2009年11月12日

バスケットボールの神様:ジャバー白血病を告白

レィカーズの永久欠番32は、マジック・ジョンソン
次の33番は、カリーム・アブドゥル・ジャバー
言わずと知れたバスケットボールの神様だ。

ちなみに、ラリー・バードに言わしめた「マイケル・ジョーダンの形をした神だ」 はマイケルが神だとしており、マイケルはバスケの神ではない。
※という点に、わたしは固執している…

ショータイム・バスケットでNBAに観客を呼び今日に繋がる確実な人気を獲得したレィカーズを牽引したひとりであるカリーム・アブドゥル・ジャバーは、実は1981年に日本で開催された「全米プロバスケットボール・オールスター戦」でプレーしている。
この時は公式戦ではないこともあり、怪我をしていたマジック・ジョンソンとラリー・バード(はこの年NBA入りだったか?)は来日していない。

 ※島本さんの回顧録(月刊バスケットボール)に最近載っていた気がするので少し情報が欲しくて「月バス」を閲覧できる方はそちらを参照されたい。

後にマジックファンとなるわたしとしては、この時にマジックを見ていたらもっと早くバスケット観が変わっていたのにと思っているが、実はセンターポジションを任されていながらも手本が無い環境で、この時のビデオを何度も見て興奮したものだ。

フックシュートは完全にジャバーのスタイルをコピーした。
リバウンド・スタイルは、モーゼス・マローンを手本とした。

 ※この時、田舎で放送されたのは1試合だけで1戦目、マローンMVP


後にジャバーを生で観たのは、Magic Johnson All-Stars の来日3度目くらいのメンバーに入っていた時だ。

試合前の練習で他の選手が控え室に戻った後にしばらくコートを独占して、フックシュートを右、左、とハイポストあたりから丹念に繰り返していた。

レイカーズは、ジャバーが引退する89年まで破竹の勢いでNBA引っ張った。


そのジャバーの直系家族ががんを患ってきたこと、そして自分もがん遺伝子を持っていたがために「大腸がん啓発活動」をしてきたそうだが、現在は白血病の治療を続けながら慢性骨髄性白血病の啓発活動を行っているそうだ。

@kaj33 が、ジャバーのツイッターアカウントで、さすがにツイッターでは告白はしなかった。


忘れていた訳ではないビッグマンキャンプの提案を書けと言われているようだ。

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2009年10月03日

スコラのビッグマンプレーと吉田のリバウンド検証

9/10の「ビッグマンに求められるスキルの探求(その1)」でNBAでのルイス・スコラやクーコッチを紹介したが、そのスコラがアルゼンチン代表として活躍した2009年 FIBAアメリカ男子バスケットボール選手権兼世界選手権予選会。
アメリカは五輪優勝で世界選手権の出場が決まっているため不参加。

4人のNBA選手のスタメンを欠くアルゼンチンと、地元開催で盛り上がり予選5連勝中で3位以上が確定し、世界選手権への参加を決定しているプエルトリコの2次予選6試合目(2009 Sep. 3)。

アルゼンチンは、勝てば5勝に達して世界選手権出場が決定する。
スコラ#4がここまで大会得点王の状態で、ビッグマンでは他を寄せ付けない活躍のようだ。210cmの#6ゴンザレスはゴツイ体格でセンターらしいプレーをする。またアルゼンチンのPGプリジオーニ#5は、パスに徹してナイスパスを供給する。

前半に、右ローポストでドロップステップからのクイックターン+ワンドリブルでゴールの下まで到達するプレーをスコラもゴンザレスも披露する。

スコラは、縦のカットインでローポストからパスを受けてパワードリブルに流れてそのままレィアップとか、エンドスローインをハイポストの位置で受けると同時にパワードリブルでドラインブイン→レィアップといったプレーも魅せた。

両チームが全員リバウンド体制にあり、どちらもチーム合計数の3分の1程オフェンスリバウンドを確保するという戦いの中で、スコラは力強くリバウンドを制して12本を奪い、ゲームハイの25得点(FG:9/14, FT 6/8)のダブルダブル。
後半はポストプレーよりも、離れた位置でゴールに向かってパスを受けてミドルを撃つパターンが多かった。

プエルトリコは地元の利を活かしてアローヨ#7とアユーソ#10が自由にスリーを決めていったが、展開は10点以上のビハインドを背負う展開。試合残り6秒でアユーソ#10がラインから1m半程離れた位置からスリーを決めて同点に追いついたが、2点差で惜敗。

