2009年06月10日
【編集部発】祝・メイショウバトラー! 彼女のことで思い出す血統の話
きょう10日に船橋競馬場で開催された牝馬限定の交流GIIIマリーンカップ。福永祐一騎手騎乗のメイショウバトラーが連覇を達成しました。 9歳(旧年齢表記なら10歳!)、しかも牝馬で、屈腱炎で1年休養していた馬です。それなのに重賞を勝ってしまうのですから、これは素晴らしいのひと言ですね。 ここ数走を見ていると、さすがに衰えが隠せなくなってきたのかなぁと、ちょっと寂しくなったりもしましたが、そんなことはありませんでした。牝馬限定の交流重賞とはいえ、持ち前のスピードを生かしてスッと先行すると、最後の直線は地力が違う、キャリアが違うとばかりの差し切り勝ち。最後のあの脚を見れば、まだまだ重賞戦線でやれそうです。見事なレースでした。 これで通算成績は50戦14勝、区切りの50戦目で重賞は大台に乗せる10勝目。競走馬って普通、平場戦を合わせても10勝なんてできませんから、これまた素晴らしい記録だと思います。ちなみに、デビューした2003年と休養していた2005年を除き、残りの年で毎年重賞制覇しているんですね。たいしたものです。 メイショウバトラーで思い出すことといえば、あまりに渋すぎる血統だったので、デビュー間もない頃にそのことに関して高橋成忠調教師にお話をうかがった時のこと。 高橋成調教師が教えてくれたのは、父メイショウホムラはもちろん、母メイショウハゴロモ、祖母メイショウエンゼルは名前を見れば分かるようにすべて松本好雄オーナーの持ち馬ですが、実はすべて高橋成厩舎で育った馬たちでもあるということ。 すなわちメイショウバトラーの血統表の左半分は、松本オーナーと高橋成調教師が手がけてきた馬で埋まっているわけです。いわば『松本好雄オーナーと高橋成厩舎の結晶』。 しかもこれだけではなく、メイショウエンゼルの子でメイショウハゴロモの妹、つまりメイショウバトラーの叔母にメイショウヒダカという馬がいるのですが、交流GIII北海道スプリントカップで2着と活躍した道営馬。このメイショウヒダカの父も、松本好雄&高橋成忠コンビが育てたメイショウエイカンなのです。この話を聞いて、これまたビックリしました。 ちなみに、メイショウエイカンは1988年のGII京都大賞典の勝ち馬で、高橋成調教師にとっては厩舎開業11年目にして初の重賞勝ち馬です。 メイショウエンゼルを祖とする母系には、松本オーナーと高橋成調教師の血統ロマンがいっぱいに注入されているというわけですね。そんな話を高橋成調教師からうかがい、競馬は奥が深すぎる、と改めて思ったものです。 そして、メイショウヒダカにしろメイショウバトラーにしろ、いわゆる大牧場が送り出してくる流行血統の『良血』ではありませんが、それでもそんなエリート相手に重賞で好勝負をする。 これもひとえに――特にメイショウバトラーは、松本オーナーと高橋成調教師の競馬への真摯な取り組みに対して、競馬の神様が与えてくれたご褒美なのかもしれませんね。そして、この“血統”というものの奥深さには強烈な感動をおぼえます。 (いや、松本オーナーは独自の血統論から「この配合は間違いなく走る!」という確信があったのかもしれませんが) そういった話を聞いていたからつい肩入れして、2003年の秋華賞やエリザベス女王杯で山ほど馬券を買って、山ほど負けたのも今となってはいい思い出です。 引退して繁殖馬となった後、メイショウサムソンやメイショウドトウ、メイショウオウドウらとの子供を早く見てみたいとも思いますが、きょうのレースを見ればまだまだ現役で頑張れそう。今後もまずは無事に、そしてますます元気な走りを見たいですね。 メイショウバトラー、高橋成調教師はじめ厩舎スタッフのみなさん、牧場スタッフのみなさん、松本オーナー、そのほか関係者のみなさん、本当におめでとうございました。画像は昨年のJCダート。暴れながら元気いっぱいの馬場入りでした。 (スポーツナビ競馬担当A)
posted by スポーツナビ編集部 |20:17 |
地方競馬 |
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画像は昨年のJCダート。暴れながら元気いっぱいの馬場入りでした。
(スポーツナビ競馬担当A)


