2008年06月23日
【特集】「3人」ではなく「全員バスケ」を(2008年 関東バスケ新人戦総括)
慶大はこの新人戦と相性が悪く、今まで思うような成績が残せていなかった。去年、一昨年とベスト16に終わり、ベスト8の壁を今年ようやく崩した。 だが、今年は去年の新人戦をレギュラーとして経験している「3人」がいたこともあり、優勝を狙えたため、この結果には誰も満足していない。ただ例年と違ったのは経験できた試合数だ。準々決勝で敗れたものの、その後5~8位決定戦があり、今年は5試合もこのチームで戦うことができた。 1回戦の玉川大戦は90-72で快勝したものの、誰の目から見てもチームは機能していたとは言えなかった。しかし、1週間で5試合という過密日程の中でチームの連携は序々によくなっていき収穫も多く見られた。 まず新戦力の発掘。今年は#4二ノ宮、#7岩下、#11酒井と、「3人」以外の残りの2人の枠でたくさんの選手が経験をつむことができた。初戦に活躍した#22家治の怪我は残念であったが、#21松谷、#23原田らの成長はチーム全体の底上げになった。しかし、それでもこのチームは「3人」のチームであったことは否めない。得点を確実に期待できるのが大黒柱の3人だけだと、相手に抑え込まれてしまったときに急激にチームが失速することは身をもって感じたはずだ。 そして負けを経験したこと。東海大戦はスコアを見ると63-84と差をつけられてしまったが、3ピリまでは慶大の試合であった。#7岩下がファールトラブルで抜けていた間に、東海大の勢いのあるオフェンスに下級生では対応できず、流れを完全にもっていかれてしまった結果の敗戦。今回結果を残した青学大と東海大は、「全員バスケ」(二宮選手)ができていて、どこからでも点をとることができていた。この大会を通し、1年生が自覚し危機感をもったこともこの大会を通しての収穫といえる。 さて、今年度の春シーズンは、トーナメント3位、早慶戦勝利、新人戦5位と過去の結果と比べ充実のシーズンであった。そしてこれからオフをはさんで、本番の秋シーズンを迎える。今年は2部というフィールドで至上命題である「1部昇格」のためにどの試合も落とせない。オフの間の怪我をしない体づくりはもちろん、今回試したフォーメーション、新戦力をフルに使っていけるようになれば2部優勝、そしてインカレにむけて盤石の態勢を築くことができるだろう。 ○監督や選手に聞く今回の新人戦 佐々木HC 「(新人戦の収穫としては)#23原田をフルタイム使ったりして、彼自身に自覚が芽生えたこと。#7岩下を休ませてあげられるくらいに成長してほしい。また、2センターの起用、酒井にGなど色々なパターンを試すことができたのもよかった。また#16金子が環境の変化などもあり、思うように調子があがらなかったのでこれからの奮起に期待したい。(印象的なチームは)青学大は、注意すべき相手だと思う。トーナメント、新人戦、リーグ戦、インカレと全てとらせたくない。リーグ戦では同じステージで戦うことはできないが(青学は1部リーグ、慶應は今年度2部リーグ)インカレでは倒したいと思っている。(秋にむけて)今から1か月のオフに入るが、秋のリーグ戦は1試合も落とせない戦いなので色々な特徴があるチームに常に対応できるようにならないといけない。まず、今大会でも試したが、3つのパターンのフォーメーションをしっかりできるようになること。次に、オフの間にウェイトでケガをしない体をつくってもらうこと。また、#7岩下、#23原田、#19春本あたりも動きの早い人につけないと2部では厳しい。秋シーズンでは、リーグ優勝、1部昇格は目標ではなく義務なので必ず達成したい」。 #4 二宮Cap 「5位という結果には納得していない。優勝が目標だったので。(キャプテンとして心掛けたことは)試合前の声掛けや、ゲームでもポイントになるところで声かけをするように意識した。(印象的なチームは)4決で対戦した東海大は層が厚いし、全員バスケができている。それに対して慶大は実質3人で得点しているので、全員バスケをしてどこからでも得点できるようにしたい。チーム内では#23原田に期待したい。(秋に向けて、個人的には)ゲームコントロールをできるようになること。そして、確実にシュートを決められるようになること。(チームとしては)ディフェンスリバウンドからの切り替えからの速攻など慶應らしいプレーをもっと磨いていきたい」。 #7 岩下選手 「5~8位決定戦に回ってしまったことで、最後の2つの試合は相手との差があった。ベスト4決めの東海大戦で負けてしまったことがほんとうに悔しい。(ポストをたくさん試していましたが)#23原田が成長してくれることでチームの底上げになると思うので、彼自身に課題を気付かせるためにもこの大会で経験をつませることができてよかったと思う。また、ツインタワーでやれることで、戦力があがってくる。(印象的なプレーヤーは)特にこわいと思う選手はいなかった。チーム内では#21松谷が思ったよりやってくれた。各校1人ずつくらいはエース的なプレーヤーがいたので、来年、再来年にむけて抑えられるようにしていかなければならない。