2009年05月25日

ジェフ千葉の運と必然

これまでジェフ千葉の試合を見てきて、当のジェフサポーターの方々がどう感じ、どう捉えているのか僕には分からないが、僕の視点から率直に語れば、13節を終えて勝ち点12という結果でさえ、割と運に恵まれたのではないかと思っている。

FC東京、そして広島戦、勝利をあげた2つのゲームも、僕から見れば、ジェフ自体が良いゲームをした…というよりも、ほぼ相手の自滅に近いような試合だった。これは少し上の、時にその潜在力を充分に発揮しながら、パフォーマンスの安定を得ない大宮や磐田、神戸などの戦いぶりとは明らかに異なる要素である。

前半からオーバーペースで、前からのプレスを非常によく頑張る分だけ、最後はスタミナ切れをおこしてしまう。リードを守ろうとして、消極的になって引いてしまっている…という見方もあるのかも知れないが、僕が見る限り、疲れ果てて、前でプレスに行けなくなるから、最終ラインが下がってしまう。そしてまたマイボールを繋いで展開する余力もオートマティズムも欠いているから、最終的には常に押し込まれてしまう…。そんなところではないかと思っている。

結局失点してしまうのも、運がないから…というよりも、それだけの確率と可能性と機会を、相手に与えてしまっているから。要するに僕が見る限り、手痛い失点や勝ち点の喪失に関しては、ある程度妥当であり、論理的な結果に思えるのだ。

しかし、この横浜Fマリノス戦に関しては、今年はじめてその内容自体で相手を押し込み、上回ったゲームであったように思う。

1点リードした後半、例によって同じように守勢にまわる局面はあったが、そこまでの展開は明らかに千葉が支配し、押し込んだ試合。これまでの運試しのような攻めに比べれば、攻撃もキチンとお膳立てをした上で幾度かの決定機を作り出してみせたし、球際の強さと運動量に加えて、まだ出し手と受け手の関係でしかないながらも、深井正樹、谷澤達也と、巻誠一郎の間には“あうんの呼吸”というものが根付き始めている。運任せではないひとつの鍛錬された得点のカタチを構築できてきたのは、数少ない光明のうちのひとつであると思う。

毎試合見ている訳ではないので、この日の横浜が普段に比してどれだけだらしのないパフォーマンスであったのか?或いは闘えていなかったのか?判然としないが、結果勝ち点1に終わったとはいえ、そこにある程度の内容が備わっていたことは、僕はこれまでにない変化であったように思う。

最近冴えないパフォーマンスの続いていた谷澤の復調。そしてここへ来てやっと枠を捕えはじめた下村東美や中盤の選手たちによるミドルシュート。この試合に関しては、なんとか当たり前のJ1の内容、及第点の与えられる内容が示せていた。ここに適正な補強を、迅速に怠り無く加えてやることによって、夏からは少なくとももう1歩高い次元のサッカーができるようになるのではないか…。それが現実となることを切に願っている。

ジェフの選手たちは己の能力の限界の中で、ここまで常に精一杯のチカラを出して闘ってきたと思っている。このマリノス戦にしろ、彼らがどれだけ球際に気持ちをこめてぶつかっていたか。TV画面を通しても、痛いほど伝わってきた。このJリーグ前半戦の選手たちの奮闘に対して、僕は心から拍手を送りたいと思う。

中盤戦からの課題として、

今の戦力で、前線からのハードプレス一辺倒で、この夏場を乗り切ることはやはり非常に難しいと僕は思う。

明日からポゼッションサッカーを…なんて夢想を、今ここで語る気などサラサラないが、現状の数少ないチャンスを得点に結び付けてくれるストライカーと、可能ならば鹿島のダニーロのような、リードした局面でもしっかりと個の力でボールキープに貢献できるMFがいれば、落とさなくてもすむ幾つかの勝ち点は拾えるのではないかと思う。

またDFラインは全体の問題であり、一人の強い個の補強を加えたところで、また他の別の穴をつかれれば綻びは生じてくる。いまの最大の問題は、失点の数にあるのではなく、得点力不足、得点機会の不足なのだろうと思う。ミラー監督のアプローチが一変するのでない限り、前線の強い個の個人技、得点力に期待する…という方向性が、もっとも合理的、論理的な方向性なのではないかと考える。

○年計画…などという寝言を言っていられる状況でないことは、クラブフロントもよく認識すべきである。シーズン前からすでに動く余力のなかった大分とは話が違うし、この状況は彼らのように、主力選手の大量離脱といった不運に苛まれたものでもない。あらかじめこうなることが予測できていない時点で、見込みが甘すぎたのだ。

