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ポジティブに自信を持って 〜カーリング平昌五輪女子日本代表決定戦第2戦〜

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第1戦(9/8 13:00〜) LS北見1勝 中部電力  00100000×× 1 LS北見  11001411×× 9  (8エンド終了時コンシード) ※「コンシード」はギブアップのこと

第2戦(9/9 9:00〜) 中部電力1勝 LS北見  0100200110 5 中部電力  1013001001 7


第2戦の最終10エンド。中部電力のスキップ松村千秋は、ラストショットをしっかり決めると、やっと重圧から解放されたというような表情でチームメイトと抱き合った。それは、若いフロント陣の2人を両脇に抱え「よく頑張った」と讃えた2月の日本選手権優勝時とは大きく異なっていた。

今の感想を問われた試合後のインタビューでは、 「やっと振り出しに戻って、あと2勝したいなという気持ちになりました」 と答えた。

五輪出場がかかった試合とあって、お互いリスクマネジメントを重視して、重苦しくて固い試合展開となった昨日の初戦。お互い曲がりの大きいアイスに苦労し、中々思い通りのショットをつなげない。その中で、徐々にLS北見が押し気味に試合を進めると、第6エンドに先攻LS北見が4点のスチールを奪い、試合の大勢は決した。ミスショットの直後、LS北見にキーショットを次々と決められ、難易度の高いタフなショット選択を強いられたゆえの大量失点だった。

中部電力にとって、勝敗以上に大差がついたショックは想像以上に大きいと感じていた。

1ヶ月前の札幌。代表決定戦前の直接対決となったどうぎんカーリングクラシックの予選リーグ。中部電力はLS北見に3−11で敗れた。この大会、LS北見は決勝戦こそ韓国チームに敗れたが準優勝。対する中部電力は予選を全敗し、出場8チーム中7位。会場に詰めかけた人々からは「やっぱりLS北見かな」と話す声も聞こえてくるし、「中部電力大丈夫か? 」というような雰囲気があった。本人たちもその空気は感じていたに違いない。

ただ私の見立ては少し違った。会場で見る限り、地元を離れて約1ヶ月間の北海道合宿の最後を迎えていた中部電力の疲労感は相当なものであったと感じた。ハーフタイムにどっかりと腰を下ろすスキップ松村千秋の姿は、それを物語る象徴的なシーンだった。また、試合中のショット選択をみても、普段着通りの試合運びに徹していたLS北見とは対照的に、中部電力にはいつもとは違う作戦を試すような調整の色合いを強く感じた。そうしたことを差し引けば、この結果が代表決定戦にそのまま直結するものではないと。

ただ、本番1ヶ月前の大会でいい成績を残せなかった不安と、LS北見に大敗したイメージは決して小さくない。だからこそ、中部電力の選手たちの心の切り替えが重要だと思っていた。あくまで調整だったから。疲労がピークに達していたから。周囲も色々と書き立てる中で、心に言い訳をしてポジティブに心を切り替えられるか? 調整を終えた本番なら。疲れをとってリフレッシュして迎えられたら。言い訳をクリアにできたら、私達はやれるという自信が持てるか?

だからこそ、初戦の中部電力に欲しかったのは、勝ち負けよりも手応えを残せる接戦だった。たかが1敗だが、精神的には相当追い込まれる大差の敗戦。気持ちを立て直せなければ、一気にLS北見が決めてしまう可能性が高かっただろう。

そして、一夜明けた今日の2戦目。

「後ろを振り返ってもしょうがないということでネガティブにならずに、まだ1敗しただけというところもありましたし、ポジティブに自信を持っていこうと話しました(松村千秋)」

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