カワシマンとバスケットボール

日本代表強化のために選手の選ぶべき道の提言

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前回の「宮地 陽子さんの目でみる日本バスケ」では「アメリカに出てきてほしい」という陽子さんの思いを紹介し、個人の経験やスキル、人間性を向上させるには本場アメリカの厳しい生活の中で、揉まれ、切磋琢磨した方が断然成長が見込まれるとした。

昨日、陽子さんのYoko's Locker Room Talk をチェックしたら、日本での取材で一緒になった小永吉陽子さん(え?今、初めて気が付いたが、お二人は名前が同じだった!今後はフルネームで記述しないと。)と深く話したエピソードと共に、小永吉陽子さんの「再建が求められる日本バスケットボール界。39歳の主将が語る『今、選手たちがすべきこと』」 2009年08月31日を紹介していた。

小永吉陽子さんは、

「日本のバスケット選手たちは諸外国に比べて身体能力や体格面で劣る。海外の選手が当たり前のように両立している、海外リーグと代表活動を掛け持ちしている選手もいない。そういったタフな経験がないため適応能力もない。」

と評価した上で、

「身上である『粘り強さ』を発揮するには、とてつもない時間を要するのだと、今回改めて痛感させられた。ならば、今後は長期展望を持って、若い世代から早急に心身ともに育成していくしかない。」

と提言していた。

※わたしはこの記事が出た後に小永吉陽子さんのそれより以前のブログを紹介して、ビッグマンはジュニア育成からと唱えていたのだが、ご本人がちゃんと提言されていた訳である。意見の一致にホッとしつつ、いささかバツが悪い…もっと、調べてから書き始めないといけない。

続けて折茂をクローズアップして、彼の談話を丁寧な解説を挟んで紹介している。わたしは、日本のトップチームのその時点でのキャプテンが「自分は言わなきゃいけない立場だ」と前置きして語った折茂の発言は、『日本のバスケファンの声を代表する声明』だと聞こえる。
(無いと思って探していたアジア大会後の選手インタビューだったが、ここに辿り着くまで少々時間が掛かってしまったのが残念だ。二人の陽子さんの記事/コラムはあちこちに載るのでキチンとチェックが必要だと痛感した。)

折茂の発言を意訳すると以下のような強化指針が示されている。

○若い選手の競争心をあおるためにも旬の選手を全日本に呼ぶ個人意識の改革
  代表選手の心構え → 「日本代表のプライドを持った自己のコントロール」と解釈したい
○代表チームの海外での真剣勝負の機会拡充真の日本代表創世のためのプロリーグの協力体制の確立

これを日本バスケットボール協会がどう解釈したかはわからないが、少なくとも折茂はファンと同じことを考えていたことがわかったし、折茂が今回選ばれて本当に良かったと思う。大役お疲れ様でした、と言いたい。



少し時間は戻って 2009年08月11日の宮地 陽子さんの「代表とNBA挑戦の狭間で揺れる選手たち~田臥勇太、川村卓也、竹内譲次の夏」を初めて読んだ。

何故かアジア大会期間中のアップであるが、宮地 陽子さんの眼力で日本チームの「先」が見えたのかも知れない。

アジア大会後に時間をさかのぼって二人の陽子さんの情報(ブログ、本など)を辿ることで、暗に訴えたいことが見えるという流れになっている訳だが、今回もそれにあたる。

○NBAを目標とする選手が出てきたことの評価
 「アメリカに出てきてほしい」の願いが叶ってきた喜び

○国際大会とNBAサマーリーグの日程が重なる点における挑戦の難しさ
 究極の選択 「代表として世界と戦うのか、個人として世界に挑むのか。 」

宮地 陽子さんは、「どちらも世界を目指すことには変わりなく、状況によっては代表活動がNBA挑戦にプラスになり、NBA挑戦が代表強化にプラスになることもありえる。」と結んでいるが、本を読み「アメリカに出てきてほしい」の意味とその効果を考えると以下のルートが選手本人、ファン、協会のそれぞれが納得する道筋ではないだろうかと提言したい。

高校 → 留学 → NBA挑戦 → (米国/日本) 大学orプロ→ 日本(ユニバ)代表 
16-18  19    20  - 22        20  - 23        22-

こういう道筋があるから、宮地 陽子さんは「スラムダンク奨学金応援してます。」としているのではないだろうか。このプログラムは田臥の留学の追体験ができるし、そのことはスキル(バスケ/英語)、人間形成において得るものが大きいのだ。
井上雄彦さんが以前田臥との対談で田臥を評し「漫画(スラムダンク)を超えている」と感想を抱いた真意はわからないが、宮地陽子さん同様にバスケ留学の重要性を認識しているからこそ、このプログラムを主宰しているのだ。

念のため男子日本代表強化指針にて再編されたチームカテゴリは、

  • U-16日本代表チーム
  • U-18日本代表チーム
  • 日本代表チーム(ユニバーシアード代表チーム)