どちらもパスがよく回り、ポイントゲッターが最後に決めるというパターンを作る点では同じ展開だった。日本男子が勉強になる試合展開だ。




日本女子PG吉田のリバウンドを追い掛けてみた。
FIBAアジア女子バスケ3位決定戦 vs.チャニーズタイペイ での動きだけだが、わかったのはトップあたりから左0度へ自分がパスを出した場合に右0度の制限区域のラインから離れた位置まで確実に飛び込んで行くことがわかった。
この大会で吉田が何度も「こんなところでオフェンスリバウンドを取るのか?」と思わせたのは、確かに右側だった。
それ以外については、基本はゴールにまっすぐ最短距離で向かっていき、あわよくば後ろからでも取ってやるという気持ちとタイミングで飛び込んでいっている。
ほとんどは、この動きだけだ。

つまり、0度の長いシュートは逆0度に大きく跳ねるという特性に対して、逆サイドのディフェンスがわざわざゴールからの距離を引くことはなく、詰めてしまうため頭の上を飛び越えたリバウンドを貰っている。理論的には、オフェンスリバウンドを取れる理屈に合っていて、一番獲得のチャンスがあるパターンだと言える。

勿論、これ以外に「どこから出て来た?」と思わせる飛び込みを見せることもあったが、それは稀であり、常にリバウンドの可能性を追求している気持ちと動きが結果を生んだと言えそうだ。


JSportsで、94-95 NBA Western Conference Final #6 Rockets vs. Spurs の放映があった。
そう、リバウンドの帝王ロッドマンとドリームシェイクと言われたローポストからの技を披露したオラジュワンという、まさにビッグマンのお手本が拝めるゲームだ。

ドリームシェイクについては次回以降にて触れるとするが、この時のロッドマンは金髪にして、ベンチに戻るとシューズを脱いでしまうというパフォーマンスで段々とファンを増やしていた頃で、実はリバウンドの実績も作っていた。この年のプレーオフの1試合あたりのリバウンド数14.8は、NBA1位だ。

このゲームでも17本(オフェンス7)を奪い、14得点を加え堂々のダブルダブルだ。
おまけだが、ロビンソンも同じくダブルダブルで、エイブリー・ジョンソン(前マブスHC)も10アシスト/19得点のダブルダブルだ。
3人がダブルダブルを記録したこのゲームで4−2としてファイナルに進んだ。

残念ながら、カメラアングルの問題でロッドマンの動きがあまり掴めなかった。吉田よりも早いタイミングで飛び込んでいるハズなのだが、残念だ。


どうやらテレビ用の映像から、リバウンドのタイミングや位置取りを確認するのは少々困難であることがわかったが、ボールを持った時の動きは当然ながらチェックできるので、FIBAアメリカ男子バスケットボール選手権の準決勝で同じカード:アルゼンチン vs. プエルトリコを録画してあるので、同じマッチアップに対してどういう攻めを行うのかスコラとゴンザレスに注目してみたい。

また、ロケッツの他の年のプレーオフのゲームも放映があったので、ドリームシェイクなどに注目したい。また、バークリィが在籍している年のゲームでもあり、彼の力強いリバウンドにも注目してみる。

ビッグマン関連のつづきに期待して頂けたら Clickを。 → kawashiman-111749.gif


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2009年09月25日

宮地 陽子さんの目でみる日本バスケ(追加)

ビッグマン論議について、宮路陽子さんからコメントを返して頂いていた。
(10日近く経っているが宮地さんは忙しいと直前にブログに書かれていたためしばらくノーチェックを決め込んでしまい、女子ABCが始まりのめり込んでいたため許して頂きたい)

それによると残念ながらビッグマンキャンプの取材はしたことはないが、ピートニューウェルについてHOOP誌の連載記事「コーチ列伝」を書くのに集めた資料から以下を引用していただけた。

ビッグマンキャンプのエッセンスは正しいフットワークを教えることで

 「シュートの質はフットワークに左右される」

 「ボールをもってプレーするのは全体の10%(の時間)にすぎないが、
  足を使ってプレーするのは100%」

というのがピートニューウェルの言葉だそうだ。
彼のビッグマンに関する信念が織り込まれた言葉だと思う。
ビッグマンはフットワークで優位なポジションを奪うのであり、ポジションを奪ったならばシュートを決められる、とわたしは読む。


