2008年11月25日
新戦術でリベンジを誓う
桜舞う日吉の下田グラウンドで今季の慶大の戦いが幕を開けた。前期リーグを首位で折り返しながら、昇格を逃した昨季の悔しさを晴らすため。そして念願の1部昇格を果たすため。選手の強い思いとともに前期リーグは始まった。
今季の慶大が標榜したのは「人もボールも動くサッカー」。昨季のような守備重視の戦術ではなく、ボールをポゼッションしながら相手を崩し、点を取って勝つサッカーを目指した。フォーメーションは昨季の3-4-3から4-5-1に変更。4バックに移行したことで守備面に不安があったものの、開幕戦で2失点を喫した以降は安定した戦いぶりが目立った。
新戦力の活躍が光る序盤戦
開幕から8連勝。2部リーグが12チーム制になって以降の新記録を樹立した今季の慶大。主将・大河淳司(商4)や司令塔・織茂敦(政3)がケガで出遅れる中、序盤戦で躍進の立役者となったのは今季から
慶大に加わった新戦力たちであった。右サイドバックに抜擢された田中奏一(環1)は開幕戦から圧倒的な存在感を発揮。豊富な運動量と爆発的な突破力を武器に幾度となくチャンスを演出した。今季、湘南ベルマーレから加入した中町公祐(総3)の存在も大きかった。ボランチの位置でボールを収めることができ、長短のパスを織り交ぜながら攻撃に流れを生み出した。守備では要所を押さえたカバーリングを披露。躍進の大きな力となった。
そうした中で序盤戦のMVPといっても過言ではない働きをしたのが河井陽介(政1)。藤枝東高の10番として高校選手権準優勝。鳴り物入りで入部した“元ムラサキ王子”がその実力をいかんなく発揮した。ケガで欠場した5節の桐蔭大戦を除くと、開幕から10節の東海大戦まですべての試合で得点に絡み、3試合で決勝点を奪った。「自分は攻撃の中心をやらせてもらっている。任せられている以上結果を残さないといけない」。彼の言葉は自信と自負に満ちていた。
勝ちきる強さ見せた中盤戦以降
慶大同様に開幕からの連勝を続けていた東海大が勝ち点を落とし、6節でついに首位に立った。結果的にはこのままリーグ最終節まで首位の座を守
り抜くことになるのだが、前期リーグにおいては決してその座が安泰だったわけではなかった。そうした中で内容を確実に結果に結びつけていったことは高く評価されてしかるべきである。
9節、10節と1部リーグからの降格組との試合が続いた。青学大戦では主審の不可解な判定と、相手の神がかり的なミドルシュートの前に今季初黒星を喫したが、東海大戦では終了間際の得点で逆転勝ち。負ければ勝ち点差1に迫られる切迫した状況で、勝負強さを発揮した。今季、連敗は一度も無し。昨季、昇格争いの最終盤で5連敗を喫したチームの弱さはどこにも見当たらなかった。大河や副将・巻大佑(政4)といった4年生を中心にチームが精神的な強さを見せ始めたのはこのころからだろう。この強さは後期リーグに入ってからより一層磐石なものとなっていく。
勝ち点28を獲得
最終節、最下位の亜大にまさかの引き分けで勝ち点2を失ったが、それでも積み上げた勝ち点は28。喫した負けはわずかに1つ。同じく首位で折り返した昨季はここまでで3敗を喫していたことを考えると、チームの成長が伺える。
それでも選手は冷静だった。「これに満足しないようにして頑張りたい」(大河)。昨季と同じ轍を踏んではいけない。首位ターンに浮かれて我を失う選手はどこにもいなかった。
【慶大前期リーグの軌跡】
(1節) 対国武大戦 ○4-2 1位
ホームで迎えたリーグ開幕戦。前半を0-0で折り返すと後半に田中の活躍などで4得点。今季も白星発進となった。
(2節) 対東農大戦 ○3-0 2位
甲斐のケガでFWに入った中川靖が2試合連続ゴール。中町も初得点。守備陣は安定したパフォーマンスで今季初完封を飾った。
(3節) 対東洋大戦 ○2-0 2位
主導権を握りながら終盤まで東洋大の粘りに苦しめられる。後半33分と37分に河井が2得点。リーグ3連勝を達成した。
(4節) 対尚美大戦 ○2-1 2位
前半に中川靖のゴールで先制するも、竹田、三上が退場し苦しい展開に。それでも後半33分に河井が得点し、9人で競り勝った。
(5節) 対桐蔭大戦 ○3-2 2位
今季初めて先制点を奪われる展開となったが、風間の初得点などで前半のうちに逆転。後半にも追加点を奪い、快勝した。
(6節) 対朝鮮大戦 ○2-1 1位
河井のゴールで先行するも、後半27分に同点に追いつかれる嫌な展開。しかし中町の決勝点でこれを打ち破り、ついに首位に立つ。
(7節) 対日体大戦 ○5-0 1位