となっており、「U-16から日本代表チームへと繋げ、日本代表チームを若い世代から早期に強化する」としている流れとなんら相違する点は無いのではないだろうか。他国に流出すると捉えるのではなく、いろんな国で経験し、吸収し、成長した選手を招集できるようになると考えることが日本代表が世界に通用するための近道ではないだろうか。


また、この道筋を裏付ける発言が、やはり宮地 陽子さんのブログ「日本代表対Dリーグ選抜①」(2009/7/13)で紹介されている。

たまたまサマーリーグ中のゴールデンステイト・ウォリアーズのドン・ネルソンHCがこの試合を見に来ていたことによるインタビューだったらしいが、NBAでプレーする可能性について向けると「今、何歳? 24? うーん、どうかな。あれで19歳から21歳ぐらいならまだ伸びると思えるけれど、24、25ぐらいになるとあまり成長は期待できないから難しいと思う」という回答だったと紹介した。これは、竹内本人にとっても、日本のファンや協会にとってもショッキングなコメントである。
記事の中では少々フォローはしているものの、事実を伝える大切さを感じる記事である。

だからこそ、「19歳での留学そしてNBA挑戦」という流れがよいと考えての提案である。

ちなみにNBA挑戦といっても、サマーリーグに呼ばれ、ロスターに残ることも大変だが、その次にNBAチームのキャンプに呼ばれ、そこで残り、プレシーズンゲームで試され、ようやく開幕ロスターに残るかどうかのチャンスを掴むというような段階があるのだと宮地陽子さんが以前紹介していた。その記事は見つからなかったが、サマーリーグに出たからと言って浮かれてもしようがなく、NBAへの道は長く遠く、田臥の他にこの階段を1段でも上がった選手は皆無であるということの理解も必要なのだと思う。

ハビットゲームと言われるバスケットに必要なのは、経験でしかない。


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ビッグマンキャンプのメニューの追求は簡単にはいかず、しばらく時間が掛かると思います。(_o_)





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yさん、ポジション問題は大きいですね

選手が協会に向かって言うのは、もしかしたら初めてなのかも知れません。これまでは、言えなかったのだと思います。

もう選出されることのない、かつキチンと業績を残した彼だから、そして自分の過去の「勘違い」「うぬぼれ」を自己否定するためにも、言えたのかも知れません。

 ※別なところで「川村を7月に招集できたハズ」と
  折茂は語っています。何故、呼ばなかったかも
  過去の慣習からわかっていての事だと思います。
  自分の後継と考えていた「わたなべ拓馬」は、
  辞退して以来一度も呼ばれてないですし、、、


ポジションの件ですが、おっしゃる通りですね。

このブログ自体が「ビッグマン」を育てるべきというところからスタートしていますので、完全同意するには難しいところですが、彼らを活かすのであればヨーロッパ式スタイルのバスケットを全日本が展開しなければポジション役割の位置付けの相違を埋めることは出来ないかも知れません。

が、ジェリコらが目指したのもヨーロッパ式かも知れない。
でも足りなかったのは、その中でのビッグマンとしての役割の部分だというのがこの場での見方です。

まぁ、古田、伊藤、山田などの体格がなければビッグマンとしては難しいから、しようがないんでしょうけど、、、

次回の本記事で、触れてみようと思います。

コメントありがとうございました。

日本代表強化のために選手の選ぶべき道の提言

代表キャプテンの勇気ある発言ですね。すごくいいことですが、やっと?(--;って感じでもあります。

・ドン・ネルソンHCが「今、何歳? 24? うーん、どうかな。あれで19歳から21歳ぐらいならまだ伸びると思えるけれど、24、25ぐらいになるとあまり成長は期待できないから難しいと思う

の発言はホントショックですね。

・「代表として世界と戦うのか、個人として世界に挑むのか。 」

の倉石さんや宮地さんは言っていますが、日本の役割と、NBAが求める役割が違うので、どっちも求めていくのは無理があると思います。
PGは、日本ではパス、他の選手を生かすことが良いとされていますが、NBAでは得点能力がないPGは見向きもされない。
ヨーロッパみたいに、長身であればシュート能力を持っている選手はNBAで希少なのですが、日本人が優れている点は、今はほとんどありませんから(--;
竹内らも、センターではなくガードのポジションで試合が出来ない・・・。
選手が望むプレーをさせてもらえる環境が必要だと思う。

・川村が今年の日本代表の一員に入っていないのには理由がある。4月に代表に招集された時点でNBA挑戦を優先したいと代表入りを断ったからだ。

これは(--;・・・協会はまだ改革できていないようですね。誰のためのバスケ協会かを、まだわかっていないようですね。バスケ協会も、ファンやバスケ会員の投票制で、政権交代が必要ですね!(^^)

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