また宮地陽子さんが問題提起していた「'審判の軽い笛'」については、早川ジミーから同じ話を聞いたと紹介。「高校時代はちょっとした接触でファウルを取られてしまうので、ファウルを恐れて、まったく思い切りプレーができなかった」ようだ。これを肌で感じ、その違いに気付いただけでも彼の留学は彼のバスケビジョン(国内バスケの評価)を変えるのではないだろうか。

サウスケント大学で早川ジミーはチームで身長が低いほうから4番目だが、ベンチプレスではチームで一番重くまで上げ、大きなアメリカ人選手の中でリバウンドをもぎとっていたと頼もしい様子を紹介頂いた。

奇しくも小さな吉田がアジアでトップリバウンダーになれたのだから、早川ジミーも国際試合をした場合にさほど大きくないながらも、アジアでトップリバウンダーになる可能性があるということだ。
体格としては、恐らく高橋マイケルよりもガッシリしており、マイケルよりも強いリバンダーになれるだろうし、またその部分が現時点においてチーム内で強みになっている点ではビッグマンの要素は多分にあると言っていいだろう。

コメントの最初に宮地陽子さんに投げかけた命題について、ビッグマンを「サイズを生かしたプレーができる選手」と定義して頂いた。これにピートニューウェルの信念を調合させて頂き、ビッグマンは「サイズもしくはフットワークを生かしたプレーができる選手」とこの場では再定義させて頂くとする。

早川ジミーはフットワークを覚え明日の日本男子を救って欲しい、と思えたら Click! → kawashiman-111749.gif


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2009年09月15日

宮地 陽子さんの目でみる日本バスケ

先日『アメリカ留学体験記 Never Too Late―今からでも遅くない』をやっと購入。言わずと知れた田臥勇太の渡米記だ。

読もうと思ったきっかけは、宮地 陽子さんブログで「岐路2008年9月2日 宛に「栃木ブレックスの加藤HCを選んだのは正しい選択」だとコメントを入れさせて頂いた際に陽子さんからの返信にて「どんな選択をしても絶対正解ということはない」と強く返された際に、脳裏をよぎったのが「Never Too Late」のタイトルだった。
この時から1年が経ってしまったが、やっと読むことができた。

その本で知ったのだが、小野秀二HCに興味がありトヨタを選んだとあった。

現役時代の小野さんのプレーを見ていれば、もっと深い関係を築けたかも知れないと考えると、出会いというのは紙一重だな、と。

 小野さんと桜井良太とは、愛知学泉大学HC時に桜井に声を掛けたが小野さんが移籍し、トヨタHC時も桜井のトヨタ移籍が決まった後に小野さんが移籍したという経緯があったそうで、桜井をPGにしたかったのかどうか、今回の全日本には呼ばなかったので結局またニアミスで終わり真意がわからず仕舞い・・・彼ら二人は出会っていないことになる。


また田臥は本の中で、日本の大学には行きたいと思うチームが無いと断言している。これが間接的に留学へ繋がった訳だが、結果的に自ら挑戦するカードを選んだことになるのは彼にパイオニアの資質があったのだろう。


もう一つ、宮地 陽子さんブログ「日本代表対ホーネッツ(SLT)2009年7月10日 にて「2m以上が9人のチーム相手にビッグマンは通用し、他は完全に高さで抑えられたと見ました。」とコメントを入れた際に、陽子さんからの返信にて「高さだけでなく、パワーや速さにもやられていました。特にトランジションの切り返しの速さにはなかなかついていけない」と返された。

このときは「パワーや速さ」という言葉がどれだけの意味を持っているかがわからずのままでだったが、今回読み返してみて、今回のアジア予選での惨敗で「何もできなかった」と選手本人がコメントした意味とやっと繋がった。



また、今全日本男子が置かれた状態への伏線かのような「日本基準2007年10月29日 というエントリーがある。

陽子さんは久し振りに日本で試合を見た感想として

 (1) 日本の観客が“観賞”から“応援”に変わった
 (2) 石崎選手と竹内譲二選手と竹内公輔選手は、アメリカに出てきてほしい
 (3) 軽い笛による弊害

を上げていた。

この時は、国内の試合を見て軽いタッチで書かれていたせいか、あまり重く受け止めていなかったのだが、どうやらこの提言は深い部分をえぐっていたことにやっと気付いた。

日本のファンが「観賞」している様は、裏を返せばよく言われるバスケがわかっている人の見方なのかも知れない。自分自身どんな場合も「観賞」する方で、プロ野球を観に行くと一挙手一投足に興奮しまくる同伴者に嫌がられたものだ。
これがbjリーグが始まり、バスケを知らない地元ファンがファミリーや恋人同士で観戦に集まり応援するようになった姿を指している。まさに、【見る側への普及】が成功した姿ではないだろうか。