5発快勝。前半は流れが悪かったがリードで折り返す。大河が後半だけで大学入学後初となるハットトリックを達成した。
(8節) 対拓大戦 ○1-0 1位
前半は慶大がゲームを支配し河井のゴールで先行する。後半は3位につける拓大の猛攻をあびるが、水際で凌ぎきり8連勝。
(9節) 対青学大戦 ●1-2 1位
主審の不可解な判定に苦しめられた。前半終了間際に加美が退場。後半、セットプレーから先制するが、終了間際のミドルシュート2発に沈む。
(10節) 対東海大戦 ○2-1 1位
ビハインドで前半を折り返す苦しい展開も、中町のミドルシュートで同点とする。終了間際には風間が決め、逆転。首位ターンを決めた。
(11節) 対亜大戦 △1-1 1位
攻めあぐね、得点をあげられない時間が続くが中川靖のPKで先制。だがPKで同点にされ、後味の悪さが残った。
前期終了時成績 9勝1分1敗 勝ち点28 26得点10失点 得失点差+16
※「第2弾、夏の戦い」に続く
posted by 山内 晴信 |21:28 |
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2008年11月25日
11月16日(日)、慶應義塾大学日吉記念館で第73回早慶対抗剣道試合が行われた。現在、対抗戦は早大が6連勝中。慶大は150周年の節目、また日吉記念館の取り壊しにより当会場で行われる最後の対抗戦であったため、なんとか勝利をもぎ取りたいところだったが全国3位の強豪・早大に惜しくも敗北した。
試合は各校20名ずつの精鋭が一対一で対戦し、20戦中の勝敗数を競う形で行われた。慶大は中盤までに勢いをつけリードをし、強い選手が凌ぎを削る後半へいい形でつなげられるように対戦順を設定した。序盤、中盤とその作戦通り、中堅の前の春原、吉村、三宅、野口の四人が四連勝。勢いをつけ、半分の中堅戦までを6勝5敗でリードする。後半もお互いに一歩も譲らず、副将までを9勝9敗の同点でつないだ。この時点で勝敗はお互いの部を支える副将と大将に託された。負ければ本数の差で負けてしまう副将戦。次の部長を任された井口(総3)が慶大の悲願の優勝への思いを背負い、早大・荒木(スポ4)に挑む。闘志あふれる一進一退の攻防。間合いの取り合い。試合中盤、一瞬で試合が動く。荒木が見事に引き面を決める。さらに井口が負けじと攻めたところに面返し胴が入る。この一瞬で勝負が決まった。9勝11敗で慶大の敗北。上位層の実力が両校の命運を分けた。
「この日のために全員死ぬ気で取り組んだ。悔いはない。すべてを出し切れた。自分たちのやってきたことは間違っていない。ただ、勝負の世界は厳しい」と石木主将(商4)は涙を浮かべた。勝敗が決まった後での大将戦。後輩たちに見せる最後の試合で石木主将が後輩たちに残したかったもの。それは勝利に対する貪欲さではないだろうか。
「勝負の世界は厳しい」。その中で勝ち抜くためにはどうするか。先輩達の思いがまた後輩へと託される。伝統がまた一つ積み重ねられた対抗戦だった。
【試合結果】
早大(赤軍) 慶大(白軍)
○岩川 ドコ - 長江
山田 - コ ○神原
○安川 メ - 伊澤
○武脇 メコ - メ 胡谷
樋口 メ - コメ ○大庭☆
○川口 メ - 細貝
松木 - ド ○春原
飯田 - メ ○吉村
近藤 メ - ココ ○三宅☆
原 メ - コメ ○野口
○高橋 コメ - 鈴木
鎌谷 - コ ○佐野
○渡邉 メメ - 森田
○西村 メコ - 尾崎
○松尾 メメ - コ 木村
竹越 - コ ○大出
平田 - メ ○赤石☆
○雨谷 コ - 加藤
○荒木 メド - 井口
○渡邉 メ - 石木
早大11勝9敗(有効本数21本)
慶大9勝11敗(有効本数14本)
☆は優秀選手(慶大のみ)
posted by 作田 一平 |01:53 |
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2008年11月24日
11月23日、関東大学サッカーリーグの今季表彰選手が発表された。16年ぶりの2部優勝を果たした慶大からは最多の6人が2部リーグベストイレブンに選出された。また、MF河井陽介(政1)が2部リーグ新人賞に輝いた。
【慶大からの表彰選手】
☆ベストイレブン
GK 山本 晃司(商4)
DF 淺海 友峰(環4)
DF 三上 佳貴(政2)
MF 中町 公祐(総3)
MF 河井 陽介(政1)
MF 大河 淳司(商4)
☆新人賞
MF 河井 陽介(政1)
※河井はアシストランキングでもトップに輝いたが、大会規定の11アシストに達しなかったためアシスト王は「該当者なし」とされた。