(秋に向けて)去年より体力がついてまわりへの気くばりやブロックはよくなったが、イージーシュートをもっときめられるようにならないといけない。インサイドのフェイントでも点を取れるようにしたい。体が弱いので1ヶ月のオフで肉体改造をし、フィジカルをもっと強くして、パワーのミスマッチがなくなるようにしたい。秋は精神的な戦いなので、去年の悔しさを(2部リーグ降格)忘れずに、気持ちに体がついていけるようにしたい」。 #11 酒井選手 「優勝したかったので東海戦で負けたのが悔しかったが、切り替えて5~8決に臨むことができたのは良かったと思う。2年後はこのチームでいろいろな試合を戦うわけで、その下準備になってよかった。(自身、この大会で様々な幅のプレーも求められたと思いますが)この新人戦に限ったことでなく、2~4番くらいまではやらなくてはいけないしそれは小学校のときからそんな感じだったので特に問題はなかった。求められているプレーをこなせれば。(チーム内で印象的なプレーヤーは)#23原田、#7岩下。インサイドが強いと安定した試合ができる認識があるので、まだ満足できるとは言えないがある程度やってくれたと思う。これからオフに入るが、本番である秋シーズンにむけてしっかり準備していきたい。必ず昇格したい。また、今年から定期戦(延生大学)があるので、韓国は強いとは思うがやるからには勝ちたい。個人的にはスタートで出られるようになりたいが、先生に求められたことを貢献できるようにしたい」。 #21 松谷選手 「元々スタメンだった選手が怪我をしたからスタメンだったと思っている。シュートを積極的に狙うことが(高校より)一つポジションがあがったので求められたと思う。それができた試合では勝てたし、できなかった試合では勝てなかったし、これからも意識していきたい。(大学と高校との違いは)新人戦ではそこまで感じなかったが、トーナメントなどで大学では高校とフィジカルが大きく違うな、と思った。高校で簡単にとれたリバウンドがとれなかったり、足だけでなく、パワーがないとOFもDFもできないと思った。(印象に残ったチームは)青学。すごくバランスがよくて、誰が代わっても、チーム力が変わらない。(チーム内では)2年生の3人(#4二ノ宮、#7岩下、#11酒井)は常に目標にしている。特に高校の先輩でもある#11酒井さんは、あの身長でたくさんリバウンドを取るし、常に気持ちを見せてプレーしていて見習いたい。秋はリーグ戦がはじまるので、試合に出られる機会があれば、積極的にシュートをねらっていくことを意識したい」。 #23 原田選手 「今まで、試合に出られず、気持ちの部分でも先輩が何とかしてくれる、と頼ってしまう部分があった。しかし今回試合で経験を積んだことで、自分が貢献しようという気持ちをもつことができた。これからはリバ、ルーズをもっとがんばって、泥臭いプレーをできるようにしたい。(連戦)は体力的にきつかったが、1年生だからといってそんなことはいってられないのでただ必死にやった。(大学と高校との違いは)関東の大学は、力強さ、高さが全く高校とは違うと感じた。周りの選手の体のでき方が違うし、高校の考え方では通用しないことがわかった。まずは気持ちで負けないようにプレーしたい。(チーム内では)岩下さんは、同じポジションの先輩として自分に影響を与えた。常に気持ちでプレーしていて、リバウンド、ルーズボールも全力で行っている。自分もたくさん学ぶべきところがあり、素晴らしいプレーヤーだと思う。佐々木HCから岩下さんのプレーをまねするように言われている。すばらしい先輩が身近にいる。秋はリーグ・インカレがあり、大学で最も大事なシーズン。自身も強い気持ちを持ち、勝利に貢献できるようになりたい」。
2008新人戦 第48回関東大学バスケットボール新人戦
大会結果
優勝 東海大学
準優勝 青山学院大学
第3位 筑波大学
第4位 明治大学
第5位 慶應義塾大学
第6位 法政大学
第7位 大東文化大学
第8位 神奈川大学
○慶大・戦績
1回戦 VS玉川大学 90-75
2回戦 VS専修大学 95-81
準々決勝 VS東海大学 63-84 →5~8位決めトーナメントへ
VS 大東文化大学 87-72
5位決定戦 VS法政大学 76-66
個人成績(慶大のみ・ベスト10まで)
得点 5位 岩下達郎選手 79点 10位 酒井祐典選手 70点
3ポイント 3位 二ノ宮康平選手 10本 7位 松谷直人選手 7本
リバウンド 1位 岩下達郎選手 61本 3位 酒井祐典選手 49本
アシスト 2位 二ノ宮康平選手 16本 3位 酒井祐典選手 15本
スティール 2位 岩下達郎選手 10本 6位 酒井祐典選手 9本
ブロック 2位 酒井祐典選手 8本 3位 岩下達郎選手 7本
詳しくは関東バスケットボール連盟 公式サイト
http://www.kcbbf.jp/
をご参照ください。
posted by 白田有沙 |02:17 |
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