(2) の3人はアメリカに行くべきとしているのは、「アメリカに出てきてほしいと思うのは、その選手がアメリカで活躍できそうだからという理由ではない。」「アメリカに来て同等以上の選手とマッチアップして、壁を感じて、それを乗り越えてほしいと思うのだ。」と理由を披露している。この心配は、今年のアジア大会に迫った時期の譲次の慢心に繋がったと言える。
奇しくも、この3人は次の小野全日本メンバーに選ばれている。


茨城インターハイを萩原美樹子さんと伴に見ての感想ということだったので、この時の萩原さんのコメントは無かったのかと気になるところである。なにせ世界バスケの評価として全日本男子チームを「まだ原石のような選手だから、これからなんだ」と守った発言をしていた訳で、この時の印象も萩原さんの中で今に繋がっているに違いないからだ。



最後の【軽い笛】とは審判への嫌味ではなく「あんなに軽い笛の中で、ファウルを取られることを恐れながらプレーしている外国人相手にプレーしていて、果たして本当に世界基準の選手を育てることができるのだろうか」と危惧している。
まさに今回スポーツナビに書き始めたオンザコートルールとビッグマンという話のカテゴリーだ。

  笛が軽いというのは、軽い接触ですぐに審判が吹きプレーが止められること。
  そう言えば、萩原さんがよく解説時に好んで用いる言葉だ。

今回のアジア大会で勝利したクウェート戦などを2日前に見直してみたが、ポストアップして展開できるのは山田くらいで、伊藤はポストプレーしても自分よりも小さい相手に突き飛ばされることがしばしばで全くパワープレーに繋げられなかった。無論、敵もファウル覚悟で止めにきているが計算されたプレーなのでクウェート戦などは前半同点くらいまで詰められた。
なぎ倒してでもスリーポイントプレーに持っていくという力強さが求められるのだが、全くこのあたりも身長に関係無く当たり負けをしていた。

公輔・譲二はポストアップする様子もなく、ドライブインから強引にパワープレーに持っていこうとすると、故意に止められているとは言えボールがリングの方には飛ばないレベルの攻防となっていることがわかった。どうやら日本国内の笛の軽さに影響ありと言えよう。

陽子さんの指摘は、まるで予言のようだと感じた。

 ちなみに、ミニバスケットは接触があった時点で笛を吹くように指導されるがいかがなものだろうか?その年代から過保護(低いゴール、小さなボール、軽い笛)にされていては、気持ちもプレーも力強くファイトできる方向には行きづらい気がする。
そもそもミニバスケット自体が日本固有の種目である点において疑問を拭い切れない。


陽子さんの目でみた「日本におけるビッグマンキャンプの必要性」について是非聞いてみたいと思う。


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2009年09月13日

ビッグマンに求められるスキルの探求(その3)

Webでは簡単にキャンプメニューを見付けられなかったため、ビッグマンに必要と思われる技術について、まず一般的なレベルとして指導されていると思われる内容と、センタープレーヤー経験者として本来習得すべき(だが教えられていない)と考えられる技術について整理してみようと思う。


◆基本として教えられていると思われる技術

[オフェンス]
フラッシュ
面取り(シール・ピンハンド・両手ターゲットハンド)
片手でのパスの受け方
ポンプフェイク
ドロップステップ
ピボットアウト
ステップイン
バンクショット
フックショット
パワードリブル・パワーシュート
ターンシュート
ターンアラウンド・フェイダウェー
スピンムーブ
ピック&ロール


[リバウンド]
ボックスアウト
ロールして内側を取る


◆あまり教えてもらえないと思われる技術

[センタージャンプ]
構え/ジャンプのタイミング/駆け引き

[ブロックショット]
ブロックショットのタイミングと手の使い方
ブロック後のボックスアウト

[リバウンド]
リバウンドジャンプのタイミング
オフェンスリバウンドのシチュエーション別の対応
ランニングリバウンド
リバウンド時のキャッチ/ティップの仕方

[オフェンス]
ハイポストからゴールへの縦のカッティング
ロールしてのバックドア
※ガードからのパスの入れ方(ループ/バウンズ)
ポストからのパスの出し方(手渡し・トス・バウンズ・パスフェイク・リードパス)
ツーポストの際のビッグマン同士の連携の仕方

