カワシマンとバスケットボール

アジア大会で日本のビッグマンに足りなかったもの

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9/5の「ビッグマンキャンプの必要性」にて、いかにビッグマンのポジションが大変なのかについて、今回のアジア大会に臨んだ日本代表の面々のコメントを拾いながらみようという予告をした。

結果が出てから照らし合わせてみることで、あからさまにわかることがあった。
我々、全日本を応援するものの目は間違っていなかったと言える。


日本バスケ界の顔となったビッグマン、竹内公輔・譲次インタビュー (1/2) 2009 03/26

公輔はJBLの「オン・ザ・コート・ワン」ルールの適用については、『外国人選手とマッチアップする機会が減ったのがマイナス部分』だと語っている。
これは、外人相手なら攻められないが日本人相手ならガンガン行けてしまうという意味に取れる。なるほどシーズンMVP公輔のSTATSは独壇場といった数字だ。

  ブロックショット1位、得点2位、リバウンド2位、FG成功率4位、
  FT成功率5位、3pts成功率6位、ダンクシュート3位

そして、気持ちの変化をこう説明している。
「去年は実質、(帰化した桜木ジェイアール含め)3人の外国人選手が出ていたので、彼らにオフェンスを任せていました。自分はリバウンドとブロックショットをやっていればいいかな、くらいの気持ちでした。でも、やっぱりそれじゃダメで、自分が攻めていかなきゃいけないと意識が変わったのが今シーズンでした。」
確実にモードに入ったことを示唆する発言と取れる。


日本バスケ界の顔となったビッグマン、竹内公輔・譲次インタビュー (2/2) 2009 03/26

一方、負けた譲次は公輔に対して、「向こうはファウルをしないようにディフェンスしてきたと思うけど、それでも決めきれなかった自分が甘かったです。」、としている。

「オン・ザ・コート・ワン」ルールの適用については、「自分の出来が(チームの勝敗の)ウエートを占めることに使命感を感じ」たとしながらも、「シーズン終盤になって自分のパフォーマンスが落ちてきて、自分がファースト・オプションだという気持ちがだんだんと薄ら」いだとしている。
この原因は、何だろう?本人の評するように甘さが一因であるには違いないとは思うが小永吉さんが詰めると「チームの調子が良かったので、自分がやらないと、という気持ちが薄れていったのかも」と遠慮を理由にあげているが、どちらにしてもファイトしていないと言える。

譲次自身の今後の課題として、『フィールドゴールの確率の悪さを上げること』としているが、チーム内に遠慮してファイトできなければゴール下ではファイトできる訳がないのではないか。


この状態のままアジア大会までを戦ったような印象が強いが、皆さんはどのように受け止めますか?


もう少し見てみよう。今度はいよいよ代表合宿期間のインタビューである。

日本代表候補選手コメント(第5次合宿) 2009年5 月 13日

伊藤は、全日本チームでの自分の役割を「オフェンスではスピードを使って攻撃的に、ディフェンスでは体を使って大きい選手を守らなくてはな」らないとしている。明らかに攻めの局面でのパワープレーを捨てている訳だ。


続いて、東アジア大会前の最終合宿中のインタビューは、さぁこれからという環境の中で貴重な内容となっている。

日本代表のビッグマンたち 2009年6月4日

譲次は「日本というのは身長が低いわけですし、自分自身も世界と比べればそこまで大きいサイズでは無いので、その中で自分の強みと言えば、走ることだったり、速い展開でのプレーをしていくことだと思います」と世界に通用する点は何か?の問いに答えている。更に、「世界バスケ等で(中略)これまで完全に抑えられたということも無かった」としている。
サイズでは負けるが速さでは勝てると言わんばかりで、かなり慢心だったように聞こえる。

山田は、自分の中で世界に通用する点として「大きい選手がマッチアップしてきたら、外に出てドライブやアシスト、ミドルシュートなどで積極に攻めていける点」と具体的に提示しており、事実そのように(一次予選では)プレーできたと言える。

ホッブスHCがビッグマンに求めることとして、山田は「リバウンドとディフェンス」と答え、譲次は「リバウンドはもちろん、スピードを生かしたプレイ」と答えている点が不可解だ。公輔は「リバウンドの際のボックスアウト」とファイトする姿勢を語っている。
これだけ解釈の違いがあるという点に注目して欲しい。ホッブスHCは彼らに何を求めたのか?


公輔はホッブスHCの印象を「練習中と練習以外の差が激しすぎますね。普段は物静かですが、コートに入ってくると一変して情熱的に指導してくれます。」と語った。
そんなことに驚いているようでは、どんな相手に対しても気持ちで負けて当たり前だろう。
ヘッドコーチもコートでファイトしているということに気が付かないでいるのだから・・・

これでは戦うハートが無いと言われてもしようがない。
特に東アジア大会での選手を観光気分と評した人もいたと思うが、東アジア大会の開催がこういったハートの無さを余計に助長したようにも感じた。
選手を責める気は無い。
環境が、必要とされるハートの強さを、優しさ・緩さに変えてしまったのではないだろうか。



<<閑話休題>>


さて、男子日本代表第5次合宿終了 2009年5 月 11日 のインタビューでは「現段階で意識と技術のどちらに重点を置いて指導されているのでしょうか?」と向けている。

ホッブスHCからの回答は明解だった。

『もちろんレベルアップさせるための技術指導をしているのですが、要所では「激しさが足りない」と言ったりすることはあります。選手は一生懸命やる意識が高いので、プレーの中で何が重要なのかを理解することが大事です。一例としては、オフェンスリバウンド。オフェンスリバウンドをがんばることにより、攻撃の回数が増やせますので、ペイント内ではもっと仕事をしなければいけません。対戦国は大きい選手が多いので、オフェンスリバウンドに走り込む姿勢は大事ですし、すぐに向上できる部分でもあります。』

との返答だった。まさにS1さんの指摘する『すぐに向上できる部分』だと明言されていた。

この時点でホッブスHCは、ペイント内でファイトしていないことを嘆いていた訳だ。
敗因が見えていたのだから、体調不良にもなるハズだ・・・


以上、頑張った選手のインタビューを追って、後味が悪いながらも、なるほどと納得させられることとなった。

全日本のビッグマンが通用しなかったのは技術ではなく、ファイトするハートの弱さだったのだ。

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記事カテゴリ:
バスケ全日本男子
タグ:
ホッブスHC
オフェンスリバウンド
ビッグマン
ビッグマンキャンプ
オン・ザ・コート

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