿
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posted by キリタニ |11:20 |
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posted by キリタニ | 2009-08-04 11:33
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
現実的な推薦状となると、このような結論は妥当なのかもしれませんが。。。
逆に、Jで実績を残している監督が、世界の戦術の高度化にちゃんとついて行けているのか?
もちろんヨーロッパのフットボールを目にすることは10年前・15年前に比べて格段に容易になり、我々でさえ、週に10試合以上見ることさえ可能なわけですから、オリベイラなりが目にすることは可能でしょう。
彼らのアタマの中で、多かれ少なかれシュミレートもされているでしょう。
だからといって彼らが生きた試合の中で局面を打開する策を講じることが出来るか? というのはヨーロッパにいる監督がしっかりとスカウティング出来るか?というのと同じぐらい、それ以上に不確実性が高い と考えることも出来ると思います。
スカウティングは限られた時間の中でどれだけ視察できるか? というところで一定の解消法がありますが、世界トップの舞台での監督としての経験というのはJにいる限り積めません。
そういう意味ではオリベイラよりもペトロヴィッチの方が良いのかもしれません。
日本はまだまだオシムの言ってた日本化ではありませんが、国としてのスタイルを模倣し構築する時期なので、クラブ的視点での育成型代表チーム作り というほうが、短期的な大会で結果を残せる策士 よりも求められているとは思います。
ただ、ワールドカップを現地観戦するものとしては、何でもいいから勝てる監督にして欲しいという裏腹な思いもすてきれません(笑)
posted by awaru | 2009-08-04 13:28
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
私はヒディンクにきてほしい。
理由はサッカー指導者等に影響力の大きな監督にきてほしいから。
戦術の幅が広そうで、文化圏をまたいで行く先々で好結果を残しているその手腕をはとても興味深く、サッカー指導者はその技を少しでも盗みたいと思うのではないでしょうか。
オシムは途中で諦めざるを得なかったけど、各所のサッカー指導者やファンに与えた影響は実に大きいと思う。
私はやはり次も代表監督にそういうことを期待してしまう。
いっぱいお金がかかるだろうけど、逆にお金さえ積めば来てくれるような気がします。
クラブレベルではそんな大金ないけど、日々商売に励んでいるJFAなら、なんとかなるはずです。
posted by とめ | 2009-08-04 16:11
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
前回のエントリーで、オリヴェイラ監督かミシャだろうな、と予想していました。その2人の他には、現在ではストイコビッチ監督くらいしかいないでしょう。
オリヴェイラ監督はやはり「強い代表チーム」を創り上げようとするでしょう。「強い鹿島」の根底にあるものは、非常に堅固で緻密な守備組織にあると思います。
バランスを意識したポジショニングがとても上手で、DFラインの裏を取られるリスクを極力減らしていると感じます。
そしてそれは、前線から最終ラインまでの全選手の献身的な守備がキーです。マルキーニョスの守備意識の高さといったら感服します。
逆にミシャは「魅力的な代表チーム」を創ろうとするはずです。
魅力的であるといわれる広島サッカーの根底にあるものは、攻撃の意識共有です。次のパスがどこに出るのか、というイメージが共有されているように思います。
それが組織的な攻撃、といえるのかもしれません。
それには相当の運動量に支えられているでしょう。
どちらのサッカーも「運動量」がキーポイントにあることは間違いありません。
結局日本人が勝負するところはそこなのでしょう。
どちらの監督にもそれなりに時間を与える必要があると思います。どちらもチーム内の共通意識がチームの柱ですから。
オリヴェイラ監督の不安なところはオールスターでの選手選考です。正直・・・・・・。
posted by ががが | 2009-08-04 17:16
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
こんにちは。いつも楽しく拝見しています。