まだチャンスは充分に残されている。けれども、その為にも、これ以上の怠慢や失敗は許されない。この状況に際して、まともな危機感を持ち、適切な手当てをして、選手達の尻をさらに力強く叩いてゆかなければならない。

チャンスも充分にあるが、危機もすぐそこで大きな口をあけて待っている。
ここに適切なサポートを加えるのも、見ごろしにするのも彼ら次第である。これまで重ねてきた夥しい散財のつけをよくよく省みると共に、いま必要なものの本質を見誤る事のない選択を期待したい。

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愛する鴻池先生に捧げる川柳  

posted by 桐谷 |11:19 | ジェフ千葉 | コメント(5) | トラックバック(0)
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posted by 桐谷 | 2009-05-25 11:37

ジェフ千葉の運と必然 【キリタニ】

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またジェフ話でお邪魔を(笑)

おっしゃるとおり、CFW+WINGの形というのは個を最大限活かすシステムですよね。
CFWが中央で体を張り、WINGがサイドをぶち抜く。
そしてチームとして結果を出すにはCFWの個の力が欠かせないものです。

それを体現できるのがニステルであり、イブラヒモビッチであり、アデバヨールの様なマッチアップするDFと相対的に1ランクレベルが違うようなCFW。
高さはもちろん、シュートの引き出しの多さやワンタッチシュートのセンス、意外なパスセンスにDFとの駆け引きの上手さ。
巻がゴールデンエイジをサッカーボールと過ごしていたら…なんて無粋な想像をしちゃいけませんが。高校から本格的にサッカーを始めて代表選手になれるだけで特筆すべきものですから、まだまだ上手くなれるんじゃないかと無責任な期待をしています。

これじゃ危機感が足りんかな(笑)

posted by コディーノ | 2009-05-25 18:23

ジェフ千葉の運と必然 【キリタニ】

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 言われている事は、基本的には同意します。
ただ、実際「深井正樹」はこの試合いなかったわけで、
「当のジェフサポーターの方々がどう感じ、どう捉えているのか分からない」方に言われてしまうと、
正直 当たっているだけに嫌な感じがするのは、
「彼ら」に「期待したい」 とかの上目からの言い方の性でしょう。

posted by てぃあ | 2009-05-25 20:07

ジェフ千葉の運と必然 【キリタニ】

コメント投稿者ID :

 戦術が変わらないのなら、高い次元の選手を取るしかない… まさにそのとおりだと思います。今後注目ですが、私は選手の前に戦術に柔軟性を持って貰いたいと願います。今のままでは結局個人力の上澄みだけなので。

 予断ですがジェフを見ていると代表とかぶります。代表のほうが選手を選べる分何枚も上手ですが、世界を相手にした時、今のジェフと同じになるそんな気がします。

posted by ペン太郎 | 2009-05-26 20:15

皆さんへ

コメント投稿者ID :

コディーノさんへ

>高さはもちろん、シュートの引き出しの多さやワンタッチシュートのセンス、意外なパスセンスにDFとの駆け引きの上手さ。

僕自身もそんなFWが好きなのですが、なかなかめぐり合えるものではありませんね。僕がジェフのGMならば、今のミラー体制に補強するFWには何よりもスピードを求めたいですね。繋ぐサッカーを志向しているようには見えないし、相手は大きなスペースを空けて前へ出てきてくれる。2つ枠があるならスピードあるFW2人とって、どちらかが大当りとなることを期待したいですね。

>高校から本格的にサッカーを始めて代表選手になれるだけで特筆すべきものですから、まだまだ上手くなれるんじゃないかと無責任な期待をしています。

巻に関しては技術的な部分はさほど変わらないかも知れませんが、オフザボールの動きやDFとの駆け引きなど、未だに少しずつ成長してくれているのではないかと思っています。ただし残念ながら彼は、ポストプレイヤーではありませんネ。

ペン太郎さんへ

>予断ですがジェフを見ていると代表とかぶります。代表のほうが選手を選べる分何枚も上手ですが、世界を相手にした時、今のジェフと同じになるそんな気がします。

でしょ^^;
僕もずっとそう思っていました。ただし今の代表ではなく、昨年の一番内容のよくなかったころの代表ですね。今の日本代表はもっと良いサッカーをしていると僕は思います。が、ジェフも少しずつではあるけど内容に変化は見えてきているのではないでしょうか。ナビスコは思い切った若手起用を期待したいですね。


posted by 桐谷 | 2009-05-26 23:55

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