2009年11月04日
巨人vs北海道日本ハム 日本シリーズ第3戦 Review 疑問の継投
日本シリーズ第3戦 巨人7-4北海道日本ハム(巨人2勝1敗) 初戦の水も漏らさぬような緊密感のある戦いから、試合を重ねるにつれて、互いの圧力により徐々に弱点を顕在化させ始めた今年の日本シリーズ。 ついにこの試合で両軍ともに大きな綻びを見せたが、敗れたのは、そこにつけ込めない日本ハムだった。 2回表、初回の稲葉に続いて小谷野が追い打ちのソロホームランをセンター右に打ち込み、続く二岡がセンター前ヒットで続いた、試合の大勢を決めるべき序盤の急所。 元来コントロールが悪い上に、被弾の動揺で更に安定を失っているオビスポに対し、鶴岡がフルカウントからのヒットエンドランで、外角の届きそうもないボールのスライダーにバットを出し、三振ゲッツー。 3回表は、四球2つで貰った2死1塁2塁で、4番高橋が速球に力負けして逸機。 8回表にも、珍しいほど出来の悪い山口の1人相撲にエラーまで加わり、1点を貰いなお無死1塁2塁の同点機で、再び高橋が進塁打狙いを相手バッテリーに逆手に取られてゲッツー。 僅か3度しか作れなかったチャンスを全て潰し、その裏の敵の攻撃でことごとく点を取られれば、流れが相手に傾くのは自明の理だ。 ソロホームラン2発という、らしくない点の取り方ながら、第2戦勝利の勢いそのままに握った主導権は、3回以降1度も自軍に戻らなかった。 糸数のピッチングを見たのは、交流戦で中日に3回足らずで10点取られた試合と、岩隈に投げ勝ったクライマックスシリーズを加え3度目。 9月以降昇り調子との前評判通り、両コーナーに多彩な変化球を投げ分けながらも、勇気を持って各打者の懐を攻める威勢のよいピッチングを展開したが、随所に制球が甘くなり、相手の強力な左打線に痛打された。 特に小笠原の1度は勝ち越しになるホームランは、フェアかファウルか非常に微妙な1塁ゴロの2球後に打たれたもので、不振のさなかで儲け物と開き直って打席に入る打者に対するものとしては、細心さに欠ける投球だった。 その後のベンチの投手起用も、全て裏目。 5回、投手のオビスポに痛烈な3塁ライナーを打たれ、坂本には2ナッシングから、チームとしてこのシリーズ初の四球を与え、松本に変化球攻めを見透かされてレフト前に運ばれた2死1塁2塁。 既に糸数は、交代機に見えた。 しかもバッターボックスには、先ほどホームランで明らかに気分を良くしている小笠原であれば、用意していた左投手林の出番ではなかったか。 次の4番のラミレスが、全く糸数にタイミングが合わない凡退をしていたことや、前回登板の林の出来などから判断したのだろうが、DHのない東京ドームでの試合のため、レフトに森本ではなくスレッジが入っていためぐり合わせの悪さも重なり、梨田監督の思惑は見事に外れた。 8回裏、1点差に追いすがった直後のピンチでも、1点も許さないとばかりに、勝ちパターンの左セットアッパー宮西をワンポイントで投入しながら、谷に対しては金森ではなく、初戦でコントロールミスにより痛恨の追加点を許した江尻を選択。 はたして江尻は、代走鈴木に無警戒で2塁盗塁を許し、谷にストライクが入らず四球で全ての塁が埋まる。 なおも続投指示の選択はまたも外れ、阿部の2点ライト前タイムリーで試合は決まった。 前回のエントリーで書いたが、日本ハムのブルペンは、勝ちパターン以外で出てくる投手に不安がある。 あと2試合、継投を前提に本格化しつつある巨人打線と狭い東京ドームでやりあうにあたって、宮西と金森以外に1人でも多く計算できる投手を作りたいという意図があったことは想像に難くない。 しかし、それでもなお、最善を期してこの1勝に拘るべきだったと思う。 林に目途が立ったものの、7回に3者凡退と好投した菊地を2イニング目まで引っ張っり、四球と内野安打でピンチを作ってからの交代で悪いイメージを残し、江尻はこのシリーズ起用が難しくなった。 戦力発掘の成果より、代償の方が大きかったと見るべきだろう。 巨人は、初回から坂本と松本がファウルで粘るなど、自分達の野球を取り戻そうとする姿勢が見えた1戦。 ソロ3発の後は、日本ハムがこれまで出さなかった四球を着実に点にする抜け目のなさを発揮し、最終回にはこのシリーズ初めて相手を戦意喪失に追い込んでの勝利。 守りの破綻は修正すべきだが、イスンヨプの先発起用が当ったことにより、選手の選択肢が更に広がるなど、明日以降の展望は明るい。 日本ハムは、数字以上に苦しい。 負傷欠場の金子のほかに、スレッジ、糸井、森本のいずれかを落とした上に9番に投手が入る打線で、あと2試合。 田中と稲葉に当りが出ているため、余計つなぎの意識が強すぎて結果を悪くしている高橋の奮起が不可欠で、変化球攻めに対応できず、ボール球に手を出し始めたスレッジも修正の必要がある。 いずれにせよ下位打線の弱体化は避けられない以上、1点を着実の積み重ねるシーズン中の打撃が、より求められる。 ソロホームラン3発の後、むやみに振り回して凡打を重ねたこの試合を繰り返していたら、札幌へ帰ることは叶わないだろう。 それにしても、小笠原の左中間への2点タイムリーは、WBCのキューバ戦で打った、霧の中で相手の落球を誘った先制2点打と良く似通っていた。 WBCではそのまま日本が優勝したが、今回は果して…
posted by Mirimpa |12:30 |
日本シリーズ 2009 |
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Re:巨人vs北海道日本ハム 日本シリーズ第3戦 Review 疑問の継投
コメント投稿者ID :
毎回読んだ後に、ため息がでるほど素晴らしい内容ですね!!その文章力を僕にも少し分けてもらいたいです・・・。
自分のブログは巨人ファンとしての主観が良くも悪くも入りまくるため、こういう冷静なエントリ-を見ると本当にすごいなと思います。管理人さんはどこかファンのチ-ムはないのですか??
僕は毎日、WBCの再現を祈る次第です・・・。また、素晴らしいReviewを楽しみにしてます!!
posted by giants-ai | 2009-11-04 17:25
巨人vs北海道日本ハム 日本シリーズ第3戦 Review 疑問の継投
コメント投稿者ID :
管理人様
初めてコメントさせて頂きます。
素晴らしい文章力ですね。
素人さんなんでしょうか。
プロの書き手でもこれほどの克明なリポートを読むのは稀です。
これからはちょくちょく訪れます。
posted by teru | 2009-11-04 17:46
巨人vs北海道日本ハム 日本シリーズ第3戦 Review 疑問の継投
コメント投稿者ID :
>giants-ai さま
プロフィールにもあるようにただの野球好きで、どこかのチームのファンではありません。
ただ、その年に見せる野球が好き、というチームは毎年のようにあります。
今年は、両チームとも質が高いので、7戦のフルセットまで堪能したいですね。
>teruさま
お褒めに預かり、ありがとうございます。
仕事でいくらか文章書く程度の、素人です。
こんなブログでよかったら、又来てください。
コメントありがとうございました。
posted by Mirimpa(ここの住人) | 2009-11-05 09:38
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