かなり個人的な判断でバッサリを分けてしまったが、こんなのがあるぞ!これはどうだ?というのがあれば是非コメントを頂きたい。



ここで唯一ネットで得ることのできたビッグマンキャンプのメニューについて改めて紹介したい。

中学/高校の外部コーチを35年歴任されている「おやぢさん」のサイトは「鶏肋(けいろく)の館」と名付けられ、「ヘッドコーチの資料室」というコーナーにはおやぢさんのバスケ観がギッシリと詰まっている。その中の一つの資料が先日紹介させて頂いた『センタープレーの必要性』だ。

「ヘッドコーチの資料室」には、最も共感し、わたしがバスケを教えたり、やったりする上で最も重要だと思っているくだりがあった。「バスケットボールとは」において『バスケでは「多く」入れたほうが「勝ち」だが、自分達の得点能力以上に「入れさせない」ことが重要になる』と説いている。
ただ単に口先だけで「ディフェンスを頑張る」という程度では勝利をモノにできない。この奥義の意味を頭と体で理解し、勝つためにはいかにディフェンスでファイトするかが問われるのだと、昨今の点を入れるだけに拘った日本バスケ界の風潮に対して強く言いたい。


今回のビッグマンに限定した一連の記事投稿の流れの中でおやぢさんに連絡を取ったところ電子メールにて「センターを軸としたバスケがベスト」という考えを教えて頂き、センタープレーヤーである自分自身もプレーヤーとして自分のチームでの存在価値を見つめ直し秋の大会を目前にしてビッグマンらしいプレーに拘るようになった。と言っても練習は1度だけだったが、今後のプレースタイルについて深く考える必要を感じている。

さて、おやじさんのビッグマンキャンプ・メニューをわたしなりに解釈してみた。

  (1)講義:ポストプレーの重要性と身長差の優位性について
  (2)基本姿勢と基本動作 フットワークとボールハンドリング
  (3)基本シュートバリエーションの習得(12のドリル)
  (4)ディフェンスとの位置関係を優位にする動きの習得
  (5)ポストアップへのディフェンスの仕方
  (6)ガードのパスの入れ方
  (7)ローポストでの1対1

  是非プレーヤーや指導者は具合的に表現された各ドリルの細かい動きについてシミュレーションしてみて欲しい。どれが出来るのか、どれを教えていないのかなどをチェックし、自分なりにバリエーションを整理してはいかがだろう。
「ビッグマンガードキャンプ」という開催例が日米ともに見られたが、接点はここ(上記6)だった。ポストへのパスの仕方を教えるには両者がキャンプにいる必要があるのだ。


  また、おやじさんからこの一連の記事にふさわしい本の紹介というプレゼントを頂いた。

  ・「ポストプレーヤーのスキル&ドリル」バロル・ペイ
  ・「PLAING BIG」ピート・ニューウェルビッグマンキャンプの映像DVD付き

金曜日にアマゾンで注文した「ポストプレーヤーのスキル&ドリル」は、土曜の夕方には到着したのだが、目次を見ただけで「これだ!」と思った。訳者が原書より構成を変えた目次については次回紹介したい。

次回は、バスケ協会編の「バスケットボール指導教本」を確認しながら、「ポストプレーヤーのスキル&ドリル」「PLAING BIG」と対比させながら、技術メニューのポイントを探ってみたいと思う。

posted by kawashiman |13:39 | ビッグマン | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年09月10日

ビッグマンに求められるスキルの探求(その2)

ここで少しビッグマンキャンプについて本場の情報を少しだけ見てみよう。
正しくは、Big Man Camp だ。

www.BIGMANCAMP.com というサイトまであるようだから需要があり一般的な言葉となっているだろうことが伺える。ちなみに、アメフトでも同じ名称でキャンプが行われているようだ。

さて本命は先だって紹介したビッグマンキャンプの創始者であるピートニューウェルさんのキャンプ。
故人となってしまったが、彼の名前が付くキャンプ名称はおそらく永遠に受け継がれるだろう。
http://www.petenewellbigmancamp.net/
おそらく古くから年に一度開催で33回ときている、いやはや歴史が古い。
対象は、高校、大学、プロの3カテゴリでの運営のようだ。
また興味深いのは、プロ選手の過去の参加リストが掲載されている。