最近我がサンフレッチェの話題が多いのはうれしいかぎりです。
ペトロビッチ監督ですが、大変魅力あるサッカーを展開してくれています。かなり主力選手が負傷などで使えないなかチームコンセプトが貫けるようになっている点は評価できます。ただこれも去年のJ2修行も含め3年間の地道な成果です。ペトロビッチは勝負師でなく育成型なので代表の監督にはどうかな?というのが私の感想です。あと個人的にはサンフレで10年は長期政権をしていただきたいと思っているので引き抜きはご勘弁を(笑)。。
posted by stadiumrenovation | 2009-08-04 19:26
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
“誰かの色眼鏡で決定をみたり、4年ごとに0からのスタートを余儀なくされる積み重ねの無いリリーフはもう要らない。日本に必要なのは公正でオープンな代表監督選考のオートマティズムである。”
確か、以前に桐谷さんとこんな内容の共通認識に至った覚えがあります。
今でも僕はこのオートマティズムが必要だと想っています。
じゃあ、実際にそのオートマティズムをどんなカタチで具現化するのかとなった時に、考えられるのがJクラブ監督としての中期的な手腕の評価が高い人物への代表監督打診という方法に行き着きます。
現在であれば、その資格があるのはオリヴェイラだけであり、ペトロヴィッチにはJ1復帰後の手腕としてもう少し時間経過を得ての評価が必要という見解です。
面白くもなんともないですが、選出する側の個人の裁量を抑えたオートマティズムに従った考え方であり、その根本的な考え方や監督を奪われる立場のクラブチームへの配慮といった部分は桐谷さんとほぼ同じなのだと想います。
“日本代表チームは日本人選手で創るチームである”
これは当たり前の事ですが、世界を知る監督にとっては日頃は使わない引き出しも必要になる作業です。
日本人選手のレベルや能力、日本という国の土壌や精神性を理解しながらの中期の実験に成功した監督から代表監督を選出するという方法は建設的であり、最も計算の立つリスクの少ない方法だと想います。
選手や僕らサポーターのレベル、その他の全ての事からも、“日本はまだサッカーを知る段階であり、サッカーを表現する段階はもう少し先である“と常々想います。
このサッカーを知る段階である限りは、Jクラブチーム監督を対象とした上記のオートマティズムでの代表監督選出がベストの方法ではないでしょうか。
彼らに率いられたある意味で日本らしい代表チームでの経験を積み重ね、育成世代の地道な強化が個々の選手達のスキルアップを促せば、やがて日本もサッカーを表現する段階まで到達する筈です。
その時に初めて、モウリーニョやヒディンクやカペッロのような超一流の請負人を一度口説き落としてほしいと想います。
※個人的にはリスクにしてもリターンにしても想像を裏切ってくれそうなペトロヴィッチの代表チーム、観てみたいです。^^
posted by プーアール | 2009-08-04 23:27
ポスト岡田への推薦状 後編 【キリタニ】
コメント投稿者ID :
キリタニさん。代表監督の選出に関する考え方、そしてオズワルド・オリベイラ監督ミハイロ・ペトロヴィッチ監督に関しても同意します。
少しキリタニさんの意見とは違う部分もあるかと思いますが..
私の考えとしては、トップダウンでシステムや規範を落とし込まれることに慣れてしまっている日本人に、単一的なシステムや戦術の完成を目指すタイプの監督は危険だと思うのです。その戦術が機能しなくなった時多分パニックになるでしょう、W杯ではその可能性が極めて高い。
私は難しいフォーメーションやシステムは程々にして、選手の自由をある程度許容する対応力のあるチーム、フレキシブルに戦略をこなせるチームになって欲しいと思っています。そのためのオリベイラでありペトロヴィッチです。
「それでは世界に通用する筈が無い」と言う意見も分かります。ジーコジャパンを忘れたか?との意見ももっともです。
でも、「戦術(システム)を重視した日本代表」は「日本人の特性を活かした個人能力を許容する日本代表」に勝るという検証は済んだと考えるべきなのでしょうか。トルシェの成功は果たして戦術サッカーの賜物だったのでしょうか。
サッカーの魅力は「自由」であること、そして攻撃のためにリスクをどこまで冒せるかだと私は思っています。結果や成功を重視しながらもどうやって戦ったら楽しくて充実感があるのだろう(観ている人にとっても)という議論も必要だと思うのです。
また、脱線したぁ^^;
