2007年11月12日
【編集部発】スイープトウショウお疲れ様でした
きのう11日のエリザベス女王杯3着を最後に、スイープトウショウが引退することになりました。今後は生まれ故郷のトウショウ牧場で繁殖牝馬となるそうです。 スイープトウショウの引退は寂しいですね。ここ最近、これほど個性的で強い牝馬はいなかったと思います。確かにダイワスカーレットのような、いかにも良家のお嬢さま然としたスマートな競馬も魅力的ですが、僕はスイープトウショウのような常識に縛られない破天荒な強さにシビれてしまいます。 調教馬場で立ち止まったまま動かない、いつ追い切れるのか分からない、ようやく走り出してもちゃんと時計が出るのかも分からない……などなど、栗東トレセンでの武勇伝は事欠きませんでした。坂路で追い切ると聞いていたので調教スタンドの坂路モニターをずっと凝視していたのにいつまで経っても出てこない、と思っていたら、「坂路コースに入らないから」といつの間にか下のコースで追い切っていた、なんてこともありました。 レースでも、まずゲートに入らない。ゲートが開かれると、とりあえず出遅れて「あぁ……」と声が漏れる。でも、最後の直線に入ると物凄い切れ味で差し切ってしまう。そんなレースぶりに何度も口がポカーンと開いてしまいました。 今でも鮮烈に覚えているのは、やっぱり2005年の宝塚記念。阪神競馬場に足を運んで見に行っていたのですが、ハーツクライ、ゼンノロブロイが抜け出したところを、外からまとめてブッタ斬ったあのド迫力の末脚はいまだに忘れられません。この時も口がポカーンと開きっぱなしでした。 また、同年のエリザベス女王杯。宝塚記念1着、安田記念2着の実績を春に残していたのに、毎日王冠6着→天皇賞(秋)5着だったばかりに、1歳年下の秋華賞馬エアメサイアに1番人気を譲ってしまいました。ですが、レースでは役者が違うとばかりに、豪脚V。このレースもシビれてしまいましたね。 翌年の京都大賞典も素晴らしかったですし、スイープトウショウのルーツである渡辺栄厩舎時代の彼女のレースも1戦、1戦が強烈でした。 僕は勝手に「競馬界の沢尻エリカ」と命名していたのですが、これほどの個性的なキャラクターを持った馬がターフを去るというのは、本当に寂しいことです。 ですが、サラブレッドには子孫、優秀な血を後世に残すというレース以上に大事な仕事も待っています。初年度の交配相手は誰になるのでしょうか? スイープトウショウ自身、ノーザンダンサーのクロスを持っていますが、4代前ですし、サンデーサイレンス系との交配がしやすい血統だと思います。ディープインパクトやハーツクライ、アグネスタキオン、フジキセキらとの2世が早ければ4年後には見られるかもしれません。夢が広がりますね。 およそ4年間の競走生活、本当にお疲れ様でした。 (スポーツナビ競馬担当A)
posted by スポーツナビ編集部 |17:17 |
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