  ※日本の会社よりオンラインでビデオ販売しているようだ。
    ピート・ニューウェル・ビデオ


ツイッターでBig Man Camp と調べてみたところhttp://www.hoops4you.com からの募集が流れている。
この9月25,26日の開催、2日で95ドル、対象は高校生のみのようだ。
キャンプのカテゴリが、ビッグマンキャンプを含んで以下の4つに分かれている。

 ・Shooting
 ・Boys Big Man
 ・Boys and Girls Guard Skills
 ・Girls Post Player

注目したいのは、最も重要なシュートのみのカテゴリが用意されている点だ。わたしは以前、[新館ブログ]でビッグマンに限定しない別の視点から「個人技の差を埋めるもの」(2006年6月24日)において

 ○ミニバスケットの世代からシューティングの練習時間を設けること
 ○きちんとしたシューティング指導ができる指導者の養成

を提唱しているので、このカテゴリが用意されていることについてとても興味深く感じられる。


  シューティングについては一説ぶちたいところもあるのだが、
  何故かビッグマンと違って専門用語がある訳でもなく、
  文章のみで語るには難しい。いつか触れてみたいと思う。


各サイトでビッグマンキャンプのトレーニングメニューが参照できると思って調べてみたのだが、どうやら掲載されていないようである。これは極秘なのではなく、各個人にアジャストしたコーチングを行うがためにメニューを提示する意味がないからだろう。

キャンプには、年に一度ウィークポイントのチェックや、新しい技の習得を目的にNBAプレーヤーも訪れ、あとはシーズン中に繰り返し個人練習や試合の中で完成させていくのである。


次回以降は、ビッグマンに必要なスキルを日本バスケットボール協会の「バスケットボール指導教本」の内容もチェックしながら掘り下げてみようと思う。



おまけ:
前の記事「ビッグマンキャンプの必要性」で [ビッグマンキャンプ] でネット検索して紹介していたATACKNETの「BIGMAN CAMP」について若干の補足がある。
講師であるスコット・フェルプス氏は「白人世界最速スプリンター」としても活躍された」御仁で、アジリティやスピードの強化が専門のようで、内容・目的はスピードに特化したメニューのようだ。




(つづく)

posted by kawashiman |17:23 | ビッグマン | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年09月10日

ビッグマンに求められるスキルの探求(その1)

アジア大会敗北の背景の全てをビッグマンのハートのある無しで押し切るとバスケの話にならない。
そこで、ボブさんより「ビッグマンキャンプというのがあるのを知らない」とコメント欄に頂いたこともあり、ビッグマンの技術面に目を向け、具体的なビッグマンキャンプのイメージを提案していこうと思う。

まず最初に、ビッグマンキャンプのイメージを得るためのヒントとして、いくつかNBAでビッグマンらしくない(?)プレーヤーがそのポジションでビッグマンらしく頑張っているケースを紹介しておこうと思う。

【Aoki's Eye】日本人のビッグマンが参考にできるスコラのプレイ 2009年9月2日

JSportsのコラムでAoki氏は、日本男子ビッグマンへの提言として、2004年のアテネ・オリンピックでアルゼンチンの金メダル獲得に貢献したアルゼンチン代表のルイス・スコラをお手本にせよ、としている。

スコラはNBAではサイズ不足(206cm)の4番(PF)だが、ポストプレイからの得点が非常にうまくクイックネスや跳躍力に頼るのではなく、スキルを駆使するタイプだと紹介。

スピンムーブからのレイアップ、フックショット、フェイクからディフェンダーの下をくぐってレイアップを決めるアップ&アンダーなど、フットワークとフェイクによって得意なパターンのシュートへ持ち込むことができると太鼓判を押している。

確かにパワーや身長で劣る場合はこれらのプレーは非常に有効であり、日本のビッグマンに参考になるハズだ。


こういったスキルを身に付けるためには高校あたりからの継続的な取り組みが必要となるであろうが、ゴールに背を向けたプレーを好まなくなった日本バスケの実情の中で、その分野に取り組む本人の意思も重要になっていくだろう。ビッグマンには、タフネスさとビッグハートが必要になるのである。

  ※ビッグハートについては、” あにき”さんのブログの記事「ビッグマンの定義」を参考にして欲しい。
 


Zeljko Japanへのエール 2006年8月17日 

世界バスケ開幕前の自分のブログで、当時のNBAバックスの試合を観てクーコッチについて触れている。

クーコッチは言わずと知れたブルズ3連覇の時のフォワードで、主に6th Man として活躍した彼(当時のブルズでは同じレフティということもあり、クーコッチが1番好きだった)が、バックスに移籍後はビッグマンポジション専任職をあてがわれていた。