posted by CHUE | 2009-08-05 12:55
皆さんへ
コメント投稿者ID :
僕は戦術なんてものは、シンプルならシンプルなほど良いと思っています。僕が知る限り、強いサッカーはどれもシンプルです。問題はシンプルなそれを、どれだけのレベルでやりきるか、完遂するかであって、間違ったそれを選択するのでなければ、あとはオーガナイズの実践にかかっているのだと思います。
サンフレッチェ広島が、FC東京が、ガンバ大阪が、そして浦和レッズ、鹿島アントラーズが、Jリーグのサッカーを牽引する…。
そこから一番良いもの、一番強いものを、オリベイラ監督が抽出して、日本代表の試合で最良のバランスと結果を導いてゆく…。
僕もそれが日本代表、そして日本サッカーの在るべき次の4年間として、一番相応しいものなのだと思います。本来ならば、そうあるべきですネ。
オリベイラさんならば、日本の選手達の特徴を踏まえたうえで、彼らの一番のストロングポイントの表現の仕方、ゲームの中での発揮のしどころ、勝負を仕掛ける場の見極めと、我慢すべき場の見極めを、教えてくれるはずです。ある意味でそれは日本のサッカーの一番甘い部分、一番脆弱な部分なのだと僕は思っています。そういう意味でも、日本代表、日本の選手達は、このへんで『勝負としてのサッカー』というものを、抜本的に学ぶ時期なのかも知れない。それを踏まえなければ、ニッポンのサッカーや日本化といったものも、井の中の蛙の価値観や美意識から出ないものなのかも知れません。
そういうことでここではプーアールさんの言う通り、オリベイラさんということに決定しました^^;
いつか札びらをヒラヒラさせて、モウリーニョやヒディンクを呼び寄せられるJリーグになることを希望します。彼らだって、そこで実力を証明しなければならない。自分の価値を実証して、やっと日本代表監督の栄誉に辿り着くのです。そのためには、なんらかのカタチでUEFA/CLに参加するか、それ以上の実質を伴った、Jリーグが世界と覇を競うシステムを導き出さなければならない…。
そんな夢物語のシナリオを、これからもここで好き勝手に語り続けてゆこうと思います。
皆さん、コメントありがとうございました。
posted by キリタニ | 2009-08-06 08:45
Re:ポスト岡田への推薦状 後編
コメント投稿者ID :
アンチ代表で広島サポーターの私は監督の引き抜きは納得できません。
オシムを引き抜かれた千葉が悲惨な目にあっているのに。
ペトロヴィッチだったからJ2降格時に残留した選手がたくさんいます。
柏木が最たる例です。彼は今や広島のエースです。
もし監督が引き抜かれたならチームがばらばらになるやもしれません。
監督が変わる以上のダメージを被る可能性が高いです。
この業界で飯をたべているなら監督を引き抜いて
の代表至上主義を唱えるのは止めていただきたい。
Jリーグ発展こそ日本に必要。そこから付属して代表強化にしてもらいたい。
置き土産なんて言葉できれいに片付けようとするなんてやり方が汚いです。
優勝以上にもたらす可能性があるのはカオスだけです。
posted by abesi | 2009-08-31 14:40
Re:ポスト岡田への推薦状 後編
コメント投稿者ID :
アンチ代表で広島サポーターの私は監督の引き抜きは納得できません。
オシムを引き抜かれた千葉が悲惨な目にあっているのに。
ペトロヴィッチだったからJ2降格時に残留した選手がたくさんいます。
柏木が最たる例です。彼は今や広島のエースです。
もし監督が引き抜かれたならチームがばらばらになるやもしれません。
監督が変わる以上のダメージを被る可能性が高いです。
この業界で飯をたべているなら監督を引き抜いて
の代表至上主義を唱えるのは止めていただきたい。
Jリーグ発展こそ日本に必要。そこから付属して代表強化にしてもらいたい。
置き土産なんて言葉できれいに片付けようとするなんてやり方が汚いです。
優勝でのプラス以上に混乱と言う名のマイナスをもたらす可能性が高い。
謝ってすむような問題ではないです。
posted by abesi | 2009-08-31 14:44
ポスト岡田への推薦状 後編
コメント投稿者ID :
寄せ集めの代表より、広島のサッカーの方がワクワクします。ペトロビッチの幸せは、若い選手を育て、チームとして成長することなのです。彼のサッカーにはビッグネームは不要です。
代表の監督には何の興味もないと思いますよ。
posted by kumaちゃん | 2009-09-01 12:42
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