posted by 山内 晴信 |23:05 |
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2008年11月23日
3度目の正直、と誰もが言う。女子ソッカー部の歴史とは、すなわち1部の壁との戦いの歴史でもある。体育会として認められてから“やっと”3年、しかし選手たちから見れば、“もう3年”。今や、体育会ソッカー部女子の前身であるサークル時代を知るのも4年生だけ。来季からは、入ったときから“体育会”の選手たちだけで構成されるチームになる。
その区切りの年を、新たなステージへと飛躍するための起点とするために。慶大ソッカー部女子が、男子部昇格の波に乗り、同じく1部昇格を狙う。
9.15~価値ある敗け、関東学園大戦
「一部の上位とも互角にやりあえる」(岩崎監督)実力の関東学園大。その相手に前半3分での得点を許す展開に、誰もが厳しいゲームを覚悟した。しかし前半9分、自陣深くからの別府のFKから小堺が、失点からわずか6分でゲームを振り出しに戻す。ボールを支配される厳しい展開が続く中でも、ボールを奪ったら相手のディフェンスラインの裏のスペースを狙う戦略を徹底した。それでも、U-19日本代表の北島擁する関東学園に喰らいつくには一歩及ばず、3失点。その後中島のロングシュートがゴールネットを揺らすが健闘もここまで。終盤、見事なサイドチェンジからさらにもう1点を許し、2-4で痛い敗戦を喫した。しかし、我慢のゲームの中でも、基本の戦略に忠実にプレーし一瞬の隙をつく力を証明した。「自分たちのやることというか、自分たちの持っている力、準備してきたこと以上のことができたと思う」(岩崎監督)敗戦は次の試合での爆発前のプロローグになった。
9.21~転機そして上昇、山梨大戦
暫定首位の山梨大を迎えた一戦は、実質として入れ替え戦への出場を懸けた大一番。上位チームと下位チームの力の差が大きい2部リーグでは、上位同士での戦いひとつがリーグ戦の行方を大きく左右する。つまり、入れ替え戦に向けて後のない状態で迎えた慶大だったが、見事にそのプレッシャーを跳ね除けた。終わってみるとスコアは7-0。この日の立役者である林は、ひとりでダブルハットトリックを達成する快挙。すし詰めの観客席からはおもわずどよめきが上がった。PKを皮切りに、前半だけで4得点を決めると、思い切りの良いシュートで、後半もゴールの山を築いた。チームとしても、前節の敗戦を引きずることなく、切り替えをつけることができた点は、監督の岩崎氏も評価するところであった。
10.13~アウェイで叩いた!東学大戦
最終節の相手は、未だ勝ち星を挙げたことのない東学大。選手が揃わず10人でゲームに挑む東学大に対し、常に数的優位を保つことになった慶大であったが、敵は10人ながらも「粘り強かった」(林)。ボールを保持するも、 “形”が作れない。それでも36分に、センターバックの別府のロングフィードに、前線で前を狙っていた林が抜け出す。GKと一対一の状況の中「落ち着いて狙った」(林)ボールがネットを揺らした。そして終了間際の後半35分、右DF石井のロングボールを、ゴール前で小堺が受け、ゴール左隅へときっちり決めると。センターライン付近からのFKを別府が直接ゴールへ突き刺した。
終了間際の2得点は、前を狙い続けた姿勢の現われでもある。だが、途中数的優位を活かしきれず、相手に合わせてしまう部分もあった。
11.4~最後の公式戦も危なげなし、FC.PARTIRE戦
ホーム下田で迎えた都リーグ最終節。この試合で、入部直後の怪我からルーキー・佐野(環1)が復帰。この日の相手も10人、前半は常にカウンター狙いの相手にてこずった。もちろん、ディフェンス陣の落ち着いた対応で決定機を作らせることこそなかったものの、嫌なムードが漂う。しかし、そのムードを断ち切る先制点が入る。池田から後藤を経由して林に縦パス。その林があげたクロスに逆サイドの宮林が走り込みシュート。美しいゴールを決めると、その後も惜しい形を作り続け、別府のロングシュートと右サイドからの崩しで2点を追加。悪い流れでも、我慢して自分たちの時間を待ち、欲しい時間に点を挙げる。試合巧者に戦う慶大にこれまで以上の勝負強さを感じた。しかし、入れ替え戦の相手は間違いなく11人。そのときに、1点目が入るまでの時間をどう過ごすかが課題となる。
「今年、上がります」(宍戸マネージャー)
posted by 竹尾 友里 |22:42 |
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