身長は211cmだが線が細く本来は3番(SF)ポジションのクーコッチが、8リバウンド11得点に加えてラジャ・ベルへのパスの供給をするなど十分に4,5番として機能していると紹介した。

そして、同じジェリコというコーチに(クーコッチは故郷クロアチアで)指導され、前出の二人スコラとクーコッチと同じような体格なのだから、の意味をこめて日本の若きビッグマン二人に以下のようなエールを送った。(ここでの「仕込み」の対象はビッグマンらしいプレーを想定していた)

「竹内がこの数年でどれだけジェリコに仕込んでもらえたのか、本番で存分に披露して欲しい。」

はて、世界バスケ ~ 今回のアジア大会までの全日本の全試合を観て、また本人達のコメントを追ってみて、もしかしたらビッグマンなりの強化をするためのワークアウトは行われなかったのではないかと考えるのが正解ではないかと思えてきた。

前の記事でホッブスHCのインタビューを見ても、ビッグマン独特の動きをレクチャした形跡もなく、記憶ではジェリコのインタビューでもその部分に触れているのは無かったような気がするし、また選手もそれを必要としていない感じは明らかである。

つまり、ジェリコも、ホッブスも、パワープレーやビッグマンらしいプレーを望んではいなかったのではないだろうか。

その理由については、以下の二つの仮説が考えられる。

 (1) 国際試合では身体的に負けるから不要だ
 (2) 身に付けるだけの技量・時間が無く、また専門の指導者がいない

わたしは後者が強いと考える。理由は、アシスタントコーチは協会が決めるため、足りないスキルを補うだけの指導体制を組めないからだ。



アメリカではNBAでセンターだったレィンビアがヘッドコーチをしてWNBAで優勝したし、先だっての記事で紹介したセンタープレーヤーだったドノバンさんも米国女子HCとして北京五輪金メダルを獲得している。

パスが上手いセンタープレーヤーの特長として、敵ディフェンスに視界を邪魔されずに上から俯瞰(ふかん)的にコートを見て状況を捉える事ができる点があげられる。
この二人のHCは、きっと試合の状況を俯瞰で捉えていたに違いない。
またそれが、ビッグマンが優位性を発揮できる領域であるハズだと思っている。



以上より、3つの観点をビッグマンキャンプの柱としたい。

 (1) ビッグマン独自の基本的な技術レパートリーの習得
    DF時の絶妙な駆け引きが重要 by DECOさん

 (2) 敵ビッグマンと対峙するためのビッグハートの養成
    強いヤツが次のSTEPに進める競争の場 by DECOさん

 (3) 身長を活かしたパスケIQの発掘 
    視野の広さ・パスセンス・ゲームの流れの理解


(つづく)

posted by kawashiman |11:31 | ビッグマン | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年09月05日

ビッグマンキャンプの必要性

前の記事で登場したドノバンさんは、204cmのまさしくセンタープレーヤーだったことを付け加えておく。


さて、ネットで調べられる限りのビッグマンキャンプをリストアップしてみる。

ATACKNET  のセンターを対象とした「BIGMAN CAMP」(2009年8月20日)
講師:スコット・フェルプス(Speed Quest社代表取締役)


兵庫県バスケットボール協会が主催した170cmを超える女子高校生を選抜して行った「ビッグマンキャンプ」(2009.05.13)
 ※なんと加藤、永田がアドバイザーとして参加


新潟アルビレックスBBの中学生・高校生を対象とした
「スモールマン&ビッグマンキャンプ」(2008.08.27)
講師:廣瀬昌也ヘッドコーチ/下地一明アシスタントコーチ


プロ・大学生・大学コーチを対象としたJBAの
「ビッグマンガードキャンプ」(2007年7月23日)
講師:元カンザス大学の監督テッド・オーエン
 ※2m20の米国人がボールハンドリングから全ての見本を。


松山中央高校で 2002.7.20 に行われた中高の男女を対象とした
山本夏彦魚本 芳洋さんの「ビッグマンキャンプ」
 ※キャンプメニュー詳細が掲載されています
  いかにビッグマン用の専門用語があるのかがわかる!

