須賀啓太のTriathlonレポート

2015世界トライアスロンシリーズ 開幕戦アブダビ大会 女子レビュー

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3月7日、アラブ首長国連邦のアブダビにおいて、2015世界トライアスロンシリーズ(以下:WTS)の開幕戦が行われた。今回はスイム750m、バイク20km、ラン5km、合計25.75kmのスプリントディスタンス。女子はアメリカのグウェン・ジョーゲンセンが優勝。昨シーズンの横浜大会から続く、WTS連勝記録を6に伸ばした。また日本人選手では佐藤優香(トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ)が8位入賞を果たした。

ジョーゲンセンが750mのスイムを終えたのはトップから遅れる事38秒差の39位。必然的にジョーゲンセンはグループ形成が行われるバイクの入りでトップグループには入れず、後続の第2グループに入る事となった。 トップグループは11名。メンバーにはWTS優勝経験のあるサラ・トゥルー(アメリカ)、リサ・ノルデン(スウェーデン)に加え、佐藤優香、高橋侑子(法政大学)の若手日本人選手も入った。おそらくバイクの1周目の折り返しなどでトップグループはジョーゲンセンの位置、自分とのタイム差を確認しただろう。しかもジョディー・スティンプソン(イギリス)、アンドレア・ヒューイット(ニュージーランド)、エマ・モファット(オーストラリア)など、名だたる強豪達も同じく第2グループに入り、しかも30名近い大集団でペースは上がりにくい。これはもうトップグループは逃げるしかない。 しかし、バイクのグループの意思疎通は難しい。同じ集団に属しながら各選手の思惑は違う。ランのための余力をどのくらい残しつつ逃げるかと考えた場合、各選手バイクで出せる力も変わってくる。第2グループから逃げる事だけではなく、最終的にランで自分が属するトップグループの選手達とも争わないといけない事も考えなければならない。 その意思疎通が分かれたのがバイク3周目に入ってすぐ。ノルデン、フローラ・ダフィ(バミューダ諸島)、ルーシー・ホール(イギリス)、リンジー・ジャードネク(アメリカ)の4名がトップグループから飛び出す。バイクからランに入るタイム差を見ると残ったトゥルー、佐藤、高橋ら7名とジョーゲンセンら後続とのタイム差がそれほど変わらなかったのを見ると、ペースが下がったのではなく先述の飛び出した4名のペースが上がった事がわかる。4周のバイクを終えトランジションに入った時、トップとジョーゲンセンの差はちょうど1分の差に開いていた。 しかし、ジョーゲンセンにとって1分の差は微々たるものだった。一応申し上げておくが通常1分の差というのは微々たるものではない。スタートした時点で相手は300m近くも先にいるわけだ。 しかし1周2.5kmのうちに、バイクでトップグループだった連中を次々とかわし、そして2周目に入った頃にはトップに立つダフィの背中を捕えた。恐ろしいとしか言いようがない。築き上げたギャップがわずか1周で無くなってしまった。 たしかにバイクで先行した11名のランタイムはフィニッシュした60名全体を見るとそれほど速いものではなかった。

バイク3周目にトップグループから抜け出した4名のランタイムとランタイム順位および最終順位 Flora Duffy/17:23/ラン21位/結果3位 Lindsey Jerdonek/17:41/ラン28位/結果6位 Lisa Norden/18:20/ラン51位/結果21位 Lucy Hall/18:53/ラン54位/結果35位

バイク3周目で残った7名のランタイムとランタイム順位および最終順位 Katie Zaferes/16:53/ラン5位/結果2位 佐藤優香/17:27/ラン23位/結果8位 Sarah True/17:27/ラン24位/結果9位 高橋侑子/17:41/ラン29位/結果15位 Carolina Routier//ラン33位/結果19位 Erin Jones/18:23/ラン52位/結果29位 Celine Schaerer/19:34/ラン57位/48位

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須賀 啓太(すが けいた)

フリーのテレビディレクター兼スポーツジャーナリスト。世界トライアスロンシリーズが開始された2009年から「世界トライアスロンシリーズ」や「NTTジャパンカップ」などトライアスロンのテレビ中継に関わり、海外現地取材も経験。また(社)日本トライアスロン連合ともオフィシャル映像撮影等で直に関わりを持つほか、公認審判員の資格も持つ。自身もエイジグループ(一般部門)での競技経験もあるが、テレビディレクターの目線からトライアスロンをやる楽しさではなく観る楽しさ。競技人口ではなく観戦人口を増やすために活動中。トライアスロン以外ではMLB、NFL、海外サッカー、インディカーのテレビ番組制作にも携わる。ご連絡は下記アドレスまで。

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