須賀啓太のTriathlonレポート

2016世界トライアスロンシリーズ 開幕戦アブダビ大会 プレビュー

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いよいよ今週末3月5日にトライアスロンの世界最高峰カテゴリー、世界トライアスロンシリーズ(以下:WTS)の2016年シーズンが開幕します。開幕の地はUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ。アブダビでWTSが開催されるのは昨シーズンに続き2回目。日本時間の3月5日18時6分から男子がスタート。そのあと21時6分から女子がスタートします。

コースはアブダビ国際空港から車でおよそ40分、アブダビ市街地の港湾地区、地上100mの展望台やシネコン、有名ブランドの店舗などが入るマリーナ・モールと呼ばれる複合商業施設周辺が舞台です。昨シーズンはスプリントディスタンスで開催されたアブダビですが、今年はスイム1.5km、バイク40km、ラン10km、合計51.5kmのスタンダードディスタンスで開催されます。基本的なコースは昨シーズンと変わっておりませんが、ただ周回数が倍になっただけではありません。まずスイムは1周目1000m、2周目500mの変則2周回フォーマットになり、そして注目すべきはバイクの1周目が13kmと1周の距離としては、2014年エドモントン大会のバイク1~2周目で設定された1周11kmを抜いてWTS史上過去最長の距離が設定されました。ただし2周目以降は1周4.5kmの短い距離を6周回します。アブダビのようなフラットなバイクコースでは高低差のアクセントがないだけに、こういった1周でも長い距離が設定される変則フォーマットはおもしろいアクセントになると思います。他のフラットな開催地でも取り入れてほしいと思います。ランコースは昨年とほぼ同じコースで1周2.5kmを4周回します。

さて今回日本人選手は、女子が井出樹里(スポーツクラブNAS)上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)蔵本葵(東京ヴェルディ)佐藤優香(トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ)高橋侑子(東京都連合)の5名が出場。女子は全員昨年に続きアブダビ大会2回目の出場となります。男子は椿浩平(三井住友海上)古谷純平(三井住友海上)の2名が出場。男子は昨年のアブダビ大会に出場した選手がいませんので、日本人男子はアブダビ大会初出場となります。 上田、椿、古谷は2月14日にニュージーランドのキンロックで行われたオセアニアカップ(スプリントディスタンス)以来のレース。蔵本は1月31日にメキシコのメリダで行われたアメリカンカップ(スタンダードディスタンス)以来のレース。井出、佐藤、高橋の3名は昨年10月24日に韓国のトンヨンで行われたワールドカップ(スタンダードディスタンス)以来となる今年初戦となります。

さて全体の見どころですが、まず女子は今回2014年、2015年のWTSチャンピオンであるグウェン・ジョーゲンセン(アメリカ)が欠場。彼女はすでにオリンピック代表に内定していますので無理に多く出場する必要はなく、オリンピックまでのWTS全7戦の中から2、3レース出てくるだけなのではないでしょうか。出場選手をざっと見ると、注目すべきは前回のロンドン五輪の上位選手が多数出場しているという事。金メダルのニコラ・スピリグ(スイス)、銅メダルのエリン・デンシャム(オーストラリア)、4位サラ・トゥルー(アメリカ)、5位ヘレン・ジェンキンス(イギリス)。トゥルーを除く4選手はロンドン五輪後に休養など競技から離れていた事もあり、昨年ぐらいから徐々にWTSに復帰していましたので、これらのメンバーがこれだけ一同に会するのは実に久々。しかし表彰台はこれらのメンバーから出るとは限りません。要は彼女らがWTSから離れていた間に成長した、ケイティ・ザフィアーエス(アメリカ)、フローラ・ダフィ(バミューダ諸島)、ジョディー・スティンプソン(イギリス)ら新世代が、どこまで古豪達にその成長した実力を見せれるかという対決構図に注目です。 レース展開としては、女子はスイムから上位につけ、尚且つ終始レースを引っ張れる強豪選手が多く出場しており、またバイクの1周目が長くハイスピードコースということもあって、それらの選手が適度な人数のグループを形成してバイクで逃げれば、バイクやランで追い上げるタイプの選手にはまったくと言っていいほど勝機はないでしょう。もはやスイム1周目の上位選手がレース全体の上位選手となると考えてもいいのではないかと思います。

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須賀 啓太(すが けいた)

フリーのテレビディレクター兼スポーツジャーナリスト。世界トライアスロンシリーズが開始された2009年から「世界トライアスロンシリーズ」や「NTTジャパンカップ」などトライアスロンのテレビ中継に関わり、海外現地取材も経験。また(社)日本トライアスロン連合ともオフィシャル映像撮影等で直に関わりを持つほか、公認審判員の資格も持つ。自身もエイジグループ(一般部門)での競技経験もあるが、テレビディレクターの目線からトライアスロンをやる楽しさではなく観る楽しさ。競技人口ではなく観戦人口を増やすために活動中。トライアスロン以外ではMLB、NFL、海外サッカー、インディカーのテレビ番組制作にも携わる。ご連絡は下記アドレスまで。

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