以上のように、とてもとても少ない。おそらくビッグマンキャンプという言葉を知らない人も多いだろう。

そのキャンプの創始者であるピート・ニューウェルさんが昨年亡くなってしまったようだが、1960年の五輪金HCで、NBAの良き時代のビッグマンのほとんどにセンタープレーの手ほどきをしたのが彼が開いたビッグマンキャンプである。

40歳でコーチを引退していたこともあってか、チームの枠を超えてプレーヤーが個人参加することがポイントではないだろうか。アメリカにおいても、そういったアプローチでしかビッグマンを育てられなかったということではないだろうか。

 参考:あんたかさんブログ


ちなみに、ピート・ニューウェルさんは日本のナショナル・チームの合宿でも継続してコーチして頂いたようですので、全日本の選手のある世代までは日本の合宿でビッグマンの指導を受けていたということになるし、その必要があったのである。

現在のアメリカでのビッグマンキャンプまでは敢えてしらべていないが、そのうちに情報が入ることを期待したい。



またネットで調べるうちに、なんと自分のブログ(2005/12/1)にこんなのを見つけた・・・というか書いたことを忘れていた。(ここが本館→新館もあります→今回スポナビ館新設)

「リバウンドを制するものはゲームを制する」

「湘北がインターハイに勝ち進めたのは、シューターのメガネくんではなく、
パワーフォワードらしい花道がスタメンの座を奪った点であり、
リョータが海南(?)のでかいポイントガードや、仙道に負けそうになるのも、
「リバウンドを制するものはゲームを制する」という名言も
みんな<でかさ>の必要性が根底にあり、作者のバスケ観としての
メッセージの一つが隠されているような気がしています。」
と想像をめぐらしていた。


そしてなんと、今回ブログを書き始めるキッカケとなった三上さんより、
桜花学園高の井上眞一井上雄彦先生が「オレはリバウンドの強いやつを認めるんだけど、どうも選手たちはシュートを決めればいいと思っているんだよな」
と言っていたと確かな解を教えてもらった。のこと。
含蓄のあるセリフではないだろうか。

  桜花学園高の渡嘉敷来夢は、インターハイで17リバウンド平均でした。


以上、ビッグマンキャンプの必要性についてまとめてみたが、いかがだろう。

是非とも、エンデバーの仕組みの中で「ビッグマンキャンプ・ディレクタのためのキャンプ」を企画して欲しいところだ。センターとしてプレーしてきた自分も是非携わりたいくらいだ。

今やらないと日本にビッグマンのプレーを教えられる指導者がいなくなってしまうではないか!


次回は、いかにビッグマンのポジションが大変なのかについて、今回のアジア大会に臨んだ日本代表の面々のコメントを拾いながらみてみようと思う。

posted by kawashiman |10:52 | ビッグマン | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年09月04日

オンザコートルールの弊害 (その1)

コメントを入れるだけのつもりだったがどんどん長くなってしまい、久し振りにこちらにアップする。

以前も三上さんブログに呼応して書いたことがあるが、
http://kawashiman.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_772a.html

今回は「良し悪し…」に呼応して書く。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ba-sketch0911/article/95

全日本に繋げる国内リーグでのルール考察ということで、こういう見方もあるということで読んで頂きたい。(今回はbjには触れない、決して全日本の芽が無いとかの理由ではなく、話が複雑になるのを避けるためだ)

古くから事ある毎に論議を呼ぶオンザコートルールの導入・変更。

今回の三上さんが疑問に思ったキッカケとなった古田選手は彼のキャリアでずっとセンターポジションだったろうから、オンザコート制限数が変わっても、センターとして基本的にやるべきことはそんなに違いはないだろうと推測される。

ところが、どうやらオンザコート制限を設けることが、チーム内でのポジション争いや試合でのマッチアップなどでの競争力低下に繋がると JBL, WJBL, bj の日本人選手から指摘の声が出ていたらしい。
そうとなると、それが全てだと受け止めた方がこの問題の答えを出す正しい道が見えるように思われる。

何故なら、何ごとも制限を加えれば、どこかにしわ寄せが生じることは自明だから。

例えばオンザコート数が減らされると、あるチームでは3番がやむを得ず4番にコンバートされるが、全く異なるプレーを要求される上にチーム内に競う選手がおらず、練習でも試合でも空回りが多くなるかも知れない。
そしてそのチームでは空いた3番の穴を2番が埋めなければならないかも知れない。
となると、単純にチームのサイズダウンともなる。そうなるとしたら明らかにルールの弊害だ。
(その1: おわり)


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posted by kawashiman |09:51 | ビッグマン | コメント(0) | トラックバック(0)
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